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第三章 生きることの罪
あの輝かしい日々をもう一度
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「ギルの奴、聞いたよ。びっくりだったな……」
そう言って麦酒を煽ると。
ユーイングはそう言って、空になった木杯を手の中で握り回した。
そんな、愁い気なユーイングをやはり愁い気に見つめると。
ダニーは、手元のパイナップルサワーをじっと見つめながら、悔しそうにこう言った。
「……はい、ギル先輩が亡くなったこともそうなんですが、先輩方は、[爆弾娘]に私刑を下す為、どうやら裏でアデラと繋がっていたようなんです。僕、先輩方を尊敬していたから、凄くショックで……ほんと、なんて言ったら良いか」
そう言って、ふっうと口を噤むダニーを気の毒そうに見詰めると。
ユーイングは、気持ちを切り替える様にエフェルローンを見るとこう言った。
「なぁ、エフェル。あいつら、アデラとどんな取引をしていたんだ?」
「すみません、先輩。実は、俺たち途中で任務を外されてしまっていて。詳しくは分かりません。ただ、同僚から聞いた話によると、ディーンの家に[金の魔魂石]の[禁書の写し]があったらしいので、それが、ディーンやアデラとの間を何らかの形で繋ぐ役目を果たしていたのではないかと思います」
そう言って言葉を切ると。
エフェルローンは、ルイーズが追加で注文してくれたレモネードを一口、口に含んだ。
ユーイングは、ルイーズから追加の麦酒を受け取ると。
それを美味そうに煽りつつ、エフェルローンに神妙な顔でこう尋ねる。
「アデラと[金の魔魂石]ねぇ……[金の魔魂石]の魔術は確か禁呪扱いだよね」
「はい。それと、[永久の眠り]という魔法の禁書がギルとディーンに閲覧されていました。それらの証拠から考えると、ギルとディーンは、[金の魔魂石]」を使い、禁呪である[永久の眠り]を発動させて、[爆弾娘]に彼らなりの私刑を下すつもりだったんじゃないかと、俺はそう推察します」
「この魔法にかかった者は、不老不死のまま永遠に眠り続けるという[永久の眠り]か。太古の昔、貴族である者の極刑に使われたという禁呪だな。なるほどね……」
そう納得すると、ユーイングはマグロのカルパッチョを口に頬張る。
それから、カルパッチョを麦酒と共に飲み下すと。
ユーイングは、ふと思い出したかのようにこう言った。
「そう言えばよ、[爆弾娘]は推定無罪になったんだってな」
「ええ。それが良い事だったのか悪い事だったのかは、俺には分かりませんけど」
そう言って、首元の傷に手を触れるエフェルローンを痛々し気に見遣ると。
ユーイングは、少しおどけた風にこう言った。
「こと正義に関しては自信満々だったお前が、なんだか変にしおらしいじゃないか。何か悪いもんでも食ったんじゃないのか?」
そんな、ユーイングの茶化すような物言いに動じることなく。
エフェルローンは眉間に眉を顰め苦笑すると、大きなため息をひとつ吐き、少し投げ遣り気味にこう言った。
「俺が自信過剰だったのは、もう何年も前の話ですよ。今は、自信の欠片もありはしません。いつだって、自分に問いかける毎日ですよ。『これで良いのか、間違ってはいないか』って。だから、もし[爆弾娘]の推定無罪が、あいつらが事を起こす切っ掛けになってしまったのなら、俺は――」
そう言って言葉を詰まらせるエフェルローンに。
ユーイングは不思議そうに首を捻ると、眉を顰めつつ尋ねて言った。
「おいおい、おまえまさか……あいつらが私刑に走ったのは、自分のせいだとが思ってるのか」
「もし、あの時……俺がはっきりと、『[爆弾娘]を有罪だ』と言っていれば……と、そう思わずにはいられません」
そう言って口惜しそうに下を向くエフェルローンを冷静な目で見遣ると。
ユーイングは酷くまじめな顔で、こう冷たく言い切った。
「けど、お前は……お前の正義は、そうだとは思わなかった。それが偽りようのない事実なんだろ? じゃあ、しょうがない。人の意見は様々だ。お前が納得もせず、人の意見に合わせる必要は何処にもないさ。だったら、お前はお前の正義を最後まで貫くべきだと、俺は思うがな」
「…………」
(俺の正義、ね。そんなもの……当の昔に捨ててしまって、もう何処を探してもありませんよ……)
