［完結：1分読書］おっさんの矜持 社長！本当に僕と戦って良いのですか？

第1話 会社と戦う決意

僕は武田信長。

上場を目指すというミッションに燃える会社に転職した。
その名も『株式会社ＡＫＵＤＯＩＹＡ』
TVでCMも頻繁に見る。

けど、はっきり言って名前が怪しい。


職種は総務だ。

総務は会社を守るのが仕事。
一生懸命頑張るぞー！

働きだした。
会社の中はグチャグチャ・・・。
必死に業務効率化やチェックをする。

・・・

結構、忙しい。
けど、頑張る。

まさか、その総務職員を騙すような行為をするとは・・・。

その会社は大手転職サイトにて求人募集を募集していた。
もちろん、社会保険の加入は書いてある。

社会保険に加入する事は会社の義務だ。

社会保険には２種類ある
・健康保険と厚生年金
・雇用保険

けど、社会保険に入らないという。
試用期間と称して・・・。

社会保険の加入条件には条件がある。

◆健康保険と厚生年金
　２か月を超える雇用契約には必要なのだ。
　言い換えれば２か月以内の雇用契約には不要である。

　一般的に正社員の採用は、無期雇用。
　例え、正職員募集で試用期間だけ２か月以内の有期雇用の契約書を書かせても虚偽求人となる。
　６カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があるのだ。
　

◆雇用保険
　雇用見込みが31日以上あり1週間の労働時間が20時間を超える労働者


求人には社会保険加入も書いてあったのに・・・。

騙された。

これが発覚したのは、子供が病院に行きたいと言ったので、健康保険証の事を聞いた時だ。
『社会保険の加入はない』という。

『ふざけるな！』
僕は心の中で思った。

健康保険と厚生年金に入れないと、国民健康保険や年金に入る必要がある。
そうすると、家族が多い場合、負担額は倍増だ。
やってらんねぇ。

雇用保険は、解雇や病気等働けなくなった時に支払われる保険だ。


社会保険に入れないとは・・・。
面接をしたのは、悪土井（あくどい）社長。

社長に入ってもらえるようにお願いする。

ダメだった。

こんな状況では、上場を目指すなんて無理だ。
コンプライアンスも守れない会社。
クズ会社。

こんな会社。
もう辞めよう。

けど、僕には家族がいる。
家族を路頭に迷わせるわけには・・・。

十分に準備をして・・・。
この転職を無駄にしない為に・・・。

会社と戦う決意をする。


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健康保険と厚生年金の加入条件

正規雇用の場合は、確実に入る必要がある。
理由は、年収が基準以下の事はありえない為・・・。

非正規雇用の場合は、条件が難しい。
一般的には、年収１３０万円の壁と言われるものがある。
これは、配偶者などの扶養者の社会保険に入る事ができる年収の上限である。

これを超えると扶養で社会保険に入る事ができず、自分で社会保険に入る必要がある。
ここに関しては、働く企業の従業員数など難しい条件があるので、今回は割愛させて頂きます。