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第一章 呪われし者
でかいヤマ
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[爆弾娘]の話題のせいなのだろう。
四人の若者はふつと黙り込み、妙な沈黙が彼らの間を支配する。
と、その気まずい沈黙を破るように。
エフェルローンは咳払いを一つすると、話題を切り替えてこう言った。
「それにしても、お前らやけに暇そうだな。今日は非番か?」
そう問いかけるエフェルローンに、ギルは麦酒を追加注文しながらこう言った。
「いいや、ばっちりでかい山の真っ最中だけど? それがどうかしたの?」
あっけらかんとそう言うギルに、ディーンが苦笑しながらこう言った。
「調査に時間がかかってな、夕飯食べ損ねたんだよ。で、ここに来たって訳。別に、暇って訳じゃない」
そう説明するディーンにエフェルローンは相槌を打ちながらこう言った。
「ああ、なるほどね。俺たちも歓迎会とはいえ似たような状況でね」
「そうなんです! 下手したら今夜の食事はチョコレートと水になるところだったんですよ!」
ルイーズが不満も顕にそう言う。
そんなルイーズに、ディーンは笑いながらこう言った。
「はは、そりゃ危なかったな。ま、俺は何度もこいつに付き合わされてたけどね」
そう言うと、ディーンはウェイターに追加の麦酒を注文しながら更に付け加えてこう言った。
「こいつ、捜査となると寝食忘れて熱中するからな。悪いが、こいつが倒れる前に一発殴ってやってくれ」
「えー、殴ったら気を失って倒れるんじゃない?」
ギルが、本末転倒とばかりにそう言って眉を顰める。
だが、ディーンは「甘いな」と言わんばかりにこう言った。
「いいんだよ。こいつの場合、殴られたほうがいい薬になるのさ」
その答えに、ルイーズが納得したようにポンと片手拳を掌に打ち付けるとこう言った。
「あ、なるほど! 気を失うと無条件で睡眠取れますもんね!」
「あほくさ……」
エフェルローンはうんざりした表情でそう吐き捨てると、不機嫌そうに片肘を突く。
と、そんなエフェルローンを申し訳なさそうに横目で見ながら、ルイーズがふと思い出したようにこう言った。
「そう言えば、ディーンさんたちが追いかけているでかい山って、一体どのくらい大きな山なんです? ひょっとして、何人か偉い人が失脚しちゃったりとかして?」
冗談めかしてそう言うルイーズに、ディーンは悪戯っぽい笑みを浮かべながらこう尋ねる。
「それ、聞きたい?」
「はい、是非!」
無邪気にそう言うルイーズ。
「ギル、よせ」
なぜか、そう制止するディーンを無視し、ギルはニヤリと笑うとこう宣った。
「なんと、聞いて驚け! 俺たちは今、大魔術師アデラ・クロウリーの足取りを追ってる」
「なんだって!」
その答えにエフェルローンは勢いよく席から立ちあがると、食卓に両手を突き、前のめった。
「ギル……」
ディーンが、片手で目頭を押さえながら首を横に振った。
そんなディーンに、ギルは舌をちょろっと出しておどけて見せる。
そんなギルを軽く睨むと、ディーンは今にもアデラを追いかけていきいそうなエフェルローンの首根っこを片手で押さえつけながら、苦笑交じりにこう言った。
「ある事件を追いかけていたら、アデラの影がちらついて来てね。で、俺たちは奴を……アデラを事件の主要人物の一人と睨んで追っているって、そういう訳だ」
ディーンのその答えに、エフェルローンは恨み交じりにこう言った。
「くそっ、あれだけ師匠絡みの案件は俺に回せって言っていたのに、キースリーの奴!」
(何処まで俺を目の敵にすれば気が済むんだ、あいつは――!)