そう心の中で皮肉交じりに呟くと。
エフェルローンは、ガーリックと塩胡椒で味付けされたステーキを無理やり口に押し込むと、それを行き場のない怒りに任せかみ砕いた。
そんな、痛々しいエフェルローンを複雑な表情で見遣ると。
ユーイングは話題を少し変えるため、ダニーに向かって尋ねて言った。
「それより、ディーンの奴はどうだ。見つかりそうか」
「それが、まだ見つかっていなくて……どこにいるかも、全く」
そう言って、ボンゴレロッソを頬張るダニー。
「そうか。あいつ、今……何処で何を思っているんだろうねぇ」
そう言って、麦酒をごくごくと飲み下すと、ユーイングはテーブルの上に肩肘を突くと、懐かしそうな顔をしてこう言った。
「昔は良かったよなぁ、エフェル。何も考えず、能天気に馬鹿なことばっかやってられたもんなぁ、俺たち」
そう言って、遠くを見つめるユーイングのその言葉に。
ダニーは、牛ステーキに手を伸ばしながらこう言った。
「クェンビー先輩は、一応貴族だったのに庶民派の仲間とつるんでいて、ユーイング先輩は本物のド貴族だったのに貴族派じゃなくて庶民派の人と良く遊んでましたよね」
ダニーはそう言いながら、ステーキを口に運ぶ。
「俺は、貴族とはいっても、貴族と庶民の[混血児]だからなぁ。始めはどちらにも嫌厭されてたな、貴族でも庶民でもない雑種って言われてな。まあ、実のところ、俺としては楽しく遊べりゃなんだって良かったんだが、結局、庶民派の奴との方が、連んでて気が楽だったってだけの話だ」
そう言って、追加の焼酎の水割り檸檬を上機嫌で女給仕に頼む。
それから、あさりの酒蒸しを口に放り込むと。
ユーイングは、それをゆっくり味わってから、更に話を続けてこう言った。
「まぁ、貴族連中ってのは、元々プライド高いくて鼻持ちならなくて陰険な奴が多くてなぁ。しかも、全く正々堂々としてなくてよ。ある時、奴らに虐められてる庶民派の生徒が居てな、で、その貴族どものそいつに対する虐め方がまぁ、エグいのなんのって。それで、思わずイラッときて、奴らとやり合っちまったんだよなぁ」
そう言って、酒蒸しを食べながら愉快そうに話すユーイングに。
エフェルローンが、無表情で補足するようにこう言った。
「その時、先輩と一緒に貴族たちを締めに行ったのが、先輩と俺と、ディーンとギルだったって訳だ。俺と先輩は、それ以来の付き合いだな」
そう言って、ボンゴレロッソを口に運ぶエフェルローン。
そんな、先輩たちのかつての武勇伝に。
ルイーズは、目を輝かせながらこう言った。
「ほぇー。そんな事があったんですね!」
「先輩方、ほんと強くて格好良かったんですよ。先輩方は、僕ら庶民派の後輩や女の子たちの憧れの的でしたから」
ダニーは、まるで自分のことのように自慢げにそう語ると。
過去のひとときに思いを馳せるように、遠くを見つめた。
と、そんなダニーを、口元に笑みを浮かべしみじみと見つめると。
ユーイングも、過去に想いを巡らしながらこう言った。
「あの頃は、良かったよな。みんな、生きることに悩んだり苦しんだりすることなんか何もなくてよ。あるのは、夢と希望に溢れる明るい未来だけだったもんなぁ」
そう言って、運ばれてきた焼酎の水割り檸檬を一口、口に含むと。
ユーイングは、哀愁を漂わせながら、片手に握った焼酎の木杯の中をじっと見つめる。
(あの頃。この国の未来を今よりも良くしようって、俺たち……誓い合ったよな。ギル、それにディーン……それが、どうして――)
エフェルローンはそう心の中で自問自答する。
(どうして、憲兵の誓いを、人の道を踏み外してまで[私刑]を行おうだなんて……)
やはり、家族への愛がなせる業なのだろうか。
だが、亡くなった家族はそれを――人の道を踏み外してまでの復讐――を、本当に望むのだろうか。
エフェルローンの脳裏を、数日前のべトフォードでの風景が過る。
[爆弾娘]事件の現実を受け止め、それでも前を向いて生きることを選んだ、べトフォードの生き残りの人たち。
その人たちが作り上げた、愛と平和に溢れる、新しいべトフォードの姿――。
(ギルも、ディーンも、今の新しいべトフォードの姿を知っていたなら、もしかしたら……)
ギルとディーン、二人の屈託のない笑顔を思い出し。
エフェルローンは、そんな遣り切れない思いに耐え切れずにこう言った。
「どうして……どうして、こんなことになってしまったんでしょうか、教えて下さいよ、ユーイング先輩……」
