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獣人ト出逢ウ
新たな出逢い
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時間があるとドニはシリルに会いに、ロシェは剣術を学ぶために獣人の住む屋敷へと向かう。
憧れていた獣人と出逢えたこともが、自分が友達になれたことが嬉しくて、遊びに来てほしいと言う言葉に甘えてほぼ毎日のように遊びに行っていた。
屋敷まで行くにはベアグロウムが生息する場所を通らなくてはならず、そのたびにファブリスが近くまで迎えに来てくれる。連絡用の伝書鳥にドニたちが住む家と屋敷までの場所を覚えてもらった。
だが、流石に生活するためにはお金が必要で、そろそろ薬を作り売りに行かねばならない。
それを作るのに一週間、さらに知り合いの医者に頼まれた薬草も作っていたので更に一週間かかった。
当分の間は手紙のやり取りだなと覚悟はしていたが限界だ。
「もふりたい、もふりたい、もふりたい……」
ぶつぶつと呟くドニに、ロシェが呆れ顔でため息をつく。
二週間ぶりに会えると思うと、欲が溢れて手がわきわきと動いてしまう。
屋敷が見えてきて、ドニの足が自然と早くなる。
すると庭にはファブリスと見知らぬ獣人がいて、ドニの目がギラリと光る。
「二人とも、よく来た」
「あれがお前が話していた人の子……、って、近い!」
ファブリスのようにサラサラの尻尾ではなく艶やかな尻尾だ。
「ふぉぉぉぉっ、また違う種類の獣人がぁぁ、尻尾、つやつやぁ」
涎をじゅるりと飲み込み、尻尾をめがけて手を伸ばすが、寸前で交わされてしまう。
「なんだ、この変態はっ」
黒い艶やかな毛並の獣人。腰に剣を下げており、彼もまた剣士なのだろう。身体格はロシェと同じくらいだ。
「あぁ、彼はいつものことだから大丈夫だ」
と、ファブリスがフォローにならないフォローをいれた。
「いや、駄目だろう、人として」
ロシェがそうツッコむが、興奮状態のドニには届かない。
「ファブリス、紹介して!」
ファブリスの腕をつかみ、黒い獣人を見上げる。
「あぁ。彼はゾフィード。叔父上の従者だ」
「はじめまして。俺はドニで、ロシェ」
「どうも」
互いの紹介を終えると、ファブリスが中へ行こうと誘う。
「まて、ファブリス。これを連れて行くのか?」
ゾフィードが指をさす。危険なやつだと思われているのか尻尾を膨らませ警戒をしている。
「ドニはシリルの友達だ。それに叔父上を紹介したい」
再び中へと向かおうとするファブリスに、
「ぬぉっ、もうお一方いらっしゃると!?」
「ダメだろ、これは!」
興奮するドニと、警戒するゾフィードがファブリスに迫る。
「二人とも落ち着け」
宥めるように掌を向けるが、
「無理だっ」
「落ち着いてなんていられないよ」
さらに二人は詰め寄り、互いに顔を合わせる。
ゾフィードの視線は冷たく、ドニは表情が緩みっぱなしだ。
「先に行く」
先に中へと入っていくゾフィードに、その後ろ姿を見つめてドニはぐふふと笑う。
尻尾がゆるりと揺らめき、それを撫でたい触りたいと頭の中はそれでいっぱいとなる。だが、口にしたら流石に警戒をさらに強めてしまいそうなので黙っておいた。
「おい、涎」
「だって、獣人が四人だよっ、興奮せずにはいられないよぉ」
手の甲で拭い、ロシェに熱く語ろうとしていた所に、
「あ、はいはい」
勝手にしてくれと鼻であしらう。
「いいもんっ、目の保養をしにいくから」
共感してもらえないのはいつものことなので、自分が満足できればいいとロシェより先に屋敷へと入る。
ドローイングルームで優雅に茶を飲むシリルと美丈夫がいる。その隣にはゾフィードが立つ。
なんとも絵になる。鼻息荒くその姿を見つめていれば、隣でぼそりと「変態」といわれる。
