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第1部 アイドル編
♬2 アカシア
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ただ、再会とはいっても早乙女ゆりあがアイドルになったから、京が知ることになっただけなのであり、それを再会とは言い難いが、京としては何やら運命的な出会いにしたかったのかもしれない。
京は、アイドルに知り合いがいるというだけでなく、その内間違いなく沢山のファンができるであろう美貌の持ち主である早乙女ゆりあと過去に一度切りだが、確かに寝た事がある人物なのであり、少し盛って早乙女ゆりあは元カノだったと言っても決して誤りではなかった。
京としては、なんとなく優越感に浸っている気分になり、悪い気はしなかったし、むしろ早乙女ゆりあとの関係性を暴露したいくらいなのだった。
そして、その優越感が、京が封印したパンドラの匣の中の忌まわしい思い出だけは見て見ぬ振りしたまま、早乙女ゆりあという存在を蘇らせたのだ。
だが、なぜまたその気もないのに、早乙女ゆりあに声を掛けたかと自己分析すると、いよいよ高嶺の花となった彼女だからこそ、火の粉がこちらに降りかかることはないだろうと踏んだのだと思った。
その反面、知り合いでもあるしワンチャンあるかもという甘い考えも捨て切れないというのが、ほんとうのところかもしれなかった。
しかし、それ以外にも更なる再会がアカシアのライブで京を待っていた。話は少しだけ遡る。
◇
京は、その日ライブ会場に向かいながら、依田っちが教えてくれたアカシアのツイッターの垢をチェックした。
リンクされている6人のメンバーの垢をひとつひとつ、なぜかドキドキしながら見ている自分に、京は自分の知らない自分を知ってしまったようで、未知の自分を知るというその事に興奮している自分にドキドキしているのだった。
そして、そこに『ゆりあ』を発見した京は、過呼吸になりかけた。他人の空似だろうと思いたかった。しかし、どう見てもそれは早乙女ゆりあ本人だった。何よりもゆりあという、名前がそれを証し立てていた。
依田っちは、そんな京を見て「やっぱりな、食わず嫌いやったんやあ」と笑った。
京は、モゴモゴと口ごもるだけだった。一旦、口を開いてしまえば、このゆりあってコを俺は知ってるし、知ってるばかりじゃなくて寝たこともあると、とめどもなく喋りまくりそうで、ギリギリのところでその欲求を封じ込めるのが、京にはやっとだった。
だが、アカシアには京の知らないとてつもないリーサルウェポンがまだまだ隠されていたのだった。
それは、南条クロエというメンバーで、どこかで見た記憶がある気がして、アイコンをクリックしてよく見ている内に、その事実を知って京は、驚愕した。
顔は、はっきりとは憶えていなかったが、そのスイカのような胸を見て、アイコンに吸い寄せられるように顔を近づけた京は、ストーカー気味なまねをしてしまったあの時の事をまざまざと思い出した。
以前、電車の中で彼女と遭遇したのだったが、京は我を忘れてしまうほどの西瓜のような胸に惹き寄せられて、ストーカーまがいな事をしてしまったことがあった。
どうやら京の記憶には、顔に巨大な胸が紐付けられているのではなく、胸に顔が紐付けられているらしい。だから、顔だけでは見たことがあるような顔だな、という認識しかなかった。
ところが、胸を凝視した途端、胸と顔が一致して、まざまざと記憶が蘇えってきたのだった。
京は、ゴクリと生唾を呑んだ。そして、今更ながら彼女の美貌を再確認した。綺麗だったという認識はあったものの、それよりも巨大な胸が優っていた。
こうして落ち着いて彼女の顔を眺めてみると、その美貌はハンパなかった。そして、一般の人にはない華やかさがあった。
京は、そのメンバーの胸ではなく、はじめて南条クロエという人格に向き合ったようだ。そして、早乙女ゆりあとは真逆の印象を受けた。