そう言って、涙を堪え下を向くエフェルローンを。
ユーイングはただ、成す術もなく見つめることしか出来ないのであった。
そう言って麦酒を煽ると。
ユーイングはそう言って、空になった木杯を手の中で握り回した。
そんな、愁い気なユーイングをやはり愁い気に見つめると。
ダニーは、手元のパイナップルサワーをじっと見つめながら、悔しそうにこう言った。
「……はい、ギル先輩が亡くなったこともそうなんですが、先輩方は、[爆弾娘]に私刑を下す為、どうやら裏でアデラと繋がっていたようなんです。僕、先輩方を尊敬していたから、凄くショックで……ほんと、なんて言ったら良いか」
そう言って、ふっうと口を噤むダニーを気の毒そうに見詰めると。
ユーイングは、気持ちを切り替える様にエフェルローンを見るとこう言った。
「なぁ、エフェル。あいつら、アデラとどんな取引をしていたんだ?」
「すみません、先輩。実は、俺たち途中で任務を外されてしまっていて。詳しくは分かりません。ただ、同僚から聞いた話によると、ディーンの家に[金の魔魂石]の[禁書の写し]があったらしいので、それが、ディーンやアデラとの間を何らかの形で繋ぐ役目を果たしていたのではないかと思います」
そう言って言葉を切ると。
エフェルローンは、ルイーズが追加で注文してくれたレモネードを一口、口に含んだ。
ユーイングは、ルイーズから追加の麦酒を受け取ると。
それを美味そうに煽りつつ、エフェルローンに神妙な顔でこう尋ねる。
「アデラと[金の魔魂石]ねぇ……[金の魔魂石]の魔術は確か禁呪扱いだよね」
「はい。それと、[永久の眠り]という魔法の禁書がギルとディーンに閲覧されていました。それらの証拠から考えると、ギルとディーンは、[金の魔魂石]」を使い、禁呪である[永久の眠り]を発動させて、[爆弾娘]に彼らなりの私刑を下すつもりだったんじゃないかと、俺はそう推察します」
「この魔法にかかった者は、不老不死のまま永遠に眠り続けるという[永久の眠り]か。太古の昔、貴族である者の極刑に使われたという禁呪だな。なるほどね……」
そう納得すると、ユーイングはマグロのカルパッチョを口に頬張る。
それから、カルパッチョを麦酒と共に飲み下すと。
ユーイングは、ふと思い出したかのようにこう言った。
「そう言えばよ、[爆弾娘]は推定無罪になったんだってな」
「ええ。それが良い事だったのか悪い事だったのかは、俺には分かりませんけど」
そう言って、首元の傷に手を触れるエフェルローンを痛々し気に見遣ると。
ユーイングは、少しおどけた風にこう言った。
「こと正義に関しては自信満々だったお前が、なんだか変にしおらしいじゃないか。何か悪いもんでも食ったんじゃないのか?」
そんな、ユーイングの茶化すような物言いに動じることなく。
エフェルローンは眉間に眉を顰め苦笑すると、大きなため息をひとつ吐き、少し投げ遣り気味にこう言った。
「俺が自信過剰だったのは、もう何年も前の話ですよ。今は、自信の欠片もありはしません。いつだって、自分に問いかける毎日ですよ。『これで良いのか、間違ってはいないか』って。だから、もし[爆弾娘]の推定無罪が、あいつらが事を起こす切っ掛けになってしまったのなら、俺は――」
そう言って言葉を詰まらせるエフェルローンに。
ユーイングは不思議そうに首を捻ると、眉を顰めつつ尋ねて言った。
「おいおい、おまえまさか……あいつらが私刑に走ったのは、自分のせいだとが思ってるのか」
「もし、あの時……俺がはっきりと、『[爆弾娘]を有罪だ』と言っていれば……と、そう思わずにはいられません」
そう言って口惜しそうに下を向くエフェルローンを冷静な目で見遣ると。
ユーイングは酷くまじめな顔で、こう冷たく言い切った。
「けど、お前は……お前の正義は、そうだとは思わなかった。それが偽りようのない事実なんだろ? じゃあ、しょうがない。人の意見は様々だ。お前が納得もせず、人の意見に合わせる必要は何処にもないさ。だったら、お前はお前の正義を最後まで貫くべきだと、俺は思うがな」
「…………」
(俺の正義、ね。そんなもの……当の昔に捨ててしまって、もう何処を探してもありませんよ……)
そう心の中で皮肉交じりに呟くと。
エフェルローンは、ガーリックと塩胡椒で味付けされたステーキを無理やり口に押し込むと、それを行き場のない怒りに任せかみ砕いた。