「ドニっ、二週間ぶりだな。待っていたぞ」
随分と明るい表情をしている。傍にいる獣人がそうさせているのだろうと気が付く。
なんにせよ、シリルが楽しそうでよかった。
「こちらはランベール。で、ドニとロシェだ」
シリルが互いの紹介をしてくれる。
「はじめまして。私はファブリスの叔父であるランベールだ」
「はじめましてドニです」
「どうも」
握手をかわし、ソファーに座るように勧められて腰を下ろす。
「人の子の友達ができたという手紙を貰ってね。ずっと会いたいと思っていたよ」
ランベールは旅に出ていることがおおいらしく、鳥に手紙を運ばせてやりとりをしているそうだ。
「俺も、こんなに素敵な獣人に会えてうれしいです」
デレっとしながらランベールを見上げると、ゾフィードがジト目でこちらをみていた。
「本当は成人の儀に間に合うように戻るはずだったのだが、シリルからの手紙に会って欲しいと書いてあったのでね」
「成人の儀?」
その言葉にシリルの表情が曇り出す。
「あぁ。二か月後に今年十五歳を迎える子達の成人の儀を王宮で執り行う」
「そうなんだ」
シリルにとってはあまり嬉しくないことなのだろう。事情を知っているだけに複雑な気持ちとなる。
だが、そんなシリルに、
「シリル、私はね、君の成人の儀を見るのを楽しみにしているんだよ」
と優しく語る。
「だが」
「成人の儀は子供たちの成長を祝うものだ」
「家族に見放された僕を、誰が祝おうなんて思うんだ!」
悲痛な叫びにドニはシリルを抱きしめる。
「ランベールさん」
もうこれ以上はシリルを悲しませるだけだ。やめてほしいと首を横に振るがランベールが大丈夫だよとドニの肩に手を置く。
「シリル、私達に祝わせてはくれないのかい?」
その言葉に、シリルが弾かれたように顔を上げる。
「君のことは三つの頃から見ていた。大きくなっていく姿を見てどれだけ嬉しかったか」
「そうだぞ、シリル」
とファブリスが同調し、ゾフィードもうなずいた。
三人がシリルに向ける愛は本物で、すごく胸がむずむずしてくる。
彼らと比べたらまだ日が浅い付き合いだが、思う気持ちは一緒なんだと彼らの中へと入りたい。
「……ドニとロシェも祝ってくれるだろうか」
「勿論だよ!」
「あぁ」
「ありがとう」
気持ちが通じたかと思った。嬉しくて笑顔を向けると、シリルも笑ってくれた。<
お茶を飲み終え、ロシェ達は手合せをすると庭へ行ってしまった。
「ところで、シリルから聞いたのだが、君がケア用のオイルを作ってくれたそうだね」
今日もつかってくれたようで、シリルからは甘い花の香りがしてくる。
「ベアグロウムの好物である実の種を使って作ったんだ」
その名を聞いた途端、ランベールが驚いた表情を浮かべる。
「そうだったか。あれは人の子にしてみたら相当凶暴だろうに、大丈夫だったのかい?」
「え?」
ランベールの言葉に、今度はシリルが驚いた表情を浮かべてこちらをみる。
「獣が嫌がる匂いのする草を炊いて、ロシェに護衛をして貰って」
「まて。ランベール、どういうことだ、凶暴って」
どういうことだとシリルがランベールに詰め寄る。
「……あの実を手に入れるのはすごく大変だったということだよ。ドニ、シリルには話をしなかったのかい?」
「えぇ」
危険だとしったら、いらないと言われてしまうだろう。だから何も話さずにいた。
「危険なことまでしてっ、どうせ僕の毛並には効果なんてないのにっ」
「それでも、俺はシリルに自信を持ってほしかった」
「ドニのバカっ。君に何かあったら僕は辛い」
ぎゅっと抱きついて涙を流すシリルに、ドニの胸がしめつけられる。
「シリル」
「もう、僕のために危険なことはしないで欲しい」
「うん」
「良いお友達を持ったね、シリル」
とランベールが二人の頭をなでた。
「あぁ。ドニありがとう。成人の儀にも使わせてもらう」