巨大なバストが、どうしても先行してしまうのだが、だからというわけではなく、彼女は、明るく温かい強い母性を感じさせた。
早乙女ゆりあは、今にも折れてしまいそうな儚げな様子につい手を差し伸べたくなってしまう。南条クロエには、そんな陰極の引力はなかった。
人は羽虫のように、明るいところに自然に集まるが、暗いものに惹かれてしまうという反面もある。早乙女ゆりあは、まさにそのいい例だった。
その日の対バンであるじゅじゅというチームの後、いよいよステージに登場したアカシアの6人を目の当たりにして、京はいいようのない興奮状態に陥った。
ライブでは、南条クロエの胸はサラシで潰しているのかあまり目立たないようだったが、京の視線は早乙女ゆりあではなく、クロエの一挙手一投足に釘付けとなっていた。
依田っちは、そのクロエでもなく、ゆりあでもない少しだけ小柄なメンバー、ミリアに一目惚れしたようだった。
普段は、アネクドテンとかブルーチアー、ピンクフェアリーズ、モーターサイコなどヘビーでラウドな連中を聴いている依田ちゃんだが、甘いものは別腹と言われるように、アイドルに熱狂するのは、プログレやメタルに感応している脳とはまた別な脳の部分なのかもしれないと京は思った。
肝心の楽曲の方は、アカシアなんていう大人っぽいチーム名からある程度は予想できたが、ジャジーなナンバーやらボサノヴァ、サンバ、ロック、ヒップホップまでと幅広い音楽性に驚かされた。
そして、さらに特筆すべきは、空中を浮遊するようなミニマルな、アイドルでは考えられないくらい長い楽曲では、モダンバレエのような創作ダンスを披露。その繰り返されるストリングスの切ない旋律と共に、美しさに京は圧倒されたのだった。
終演後物販というやつで、京は、一も二もなくとにかくクロエのチェキ列に並ぶしか選択肢はないとは思うものの、早乙女ゆりあに義理立てするつもりなどないが、なぜかゆりあが、京が見に来ていることを知っているんじゃないか、というわけのわからない強迫観念に囚われていた。
見に来ているのに、私の列には並ばないという、疎外感をゆりあは覚えてしまうのではないかと京は考えてしまい、するともどうしたらいいのかわからなくなって暫く葛藤した。
そして、結局何も問題はないと結論付けた。クロエは逃げはしないのだから、と自分に言い聞かせ、京はゆりあ*クロエの順で列に並んだのだった。
列に並んでいる時の手持ち無沙汰で、京は依田っちとラインでくだらないやりとりをしたが、実はそれどころではなかった。
依田っちの口車に乗せられて、まあ、ヒマだからいいのだが、ほんの時間潰しにと思って来てから、この会場に入って六十分あまりで、京は自分が生まれ変わってしまったかのような痺れる感覚を覚えていた。
たった六十分程度のライブを体感し、ヲタク脳になってしまった自分のあまりにも激しい変化についていけないくらいなのだ。
チェキ列に並んでいる間にも刻々と新しいシナプスがバチバチと音を立てながら脳に形成されていそうな気がした。
ヲタク脳になってしまったというこの事実を京は自分に受け容れなければならないが、脳が既に変わっているのに、認識がそれに追いついていかない。変化があまりにも早いと脳と認識との同期がまだ終わらないという事態が発生するようだ。
ライブに熱狂してる間に、新しい認識が生まれたのか、あるいは、上書きされたのかはわからないが、兎にも角にも京は、新しい認識の世界に突入した。
世界は認識そのものであると言えるが、チェキの順番が来た時、京がその気もないのに、早乙女ゆりあを誘うような軽口を叩けたのも、もしかしたらクロエという存在が、一気に新しい世界を京の眼前に見せてくれたからかもしれない。
京にとって、早乙女ゆりあは、月のようなクールな女神であり、南条クロエは、太陽みたいな愛そのものの女神だった。
京は、再び早乙女ゆりあのブラックホールのような強大な磁力によって、暗黒というと語弊があるかもしれないが、その中へと引きずり込まれそうになっていた。
それは、間違いない事であり、美しさをさらに増したアイドルの早乙女ゆりあの魅力に京が抗うことなどできるはずもないからだ。
