［1分読書］あたしの実弟の実兄が好きなんだけど・・・血のつながりはありません

プロ入り２年目

第85話 開幕戦 中編

俺は６回をパーフェクト。
７回に展開が動く。

１番バッターをサードゴロに打ち取るも悪送球。
ノーアウト２塁。

嫌な流れだ。

相手はバントの上手な２番バッター。
犠牲バントに、セーフティーバント、プッシュバントが得意な相手。

レフトがサードの近くまで前進。
外野には、左中間と右中間の二人に。

けど、上手なバントでワンアウト３塁。

もう、１点は諦めるしか・・・。
ここで満塁策も危険だし。

低めに投げるも外野フライ。
あっさり先制点を許してしまった。

その後は、抑えた。

また、この展開か・・・。

今年も勝てないかもしれない。

そう思っていると、エラーをした主砲の高橋さんがホームランで同点。
その後も連打で２アウト満塁。
そこで俺の打順。
監督は俺に代打を送った。

「お疲れ。ここが勝負どころだ。代打を送る」
「はい」

俺の役目は終わった。
あとは、任せるしか・・・。

今年から加入したチームの代打の神様である村上選手が・・・。

初球を右中間を抜いた。
走者一掃の２塁打。

代打が成功した。

昨年までと違う。
この展開。

これで４対１。

８回、９回。２点は取られたけど、なんとか、チームの今期の初勝利をもぎ取った。

俺は、ベンチ裏でアイシングを・・・。
見ながら、少しハラハラしたけど・・・。