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メルカリ編
ネフェルティティ
しおりを挟むタロウの人選は、いわゆる机と椅子、そして審査員をならべて、選考するインドアなオーディションだけではなかった。
三日間の合宿を通して課題曲でのヴォーカルパフォーマンス、ダンスパフォーマンスのレッスンが行われ、声の大きさや張り、滑舌、極端に運動神経が悪いであるとか、体力がなくすぐ疲れてしまうであるとか、あるいは身体の柔軟性がチェックされた。
3日間のスケジュールは、こんな感じだった。
1日目 午前 Vocal・Dance 午後 無理ゲー
2日目 午前 Vocal・Dance 午後 エチュード
3日目 午前 Vocal・Dance 午後 台本ありの寸劇
実のところ、Sueは希少な存在なのであり、はじめから百名とかの応募者を振り落としていくオーディションではないので、対象者12名だった。そして、むろんその12名は全員タロウ以外のcultivator(培養士)によって、作られた個体だった。
🦀合宿
「みなさん、3日間の合宿、お疲れ様です。初日の課題は、『無理難題をなんとかする!』です。無理ゲーで、とことん自分を追い込んで、絶望を味わいましょう」
タロウは、やらないからいい気なものだが、メンバーに早くから挫折を経験してほしかった。負けを知ることも人生には大切なのだ。
「それでは、詳細を説明しますね、スクリーンをご覧ください」
その①
渋谷のスクランブルあたりで、道往く人を褒めちぎり、何がしかを貰う。貰ったその物品or情報で『わらしべ長者』を実践する。
「これは、主にコミュニケーション能力を見るためのものですが、少なくとも10回は、物々交換、或いは情報交換してくださいね」
その②
まったく縁のない見知らぬ人の結婚式に乱入し、一発芸をやって場を盛り上げますからと、いきなり出演をお願いしてみる。
「これは、度胸とエンターテイメント性を見る感じでしょうか」
その③
好き嫌いは、誰にもありますが、一番苦手な事をやる。出来れば苦手を克服してみる。
「頑張れば出来るという成功体験も、重要ですね。以上の無理ゲーのうち、ふたつはクリアすること」
2日目は、エチュード。台本のない、設定だけの即興劇は、頭の回転の速さやアドリブ力、全体を把握する力、表現力を養うためにはとても重要だった。
3日目は、台本のある短い劇をやったが、台詞が決まっているため感情移入しやすく、光る才能をタロウは何人か見つけた。
そんなこんなで、難関を乗り越えたというべきか、将来を嘱望される5人のメンバーが選出された。
🦀ネフェルティティ
タロウは、グループ名をどうするか、考えあぐねていたが、結局ネフェルティティにすることにした。
大好きなマイルス・デイヴィスの曲にその名前がついていた。
調べてみると、エジプト三大美女(クレオパトラ、ネフェルタリ、ネフェルティティ)のひとりであり、古代エジプト王アメンホテプ4世の正妃であるネフェルティティは、その容姿の美しさでつとに知られているが、その生涯の大部分は謎に包まれていて、 その活躍は、妻の役割を遙かに超えて、国政と一神教の確立に深く関わっていたと考えられているらしい。
その美しさと、ミステリアスな存在と相俟って、タロウの構想する新しいグループに相応しいと思い、その名を冠することにした。
栄えあるネフェルティティのオリジナルメンバーに選出されたのは、ナナ、ユカ、ルリ、ジュリア、マリンの5人だった。
