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第2章『Lゲーム』
#20[終]
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-第1ゲーム・ここはどこ?-
真木実
「第1ゲームは、まさにこの動画が問題です。」
白井将太
「どういうことですか?」
真木実
「3年生は今、一体どこにいるでしょうか。」
黒井政信
「それが第1ゲーム?そんなもの分かるわけないだろ」
真木実
「でなければ、生徒たちの命は…」
黒井政信
「わかった!やりますよ!」
白井将太
「にしても、ヒントが少ないですよね。」
黒井政信
「分かってることは、暗い場所」
白井将太
「でも、多分校内ですよね?」
真木実
「…なぜ、そう思うのですか?」
白井将太
「生徒の人数は1クラス35人。それが2クラスあるから計70人。その人数は誘拐するとしたら近所の人に怪しく思われません?」
黒井政信
「…確かに、でも校内に暗い場所なんて、」
白井将太
「…いっぱいありますよ。電気を消せば」
黒井政信
「しかし、動画撮影なら電気はつけとくべきでは?」
白井将太
「電気をつけたら、そこがどこだか分かってしまうってことじゃないですか。」
黒井政信
「…冴えてますね。だとすれば、特徴的で、暗くて、…窓がない場所!」
白井将太
「確かに今日は晴れていて、どこもカーテンをつけていたとしても少しは明るいはずですよね」
黒井政信
「窓がない場所と言えば…」
白井将太
「…トイレ…の割には狭いし、」
黒井政信
「…理科室はどうでしょうか?」
白井将太
「理科室?普通に窓もカーテンもあるじゃないですか」
黒井政信
「理科室のカーテンは特殊です。」
白井将太
「…あ~確かに理科室のカーテンって真っ黒ですよね」
黒井政信
「多分、彼らはそこにいるでしょう」
白井将太
「急ぎましょう!」
俺と黒井先生は体育館を飛び出て理科室へ向かう。
その際、職員室を素通りして気になったことがあった。しかし、今は助けることを一番に理科室にたどり着いた。
俺は理科室の扉を開ける。
白井将太
「大丈夫か!」
理科室には、縄で縛られた生徒がいた。
白井将太
「良かった…生きてる!」
赤橋悟
「先生!校長先生がおかしいです!」
篠井奈津
「何が起こってるんですか?」
俺は縄を ほどき、こう伝える。
白井将太
「俺も分からない…だが、俺がお前らを絶対に助けるから安心しろ。ね、黒井先生!」
黒井政信
「…」
黒井先生は凍りついたような顔をしている
白井将太
「黒井先生?」
黒井政信
「…俺の生徒がいない」
理科室にいたのは、1組の生徒しかいなかった。
白井将太
「え?…ホントだ。」
黒井政信
「あいつらは、どこにいるんだ…」
白井将太
「お前ら、2組の皆は見てないか?」
赤橋悟
「2組の生徒なら…屋上にやるって校長先生が言ってました。」
白井将太
「屋上?」
黒井政信
「…分かりました。ありがとうございます。」
黒井先生は、必死に屋上へと向かっていった。
白井将太
「黒井先生…」
赤橋悟
「先生!俺たちにできることはないんですか?」
白井将太
「…じゃあ手伝ってもらおうかな」
-屋上-
黒井先生は屋上の扉を開ける。
黒井政信
「大丈夫ですか?」
目の前には屋上の柵の向こうで手を柵にかけてぶら下がってる2組の皆がいた。
黒井政信
「一体どうなってるんだ…」
日賀友久
「先生…助けて!」
榊原郁美
「校長先生にやられたんです。」
黒井政信
「今、助けます。」
島原高貴
「俺から助けろ!」
黒井政信
「え?」
日賀友久
「先生、早く助けてください!」
黒井政信
「…クッ、誰から助ければ」
