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0.退屈
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「冷血で人の心のないロボット」
それが、あいつらの言う「みんな」
からつけられた俺の立ち位置。
別にいじめらている訳でもないし、
ただ…退屈だ。 それだけ。
この退屈から抜け出さずにいる俺は
さぞかし、人間として欲といものにかけているようにみえるのだろう。
『ロボット』
あいつらの言うことは案外、的をえてるのかも。
今日は何かざわついている教室。
(俺には関係ないことだ…。)
しかし、関係ないと思っていても、
こう退屈では自然と耳に会話が入ってくるもので
「ねね、転校生ってさ男かな!女かな!」
「俺は~女がいいなぁ…んふ」
(転校生…か、まぁ俺には関係ない。)
そう…。このクラスに起きること、全てが
『俺には関係ない』のだ。
教室のドアを勢いよく開ける音がする。
担任の後をついて、転校生は黒板の前に立った。
この蒸し暑い梅雨の時期だと言うのに
長袖のシャツを着ている。
(……見ているこっちが暑いな。)
「え~っと、北海道から転校生してきました。
沖水 涙です。みんなと仲良くしたいなって思っているのでよろしくお願いします!」
(みんなって…誰だよ。)
「はい、じゃー沖水、高橋の隣に座りなさい。」
(高橋…?高橋って…眼鏡の高橋は1組だし、
ギャルの高橋は…3組だし?2組は俺の1人だけ…)
「え?」
(俺かよぉぉぉおおおっ……)
「うわぁっ、ロボ橋の隣じゃんどんまい」
「ろぼ?なぁに?それ」
「まぁまぁ、いいから、とりあえず座りなさい」
(どんまいは俺に言って欲しいくらいだな。)
「んね、高橋君。よろしくねっ」
小さい声で俺に挨拶をする。
が、こいつと仲良くして面倒なことになったら
最悪だ。手っ取り早く嫌われておこう。
「………。」
(無視。これが一番。)
「たーかーはーしーくん」
さっきよりも少し大きめの声で言う。
が、
(無視…。)
「たーかーはー」
「うるさいぞ高橋っ!」
「んぇ?」
(いやいやいや…いま話かけてきてたの
こいつだって!見てたでしょ先生 ?!)
「ちがっ、俺じゃなっ…」
「高橋っ!」
「はいっ…」
「沖水くんに放課後校舎を案内してあげなさい。」
(そんな、にっこり笑って…)
「返事は?」
「…はぃ」
(完っ全に罰ゲームじゃねーかよ…)
「高橋君、案内…」
(来た…。)
「いやぁ、なんの事だか…」
「先生、」
「え?」
「案内してくれないと、先生にいっちゃうぞっ」
(こんのやろぉぉお…)
「んで、ここが理科室で、ここが美術室。
はぁ…もうこれくらいでっ」
「へぇ~綺麗な教室ばっかだぁ。」
「これくらいでっ」
「あ!そうだ!」
(こいつっっっっ…。)
「あじさい寮につれてってよ」
「あじさい寮ってうちの学校寮だけど…」
「そそ、僕も入ることになったんだ」
「そう…か」
「うん」
「鍵はもらってるよな?」
「え~っと…これ!」
「102号室…?って俺の部屋じゃ…」
「え~!そうなの?やった!
席も隣で寮まで同室なんて運命感じじゃうなぁ」
「………。」
(………ありえない。
頼むからっ嘘だと言ってくれ。)
こうして始まったのは、
悪夢のような生活だった。
それが、あいつらの言う「みんな」
からつけられた俺の立ち位置。
別にいじめらている訳でもないし、
ただ…退屈だ。 それだけ。
この退屈から抜け出さずにいる俺は
さぞかし、人間として欲といものにかけているようにみえるのだろう。
『ロボット』
あいつらの言うことは案外、的をえてるのかも。
今日は何かざわついている教室。
(俺には関係ないことだ…。)
しかし、関係ないと思っていても、
こう退屈では自然と耳に会話が入ってくるもので
「ねね、転校生ってさ男かな!女かな!」
「俺は~女がいいなぁ…んふ」
(転校生…か、まぁ俺には関係ない。)
そう…。このクラスに起きること、全てが
『俺には関係ない』のだ。
教室のドアを勢いよく開ける音がする。
担任の後をついて、転校生は黒板の前に立った。
この蒸し暑い梅雨の時期だと言うのに
長袖のシャツを着ている。
(……見ているこっちが暑いな。)
「え~っと、北海道から転校生してきました。
沖水 涙です。みんなと仲良くしたいなって思っているのでよろしくお願いします!」
(みんなって…誰だよ。)
「はい、じゃー沖水、高橋の隣に座りなさい。」
(高橋…?高橋って…眼鏡の高橋は1組だし、
ギャルの高橋は…3組だし?2組は俺の1人だけ…)
「え?」
(俺かよぉぉぉおおおっ……)
「うわぁっ、ロボ橋の隣じゃんどんまい」
「ろぼ?なぁに?それ」
「まぁまぁ、いいから、とりあえず座りなさい」
(どんまいは俺に言って欲しいくらいだな。)
「んね、高橋君。よろしくねっ」
小さい声で俺に挨拶をする。
が、こいつと仲良くして面倒なことになったら
最悪だ。手っ取り早く嫌われておこう。
「………。」
(無視。これが一番。)
「たーかーはーしーくん」
さっきよりも少し大きめの声で言う。
が、
(無視…。)
「たーかーはー」
「うるさいぞ高橋っ!」
「んぇ?」
(いやいやいや…いま話かけてきてたの
こいつだって!見てたでしょ先生 ?!)
「ちがっ、俺じゃなっ…」
「高橋っ!」
「はいっ…」
「沖水くんに放課後校舎を案内してあげなさい。」
(そんな、にっこり笑って…)
「返事は?」
「…はぃ」
(完っ全に罰ゲームじゃねーかよ…)
「高橋君、案内…」
(来た…。)
「いやぁ、なんの事だか…」
「先生、」
「え?」
「案内してくれないと、先生にいっちゃうぞっ」
(こんのやろぉぉお…)
「んで、ここが理科室で、ここが美術室。
はぁ…もうこれくらいでっ」
「へぇ~綺麗な教室ばっかだぁ。」
「これくらいでっ」
「あ!そうだ!」
(こいつっっっっ…。)
「あじさい寮につれてってよ」
「あじさい寮ってうちの学校寮だけど…」
「そそ、僕も入ることになったんだ」
「そう…か」
「うん」
「鍵はもらってるよな?」
「え~っと…これ!」
「102号室…?って俺の部屋じゃ…」
「え~!そうなの?やった!
席も隣で寮まで同室なんて運命感じじゃうなぁ」
「………。」
(………ありえない。
頼むからっ嘘だと言ってくれ。)
こうして始まったのは、
悪夢のような生活だった。
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