ナナは、いちばん元気で活発な黒髪美人で、セクシー担当。着物が似合うため、ナナに合わせて、コンセプトをVery Japaneseに変えようかとタロウは考えたほどだった。
ジュリアは、黒髪のミステリアスな雰囲気を纏った、清純だがどこかコケティッシュな一面もある超絶美少女。タロウは、ジュリアセンターの、メタリックでクールな楽曲を書きたいと思った。
金髪のユカは、目がくりくりっと大きくてブライス人形かと思うほどの可憐な可愛いらしさだった。タロウは、ユカに合わせてコンセプトをブライス人形にしようかと迷いに迷った。
マリンは、姉御肌の超絶美人。美人も度を過ぎると大変なようで、敵も多いのかもしれないし、敬遠されないようにする苦労もあるんだろうなと、タロウははじめて知った。
タロウは、ルリとの初対面で『五等分の花嫁の三玖に似てる!』そう思って舞い上がり、単純だから、なにがなんでもコンセプトは五等分の花嫁や! と息巻いていたが、やがてそれが、恋という名の病いにまで発展するとは思ってもみなかった。
そして、ネフェルティティは、華々しくデビューした。
タロウは、5人のメンバー全員をむろん気に入っていたが、ことさらルリを気に入っていて、ルリに惹かれている自分を他人事のように、不思議に思っていた。
タロウは、誰もが知る某有名プロデューサーが、自分の教え子であるメンバーに対して、恋心を抱いて、これ以上ないほど溺愛して、プライドだけを肥大させ、実は、真綿で首を絞めるようにして、モンスターに育ててしまったことを知っていた。
なので、タロウは、同じ轍は決して踏むまいと心していたが、ルリを恋慕するあまり自分が、何をしでかすのか空恐ろしい気もしていた。
まさか、愛するあまり、あのプロデューサーのように、教え子の足の指をしゃぶるなんてまねは、しないと心に誓っていたが、そんな非常識な事を誓う事じたい、もうかなり危ない世界線にタロウは足を踏み入れていた。
ルリの容姿について、ちょっと触れるが、タロウは、なぜかルリの髪に魅了されていて、その明るい栗色のブルネットがたまらなく好きだった。
声は、意外にも低くて、はじめてルリの声を聞いた時には、少し驚いてしまった。性格は、カラッとしていて、かなりドライな一面もあった。
そして、むろんメンバー全員にいえることだが、アイドルとして生まれてきた、そうとしか思えない、華々しさがあった。やはり、一般の女性とは異なるオーラにすでに包まれていた。
タロウは、なぜまたSueであるルリに惹かれているのか考えるのだが、容姿はむろんだが、もとより人間ぎらいのタロウにしてみれば、当然のことなのかもしれなかった。
そんなある日。タロウは、TVで『トップガン マーヴェリック』を観て、衝撃を受けた。
あのジェニファー・コネリーもトム・クルーズも36年の時を経て、まるで別人のようになっていた。
それは、やはり1作目のトム・クルーズの印象が、鮮烈に脳裏に焼き付けられているからだろうし、つまり、あのトム・クルーズが老けるわけもなく、役作りで敢えて老けたメイクをしているのかとすら思った。そんなバカなことがあるわけもないのに。
誰もエイジングに勝てる人はいないのは、当たり前の話であり、誰もが、なだらかなエイジングのカーブを辿っていくわけで、誰もその自然の法則には逆らえない。
そしてタロウは、結局、コンセプトをブライス人形にした。
エイジングという絶対の法則の埒外にあるSueにこそできる、いつまでも変わらない愛らしいドールというコンセプトだった。
衣装も、メイクもまさにブライスみたいなそれに合わせて、バッチリ決めていった。