そんな怒り心頭のエフェルローンに、ディーンは容赦なくこう言い放った。
「馬鹿かお前は。魔力も背も目減りしているお前に、あんな手強い魔女を相手させるなんて……あいつがそんな自分の評価落とすような下手打つかよ。俺たちでさえ危ないってのに……って、そんなことよりさ」
そう言って話を変えると、ディーンはエフェルローンに尋ねてこう言った。
「お前の扱ってる案件てのは、一体、どんな感じのものなんだ?」
「あー、それ! 俺も気になる~!」
ギルが興味津々の顔でエフェルローンを見る。
話題を変えられたエフェルローンは不機嫌極まりない口調でこう言った。
「魔術……[魔魂石]がらみの連続殺人事件だと思う。今のところは、ね」
「[魔魂石]ねぇ。嫌な感じだな……で、証拠品とか、遺留品はあったのか?」
ディーンの質問に、今まで黙り込んでいたルイーズがおずおずと答える。
「日記らしきものとメモがあるみたいです」
「日記とメモか。それで手帳にはなんて書いてあったんだ?」
そう尋ねるディーンに、ルイーズは素直にこう言った。
「日記の概要はまだ未検証なんですけど、挟まっていたメモの内容は分かりますよ」
「で、なんて書いてあったの? そのメモ」
ギルの問いにはエフェルローンが答えて言った。
「何でも、『青銅も銀も駄目だ』とか、『確実にやるなら金だ』書いてあったらしい」
「[青銅]に[銀]、それに[金]ねぇ……」
ギルが意味ありげに顎をさする。
「[青銅][銀][金]って、単純に考えれば[魔魂石]のことだよね? ってことは、この犯人の目的って、金の[魔魂石]を手に入れる事? でもそうなると、これって連続殺人事件ってことにならない?」
「金の[魔魂石]を作るには、精神の高い人間の[命]が必要らしいからな。それが出るまで殺り続けるとしたら、まあ、そういうことになるだろうな」
ディーンが深刻そうな顔でそう言う。
「ちょっと、君らには荷が重いんじぁないかなぁ?」
心配そうに眉を顰めるギルに、エフェルローンはどうにでもなるという風にこう言った。
「まあ、危なくなったら逃げるよ。そうすれば上が動くだろうしね。ま、大丈夫だろうさ」
「そっか……あっと!」
そう言うと、ギルがしまった、というような顔をした。
「どうしたんだ?」
エフェルローンの問いかけに、ギルは顎をしごきながらディーンに向かってこう言った。
「九刻半に会う約束してる人がいたのを忘れてたよ。ほら、今回の事件の目撃者の……」
「あ? ああ、そうだった……あの若者な」
ディーンも「困ったな……」というように頭を掻く。
そんな二人をエフェルローンはここぞとばかりに追い立てる。
「ここはもういいから、お前ら早く行けよ。仕事なんだろ?」
(これで、明日も朝からみっちり仕事に打ち込めな)
心の中でほっと胸を撫で下ろすエフェルローン。
「そうか? 悪いな」
そんなエフェルローンの心情など知ってか知らずか。
ディーンは申し訳なさそうに渋い顔をすると、おもむろに椅子から立ち上がってこう言った。
「この埋め合わせは、近いうちに必ずするよ」
「あ、あと注文したポテトフライとか、食べちゃっていいからね!」
ギルも、木机《テーブル》に大銀貨六枚を置いて忙しく立ち上がる。
「いくぞ、ギル」
「じぁやね、ルイーズ。またね!」
そう言うと、二人はそそくさと店を出て行くのであった。
それからしばらくして。
運ばれてくる[大盛りのポテト]を始めとした大量のつまみ類に、[豚肉の生姜焼き]と、[白身魚のフライとポテト]がやってくる。
「食べ切れませんね。捨てるのも勿体無いですし、どうします、伯爵?」
ルイーズのその問いに、エフェルローンは指で木机をトントンと叩くと、ウェイターを呼んでこう言った。
「このポテトフライと大量のつまみだけど、学生のグループに差し入れて貰える? 俺からだって言ってさ」
「畏まりました」
そういうと、ウェイターは学生たちに事情を話し、ポテトフライを始めとした料理を次々と学生たちの木机に運んでいく。
すると――。
「先輩、差し入れありがとうございます!」
学生の中心人物らしい若者がそう言ってエフェルローンに礼を言った。
他の学生たちもそれに追随する。
「あんまり夜更かしするなよ」
エフェルローンはそう言って片手を軽く挙げると、残り少ない葡萄酒を啜る。
その様子の一部始終を見ていたルイーズは、何を思ったか突然こう言った。
「あのお、伯爵。伯爵の事、先輩て呼んでもいいですか?」
「はぁ?」
(なにがどうしてそうなる?)
