[1分読書]あたしの実弟の実兄が好きなんだけど・・・血のつながりはありません

無責任

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プロ入り1年目

第70話 5月になった・・・

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次の試合も信繁は勝つことができなかった。
その次の試合も・・・。

それほど、打たれている訳ではない。
いや、全然打たれていない。
けど、打線の援護が圧倒的に少ない。

あと、エラーから点数が入る事が多い。
防御率は、新人投手として驚異の0.94だ。
ただ、援護率も低くて1.00。

1試合辺り1点しか打線の援護が・・・。

新聞もアンラッキー、凶運の人って扱いに。

「俺は、なんで勝てないんだ!」
「仕方ないよ。勝負は時の運だから・・・」

「そうなんだけど・・・。
 ひかり、どうすれば良いんだろう?」
「何ともできないと思うけど・・・。
 信繁が打つ事できるの?」

「いや、バッティングは自信がない」
「それなら、野手の皆さんに頑張ってもらうしか」

「そうなんだけど・・・。
 あまりにも勝てないから・・・」
「そのうち、勝てるよ」


5月某日の今日、3月、4月の月間MVPが発表された。
残念だながら、信繁は、選ばれなかった。
信繁は、開幕からずっとローテーションを守っている。
6試合0勝5敗、防御率:0.94、WHIP:0.94
完投4、投球回数48回、奪三振20、失点8

敗戦数以外は悪くない。
むしろ、断トツの成績だ。
球界を代表する投手として認められるぐらいに。
失点数も少ないから、何ともできない。

モヤモヤする日々を過ごしていた。

5月になっても、まだ未勝利。
嫌な雰囲気だ。

負けるとひかりが、慰めてくれるけど・・・。

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