パサディナ空港で

トリヤマケイ

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#48 雑菌8,000万

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   キスは互いの菌(8,000万)を交換し共有しあうらしいけれど、キス魔であるケンジは、ヤバイもしかしてモテ期きたかもしんないと、このごろウハウハなのだった。

   ケンジにはとりあえず今カノであるミクがいるけれど、ユリちゃんとワンチャンありそうで、ない頭を使って画策した結果、ユリちゃんとの二股に成功。

   しかし。

   ハイ、速攻で二股バレました。
それからいろいろ擦った揉んだあり、結局は今カノであるミクとは別れる事になりそうな気配だった。

   というのも、ケンジにはあまりきっちりと白黒つけたくはないという優柔不断なところがあり、ミクはとんでもないと目くじらを立てるのだが、それがいつもケンカのタネになっていた。

   そして、ケンジはきょう、やっぱりミクに別れることを告げた。ケンジは修羅場を覚悟してたのにミクは泣きもしないし怒りもせず笑顔すら浮かべていた。それが怖かった。

   一週間後。そのあたりからケンジの身体に異変が起き始めた。指の震えが止まらない。アル中ではないしヤニ中でもシャブ中でもない。

   そのうち、耳鳴りもしはじめた。幻覚も見える。まるで禁断症状みたいだ。大麻をやったことはないのでよく知らんけど。

   そして。

   ある日。別れたミクがなぜかケンジのマンションに不意にやってきた。


「もうそろそろ禁断症状出る頃だと思って」

   訳がわからない。

「こういうことよ?」
いきなり、玄関に入り込みキスしてくるミク。

   ケンジは思わずアヘ顔をしてたかもしれない。

   すると、即効?
   指の震えがピタリと止まる。
   耳鳴りも消える。

ケンジは、アッ!   と声をあげてしまう。「もしかして?」

ミクは、勝ち誇ったようにドヤ顔をした。
「そうよ。ケンジとは雑菌だけでなくある種の毒も共有しているの」

「ということは」

「つまり?」とミクはケンジに促す。

 泣き笑いのケンジ 心の川柳

「一生 ついていきます ミクねえさん」😭
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