しかし同じチームに京の心を光の粒子で満たしてくれる太陽のような存在がいた。その南条クロエが京の認識する世界を変えたのだ。
ただしかし、アンカリングという認知バイアスによって、京は早乙女ゆりあを誤解している可能性もあった。
認知バイアスというのは、なんらかのバイアスによって認知が歪まされ、対象を正しく捉えられなくなるというやつだ。
自殺願望の強い彼女に、また死の淵へと引きずり込まれるのではないか、というある種の恐怖は、前の時の彼女との経験で京の中に刷り込まれた印象だが、それがアンカー、つまり錨となって京の早乙女ゆりあに対する認識は、動かし難くなっていた。
人も事物も万物流転し変わっていくのだから、早乙女ゆりあもあるいは変わったかもしれないのに、京には前のゆりあの印象が拭いきれなかった。
京は、アイドルに知り合いがいるというだけでなく、その内間違いなく沢山のファンができるであろう美貌の持ち主である早乙女ゆりあと過去に一度切りだが、確かに寝た事がある人物なのであり、少し盛って早乙女ゆりあは元カノだったと言っても決して誤りではなかった。
京としては、なんとなく優越感に浸っている気分になり、悪い気はしなかったし、むしろ早乙女ゆりあとの関係性を暴露したいくらいなのだった。
そして、その優越感が、京が封印したパンドラの匣の中の忌まわしい思い出だけは見て見ぬ振りしたまま、早乙女ゆりあという存在を蘇らせたのだ。
だが、なぜまたその気もないのに、早乙女ゆりあに声を掛けたかと自己分析すると、いよいよ高嶺の花となった彼女だからこそ、火の粉がこちらに降りかかることはないだろうと踏んだのだと思った。
その反面、知り合いでもあるしワンチャンあるかもという甘い考えも捨て切れないというのが、ほんとうのところかもしれなかった。
しかし、それ以外にも更なる再会がアカシアのライブで京を待っていた。話は少しだけ遡る。
◇
京は、その日ライブ会場に向かいながら、依田っちが教えてくれたアカシアのツイッターの垢をチェックした。
リンクされている6人のメンバーの垢をひとつひとつ、なぜかドキドキしながら見ている自分に、京は自分の知らない自分を知ってしまったようで、未知の自分を知るというその事に興奮している自分にドキドキしているのだった。
そして、そこに『ゆりあ』を発見した京は、過呼吸になりかけた。他人の空似だろうと思いたかった。しかし、どう見てもそれは早乙女ゆりあ本人だった。何よりもゆりあという、名前がそれを証し立てていた。
依田っちは、そんな京を見て「やっぱりな、食わず嫌いやったんやあ」と笑った。
京は、モゴモゴと口ごもるだけだった。一旦、口を開いてしまえば、このゆりあってコを俺は知ってるし、知ってるばかりじゃなくて寝たこともあると、とめどもなく喋りまくりそうで、ギリギリのところでその欲求を封じ込めるのが、京にはやっとだった。
だが、アカシアには京の知らないとてつもないリーサルウェポンがまだまだ隠されていたのだった。
それは、南条クロエというメンバーで、どこかで見た記憶がある気がして、アイコンをクリックしてよく見ている内に、その事実を知って京は、驚愕した。
顔は、はっきりとは憶えていなかったが、そのスイカのような胸を見て、アイコンに吸い寄せられるように顔を近づけた京は、ストーカー気味なまねをしてしまったあの時の事をまざまざと思い出した。
以前、電車の中で彼女と遭遇したのだったが、京は我を忘れてしまうほどの西瓜のような胸に惹き寄せられて、ストーカーまがいな事をしてしまったことがあった。
どうやら京の記憶には、顔に巨大な胸が紐付けられているのではなく、胸に顔が紐付けられているらしい。だから、顔だけでは見たことがあるような顔だな、という認識しかなかった。
ところが、胸を凝視した途端、胸と顔が一致して、まざまざと記憶が蘇えってきたのだった。
京は、ゴクリと生唾を呑んだ。そして、今更ながら彼女の美貌を再確認した。綺麗だったという認識はあったものの、それよりも巨大な胸が優っていた。