可愛い笑顔を浮かべるシリルに、ドニは心から良かったと思う。
心に残る良い成人の儀が迎えることができれば、ドニにとってそれが何よりだ。
憧れていた獣人と出逢えたこともが、自分が友達になれたことが嬉しくて、遊びに来てほしいと言う言葉に甘えてほぼ毎日のように遊びに行っていた。
屋敷まで行くにはベアグロウムが生息する場所を通らなくてはならず、そのたびにファブリスが近くまで迎えに来てくれる。連絡用の伝書鳥にドニたちが住む家と屋敷までの場所を覚えてもらった。
だが、流石に生活するためにはお金が必要で、そろそろ薬を作り売りに行かねばならない。
それを作るのに一週間、さらに知り合いの医者に頼まれた薬草も作っていたので更に一週間かかった。
当分の間は手紙のやり取りだなと覚悟はしていたが限界だ。
「もふりたい、もふりたい、もふりたい……」
ぶつぶつと呟くドニに、ロシェが呆れ顔でため息をつく。
二週間ぶりに会えると思うと、欲が溢れて手がわきわきと動いてしまう。
屋敷が見えてきて、ドニの足が自然と早くなる。
すると庭にはファブリスと見知らぬ獣人がいて、ドニの目がギラリと光る。
「二人とも、よく来た」
「あれがお前が話していた人の子……、って、近い!」
ファブリスのようにサラサラの尻尾ではなく艶やかな尻尾だ。
「ふぉぉぉぉっ、また違う種類の獣人がぁぁ、尻尾、つやつやぁ」
涎をじゅるりと飲み込み、尻尾をめがけて手を伸ばすが、寸前で交わされてしまう。
「なんだ、この変態はっ」
黒い艶やかな毛並の獣人。腰に剣を下げており、彼もまた剣士なのだろう。身体格はロシェと同じくらいだ。
「あぁ、彼はいつものことだから大丈夫だ」
と、ファブリスがフォローにならないフォローをいれた。
「いや、駄目だろう、人として」
ロシェがそうツッコむが、興奮状態のドニには届かない。
「ファブリス、紹介して!」
ファブリスの腕をつかみ、黒い獣人を見上げる。
「あぁ。彼はゾフィード。叔父上の従者だ」
「はじめまして。俺はドニで、ロシェ」
「どうも」
互いの紹介を終えると、ファブリスが中へ行こうと誘う。
「まて、ファブリス。これを連れて行くのか?」
ゾフィードが指をさす。危険なやつだと思われているのか尻尾を膨らませ警戒をしている。
「ドニはシリルの友達だ。それに叔父上を紹介したい」
再び中へと向かおうとするファブリスに、
「ぬぉっ、もうお一方いらっしゃると!?」
「ダメだろ、これは!」
興奮するドニと、警戒するゾフィードがファブリスに迫る。
「二人とも落ち着け」
宥めるように掌を向けるが、
「無理だっ」
「落ち着いてなんていられないよ」
さらに二人は詰め寄り、互いに顔を合わせる。
ゾフィードの視線は冷たく、ドニは表情が緩みっぱなしだ。
「先に行く」
先に中へと入っていくゾフィードに、その後ろ姿を見つめてドニはぐふふと笑う。
尻尾がゆるりと揺らめき、それを撫でたい触りたいと頭の中はそれでいっぱいとなる。だが、口にしたら流石に警戒をさらに強めてしまいそうなので黙っておいた。
「おい、涎」
「だって、獣人が四人だよっ、興奮せずにはいられないよぉ」
手の甲で拭い、ロシェに熱く語ろうとしていた所に、
「あ、はいはい」
勝手にしてくれと鼻であしらう。
「いいもんっ、目の保養をしにいくから」
共感してもらえないのはいつものことなので、自分が満足できればいいとロシェより先に屋敷へと入る。
ドローイングルームで優雅に茶を飲むシリルと美丈夫がいる。その隣にはゾフィードが立つ。
なんとも絵になる。鼻息荒くその姿を見つめていれば、隣でぼそりと「変態」といわれる。
「ドニっ、二週間ぶりだな。待っていたぞ」
随分と明るい表情をしている。傍にいる獣人がそうさせているのだろうと気が付く。
なんにせよ、シリルが楽しそうでよかった。
「こちらはランベール。で、ドニとロシェだ」
シリルが互いの紹介をしてくれる。