エフェルローンは思わず心の中で聞き返した。
話の脈絡が見えない。
「伯爵って、なんかお堅いというか……呼び辛くて。だから、先輩って呼んでいいですか?」
「君の言ってること、良く分からないんだけど。まあ、呼び方なんて、分かれば何だっていいよ」
面倒くさそうにそう言うと、エフェルローンはウェイターに追加の葡萄酒を頼む。
「良いんですか! うわぁ、ありがとうございます、先輩!」
ルイーズは嬉しそうにそう言った。
(何がそんなに嬉しいんだか……)
生姜焼きを口に放り込みながら、エフェルローンは心の中で首を捻るのであった。
四人の若者はふつと黙り込み、妙な沈黙が彼らの間を支配する。
と、その気まずい沈黙を破るように。
エフェルローンは咳払いを一つすると、話題を切り替えてこう言った。
「それにしても、お前らやけに暇そうだな。今日は非番か?」
そう問いかけるエフェルローンに、ギルは麦酒を追加注文しながらこう言った。
「いいや、ばっちりでかい山の真っ最中だけど? それがどうかしたの?」
あっけらかんとそう言うギルに、ディーンが苦笑しながらこう言った。
「調査に時間がかかってな、夕飯食べ損ねたんだよ。で、ここに来たって訳。別に、暇って訳じゃない」
そう説明するディーンにエフェルローンは相槌を打ちながらこう言った。
「ああ、なるほどね。俺たちも歓迎会とはいえ似たような状況でね」
「そうなんです! 下手したら今夜の食事はチョコレートと水になるところだったんですよ!」
ルイーズが不満も顕にそう言う。
そんなルイーズに、ディーンは笑いながらこう言った。
「はは、そりゃ危なかったな。ま、俺は何度もこいつに付き合わされてたけどね」
そう言うと、ディーンはウェイターに追加の麦酒を注文しながら更に付け加えてこう言った。
「こいつ、捜査となると寝食忘れて熱中するからな。悪いが、こいつが倒れる前に一発殴ってやってくれ」
「えー、殴ったら気を失って倒れるんじゃない?」
ギルが、本末転倒とばかりにそう言って眉を顰める。
だが、ディーンは「甘いな」と言わんばかりにこう言った。
「いいんだよ。こいつの場合、殴られたほうがいい薬になるのさ」
その答えに、ルイーズが納得したようにポンと片手拳を掌に打ち付けるとこう言った。
「あ、なるほど! 気を失うと無条件で睡眠取れますもんね!」
「あほくさ……」
エフェルローンはうんざりした表情でそう吐き捨てると、不機嫌そうに片肘を突く。
と、そんなエフェルローンを申し訳なさそうに横目で見ながら、ルイーズがふと思い出したようにこう言った。
「そう言えば、ディーンさんたちが追いかけているでかい山って、一体どのくらい大きな山なんです? ひょっとして、何人か偉い人が失脚しちゃったりとかして?」
冗談めかしてそう言うルイーズに、ディーンは悪戯っぽい笑みを浮かべながらこう尋ねる。
「それ、聞きたい?」
「はい、是非!」
無邪気にそう言うルイーズ。
「ギル、よせ」
なぜか、そう制止するディーンを無視し、ギルはニヤリと笑うとこう宣った。
「なんと、聞いて驚け! 俺たちは今、大魔術師アデラ・クロウリーの足取りを追ってる」
「なんだって!」
その答えにエフェルローンは勢いよく席から立ちあがると、食卓に両手を突き、前のめった。
「ギル……」
ディーンが、片手で目頭を押さえながら首を横に振った。
そんなディーンに、ギルは舌をちょろっと出しておどけて見せる。
そんなギルを軽く睨むと、ディーンは今にもアデラを追いかけていきいそうなエフェルローンの首根っこを片手で押さえつけながら、苦笑交じりにこう言った。
「ある事件を追いかけていたら、アデラの影がちらついて来てね。で、俺たちは奴を……アデラを事件の主要人物の一人と睨んで追っているって、そういう訳だ」
ディーンのその答えに、エフェルローンは恨み交じりにこう言った。
「くそっ、あれだけ師匠絡みの案件は俺に回せって言っていたのに、キースリーの奴!」
(何処まで俺を目の敵にすれば気が済むんだ、あいつは――!)