榊原郁美
「先生、急いで!」
すると、1人の生徒(菅 博己)が落ちてしまった。
黒井政信
「菅!」
黒井先生が下を見ると、菅は生きていた。…と言うのも落ちた先には跳び箱用のクッションがあった。その周りには俺と1組の生徒がいた。
黒井政信
「良かった…本当に良かった。」
黒井先生は、その場で膝を崩した。
そして、3年全員の命が助かった。俺たちは体育館へと戻った。
白井将太
「校長、流石にやり過ぎです!」
真木実
「だから言ってるじゃないですか、生徒の命を懸けてるって。」
白井将太
「これで解放していただけますか?」
真木実
「まだ第1ゲームが終了したばっかです。次は第2ゲームがあります。」
白井将太
「何ゲームまであるんですか?」
真木実
「第3ゲームまであります。」
白井将太
「あと二つ…」
黒井政信
「やりましょう。」
そして、俺は職員室を通って気になったことを思い出す。
白井将太
「他の先生はどこですか?」
黒井政信
「それに生徒はどこですか?」
真木実
「皆さんは帰らせました。つまりこの学校にいるのは、私と白井先生、黒井先生、そして3年生だけです。」
白井将太
「…なるほど。」
真木実
「第1ゲームは白井将太の勝利です。では、」
白井将太
「待ってください。勝利ってどういうことですか?」
真木実
「先に1組の生徒を見つけたから、1組の担任のあなたの勝ちと言う意味です。」
白井将太
「そもそも勝負なんですか?」
真木実
「えぇ、そうですよ。生き残れるのは1クラスだけです。」
黒井政信
「そんなの聞いてないですよ!」
真木実
「さて、第2ゲームへ参りましょう。第2ゲームは、生徒クイズです。」
そうして幕が開けた生徒の命と卒業を賭けたゲーム。
その話の結末を知るもの一人を除きいないらしい。
知っているのは、首謀者の真木実(マキ ミノル)のみ。
真木実
「さて、これで終わり…か。」
そして、そんな彼も遺体として見つかったのは別の話
-end-
真木実
「第1ゲームは、まさにこの動画が問題です。」
白井将太
「どういうことですか?」
真木実
「3年生は今、一体どこにいるでしょうか。」
黒井政信
「それが第1ゲーム?そんなもの分かるわけないだろ」
真木実
「でなければ、生徒たちの命は…」
黒井政信
「わかった!やりますよ!」
白井将太
「にしても、ヒントが少ないですよね。」
黒井政信
「分かってることは、暗い場所」
白井将太
「でも、多分校内ですよね?」
真木実
「…なぜ、そう思うのですか?」
白井将太
「生徒の人数は1クラス35人。それが2クラスあるから計70人。その人数は誘拐するとしたら近所の人に怪しく思われません?」
黒井政信
「…確かに、でも校内に暗い場所なんて、」
白井将太
「…いっぱいありますよ。電気を消せば」
黒井政信
「しかし、動画撮影なら電気はつけとくべきでは?」
白井将太
「電気をつけたら、そこがどこだか分かってしまうってことじゃないですか。」
黒井政信
「…冴えてますね。だとすれば、特徴的で、暗くて、…窓がない場所!」
白井将太
「確かに今日は晴れていて、どこもカーテンをつけていたとしても少しは明るいはずですよね」
黒井政信
「窓がない場所と言えば…」
白井将太
「…トイレ…の割には狭いし、」
黒井政信
「…理科室はどうでしょうか?」
白井将太
「理科室?普通に窓もカーテンもあるじゃないですか」
黒井政信
「理科室のカーテンは特殊です。」
白井将太
「…あ~確かに理科室のカーテンって真っ黒ですよね」
黒井政信
「多分、彼らはそこにいるでしょう」
白井将太
「急ぎましょう!」
俺と黒井先生は体育館を飛び出て理科室へ向かう。
その際、職員室を素通りして気になったことがあった。しかし、今は助けることを一番に理科室にたどり着いた。
