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笑顔のパン
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ミヒルとの面会申請は出したけれどいつになるかはわからない。そうセドリックから言われているが、必ず会わせると約束してくれたからリュンはその日が来るのを待っていた。
だが三日が過ぎ、五日、七日、十日……。
月の半分ほどが過ぎても連絡は来なかった。
いまかいまかと待ちながら日々の生活を過ごしていく。
リュンが自分の気持ちを主張したあの日から少し変化が見られた。
店でのことだ。いつもは部屋の奥にいたリュンが、お客が来た時に「いらっしゃいませ」と声をかけるようになったのだ。
些細なことかもしれないが、リュンにとっては大きなことだ。
客が帰った後にブレーズはリュンを抱きしめていっぱい褒めた。
「りゅぅぅん、いい子」
「ブレーズくすぐったい」
リュンが楽しく笑っていられるように。ブレーズができることはすべてしてあげたい。
ドアベルが鳴り慌てて接客モードに戻るが、店へと入ってきたのはセドリックだった。
「いらっしゃ……あ、セド」
手に綺麗な花束を持っいて、どうしたのと尋ねた。
「ブレーズと出会ったころ、店に行くときに花を買っていたなと思い出してな」
そうだった。毎回持ってきてくれるからお店の中がいいにおいがしていた。
生活に慣れてきたころには店ではなく外で会うようになったので花をもらうこともなくなってしまったが、覚えていてくれたのかとほっこりとした気持ちとなる。
「お仕事は」
花を受け取り奥へと向かい花瓶に水を入れて戻る。これはセドリックから花束をもらった次の日に買ってきたものだ。
これを再び使うことになろうとは。それに花を活けてカウンターへと置いた。
「あぁ、今日は終わりだ。明日から北へ行くことになってな」
「そうなんだ。それじゃ準備をしないとだね」
「そう時間はかからないから。ブレーズが終わるまでここにいても?」
奥の部屋を指さすと、リュンがセドリックの手をつかんだ。
「セドといっしょにいる」
「よし、遊んで待っていようか」
「うん」
奥の部屋でふたりが遊んでいる。
しかもお客が来るといらっしゃいませと声をかけ、旦那と子供だと勘違いする客もいた。
その度、違いますといいながらも口元が緩んでいた。
予約の入っていた客も帰り、少し早いが店を閉めてもよさそうだ。
「ふたりとも店を閉めるから」
奥の部屋へと声をかけて掃除をはじめるとそれを手伝ってくれた。
おかげで早く済ませることができ、戸締りをして外へと出た。
「ねぇ、帰りに買い物をして帰りたいんだ」
エメの様子を見がてらパン屋へと向かい、そのあとに肉を買いに行きたい。今日はセドリックが一緒なので塊を買ってもよさそうだ。
「わかった」
パン屋へと向かうとエメが普段通りに笑顔で迎え入れてくれる。
「いらっしゃい。今日はみんな一緒なんだね」
ミヒルのことは聞いているだろう。それでもいつもの通りに店を開いて接客をし、尋ねられたら何事もなかったようにやめてしまったのだと伝えるのだろう。
だが店頭にクリームパンがないのはミヒルのことがあったからだろうか。
「にっこりのパン、ない」
寂しそうに呟くと、
「リュン、君に食べてほしいものがあるんだ」
とエメがカウンターの奥へと向かい、すぐに戻ってくる。手にはパンを一つ持っている。
「リュン、バードのようにニッコリとさせることができないかもしれない。だけど、俺のクリームパンを好きでいてほしい」
とそれを差し出した。
「エメ」
「食べてみて」
その言葉にリュンがパンをかじると、悲しそうな表情が明るいものへとかわる。
「これ、すごくおいしいよ!」
と笑顔を浮かべてパンをエメの方へと掲げた。
「よかった。クリームにレモラシロップを練りこんだんだ」
レモラはそのまま食べるとすっぱいのだが、汁をかけるとさっぱりとするので肉料理に使用したり、シロップやジャムにして水と割ったりお菓子に使ったりする。
「リュンがこれを食べて笑顔をみせてくれたらいいなって」
見れてよかったとエメが笑うと、
「エメ」
リュンはエメに抱きついた。
「これ、店には並んでいないけれど、リュンが店に来るまで作ってくれていたの?」
偶然、ということはないだろう。そう思い尋ねればエメが縦に首を振る。
