青春の悪夢

Zero

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Story編

04話

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連日、ニュースではSSK事件について報道された。ネット上では「修学旅行って怖いな…」とか「次は、どの学校が狙われるんだ?」という書き込みが多かった。

そして、鹿羽先生の事情聴取が続く日々が終わり、俺は先生が住むアパートへと向かった。チャイムを鳴らし鹿羽先生が玄関から出てくると、疲れた様子がよく分かる。

ミチル
 「先生?大丈夫ですか?」
鹿羽 先生
 「…あぁ」
ミチル
 「警察に何かされたんですか?」
鹿羽 先生
 「…いや。何でもない。」
ミチル
 「…そうですか。俺は いつでも、相談に乗りますよ」
鹿羽 先生
 「ありがとう。」
ミチル
 「今日は帰りますね。明日から学校始まるんですよね」
鹿羽 先生
 「その予定だ。」
ミチル
 「じゃあ明日、学校で話しましょう。」

その日、俺は家に帰った。今思えば、あの時もっと深く追求してあげたら、先生が、あんな行動を起こさなかったかもしれないと思うと、俺は後悔した。

翌日、学校で久しぶりに皆の姿を見た。あの事があったため、人を殺した龍生と一緒にいた俺と京花はハブられることが多かった。まぁ犯罪者に関係ある人とは関わりたくないのは普通のことだが、俺は寂しかった。俺と京花は、教室の後ろ端で話す。

キョウカ
 「なんだか生きづらいね、」
ミチル
 「…そうだな。」
キョウカ
 「私、登校するとき写真撮られた気がするんだよね」
ミチル
 「写真?」

すると教室に副担任の深山先生が入ってきた。

深山 先生
 「東本と南原!ちょっと職員室に来い」

普段生徒から慕われてる深山先生が、この時は怖かった。
嫌な予感がしながらも俺たちは職員室へと向かった。

職員室に連れてこられると、多くの先生が俺たちを見る。その目は冷ややかでゴミを見るような目だった。
しかし、その中でもまた、3年B組担任の真島先生は自分の仕事に熱中していた。

そして、椅子に座らされ深山先生は口を開いた。

深山 先生
 「北野が捕まった件についてだが、、、」
ミチル
 「何が言いたいんですか?」
深山 先生
 「率直に聴く。君たちは共犯なのか。」
ミチル
 「…誰から聞いたことですか?」
深山 先生
 「それは守秘義務がある。」
ミチル
 「言っときますけど、俺たちはやってません!」
深山 先生
 「…そうか。」
ミチル
 「疑ってるんですか?」
深山 先生
 「SNSでお前らが犯人だって言われてるんだよ」
ミチル
 「さっき京花が写真撮られたって…」
キョウカ
 「多分、関係あるかもしれない」
深山 先生
 「このままだと学校の評判が…」
ミチル
 「…してませんよ!」

ふと、俺は職員室を見渡す。多くの教員がこちらの方を見ていた。そこには鹿羽先生は居なかった。俺は鹿羽先生が来ているか尋ねると、無断欠勤していると深山先生は答える。

そして、学校の外から消防車の音がする。俺は嫌な予感がし職員室を飛び出て、学校も飛び出て、鹿羽先生が住むアパートへと向かった。アパートは炎に覆われていて消火活動が行われていた。どれだけ待っても先生は出てこなかった。

何週間経っても、鹿羽先生は姿を現さなかった。さらに、俺と京花は深山先生に呼び出され退学を勧められた。そんな日々が1週間続き、精神的に耐えられなくなり、2人ともやむを得ず退学した。もう少しで皆と卒業できたのにな…。

そんな風に考えていると京花から、とある提案をされた。遠くに引っ越そう。その言葉で俺は、『あの場所』を思い付いた。鹿羽先生の姿が見つからない以上、俺が解決しなきゃ。そう思い、3年前の修学旅行地へと引っ越した。

春丘学園がある都会よりも喉かで自然豊かなこの場所は落ち着きを感じられる。

しばらく村を散策していると、この村では珍しい20~30代の男性が自転車を押し歩いていた。よく見ると、姿を消した鹿羽先生だった。

俺は思わず「先生!」と大声を出してしまい先生に気づかれ自転車に乗り逃げられてしまった。すぐに追うも自転車に追い付けるはずもなく見失ってしまった。

そして住むことになった一軒家で京花と会議していると家の玄関のドアを叩く音が聞こえた。誰かと思い玄関を出ると、先生が立っていた。そして、先生は俺たちにこう言った。「犯人がわかった…かもしれない。今すぐ春丘学園に戻ろうか。」その言葉は、何の根拠もないけど信憑性があった。だが、

「俺たちは退学したんです。」そう答えてしまった。
しかし、先生は「そのことは知っている。」と答えた。鹿羽先生に対する質問はいっぱいあったが、とりあえず先生の指示に従うべきなんじゃないか。そう思った。

そして、1週間も経たず春丘学園へと戻ってきた。

俺と京花、鹿羽先生は職員室へと向かった。
職員室に向かう途中、目が合った人に気味悪がられたり、スマホで写真を撮られたりした。

職員室に俺たちが姿を現したとき殆どの教員は驚いていた。これも3年B組担任の真島先生を除いて。

深山 先生
 「君たち…帰ってきたのか?」

深山先生が俺たちの方へと駆け寄ってくる。

ミチル
 「そうですけど、何か問題でも?」
深山 先生
 「いや、そういう訳ではないが。」
ミチル
 「鹿羽先生が犯人を割り出しました。」
深山 先生
 「犯人?犯人は北野龍生だろ?」
ミチル
 「そっちの犯人じゃなくて、」
鹿羽 先生
 「修学旅行生徒誘拐事件のことです。」
深山 先生
 「あー、SSK事件のことですか。」
鹿羽 先生
 「SSK?」
ミチル
 「世間では、この事件をSSK事件と呼んでるらしいですよ」
鹿羽 先生
 「まぁなんでも良いけど、深山先生。あなたが犯人なんじゃないですか。」
深山 先生
 「…何を根拠に」
鹿羽 先生
 「あなたは3年前、修学旅行地だった村に住んでましたよね?」
深山 先生
 「…」
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