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3章 新たな出会い

第12話 生活費について

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「星華さんの生活費等を僕が出す事は全然構いません。
 もし、可能であれば・・・、
 星華さんの生活費を一部、貸して頂く事はできないでしょうか?」
「どういう事だ?
 先ほどの話と矛盾している気がするんだが・・・」
「僕がお金を出す事は簡単です。
 しかし、その状態だと、星華さんの立場はどうでしょうか?」

ご夫妻は何も言わない・・・。

「自分のしたい事も何もできない。
 するにしても僕に聞かないといけない。
 それは、あんまりじゃないでしょうか?」

「うむむ・・・」

「これに関しては、僕がお金を出すだけの話なので、
 僕にとってはたいした話ではありません。
 星華さんの事を考えてあげて欲しい。
 ただ、それだけです」

「う・・・」

これに関しては、平行線になるかも・・・。

「真田君。
 私の事は気にしなくて良いよ。
 真田君にそこまで言わせるなんて・・・。
 私、最低だもん。
 ごめんね。
 本当に・・・」
星華さんの目が赤い。

「どんな方法でも構いません。
 例えば、僕に何かを売って下さい。
 その代金の一部は、星華さんに渡して下さい。
 それでも構いません」

権蔵さんは思案顔・・・。

「例えば、私の趣味の車がある。
 それを200万円で譲るって事でどうだろう」
車の写真を見せてくれる。
僕にはそれが高いか解らない。
しかし、理由としては問題ない。

「わかりました。
 権蔵さんがこの車を相場で譲ってくれるのであれば、
 その金額で大丈夫です」
「真田君。そんなのダメ!
 そんな大金。
 私は、自由を得ただけで充分。
 それ以上は、求めてないから。
 本当に私の事は気にしなくて良いから」

「星華さん。
 ごめん。
 これは、権蔵さんと僕の間の話だから、
 僕の満足するようにさせて欲しい」
「けど・・・。
 私の為にここまでして貰う訳には・・・」

星華さんのお父さんは、じっと見ている。

「君はすごいなぁ。
 負けたよ。
 君の言うようにする。
 とりあえず、100万円用意しよう。
 もちろん返す必要はない。
 それだけあれば、高校生の間の生活費、大学受験費用も含めて必要経費になるだろう」

「ありがとうございます」

星華さんは号泣していた。

会談が終わりそうな時・・・
「私が真田君の彼女に立候補しても良い?」

星華さんが告白してくれた。

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