「はじめまして。私はファブリスの叔父であるランベールだ」
「はじめましてドニです」
「どうも」
握手をかわし、ソファーに座るように勧められて腰を下ろす。
「人の子の友達ができたという手紙を貰ってね。ずっと会いたいと思っていたよ」
ランベールは旅に出ていることがおおいらしく、鳥に手紙を運ばせてやりとりをしているそうだ。
「俺も、こんなに素敵な獣人に会えてうれしいです」
デレっとしながらランベールを見上げると、ゾフィードがジト目でこちらをみていた。
「本当は成人の儀に間に合うように戻るはずだったのだが、シリルからの手紙に会って欲しいと書いてあったのでね」
「成人の儀?」
その言葉にシリルの表情が曇り出す。
「あぁ。二か月後に今年十五歳を迎える子達の成人の儀を王宮で執り行う」
「そうなんだ」
シリルにとってはあまり嬉しくないことなのだろう。事情を知っているだけに複雑な気持ちとなる。
だが、そんなシリルに、
「シリル、私はね、君の成人の儀を見るのを楽しみにしているんだよ」
と優しく語る。
「だが」
「成人の儀は子供たちの成長を祝うものだ」
「家族に見放された僕を、誰が祝おうなんて思うんだ!」
悲痛な叫びにドニはシリルを抱きしめる。
「ランベールさん」
もうこれ以上はシリルを悲しませるだけだ。やめてほしいと首を横に振るがランベールが大丈夫だよとドニの肩に手を置く。
「シリル、私達に祝わせてはくれないのかい?」
その言葉に、シリルが弾かれたように顔を上げる。
「君のことは三つの頃から見ていた。大きくなっていく姿を見てどれだけ嬉しかったか」
「そうだぞ、シリル」
とファブリスが同調し、ゾフィードもうなずいた。
三人がシリルに向ける愛は本物で、すごく胸がむずむずしてくる。
彼らと比べたらまだ日が浅い付き合いだが、思う気持ちは一緒なんだと彼らの中へと入りたい。
「……ドニとロシェも祝ってくれるだろうか」
「勿論だよ!」
「あぁ」
「ありがとう」
気持ちが通じたかと思った。嬉しくて笑顔を向けると、シリルも笑ってくれた。<
お茶を飲み終え、ロシェ達は手合せをすると庭へ行ってしまった。
「ところで、シリルから聞いたのだが、君がケア用のオイルを作ってくれたそうだね」
今日もつかってくれたようで、シリルからは甘い花の香りがしてくる。
「ベアグロウムの好物である実の種を使って作ったんだ」
その名を聞いた途端、ランベールが驚いた表情を浮かべる。
「そうだったか。あれは人の子にしてみたら相当凶暴だろうに、大丈夫だったのかい?」
「え?」
ランベールの言葉に、今度はシリルが驚いた表情を浮かべてこちらをみる。
「獣が嫌がる匂いのする草を炊いて、ロシェに護衛をして貰って」
「まて。ランベール、どういうことだ、凶暴って」
どういうことだとシリルがランベールに詰め寄る。
「……あの実を手に入れるのはすごく大変だったということだよ。ドニ、シリルには話をしなかったのかい?」
「えぇ」
危険だとしったら、いらないと言われてしまうだろう。だから何も話さずにいた。
「危険なことまでしてっ、どうせ僕の毛並には効果なんてないのにっ」
「それでも、俺はシリルに自信を持ってほしかった」
「ドニのバカっ。君に何かあったら僕は辛い」
ぎゅっと抱きついて涙を流すシリルに、ドニの胸がしめつけられる。
「シリル」
「もう、僕のために危険なことはしないで欲しい」
「うん」
「良いお友達を持ったね、シリル」
とランベールが二人の頭をなでた。
「あぁ。ドニありがとう。成人の儀にも使わせてもらう」
可愛い笑顔を浮かべるシリルに、ドニは心から良かったと思う。
心に残る良い成人の儀が迎えることができれば、ドニにとってそれが何よりだ。
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