楽曲は、人まかせにはしないでタロウが手がけるつもりだったが、とりあえずは様子見で、ウケなかったら外注する予定でいた。
そんなわけで、ネフェルティティは、超有名な某プロデューサーのゴリ押しで、TVの音楽番組出演も決まり、順風満帆のスタートを切った。
ただしかし、やがてタロウは、グループとは別なプライベートでの、とめどなく溢れてくるルリへの思慕を、抑えつけることが出来なくなっていった。
鏡の前でのダンスレッスンやら、個々で一心不乱に振り入れしているメンバーの様子を、間近で眺めながらタロウは、ルリの一挙手一投足を見逃すまいと、熱い視線を送りたいのをグッと我慢して、抑制された声音で、ルリ以外のメンバーに「調子はどう?」などと、クールに話しかけるのだった。
ほんとうは、気が狂わんばかりに、その可憐な花のような、しなやかで華奢な肢体を抱きしめて、その栗色の美しい髪に触れ、顔を埋めてハスハスとルリのいい匂いを嗅ぎたかった。
ただ、不思議にも濡れた美しく穢れなき花弁を、めちゃくちゃに蹂躙したいという獣めいた肉欲は、ないのだった。
我を忘れて欲望に溺れる先生と呼ばれるプロデューサーと、その教え子であるメンバーの、パワーバランスで有無を言わさず、好きなだけ抱いてしまえるのに、タロウは、そんな肉欲はないのが、自分自身でも、ちょっと残念な気がして不思議でならなかった。
ただ、ルリの身体中を舐めまわしたい、殊に足の指、1本1本を口に含み、甘噛みして、しゃぶりたいという衝動を断ち切れなかった。
そんな狂おしいほどの、突き抜けるような衝動を、人知れず抑制することは並大抵なことではなく、タロウは、これは、間違いなく、あの偉大なプロデューサー先生の呪いであるに違いないと思うのだった。
ドルヲタだったタロウは、ことあるごとに、あの偉大なプロデューサー先生を批判してきたのだった。
嫁入り前の大切なメンバーに手を出し、傷モノにするのは、先生の立派な倫理観ではNGなのであり、その代替としての足の指しゃぶりなのだった。
そんな風に、偉大な先達であるプロデューサー先生を、批判し貶めてきた、そのツケがいまタロウに呪いとなって、襲いかかってきたのではないだろうか。タロウは、そう考えていた。
確かに口は災いの元なのだ、たとえそれが事実だとしても、言っていいことと、悪いことがある。
そこは、個人個人のリテラシーにより、判断が分かれるところだけれど、今までは常識と言われていたものが、そうではなくなってきているし、或いは分断というものが、アメリカだけなのかと思っていたらそうではないようで、日本でも価値判断の異なりによって分断が始まったらしいことが、先日の知事選の結果でよくわかるのだった。
溢れかえる情報の取捨選択、何が正しいのか、正しくないのかは、もう個人の判断に委ねられている。右にならえ、人とちがうことはするな、という世界は終わったらしい。
それは、ある意味怖いことでもあり、喜ばしいことでもあると思うけれど、とにかく自分で考え正否を見定めなければならない。そこにはもう一切の緩衝はなく猶予もない。
「切実にお金に困っているから、闇バイトに応募する」のも、個人の是々非々の判断に委ねられている。その0か1かによって完全に容赦なく分断されてしまう。
それは、自分で自分を仕分けするということなのだ。
自分は、天才であり、そんな神に等しい自分に抱かれて、子を宿すことは、僥倖以外のなにものでもないだろうとして、性的行為を強要するのも、その人にとっては、全然ありなのだ、なんせ神なのだから。
では。タロウは、どうするのか。
教え子であり、推しメンでもあるルリの足の指をしゃぶるのは、全然ありなのか?
