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第二章 秘められた悪意
囮捜査
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(これで、はっきりした。内部にこの事件を有耶無耶にしたい奴がいる)
エフェルローンは肘付き椅子の中で腕組みすると、じっと宙を見つめた。
[金の魔魂石]を手に入れようとしていたギルとディーン。
ギルとディーンは、[金の魔魂石]で一体何をするつもりだったのだろうか。
それに、証拠品の[日記]を隠滅し、ディーンたちの捜査記録までも黒塗りして、この事件を有耶無耶にしようとしている奴は一体、どこの誰なのか。
そいつは、この事件を闇に葬ることで、一体何を隠そうとしているのか。
(ディーンたちの[魔魂石]の件は置いておくとして。まず、ディーンたちの資料が黒塗りになった理由だが……)
噂で聞いた限りでは、ディーンたちの扱っていた事件というのは、事件性があるというより、指名手配犯である[アデラの捕獲]ということに焦点が置かれた任務だったらしい。
その任務を通じ、アデラとの間に何かしらの繋がりが生まれたディーンたちは、結果、今回の事件を引き起こすこととなったのだろう。
だが、これだけの事件内容で、果たして捜査記録が黒塗りになるだろうか。
もしそうなる理由があるとするなら、それは――。
(ディーンたちは、[日記]を隠滅した犯人とも接点があった……?)
そう考えるなら、捜査記録が黒塗りされている意味にも納得がいく。
ということは――。
(その黒塗りの捜査記録の中に、犯人に繋がる何かが記録されていたということになる。捜査記録の件、目の付け所は悪くなかったけど……一歩遅かったか)
そう心の中で呟くと、エフェルローンは悔しそうに顔を歪めた。
しかも、今はキースリーによって担当事件も奪われ、取りたくもない長い公休を無理やり取らされている状態である。
だが、幸運なことに捜査権限は取り上げられていない。
調査しようと思えば出来る状況に、エフェルローンは神に感謝する。
とはいえ――。
「あまりにも後手に回り過ぎてるな」
そう不意に呟くエフェルローンに。
暇そうに新聞を斜め読みしていたルイーズがこう尋ねる。
「何がです?」
そう言って、間食用らしきオレンジピールをひと齧りし、コーヒーを啜るルイーズ。
キースリーから担当事件を取り上げられるという、一連のショッキングな出来事があったにも関わらず、割と元気にしている。
そんなルイーズに胸を撫で下ろしながら。
エフェルローンは言葉をかみ砕いてこう言った。
「俺たちの行動が先読みされているって事」
改めてそう口に出してみると、なんだか酷く腹立たしい。
(くそっ、面白くないな……)
エフェルローンは心の中で舌打ちする。
「ふーん、それならこちらが先に行動しないと、やられてばっかりですね」
ルイーズの何気ないその言葉に。
エフェルローンは腕を組んだまま、椅子の背もたれに深くもたれ掛かる。
「先に行動か、確かに」
そうしなければ事件の解決はおろか、この事件すら叩き潰されて無かったことにされてしまう。
と、そのとき。
エフェルローンの脳裏にあるひとつの案が思い浮かぶ。
(俺は、この一連の事件に関わっている犯人の手がかりが欲しい。どんな小さな手がかりでもだ。そのためには、犯人を誘き出し捕まえる必要がある。そこで必要になるのは、犯人を誘き出すための[餌]なんだか――)
――何を、[餌]にすべきか。
犯人は、[日記]、[爆弾娘]、[金の魔魂石]、[アデラ]に関連するものに即反応している。
実際、それらと深く関係したものは殺されたり証拠を隠滅されたりしている。
そう考えるなら、それらに関連した何かを[餌]にすれば、犯人を誘き出せるのではないか――?
