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10章 ・・・
第103話 退職への道(9)
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川瀬部長に呼ばれた。
この雰囲気、きちんと録音するべきだな。
「川瀬部長、今回の打ち合わせ。きちんと録音させて欲しい」
「わかった。こちらも押させてもらう」
「どうぞ」
双方がボイスレコーダーを録音ボタンを押す。
「真田くん。退職日を伸ばして欲しい。
労働者が退職するとき、後任に対して業務の引き継ぎを行うことは、会社に対する信義則上の義務がある。
したがって、労働者が後任に対して引き継ぎを行わず退職し、業務に損害をもたらした場合、会社は当該労働者に対して損害賠償請求を起こす事ができる」
強い口調だ。
けど、負ける訳にはいかない。
「そのように言われるなら、こちらにも考えがあります。
僕の休暇や家族に対してした行為は、法律違反になると思います。
特に僕の家族の事をいろいろな職員に対して話した行為をきちんと精査したいと思います。
また、私は何年も引き継ぎ者を要求しています。
今回の引き継ぎがうまくいかない場合、引き継ぎ者を用意しなかった会社側の責任だと思います。
この考えに、会社との齟齬がある場合は、労働局を入れてお話しましょう」
「労働局・・・。もういい」
「会社の責任を認めるという事で大丈夫ですか?」
「認めている訳ではない。
2月まではきちんと引き継ぎはするという事で良いな」
「否。出社している日はきちんと引き継ぎする」
二人の睨みあいが続く・・・。
「わかった」
この雰囲気、きちんと録音するべきだな。
「川瀬部長、今回の打ち合わせ。きちんと録音させて欲しい」
「わかった。こちらも押させてもらう」
「どうぞ」
双方がボイスレコーダーを録音ボタンを押す。
「真田くん。退職日を伸ばして欲しい。
労働者が退職するとき、後任に対して業務の引き継ぎを行うことは、会社に対する信義則上の義務がある。
したがって、労働者が後任に対して引き継ぎを行わず退職し、業務に損害をもたらした場合、会社は当該労働者に対して損害賠償請求を起こす事ができる」
強い口調だ。
けど、負ける訳にはいかない。
「そのように言われるなら、こちらにも考えがあります。
僕の休暇や家族に対してした行為は、法律違反になると思います。
特に僕の家族の事をいろいろな職員に対して話した行為をきちんと精査したいと思います。
また、私は何年も引き継ぎ者を要求しています。
今回の引き継ぎがうまくいかない場合、引き継ぎ者を用意しなかった会社側の責任だと思います。
この考えに、会社との齟齬がある場合は、労働局を入れてお話しましょう」
「労働局・・・。もういい」
「会社の責任を認めるという事で大丈夫ですか?」
「認めている訳ではない。
2月まではきちんと引き継ぎはするという事で良いな」
「否。出社している日はきちんと引き継ぎする」
二人の睨みあいが続く・・・。
「わかった」
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