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第三章 生きることの罪
嫌な予感
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「あー! 簡易レンジの周りに珈琲豆のカス! もしかして昨日、珈琲飲みました? 先輩!」
次の日の朝、八刻を少し回った頃――。
出勤してきたルイーズは、執務室にある簡易レンジで牛乳を温めようとしたとき、そう言って声を上げた。
目敏く珈琲豆のカスを見つけ、エフェルローンを呆れた様に睨み付けるルイーズ。
(ちっ、珈琲豆のカスか……。暗くて見落としたってのもあるが、迂闊だったな)
証拠隠滅に失敗したことを心の中でそう愚痴ると。
エフェルローンは、ルイーズの面倒くさい視線を避ける様に、新聞をこれ見よがしに目の前に翳す。
大きな新聞が、エフェルローンの小さな体を丸っと覆う。
「ちょっと、先輩! ちゃんと聞いて下さい!」
そう言って、声を荒げるルイーズを端から無視すると。
エフェルローンは、今朝の朝刊の一面に目を留めた。
――グランシール帝国に不審な動き。冬までに大規模な戦闘はあるか。
「……大規模戦闘、か。あれば、[爆弾娘事件]以来だな」
[爆弾娘事件]があったのは、アルカサール王国がグランシール帝国から、電光石火のような侵攻を受けた時のことであった。
突然の侵攻に虚を突かれたアルカサール正規軍と、バックランド領の騎士団の連合軍は、応戦するものの、ものの一日も掛からないうちに戦線をべトフォードまで押し上げられてしまう。
そんな中、後方の援軍との早急なる合流を提唱したバックランド候が、自ら殿を名乗り出て、自身の騎士団のみでべトフォードの町中でグランシール軍を足止め、前線の騎士が後方の本隊と合流するまでの時間稼ぎをすることに。
そのため、不運にも前線となってしまったべトフォードでは、バックランド候の騎士とグランシールの騎士、それに双方の魔術師の魔法が飛び交う血みどろの市街戦が展開されることとなる。
と、そんな中。
突如、バックランド候より自軍の騎士と魔術師たちに、『べトフォードからの退去命令』が出される。
それから、約二十分後――。
[爆弾娘]の魔力の暴発により、べトフォードは一瞬にして消し飛ぶのであった。
「あれからもう、六年が経つのか……」
あの時、エフェルローンは、憲兵になり立ての二十歳で。
べトフォード爆散後、急遽そこに送り込まれたエフェルローンは、肉が溶け、焼け|爛《》れた体で街を徘徊する、死にかけたべトフォードの町人たちを目撃することになる。
彼らの、助けを呼ぶ声にならない声。
自らの姿に、痛みに、すすり泣く人々の呻き。
両親を探す子供たちの泣き叫ぶ声。
子を探す父や母たちの必死の呼びかけ。
そして、彼らの足元に転がる、見るも悍ましい、焼け焦げ、焼け爛れた、四肢の欠損の激しい死体の山――。
そんな、瓦礫と化した、地獄のような街の中を。
エフェルローンは、彼らの痛みを自らの魔法で和らげるため、仮眠もそこそこに、何日も必死に走り回ったのを覚えている。
その時の悲惨で悲劇的な状況は、今も脳裏に鮮明に焼き付いていて、あれから六年たった今も決して頭から離れることはない。
「あれが、あの悲惨な状況を演出したのが、バックランド候……」
(それが真実だとしても。やっぱりまだ、信じられない自分がここに居る……)
そう心の中で一人、悶々とするエフェルローンに。
容赦ない怒鳴り声が浴びせかけられる。
「先輩、聞いてますか!」
気が付くと、ルイーズがエフェルローンのカップ片手に、執務机の前に立ちはだかっていた。
そして、その顔は、何処をどう見ても怒っているようにしか見えない。
(……やれやれ。どう切り抜けたらいいもんか)
エフェルローンは、面倒臭いと云わんばかりに舌打ちすると、取り敢えず、言い訳がましくこう言い張った。
「頭をすっきりさせる為には、どうしても必要だったんだよ、大量のカフェインが。しょうがないだろ」