そんな怒り心頭のエフェルローンに、ディーンは容赦なくこう言い放った。
「馬鹿かお前は。魔力も背も目減りしているお前に、あんな手強い魔女を相手させるなんて……あいつがそんな自分の評価落とすような下手打つかよ。俺たちでさえ危ないってのに……って、そんなことよりさ」
そう言って話を変えると、ディーンはエフェルローンに尋ねてこう言った。
「お前の扱ってる案件てのは、一体、どんな感じのものなんだ?」
「あー、それ! 俺も気になる~!」
ギルが興味津々の顔でエフェルローンを見る。
話題を変えられたエフェルローンは不機嫌極まりない口調でこう言った。
「魔術……[魔魂石]がらみの連続殺人事件だと思う。今のところは、ね」
「[魔魂石]ねぇ。嫌な感じだな……で、証拠品とか、遺留品はあったのか?」
ディーンの質問に、今まで黙り込んでいたルイーズがおずおずと答える。
「日記らしきものとメモがあるみたいです」
「日記とメモか。それで手帳にはなんて書いてあったんだ?」
そう尋ねるディーンに、ルイーズは素直にこう言った。
「日記の概要はまだ未検証なんですけど、挟まっていたメモの内容は分かりますよ」
「で、なんて書いてあったの? そのメモ」
ギルの問いにはエフェルローンが答えて言った。
「何でも、『青銅も銀も駄目だ』とか、『確実にやるなら金だ』書いてあったらしい」
「[青銅]に[銀]、それに[金]ねぇ……」
ギルが意味ありげに顎をさする。
「[青銅][銀][金]って、単純に考えれば[魔魂石]のことだよね? ってことは、この犯人の目的って、金の[魔魂石]を手に入れる事? でもそうなると、これって連続殺人事件ってことにならない?」
「金の[魔魂石]を作るには、精神の高い人間の[命]が必要らしいからな。それが出るまで殺り続けるとしたら、まあ、そういうことになるだろうな」
ディーンが深刻そうな顔でそう言う。
「ちょっと、君らには荷が重いんじぁないかなぁ?」
心配そうに眉を顰めるギルに、エフェルローンはどうにでもなるという風にこう言った。
「まあ、危なくなったら逃げるよ。そうすれば上が動くだろうしね。ま、大丈夫だろうさ」
「そっか……あっと!」
そう言うと、ギルがしまった、というような顔をした。
「どうしたんだ?」
エフェルローンの問いかけに、ギルは顎をしごきながらディーンに向かってこう言った。
「九刻半に会う約束してる人がいたのを忘れてたよ。ほら、今回の事件の目撃者の……」
「あ? ああ、そうだった……あの若者な」
ディーンも「困ったな……」というように頭を掻く。
そんな二人をエフェルローンはここぞとばかりに追い立てる。
「ここはもういいから、お前ら早く行けよ。仕事なんだろ?」
(これで、明日も朝からみっちり仕事に打ち込めな)
心の中でほっと胸を撫で下ろすエフェルローン。
「そうか? 悪いな」
そんなエフェルローンの心情など知ってか知らずか。
ディーンは申し訳なさそうに渋い顔をすると、おもむろに椅子から立ち上がってこう言った。
「この埋め合わせは、近いうちに必ずするよ」
「あ、あと注文したポテトフライとか、食べちゃっていいからね!」
ギルも、木机《テーブル》に大銀貨六枚を置いて忙しく立ち上がる。
「いくぞ、ギル」
「じぁやね、ルイーズ。またね!」
そう言うと、二人はそそくさと店を出て行くのであった。
それからしばらくして。
運ばれてくる[大盛りのポテト]を始めとした大量のつまみ類に、[豚肉の生姜焼き]と、[白身魚のフライとポテト]がやってくる。
「食べ切れませんね。捨てるのも勿体無いですし、どうします、伯爵?」
ルイーズのその問いに、エフェルローンは指で木机をトントンと叩くと、ウェイターを呼んでこう言った。
「このポテトフライと大量のつまみだけど、学生のグループに差し入れて貰える? 俺からだって言ってさ」
「畏まりました」
そういうと、ウェイターは学生たちに事情を話し、ポテトフライを始めとした料理を次々と学生たちの木机に運んでいく。
すると――。
「先輩、差し入れありがとうございます!」
学生の中心人物らしい若者がそう言ってエフェルローンに礼を言った。
他の学生たちもそれに追随する。
「あんまり夜更かしするなよ」
エフェルローンはそう言って片手を軽く挙げると、残り少ない葡萄酒を啜る。
その様子の一部始終を見ていたルイーズは、何を思ったか突然こう言った。
「あのお、伯爵。伯爵の事、先輩て呼んでもいいですか?」
「はぁ?」
(なにがどうしてそうなる?)
エフェルローンは思わず心の中で聞き返した。
話の脈絡が見えない。
「伯爵って、なんかお堅いというか……呼び辛くて。だから、先輩って呼んでいいですか?」
「君の言ってること、良く分からないんだけど。まあ、呼び方なんて、分かれば何だっていいよ」
面倒くさそうにそう言うと、エフェルローンはウェイターに追加の葡萄酒を頼む。
「良いんですか! うわぁ、ありがとうございます、先輩!」
ルイーズは嬉しそうにそう言った。
(何がそんなに嬉しいんだか……)
生姜焼きを口に放り込みながら、エフェルローンは心の中で首を捻るのであった。
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