「[餌]、か……」
そしてもう一つ。
([餌]を使って誘き出すための方法をどうするかなんだが――)
そう心の中で呟き、執務室に何気なく視線を泳がせるエフェルローン。
そして、あるものの上でピタリとその視線が止まる。
「…………」
そこには、コーヒー片手にのんきにオレンジピールを頬張る者がひとり。
「ルイーズ、お前……俺の為に囮になる気はないか」
「え、なんですか?」
きょとんとした表情でそう尋ねるルイーズ。
そんなルイーズに、エフェルローンは無情にもこう言った。
「俺たちの命を狙っているかもしれない奴を、誘き出すための囮になってくれないか」
裏で糸を引いているのは誰なのか、それを知るため囮を使って相手を捕らえる。
囮は、相手から見て弱そうで、克し易い方が都合がいい。
そう考えるなら、候補は自ずと一人。
「私たちの命を狙っているって、今言いましたよね、先輩」
「ああ」
「その状態で、私に……私に囮になれって、そう仰られるんですか、先輩は!」
「そうだ」
「嫌です!」
ルイーズは、そう言って机を片手で叩くと勢いよく立ち上がった。
エフェルローンはそんなルイーズを冷酷な目で睨みつけると、冷たくこう言い放つ。
「ギルの敵を取る為だ、嫌なら俺がやるまでだ。俺は別に死のうが生きようがどうだって構わないからな」
断られるのを覚悟で、エフェルローンはそう言った。
そんなエフェルローンの噓とも本気ともつかぬ物言いに。
ルイーズはハッとしたように目を見開くと、目を潤ませ、酷く困ったような顔をしてこう言った。
「そんな、先輩。そんな言い方、ズルいです……」
そう語尾を濁すと、ルイーズは眉を寄せ、俯いた。
(さすがに無理だよな、やっぱり)
ルイーズの心を知ってか知らずか。
エフェルローンはそう心の中で呟くと、小さな片手で顎を扱いた。
任務でもなんでもない、ただエフェルローンの私事のために命を懸けてくれと、そう言っているのである。
どんなに心の広い人間でも、感情を害さない者はいないだろう。
(さすがに横暴過ぎたか)
そう反省し、エフェルローンはルイーズに頭を下げるとこう言った。
「悪い、悪かったルイーズ。この話は聞かなかったことにしてくれ。囮は俺がやる。お前とダニーには、万が一の時に備えて俺の護衛を……」
「待って下さい!」
その言葉を遮るように。
ルイーズはスッと姿勢を正すと、口を一文字に結び、真剣な顔でこう言った。
「私やります、先輩。先輩のためなら私、この命……無くなっても構いません!」
これにはさすがのエフェルローンも驚きを隠さずこう言った。
「……いいのか? 下手したら本当に死ぬかもしれないんだぞ?」
自分で提案しておきながら、エフェルローンはそう言って若干うろたえる。
そんなエフェルローンをじっと見つめながら、ルイーズは真面目な顔でこう言った。
「先輩の為なら命も捨てる覚悟です! 昔から、そう決めていましたから……」
ルイーズは頬を赤らめながらそう言うと、もう一度、口をグッと引き結ぶ。
そんなルイーズの愛の告白とも取れる言葉をしごくあっさりと受け流すと。
エフェルローンは仕事の一環とでもいうように、事務的な口調でこう言った。
「じゃ、頼むよ。決行は明日の夜。一応、ダニーにも話しておくか……。あっと、そうそう。それと、囮に持たせる[餌]を何にするか決めないとな!」
そう言って、肘掛け付きの椅子から意気揚々と飛び降りるエフェルローン。
そんなエフェルローンを唖然と見つめながら。
ルイーズは、執務室を後にするその小さな背中を、恨めしそうに見送るのであった。
エフェルローンは肘付き椅子の中で腕組みすると、じっと宙を見つめた。
[金の魔魂石]を手に入れようとしていたギルとディーン。
ギルとディーンは、[金の魔魂石]で一体何をするつもりだったのだろうか。
それに、証拠品の[日記]を隠滅し、ディーンたちの捜査記録までも黒塗りして、この事件を有耶無耶にしようとしている奴は一体、どこの誰なのか。
そいつは、この事件を闇に葬ることで、一体何を隠そうとしているのか。
(ディーンたちの[魔魂石]の件は置いておくとして。まず、ディーンたちの資料が黒塗りになった理由だが……)
噂で聞いた限りでは、ディーンたちの扱っていた事件というのは、事件性があるというより、指名手配犯である[アデラの捕獲]ということに焦点が置かれた任務だったらしい。
その任務を通じ、アデラとの間に何かしらの繋がりが生まれたディーンたちは、結果、今回の事件を引き起こすこととなったのだろう。
だが、これだけの事件内容で、果たして捜査記録が黒塗りになるだろうか。
もしそうなる理由があるとするなら、それは――。
(ディーンたちは、[日記]を隠滅した犯人とも接点があった……?)