そんな、痛々しいエフェルローンを複雑な表情で見遣ると。
ユーイングは話題を少し変えるため、ダニーに向かって尋ねて言った。
「それより、ディーンの奴はどうだ。見つかりそうか」
「それが、まだ見つかっていなくて……どこにいるかも、全く」
そう言って、ボンゴレロッソを頬張るダニー。
「そうか。あいつ、今……何処で何を思っているんだろうねぇ」
そう言って、麦酒をごくごくと飲み下すと、ユーイングはテーブルの上に肩肘を突くと、懐かしそうな顔をしてこう言った。
「昔は良かったよなぁ、エフェル。何も考えず、能天気に馬鹿なことばっかやってられたもんなぁ、俺たち」
そう言って、遠くを見つめるユーイングのその言葉に。
ダニーは、牛ステーキに手を伸ばしながらこう言った。
「クェンビー先輩は、一応貴族だったのに庶民派の仲間とつるんでいて、ユーイング先輩は本物のド貴族だったのに貴族派じゃなくて庶民派の人と良く遊んでましたよね」
ダニーはそう言いながら、ステーキを口に運ぶ。
「俺は、貴族とはいっても、貴族と庶民の[混血児]だからなぁ。始めはどちらにも嫌厭されてたな、貴族でも庶民でもない雑種って言われてな。まあ、実のところ、俺としては楽しく遊べりゃなんだって良かったんだが、結局、庶民派の奴との方が、連んでて気が楽だったってだけの話だ」
そう言って、追加の焼酎の水割り檸檬を上機嫌で女給仕に頼む。
それから、あさりの酒蒸しを口に放り込むと。
ユーイングは、それをゆっくり味わってから、更に話を続けてこう言った。
「まぁ、貴族連中ってのは、元々プライド高いくて鼻持ちならなくて陰険な奴が多くてなぁ。しかも、全く正々堂々としてなくてよ。ある時、奴らに虐められてる庶民派の生徒が居てな、で、その貴族どものそいつに対する虐め方がまぁ、エグいのなんのって。それで、思わずイラッときて、奴らとやり合っちまったんだよなぁ」
そう言って、酒蒸しを食べながら愉快そうに話すユーイングに。
エフェルローンが、無表情で補足するようにこう言った。
「その時、先輩と一緒に貴族たちを締めに行ったのが、先輩と俺と、ディーンとギルだったって訳だ。俺と先輩は、それ以来の付き合いだな」
そう言って、ボンゴレロッソを口に運ぶエフェルローン。
そんな、先輩たちのかつての武勇伝に。
ルイーズは、目を輝かせながらこう言った。
「ほぇー。そんな事があったんですね!」
「先輩方、ほんと強くて格好良かったんですよ。先輩方は、僕ら庶民派の後輩や女の子たちの憧れの的でしたから」
ダニーは、まるで自分のことのように自慢げにそう語ると。
過去のひとときに思いを馳せるように、遠くを見つめた。
と、そんなダニーを、口元に笑みを浮かべしみじみと見つめると。
ユーイングも、過去に想いを巡らしながらこう言った。
「あの頃は、良かったよな。みんな、生きることに悩んだり苦しんだりすることなんか何もなくてよ。あるのは、夢と希望に溢れる明るい未来だけだったもんなぁ」
そう言って、運ばれてきた焼酎の水割り檸檬を一口、口に含むと。
ユーイングは、哀愁を漂わせながら、片手に握った焼酎の木杯の中をじっと見つめる。
(あの頃。この国の未来を今よりも良くしようって、俺たち……誓い合ったよな。ギル、それにディーン……それが、どうして――)
エフェルローンはそう心の中で自問自答する。
(どうして、憲兵の誓いを、人の道を踏み外してまで[私刑]を行おうだなんて……)
やはり、家族への愛がなせる業なのだろうか。
だが、亡くなった家族はそれを――人の道を踏み外してまでの復讐――を、本当に望むのだろうか。
エフェルローンの脳裏を、数日前のべトフォードでの風景が過る。
[爆弾娘]事件の現実を受け止め、それでも前を向いて生きることを選んだ、べトフォードの生き残りの人たち。
その人たちが作り上げた、愛と平和に溢れる、新しいべトフォードの姿――。
(ギルも、ディーンも、今の新しいべトフォードの姿を知っていたなら、もしかしたら……)
ギルとディーン、二人の屈託のない笑顔を思い出し。
エフェルローンは、そんな遣り切れない思いに耐え切れずにこう言った。
「どうして……どうして、こんなことになってしまったんでしょうか、教えて下さいよ、ユーイング先輩……」
そう言って、涙を堪え下を向くエフェルローンを。
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