「ありがとう、エメ」
「俺にできるのはこれくらいだから。にっこりぱんのように皆を笑顔にできるパンを作れるようにがんばるよ」
エメは前に進もうとしている。
クリームパンは新しく皆に笑顔を運ぶパンとして生まれ変わる。
以前のものを店頭に並べなかったのはそういう理由があったのかもしれない。
ブレーズがエメの肩に手を置く。
「ということで、沢山買っていってくださいね」
ぽんと手を打ち、友達からパン屋の主のエメと変わる。
「エメ、これもっとほしい」
「あ、ごめん。これはひとつしか作ってないんだ。これいがいにも美味しのがあるよ」
「うん。いっぱいかうね」
とその言葉の通り、トレイに山積みになるまでパンを選び、袋いっぱいになった。
「ありがとうございました」
エメが外まで見送ってくれ、手を振りパン屋を後にした。
次に肉屋で買い物をし、その途中で八百屋のおかみさんにまけるからと言われて野菜と果物を買った。袋が沢山になってしまいリュンも荷物持ちのお手伝いをしてくれる。
「大丈夫、重くない?」
果物が入った袋を持つリュンに声をかける。
「へいき。いどのおみずをくんだりしていたから」
「そう、なんだ」
「ボクね、ふたりのやくにたてるのがうれしいの」
だからもっとたよってね、そう笑顔を向けるリュンに、ブレーズは切ない気持ちになってしまい目元が潤む。
「リュンはいい子だなぁ」
「まったくだ」
リュンを挟むように並び一緒に歩いていく。
「えへへ、みんなでかいものたのしいね」
記憶を取り戻してからのリュンは前よりも人を怖がらなくなった。とはいっても大柄な獣人はまだ少し怖いみたいだ。
それでも前のように怖がって後ろに隠れることはなく、ブレーズの手を握りしめて、おずおずとしながらも話をすることはできた。
「そうだな」
また一緒に、そう言葉は続かなかった。話題は別のものへとうつっていく。
言ってくれなかったことを残念に思ってしまい、望みすぎる自分が嫌になる。
「はぁ」
ついため息がでてしまい、ふたりが振り返った。
「ブレーズ、ボク、もうすこしもてるよ」
「いや俺が持とう」
手を差し出され、ブレーズは首を横にふるう。その気持ちだけで十分だ。
「ありがとうね、ふたりとも。でも大丈夫だよ」
とふたりの前を歩いていく。
「そうみたいだな」
「ブレーズ、ちからもち」
その言葉に振り向いて、ふたりに笑って見せた。
だが三日が過ぎ、五日、七日、十日……。
月の半分ほどが過ぎても連絡は来なかった。
いまかいまかと待ちながら日々の生活を過ごしていく。
リュンが自分の気持ちを主張したあの日から少し変化が見られた。
店でのことだ。いつもは部屋の奥にいたリュンが、お客が来た時に「いらっしゃいませ」と声をかけるようになったのだ。
些細なことかもしれないが、リュンにとっては大きなことだ。
客が帰った後にブレーズはリュンを抱きしめていっぱい褒めた。
「りゅぅぅん、いい子」
「ブレーズくすぐったい」
リュンが楽しく笑っていられるように。ブレーズができることはすべてしてあげたい。
ドアベルが鳴り慌てて接客モードに戻るが、店へと入ってきたのはセドリックだった。
「いらっしゃ……あ、セド」
手に綺麗な花束を持っいて、どうしたのと尋ねた。
「ブレーズと出会ったころ、店に行くときに花を買っていたなと思い出してな」
そうだった。毎回持ってきてくれるからお店の中がいいにおいがしていた。
生活に慣れてきたころには店ではなく外で会うようになったので花をもらうこともなくなってしまったが、覚えていてくれたのかとほっこりとした気持ちとなる。
「お仕事は」
花を受け取り奥へと向かい花瓶に水を入れて戻る。これはセドリックから花束をもらった次の日に買ってきたものだ。
これを再び使うことになろうとは。それに花を活けてカウンターへと置いた。
「あぁ、今日は終わりだ。明日から北へ行くことになってな」
「そうなんだ。それじゃ準備をしないとだね」
「そう時間はかからないから。ブレーズが終わるまでここにいても?」
奥の部屋を指さすと、リュンがセドリックの手をつかんだ。
「セドといっしょにいる」
「よし、遊んで待っていようか」
「うん」
奥の部屋でふたりが遊んでいる。
しかもお客が来るといらっしゃいませと声をかけ、旦那と子供だと勘違いする客もいた。
その度、違いますといいながらも口元が緩んでいた。
予約の入っていた客も帰り、少し早いが店を閉めてもよさそうだ。