そう、身勝手な言い訳を展開するエフェルローンに。
ルイーズは、眉をキリキリと吊り上げるとこう言い返す。
「それもこれも、全部先輩の体の為なのに! 取り敢えず……はい、今日は一日、ココアで我慢して下さい!」
そう言って、机の上にドンと置かれた熱々のココアを前に。
エフェルローンは、肩肘を突くと、気乗りしなさそうにこう言った。
「ココアは眠くなるから、飲みたくない」
「なに、我がまま言ってるんですか! 先輩は、健康と珈琲と、一体どっちが大事なんですか!」
そう言って、声を荒げるルイーズに。
エフェルローンは真面目な顔でこう言った。
「事件解決」
そんな、あくまで話を取り合おうとしないエフェルローンに、甚だ嫌気が差したのか、ルイーズは、唇と両手の拳をわなわなと震わせると、肩を怒らせこう言った。
「あー、もう! 信じられない! いいですか、先輩。事件解決するにも健康第一です! 倒れちゃったら、事件解決どころじゃないんですから!」
「はいはい」
素気無くそう言って、直ぐに新聞の活字に視線を落とすエフェルローンに。
ルイーズは、怒り心頭と云わんばかりに顔を赤く染めるとこう怒鳴った。
「なんですか、その態度! ほんと、最低……!」
そう言って、自分の席にずかずかと戻ると、勢いよく椅子に座るルイーズ。
机の上に肘を突き、その上に顎を乗せ、眇めて下唇を突き出すルイーズに。
エフェルローンは、ふと思い出したように尋ねて言った。
「それよりルイーズ。アダムの容体は?」
「えっ? アダム?」
突然話を変えられ、ムッとした顔をするルイーズだったが、話の内容が内容だけに、グッと怒りを鎮めると、不機嫌そうにこう言った。
「それは……まだ、昏睡状態のままみたい、ですけど?」
そう言って、プイと横を向くルイーズに。
エフェルローンは、昨夜のキースリーのこともあり、矢継ぎ早にこう尋ねる。
「あと、身の回りで変わったことは起きてないか。例えば、屋敷に悪戯されたとか、誰かにつけられている感じがするとか」
「いえ、別に。特には……」
怪訝そうにそう答えるルイーズに。
エフェルローンは取り敢えず、胸を撫で下ろすとこう言った。
「そうか、ならいい」
(執念深いあいつのことだ。ルイーズやダニー本人、それに、ダニーのお父上が襲われたように、二人の家族を狙って執拗な危害を加えないとは限らないからな。それに今、二人に戦線離脱されるのは、正直痛い……)
そう心の中で呟くと、エフェルローンはまた、視線を新聞に移す。
と、そんないつも憎まれ口しか返ってこないエフェルローンから、優しい気づかいを掛けられたルイーズは、疑惑の念を深めてこう言った。
「どうしたんです、先輩? 私のことなんかいつもそっちの気の先輩が、何で私の心配なんかするんです? なんか変ですよ、先輩。……って、あ。昨日の夜、何かあったんですか! また、[べトフォードの涙]の襲撃とか! 先輩、昨日はここに泊まっていたみたいですし……」
ルイーズの、中々鋭い勘に舌を巻きながらも。
エフェルローンは、首を横に振るとこう言った。
「いや、別に。ただ、追いかけている相手が相手だからな。念のための確認だ。あと、今後も身辺には十分注意するように。アダムのこともあるしな。いいな?」
「はい……わかりました」
そうは言ったものの、やっぱり納得出来ないと云うように、口をへの字に曲げるルイーズをそのままに。
エフェルローンは、さっさと話しを取り纏めてこう言った。
「よろしい。じゃあ、引き続きこの書類を、更に簡潔に分かりやすくまとめてみてくれ」
そう仕事を申し渡し、ルイーズの口を封じると。
エフェルローンは、新聞を広げながらふと思い付いたことに眉を顰めた。
([大規模戦闘]が起こるかもしれない、その前哨戦とも云えるべトフォードでのクローディア襲撃事件。そして今、まさに復興しようと沸き立つ不滅の町べトフォード。その街の守護者はバックランド候。そしてその後ろに見え隠れするキースリーの影……はっきり言って、嫌な予感しかしないな)
