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第5章 ・・・

第141話 実家への帰り道

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帰りの車の中。
空気が重い。

沈黙が続いている。

美百合は、ぐっすり寝ている。
この娘。よく寝るんだよなぁ。

起きていれば、少し明るい感じになるけど・・・。
この雰囲気はいけない。

あと、きちんと話をしなければ・・・。

「どうするんだ?」
「どうしようね・・・。
 最初は、文句だけ言えば良いと思っていたわ。
 けど、あの姿を見ると・・・。
 離婚する方が良いかもしれない。
 そう思う気持ちも・・・。
 正直、まだ気持ちの整理ができていないわ」

「整理ができたら、教えてくれ。
 離婚しても良いと思うし・・・。
 二人で話し合うなら、僕も立ち会うから・・・」
「ありがとう。
 桜美さんもごめんなさいね。
 こんな事になって・・・」

「私の事は気にしなくて大丈夫です。
 それよりお義母さんは大丈夫ですか?」
「覚悟しているつもりだった。
 けど、正直、自分の眼でこの状況を見ると違うわね。
 私は情けなく思うよ。
 偉そうな事を言うくせに、一番ダメなのだから・・・。
 私は、大丈夫だよ。
 信長は大丈夫だと思うけど、浮気はダメだよ」

「浮気なんてしないし。なんで僕に・・・」
「こんなに良いお嫁さんと子供がいるのにしないと思うけどね。
 一応、念の為ね。
 桜美さん。この事は、オフレコでお願いできない?」

「大丈夫です。誰にも言いませんから・・・」
「ありがとう」

実家に近づいた時、美百合が起きた。
バイパスを降りたからかなぁ。

「あーあー」

お義母さんに話しかけているようだ。

「美百合ちゃんはかわいいね。
 慰めてくれているのかねぇ。
 お祖母ちゃん。しっかりするから大丈夫だよ」

美百合はニコニコしながら話しかけていた。
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