そう考えるなら、捜査記録が黒塗りされている意味にも納得がいく。
ということは――。
(その黒塗りの捜査記録の中に、犯人に繋がる何かが記録されていたということになる。捜査記録の件、目の付け所は悪くなかったけど……一歩遅かったか)
そう心の中で呟くと、エフェルローンは悔しそうに顔を歪めた。
しかも、今はキースリーによって担当事件も奪われ、取りたくもない長い公休を無理やり取らされている状態である。
だが、幸運なことに捜査権限は取り上げられていない。
調査しようと思えば出来る状況に、エフェルローンは神に感謝する。
とはいえ――。
「あまりにも後手に回り過ぎてるな」
そう不意に呟くエフェルローンに。
暇そうに新聞を斜め読みしていたルイーズがこう尋ねる。
「何がです?」
そう言って、間食用らしきオレンジピールをひと齧りし、コーヒーを啜るルイーズ。
キースリーから担当事件を取り上げられるという、一連のショッキングな出来事があったにも関わらず、割と元気にしている。
そんなルイーズに胸を撫で下ろしながら。
エフェルローンは言葉をかみ砕いてこう言った。
「俺たちの行動が先読みされているって事」
改めてそう口に出してみると、なんだか酷く腹立たしい。
(くそっ、面白くないな……)
エフェルローンは心の中で舌打ちする。
「ふーん、それならこちらが先に行動しないと、やられてばっかりですね」
ルイーズの何気ないその言葉に。
エフェルローンは腕を組んだまま、椅子の背もたれに深くもたれ掛かる。
「先に行動か、確かに」
そうしなければ事件の解決はおろか、この事件すら叩き潰されて無かったことにされてしまう。
と、そのとき。
エフェルローンの脳裏にあるひとつの案が思い浮かぶ。
(俺は、この一連の事件に関わっている犯人の手がかりが欲しい。どんな小さな手がかりでもだ。そのためには、犯人を誘き出し捕まえる必要がある。そこで必要になるのは、犯人を誘き出すための[餌]なんだか――)
――何を、[餌]にすべきか。
犯人は、[日記]、[爆弾娘]、[金の魔魂石]、[アデラ]に関連するものに即反応している。
実際、それらと深く関係したものは殺されたり証拠を隠滅されたりしている。
そう考えるなら、それらに関連した何かを[餌]にすれば、犯人を誘き出せるのではないか――?
「[餌]、か……」
そしてもう一つ。
([餌]を使って誘き出すための方法をどうするかなんだが――)
そう心の中で呟き、執務室に何気なく視線を泳がせるエフェルローン。
そして、あるものの上でピタリとその視線が止まる。
「…………」
そこには、コーヒー片手にのんきにオレンジピールを頬張る者がひとり。
「ルイーズ、お前……俺の為に囮になる気はないか」
「え、なんですか?」
きょとんとした表情でそう尋ねるルイーズ。
そんなルイーズに、エフェルローンは無情にもこう言った。
「俺たちの命を狙っているかもしれない奴を、誘き出すための囮になってくれないか」
裏で糸を引いているのは誰なのか、それを知るため囮を使って相手を捕らえる。
囮は、相手から見て弱そうで、克し易い方が都合がいい。
そう考えるなら、候補は自ずと一人。
「私たちの命を狙っているって、今言いましたよね、先輩」
「ああ」
「その状態で、私に……私に囮になれって、そう仰られるんですか、先輩は!」
「そうだ」
「嫌です!」
ルイーズは、そう言って机を片手で叩くと勢いよく立ち上がった。
エフェルローンはそんなルイーズを冷酷な目で睨みつけると、冷たくこう言い放つ。
「ギルの敵を取る為だ、嫌なら俺がやるまでだ。俺は別に死のうが生きようがどうだって構わないからな」
断られるのを覚悟で、エフェルローンはそう言った。
そんなエフェルローンの噓とも本気ともつかぬ物言いに。
ルイーズはハッとしたように目を見開くと、目を潤ませ、酷く困ったような顔をしてこう言った。
「そんな、先輩。そんな言い方、ズルいです……」
そう語尾を濁すと、ルイーズは眉を寄せ、俯いた。
(さすがに無理だよな、やっぱり)
ルイーズの心を知ってか知らずか。
エフェルローンはそう心の中で呟くと、小さな片手で顎を扱いた。
任務でもなんでもない、ただエフェルローンの私事のために命を懸けてくれと、そう言っているのである。
どんなに心の広い人間でも、感情を害さない者はいないだろう。
(さすがに横暴過ぎたか)
そう反省し、エフェルローンはルイーズに頭を下げるとこう言った。
「悪い、悪かったルイーズ。この話は聞かなかったことにしてくれ。囮は俺がやる。お前とダニーには、万が一の時に備えて俺の護衛を……」
「待って下さい!」
その言葉を遮るように。
ルイーズはスッと姿勢を正すと、口を一文字に結び、真剣な顔でこう言った。
「私やります、先輩。先輩のためなら私、この命……無くなっても構いません!」
これにはさすがのエフェルローンも驚きを隠さずこう言った。
「……いいのか? 下手したら本当に死ぬかもしれないんだぞ?」
自分で提案しておきながら、エフェルローンはそう言って若干うろたえる。
そんなエフェルローンをじっと見つめながら、ルイーズは真面目な顔でこう言った。
「先輩の為なら命も捨てる覚悟です! 昔から、そう決めていましたから……」
ルイーズは頬を赤らめながらそう言うと、もう一度、口をグッと引き結ぶ。
そんなルイーズの愛の告白とも取れる言葉をしごくあっさりと受け流すと。
エフェルローンは仕事の一環とでもいうように、事務的な口調でこう言った。
「じゃ、頼むよ。決行は明日の夜。一応、ダニーにも話しておくか……。あっと、そうそう。それと、囮に持たせる[餌]を何にするか決めないとな!」
そう言って、肘掛け付きの椅子から意気揚々と飛び降りるエフェルローン。
そんなエフェルローンを唖然と見つめながら。
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