寂しがりやで強がり

希紫瑠音

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その熱にこの身を溶かす

秀次(4)

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「あ、いや」
「それなら、誰とすることを考えた」

 目を細め俺に顔を近づけてくる。

 もしかして妬いてる?

「違うよ。葉月が男と付き合ってるって話を聞いてさ、それで……」
「へぇ。で、どういうふうにやるって書いてあった?」

 俺に教えてよ、そう耳元で囁く。

「ひゃ、総一さん、知っているんだろ?」

 わざわざ聞くなよ、そんなこと!

「秀次の口からききたいなと思って」

 教えて、と、手が太腿に触れてゆるりと撫でた。

「男のアレを、尻の中に……」
「こんな感じ?」

 尻に何かがはりこむ。

「ひやぁ、何」

 きもちわるい。

「や、総一さん」

 出して欲しくて身体を動かすが、

「男のアレを入れる前に、ここを指で慣らしておくんだ」

 と総一さんに跨ぐように抱き寄せられて、互いのモノが触れ合う。

 後ろに違和感を感じるのに、押し付けられて擦られたら気持ち良くて頭の中がぼーっとしてくる。

「ん……、ふ」

 前、キモチイイ。後ろもへんな感じだったのに、ある箇所に指が触れた途端、身体の芯を貫くような快感がはしり、身体が跳ねた。

「あぁっ、そこ」
「秀次の良い所に当たったようだな」

 と爪を立てるようにそこを弄られる。

「あ、あぁっ、そういちさん、気持ちい」

 後ろも前もと付け加えれば、総一さんが口角をあげる。

「そうか。もう嫌じゃなくなったか」
「そこ、好き」

 やべぇ、おかしくなっちまうよぉ。

 身体を反らせば、もっと深く互いのモノが触れ合って、蜜があふれ出る。濡れて水音を立てながらこすれ合って、音までいやらしい。

 もっと味わっていたいのに、高みにのぼりはじけてしまいそうだ。

「そういちさん、やだ、いっちゃう」

 まだイきたくない。駄々をこねるように首を振るうと、

「一緒に、な?」

 と互いのモノを大きな手が掴み、イかされた。

「あ、あっ」
「くっ」

 白濁が腹に飛び散る。それは混じりあい、互いを濡らした。

「あ……、だりぃ」

 総一さんに身を預けるように抱きつくと、胸板に頬をくっつけた。

 それにしても良い体しているよなぁ。何食ったらこうなるんだろ。

「胸とかおっきい」

 ふにっと揉むと弾力性がある。

「こら、女の子のを揉むみたく触らない」
「えぇ、意外とキモチイイ」
「ふっ、だめだって、やばいから」

 あれ、顔が真っ赤だな。もしかして、弱いのか、ここ。

 乳首を摘まんでみたら、総一さんから色っぽい声がでた。

「こら、もう一回したくなるだろ」
「今度は俺に触らせてくれるんだろ?」

 俺だってさわったり、舐めたり、吸ったりしてみたい。

「わかった」

 顔を近づけあった所に、

「総ちゃん、秀ちゃん、お昼御飯よ」

 と美代子さんの声。そういえば腹が減ったなと、お腹をさすると、総一さんが笑う。

「腹減ったな」
「あぁ」

 気持ちいいのも良いけれど、やっぱり飯には敵わない。

 ティッシュで濡れた箇所を拭き、服を身に着ける。

「また、今度な」

 たまには俺の方から。首に腕を絡ませて口づける。

「ん」

 いつも総一さんにやられっぱなしじゃな。

「はぁ」

 目元が赤く染まり、色っぽい。

「飯」

「もう少し、総一さんを味わったらな」

 舌が絡み合う。

 身体が煽られ熱くなる。

「ん、おしまい」

 糸が繋ぎ合い、プツリときれた。

「秀次、どうだった」
「美味かったよ」

 心が満たされたから、今度はお腹な。

 そういって口角をあげると、美代子さんの待つ台所へと向かう。

 階段を下ったあたりで、良い匂いに刺激されたか、腹が大きな音を立てる。

「ぶはっ、大きな音をたてて」
「うるせぇよ」

 軽くグーパンを脇腹に食らわせる。

 ドアをあげれば、割烹着姿の美代子さんと、テーブルの上には肉中心の料理がおかれている。

「さ、座って。沢山食べてね」

 俺と総一さんは席に着くと、手を合わせて、

「頂きます」

 と声をあげて、茶碗を手に置かずに箸を伸ばした。
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