タロウは、悩みに悩んだ。
一線を超えるか超えないか、その震えるほどのジレンマの中で、タロウは、気が狂いそうだった。
突き上げる衝動と、それを抑えつける倫理観との狭間で揺れ動くタロウは、まさにこれは呪いだと思うほかなかった。
いったん、我を忘れて事を起こしてしまえば、ルリを失ってしまうし、失職してしまうかもしれない。むろん、ルリの承諾なしに指しゃぶりを強要するつもりはないが、妄想するのはたまらないのだった。
「下は大火事、上は洪水、なーんだ?」というなぞなぞがあるけれど、水面下では、頭をもたげてくる欲望を抑えつけ、脂汗がじっとりと滲み出てくるような苦しみを味わいながら、いざルリに対するときは、明鏡止水の如く穏やかで、どこまでも爽やかなタロウなのだった。
つまり、タロウはそんな自分の身悶えするような状況に困っているわけではなく、その状態がたまらなく好きなのだ。タロウは間違いなくMにちがいない。
🦀ルリ
TV出演の第二弾目も決まり、ネフェルティティは、ヲタクたちにじわじわ浸透していった。
そんなある日。グループの配信チャンネルの収録の際に、ちょっとした手違いで空き時間が出来てしまい、早めにスタジオに到着したルリが途方に暮れていると、たまたま居合わせたタロウが、時間潰しにルリをお茶に誘ってくれたのだった。
以前あった六本木の防衛庁そばの小洒落たカフェだった。タロウは、ずいぶん昔、防衛庁の食堂でお昼を食べたことを思いだした。
「ルリちゃん、最近どう?」
「え、元気ですよ」
「メンバーのみんなとはうまくいってる?」
「大丈夫。うちら、みんな仲いいですよ。プロデューサーとしては、やっぱりそこらへん気になりますよね」
「まあね。せっかくみんな選ばれたんだし、最高のパフォーマンスしてほしいからね。ところでさ、前から思ってたんだけど、五等分の花嫁あるじゃん、ルリちゃん、あれの三玖に似てるって言われない?」
「ああ。なんか、あるようなないような。ていうか、タロウさん、あれ好きなんですか?」
「好きっていうか、まあアニメしか知らないんだけどね」
「ふーん。で、5人のうちで誰が好きなんですか?」
「え、えーとね。あ、あー、一花はあまり」
「え、ショートきらいとか、ですか?」
「いや、そうじゃなくて、なんか結構、エゴが強いというか、こ、個人的な意見ですから、一花ファンに怒られそう」
「ははは。大丈夫ですよ、好みは人それぞれですもん。で、誰が好きなんですか?」
「いや、まいったな。そんなことより、先日の電撃婚びっくりしたよね」
「あーはいはい。文春とか週刊誌が常にスクープ狙ってるから、抜かれる前に自分たちで発表してしまうというスタイルが、これから多くなるかもしれませんよね」
「なるほどね。あー、おれも、電撃婚したい人生だったなぁ」
「何言ってるんですか、タロウさん、まだ若いじゃないですか、恋人いるんでしょう?」
恋する人はいます。目の前に。
タロウは、グッとその言葉を呑み込んだ。
「で、新曲どうだった?」
「あー。悪くはないと思います、ていうか、あれもしかしてAIですか、曲の方?」
「いや、歌詞も曲も自分がやりました」
「そうなんですね」
「え? なんかの曲に似てたとか」
「あ。コヤニスカッティってありますよね」
「あーはいはい。よく知ってるね、プロフェシーとか?」
「あれにちょっと雰囲気が似てませんか、メロディじゃなく」
「あーなるほど。なんか重苦しい感じ?」
「重苦しいっていうか、アイドルらしくないというか、まあ、曲のコンセプト通りなんですけど、讃美歌みたいな?」
「まあね、グレゴリアン・チャントわりと好きなんだよね」
「それでいて、荒々しいところもあるし」
「それな! ギターがザクザク刻むリフたまんないでしょ? やっぱり静と動併せ持つというのが、理想だよね」
「ニルヴァーナみたいな?」
「そう。ニルヴァーナ好きなの?」
「あ。聴いたことない、かな」
そんなわけで、いつもはぐらかしたり、はぐらかされたりの繰り返しで、タロウの恋は一向に進捗しないのだった。
で、結局のところ、タロウの本心はどこにあるのかと言うと、36年後のマーヴェリックの姿を観て、エイジングによる残酷な老いという現実を目の当たりにしたタロウは、切実に自分の子どもがほしいと思ったのだった。
新しい生命を宿すことが出来ないかわりに、不老不死に近い存在と、不老不死ではないが、新しい生命を宿し、次の世界へと繋いでいくことが出来るヒト。
タロウは、自分が愛したルリが、自分の子を宿すことが出来ないという皮肉な運命にあらためて思い当たり、愕然とした。
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