「ふたりとも店を閉めるから」
奥の部屋へと声をかけて掃除をはじめるとそれを手伝ってくれた。
おかげで早く済ませることができ、戸締りをして外へと出た。
「ねぇ、帰りに買い物をして帰りたいんだ」
エメの様子を見がてらパン屋へと向かい、そのあとに肉を買いに行きたい。今日はセドリックが一緒なので塊を買ってもよさそうだ。
「わかった」
パン屋へと向かうとエメが普段通りに笑顔で迎え入れてくれる。
「いらっしゃい。今日はみんな一緒なんだね」
ミヒルのことは聞いているだろう。それでもいつもの通りに店を開いて接客をし、尋ねられたら何事もなかったようにやめてしまったのだと伝えるのだろう。
だが店頭にクリームパンがないのはミヒルのことがあったからだろうか。
「にっこりのパン、ない」
寂しそうに呟くと、
「リュン、君に食べてほしいものがあるんだ」
とエメがカウンターの奥へと向かい、すぐに戻ってくる。手にはパンを一つ持っている。
「リュン、バードのようにニッコリとさせることができないかもしれない。だけど、俺のクリームパンを好きでいてほしい」
とそれを差し出した。
「エメ」
「食べてみて」
その言葉にリュンがパンをかじると、悲しそうな表情が明るいものへとかわる。
「これ、すごくおいしいよ!」
と笑顔を浮かべてパンをエメの方へと掲げた。
「よかった。クリームにレモラシロップを練りこんだんだ」
レモラはそのまま食べるとすっぱいのだが、汁をかけるとさっぱりとするので肉料理に使用したり、シロップやジャムにして水と割ったりお菓子に使ったりする。
「リュンがこれを食べて笑顔をみせてくれたらいいなって」
見れてよかったとエメが笑うと、
「エメ」
リュンはエメに抱きついた。
「これ、店には並んでいないけれど、リュンが店に来るまで作ってくれていたの?」
偶然、ということはないだろう。そう思い尋ねればエメが縦に首を振る。
「ありがとう、エメ」
「俺にできるのはこれくらいだから。にっこりぱんのように皆を笑顔にできるパンを作れるようにがんばるよ」
エメは前に進もうとしている。
クリームパンは新しく皆に笑顔を運ぶパンとして生まれ変わる。
以前のものを店頭に並べなかったのはそういう理由があったのかもしれない。
ブレーズがエメの肩に手を置く。
「ということで、沢山買っていってくださいね」
ぽんと手を打ち、友達からパン屋の主のエメと変わる。
「エメ、これもっとほしい」
「あ、ごめん。これはひとつしか作ってないんだ。これいがいにも美味しのがあるよ」
「うん。いっぱいかうね」
とその言葉の通り、トレイに山積みになるまでパンを選び、袋いっぱいになった。
「ありがとうございました」
エメが外まで見送ってくれ、手を振りパン屋を後にした。
次に肉屋で買い物をし、その途中で八百屋のおかみさんにまけるからと言われて野菜と果物を買った。袋が沢山になってしまいリュンも荷物持ちのお手伝いをしてくれる。
「大丈夫、重くない?」
果物が入った袋を持つリュンに声をかける。
「へいき。いどのおみずをくんだりしていたから」
「そう、なんだ」
「ボクね、ふたりのやくにたてるのがうれしいの」
だからもっとたよってね、そう笑顔を向けるリュンに、ブレーズは切ない気持ちになってしまい目元が潤む。
「リュンはいい子だなぁ」
「まったくだ」
リュンを挟むように並び一緒に歩いていく。
「えへへ、みんなでかいものたのしいね」
記憶を取り戻してからのリュンは前よりも人を怖がらなくなった。とはいっても大柄な獣人はまだ少し怖いみたいだ。
それでも前のように怖がって後ろに隠れることはなく、ブレーズの手を握りしめて、おずおずとしながらも話をすることはできた。
「そうだな」
また一緒に、そう言葉は続かなかった。話題は別のものへとうつっていく。
言ってくれなかったことを残念に思ってしまい、望みすぎる自分が嫌になる。
「はぁ」
ついため息がでてしまい、ふたりが振り返った。
「ブレーズ、ボク、もうすこしもてるよ」
「いや俺が持とう」
手を差し出され、ブレーズは首を横にふるう。その気持ちだけで十分だ。
「ありがとうね、ふたりとも。でも大丈夫だよ」
とふたりの前を歩いていく。
「そうみたいだな」
「ブレーズ、ちからもち」
その言葉に振り向いて、ふたりに笑って見せた。
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