そう心の中で呟くと、エフェルローンは机の上のカップを手に取り、少しぬるくなり牛乳の膜の出来たココアに、思い切り眉を顰めるのであった。
次の日の朝、八刻を少し回った頃――。
出勤してきたルイーズは、執務室にある簡易レンジで牛乳を温めようとしたとき、そう言って声を上げた。
目敏く珈琲豆のカスを見つけ、エフェルローンを呆れた様に睨み付けるルイーズ。
(ちっ、珈琲豆のカスか……。暗くて見落としたってのもあるが、迂闊だったな)
証拠隠滅に失敗したことを心の中でそう愚痴ると。
エフェルローンは、ルイーズの面倒くさい視線を避ける様に、新聞をこれ見よがしに目の前に翳す。
大きな新聞が、エフェルローンの小さな体を丸っと覆う。
「ちょっと、先輩! ちゃんと聞いて下さい!」
そう言って、声を荒げるルイーズを端から無視すると。
エフェルローンは、今朝の朝刊の一面に目を留めた。
――グランシール帝国に不審な動き。冬までに大規模な戦闘はあるか。
「……大規模戦闘、か。あれば、[爆弾娘事件]以来だな」
[爆弾娘事件]があったのは、アルカサール王国がグランシール帝国から、電光石火のような侵攻を受けた時のことであった。
突然の侵攻に虚を突かれたアルカサール正規軍と、バックランド領の騎士団の連合軍は、応戦するものの、ものの一日も掛からないうちに戦線をべトフォードまで押し上げられてしまう。
そんな中、後方の援軍との早急なる合流を提唱したバックランド候が、自ら殿を名乗り出て、自身の騎士団のみでべトフォードの町中でグランシール軍を足止め、前線の騎士が後方の本隊と合流するまでの時間稼ぎをすることに。
そのため、不運にも前線となってしまったべトフォードでは、バックランド候の騎士とグランシールの騎士、それに双方の魔術師の魔法が飛び交う血みどろの市街戦が展開されることとなる。
と、そんな中。
突如、バックランド候より自軍の騎士と魔術師たちに、『べトフォードからの退去命令』が出される。
それから、約二十分後――。
[爆弾娘]の魔力の暴発により、べトフォードは一瞬にして消し飛ぶのであった。
「あれからもう、六年が経つのか……」
あの時、エフェルローンは、憲兵になり立ての二十歳で。
べトフォード爆散後、急遽そこに送り込まれたエフェルローンは、肉が溶け、焼け|爛《》れた体で街を徘徊する、死にかけたべトフォードの町人たちを目撃することになる。
彼らの、助けを呼ぶ声にならない声。
自らの姿に、痛みに、すすり泣く人々の呻き。
両親を探す子供たちの泣き叫ぶ声。
子を探す父や母たちの必死の呼びかけ。
そして、彼らの足元に転がる、見るも悍ましい、焼け焦げ、焼け爛れた、四肢の欠損の激しい死体の山――。
そんな、瓦礫と化した、地獄のような街の中を。
エフェルローンは、彼らの痛みを自らの魔法で和らげるため、仮眠もそこそこに、何日も必死に走り回ったのを覚えている。
その時の悲惨で悲劇的な状況は、今も脳裏に鮮明に焼き付いていて、あれから六年たった今も決して頭から離れることはない。
「あれが、あの悲惨な状況を演出したのが、バックランド候……」
(それが真実だとしても。やっぱりまだ、信じられない自分がここに居る……)
そう心の中で一人、悶々とするエフェルローンに。
容赦ない怒鳴り声が浴びせかけられる。
「先輩、聞いてますか!」
気が付くと、ルイーズがエフェルローンのカップ片手に、執務机の前に立ちはだかっていた。
そして、その顔は、何処をどう見ても怒っているようにしか見えない。
(……やれやれ。どう切り抜けたらいいもんか)
エフェルローンは、面倒臭いと云わんばかりに舌打ちすると、取り敢えず、言い訳がましくこう言い張った。
「頭をすっきりさせる為には、どうしても必要だったんだよ、大量のカフェインが。しょうがないだろ」
そう、身勝手な言い訳を展開するエフェルローンに。
ルイーズは、眉をキリキリと吊り上げるとこう言い返す。
「それもこれも、全部先輩の体の為なのに! 取り敢えず……はい、今日は一日、ココアで我慢して下さい!」
