吸涙鬼のごはんになりました。

黒咲ゆかり

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9.好きな子

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「……………うぅ…ん」

「涙! 大丈夫か?」

朝方、先生が俺たちを迎えに来た。
俺は、ベッドに寝ている涙についていることにした。

「……………あ…れ?水葵…」

「…………………ごめん。」

涙は驚いたように目を開く。

「…ありがとう………………。」

そして、優しく俺の頭を撫でた。

「どうせ、水葵のせいじゃないっていったって、聞かないんでしょ?」

本当に、俺はこいつにかなわない。

「あの…さ、俺のこと…な、舐め…て
いいよ。」

「………大丈夫。無理しなくても」


「ちが…くて、嫌じゃ、ないから。」

「……?!」

「だ…から」

耳まで熱い。
恥ずかしさで涙が出そうだ。

「……でもさ、僕が昨日いったこと覚えてるよね?」

『好きな子を泣かしちゃダメでしょ』

「………す…きか、どうかはどうでもいいだろ。」

「水葵はとりあえず聞かないでおいてあげるけど……僕の好きはちゃんと知ってて」


涙はベッドから少し乗り出し
唇を触れ合わせると
驚きであいてしまっていた俺の口に
いつも俺の頬を舐めるあの優しい舌が
入ってくる。

「…………んっ…ちゅっ…んはあっ…ちゅっ…………ぅんっはぁっ…」


水音が俺たち以外誰もいない部屋に響き
恥ずかしさを煽る。

「涙……ちょっ、なんか、恥ずっ…んっ」

「恥ずかしいって、僕しか見てないのに?」

「……………お前が…見てるから…
だから…あんま見んなっ。」

自然と恥ずかしさで涙がでる。

「………っはぁっなんか、自分の欲に負けそうだなぁ。」

「え?」

さっきまで俺の舌を舐め回していた
涙の熱い舌が俺の涙をしたさきですくう。

「…………あの…さ、首も舐めていい?」

「そ、そんなことっ…勝手に…しろよ」

涙が首筋をいつもより念入りに
ねっとりと舐める。

「………んぅっ………ふ……ぁっ…」

自然とまた声が出てしまう。

その反応を楽しんでいるように
俺の首筋にキスをする。
そのまま耳の裏を舐め、耳の縁まで
舌先でなぞられる

「……んひゃっ……ちょっ、耳は…
やっ……めろって」

舐められたところに熱い吐息がかかり、
冷たく感じる。

「………ちゅっ…ん…でもさぁ
水葵のここ…硬くなっちゃってるんだけど…」

「………そ…れは…お前が…」

「僕が?」

「い、いやらしい…舐め方するから…だろ」

「そっかぁ…僕がいけないのかぁ
じゃあさっ」

(またその意地悪な笑顔…。嫌な予感。)

「僕が償わなきゃいけないよね?」

「い、いや…け…してそういうことではなくてですね…」

説明する前に俺のズボンの上から
俺の硬くなったそれを撫でる。

「んっ…ちょっ…やめっ…ぁっ。」

「へぇ~やめたほうがいいんだ?」

「はぁっ!?何もっ…こんな中途半端な所でっ」

「じゃあ、どうしたいの?」

(楽しそうにしやがって!)

「も、もっと…触っても…いいけど。」

「ぷ…ふはっ…本当素直じゃないなぁ」
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