俺は理科室の扉を開ける。
白井将太
「大丈夫か!」
理科室には、縄で縛られた生徒がいた。
白井将太
「良かった…生きてる!」
赤橋悟
「先生!校長先生がおかしいです!」
篠井奈津
「何が起こってるんですか?」
俺は縄を ほどき、こう伝える。
白井将太
「俺も分からない…だが、俺がお前らを絶対に助けるから安心しろ。ね、黒井先生!」
黒井政信
「…」
黒井先生は凍りついたような顔をしている
白井将太
「黒井先生?」
黒井政信
「…俺の生徒がいない」
理科室にいたのは、1組の生徒しかいなかった。
白井将太
「え?…ホントだ。」
黒井政信
「あいつらは、どこにいるんだ…」
白井将太
「お前ら、2組の皆は見てないか?」
赤橋悟
「2組の生徒なら…屋上にやるって校長先生が言ってました。」
白井将太
「屋上?」
黒井政信
「…分かりました。ありがとうございます。」
黒井先生は、必死に屋上へと向かっていった。
白井将太
「黒井先生…」
赤橋悟
「先生!俺たちにできることはないんですか?」
白井将太
「…じゃあ手伝ってもらおうかな」
-屋上-
黒井先生は屋上の扉を開ける。
黒井政信
「大丈夫ですか?」
目の前には屋上の柵の向こうで手を柵にかけてぶら下がってる2組の皆がいた。
黒井政信
「一体どうなってるんだ…」
日賀友久
「先生…助けて!」
榊原郁美
「校長先生にやられたんです。」
黒井政信
「今、助けます。」
島原高貴
「俺から助けろ!」
黒井政信
「え?」
日賀友久
「先生、早く助けてください!」
黒井政信
「…クッ、誰から助ければ」
榊原郁美
「先生、急いで!」
すると、1人の生徒(菅 博己)が落ちてしまった。
黒井政信
「菅!」
黒井先生が下を見ると、菅は生きていた。…と言うのも落ちた先には跳び箱用のクッションがあった。その周りには俺と1組の生徒がいた。
黒井政信
「良かった…本当に良かった。」
黒井先生は、その場で膝を崩した。
そして、3年全員の命が助かった。俺たちは体育館へと戻った。
白井将太
「校長、流石にやり過ぎです!」
真木実
「だから言ってるじゃないですか、生徒の命を懸けてるって。」
白井将太
「これで解放していただけますか?」
真木実
「まだ第1ゲームが終了したばっかです。次は第2ゲームがあります。」
白井将太
「何ゲームまであるんですか?」
真木実
「第3ゲームまであります。」
白井将太
「あと二つ…」
黒井政信
「やりましょう。」
そして、俺は職員室を通って気になったことを思い出す。
白井将太
「他の先生はどこですか?」
黒井政信
「それに生徒はどこですか?」
真木実
「皆さんは帰らせました。つまりこの学校にいるのは、私と白井先生、黒井先生、そして3年生だけです。」
白井将太
「…なるほど。」
真木実
「第1ゲームは白井将太の勝利です。では、」
白井将太
「待ってください。勝利ってどういうことですか?」
真木実
「先に1組の生徒を見つけたから、1組の担任のあなたの勝ちと言う意味です。」
白井将太
「そもそも勝負なんですか?」
真木実
「えぇ、そうですよ。生き残れるのは1クラスだけです。」
黒井政信
「そんなの聞いてないですよ!」
真木実
「さて、第2ゲームへ参りましょう。第2ゲームは、生徒クイズです。」
そうして幕が開けた生徒の命と卒業を賭けたゲーム。
その話の結末を知るもの一人を除きいないらしい。
知っているのは、首謀者の真木実(マキ ミノル)のみ。
真木実
「さて、これで終わり…か。」
そして、そんな彼も遺体として見つかったのは別の話
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