そう言って、机の上にドンと置かれた熱々のココアを前に。
エフェルローンは、肩肘を突くと、気乗りしなさそうにこう言った。
「ココアは眠くなるから、飲みたくない」
「なに、我がまま言ってるんですか! 先輩は、健康と珈琲と、一体どっちが大事なんですか!」
そう言って、声を荒げるルイーズに。
エフェルローンは真面目な顔でこう言った。
「事件解決」
そんな、あくまで話を取り合おうとしないエフェルローンに、甚だ嫌気が差したのか、ルイーズは、唇と両手の拳をわなわなと震わせると、肩を怒らせこう言った。
「あー、もう! 信じられない! いいですか、先輩。事件解決するにも健康第一です! 倒れちゃったら、事件解決どころじゃないんですから!」
「はいはい」
素気無くそう言って、直ぐに新聞の活字に視線を落とすエフェルローンに。
ルイーズは、怒り心頭と云わんばかりに顔を赤く染めるとこう怒鳴った。
「なんですか、その態度! ほんと、最低……!」
そう言って、自分の席にずかずかと戻ると、勢いよく椅子に座るルイーズ。
机の上に肘を突き、その上に顎を乗せ、眇めて下唇を突き出すルイーズに。
エフェルローンは、ふと思い出したように尋ねて言った。
「それよりルイーズ。アダムの容体は?」
「えっ? アダム?」
突然話を変えられ、ムッとした顔をするルイーズだったが、話の内容が内容だけに、グッと怒りを鎮めると、不機嫌そうにこう言った。
「それは……まだ、昏睡状態のままみたい、ですけど?」
そう言って、プイと横を向くルイーズに。
エフェルローンは、昨夜のキースリーのこともあり、矢継ぎ早にこう尋ねる。
「あと、身の回りで変わったことは起きてないか。例えば、屋敷に悪戯されたとか、誰かにつけられている感じがするとか」
「いえ、別に。特には……」
怪訝そうにそう答えるルイーズに。
エフェルローンは取り敢えず、胸を撫で下ろすとこう言った。
「そうか、ならいい」
(執念深いあいつのことだ。ルイーズやダニー本人、それに、ダニーのお父上が襲われたように、二人の家族を狙って執拗な危害を加えないとは限らないからな。それに今、二人に戦線離脱されるのは、正直痛い……)
そう心の中で呟くと、エフェルローンはまた、視線を新聞に移す。
と、そんないつも憎まれ口しか返ってこないエフェルローンから、優しい気づかいを掛けられたルイーズは、疑惑の念を深めてこう言った。
「どうしたんです、先輩? 私のことなんかいつもそっちの気の先輩が、何で私の心配なんかするんです? なんか変ですよ、先輩。……って、あ。昨日の夜、何かあったんですか! また、[べトフォードの涙]の襲撃とか! 先輩、昨日はここに泊まっていたみたいですし……」
ルイーズの、中々鋭い勘に舌を巻きながらも。
エフェルローンは、首を横に振るとこう言った。
「いや、別に。ただ、追いかけている相手が相手だからな。念のための確認だ。あと、今後も身辺には十分注意するように。アダムのこともあるしな。いいな?」
「はい……わかりました」
そうは言ったものの、やっぱり納得出来ないと云うように、口をへの字に曲げるルイーズをそのままに。
エフェルローンは、さっさと話しを取り纏めてこう言った。
「よろしい。じゃあ、引き続きこの書類を、更に簡潔に分かりやすくまとめてみてくれ」
そう仕事を申し渡し、ルイーズの口を封じると。
エフェルローンは、新聞を広げながらふと思い付いたことに眉を顰めた。
([大規模戦闘]が起こるかもしれない、その前哨戦とも云えるべトフォードでのクローディア襲撃事件。そして今、まさに復興しようと沸き立つ不滅の町べトフォード。その街の守護者はバックランド候。そしてその後ろに見え隠れするキースリーの影……はっきり言って、嫌な予感しかしないな)
そう心の中で呟くと、エフェルローンは机の上のカップを手に取り、少しぬるくなり牛乳の膜の出来たココアに、思い切り眉を顰めるのであった。
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