こうして落ち着いて彼女の顔を眺めてみると、その美貌はハンパなかった。そして、一般の人にはない華やかさがあった。
京は、そのメンバーの胸ではなく、はじめて南条クロエという人格に向き合ったようだ。そして、早乙女ゆりあとは真逆の印象を受けた。
巨大なバストが、どうしても先行してしまうのだが、だからというわけではなく、彼女は、明るく温かい強い母性を感じさせた。
早乙女ゆりあは、今にも折れてしまいそうな儚げな様子につい手を差し伸べたくなってしまう。南条クロエには、そんな陰極の引力はなかった。
人は羽虫のように、明るいところに自然に集まるが、暗いものに惹かれてしまうという反面もある。早乙女ゆりあは、まさにそのいい例だった。
その日の対バンであるじゅじゅというチームの後、いよいよステージに登場したアカシアの6人を目の当たりにして、京はいいようのない興奮状態に陥った。
ライブでは、南条クロエの胸はサラシで潰しているのかあまり目立たないようだったが、京の視線は早乙女ゆりあではなく、クロエの一挙手一投足に釘付けとなっていた。
依田っちは、そのクロエでもなく、ゆりあでもない少しだけ小柄なメンバー、ミリアに一目惚れしたようだった。
普段は、アネクドテンとかブルーチアー、ピンクフェアリーズ、モーターサイコなどヘビーでラウドな連中を聴いている依田ちゃんだが、甘いものは別腹と言われるように、アイドルに熱狂するのは、プログレやメタルに感応している脳とはまた別な脳の部分なのかもしれないと京は思った。
肝心の楽曲の方は、アカシアなんていう大人っぽいチーム名からある程度は予想できたが、ジャジーなナンバーやらボサノヴァ、サンバ、ロック、ヒップホップまでと幅広い音楽性に驚かされた。
そして、さらに特筆すべきは、空中を浮遊するようなミニマルな、アイドルでは考えられないくらい長い楽曲では、モダンバレエのような創作ダンスを披露。その繰り返されるストリングスの切ない旋律と共に、美しさに京は圧倒されたのだった。
終演後物販というやつで、京は、一も二もなくとにかくクロエのチェキ列に並ぶしか選択肢はないとは思うものの、早乙女ゆりあに義理立てするつもりなどないが、なぜかゆりあが、京が見に来ていることを知っているんじゃないか、というわけのわからない強迫観念に囚われていた。
見に来ているのに、私の列には並ばないという、疎外感をゆりあは覚えてしまうのではないかと京は考えてしまい、するともどうしたらいいのかわからなくなって暫く葛藤した。
そして、結局何も問題はないと結論付けた。クロエは逃げはしないのだから、と自分に言い聞かせ、京はゆりあ*クロエの順で列に並んだのだった。
列に並んでいる時の手持ち無沙汰で、京は依田っちとラインでくだらないやりとりをしたが、実はそれどころではなかった。
依田っちの口車に乗せられて、まあ、ヒマだからいいのだが、ほんの時間潰しにと思って来てから、この会場に入って六十分あまりで、京は自分が生まれ変わってしまったかのような痺れる感覚を覚えていた。
たった六十分程度のライブを体感し、ヲタク脳になってしまった自分のあまりにも激しい変化についていけないくらいなのだ。
チェキ列に並んでいる間にも刻々と新しいシナプスがバチバチと音を立てながら脳に形成されていそうな気がした。
ヲタク脳になってしまったというこの事実を京は自分に受け容れなければならないが、脳が既に変わっているのに、認識がそれに追いついていかない。変化があまりにも早いと脳と認識との同期がまだ終わらないという事態が発生するようだ。
ライブに熱狂してる間に、新しい認識が生まれたのか、あるいは、上書きされたのかはわからないが、兎にも角にも京は、新しい認識の世界に突入した。
世界は認識そのものであると言えるが、チェキの順番が来た時、京がその気もないのに、早乙女ゆりあを誘うような軽口を叩けたのも、もしかしたらクロエという存在が、一気に新しい世界を京の眼前に見せてくれたからかもしれない。
京にとって、早乙女ゆりあは、月のようなクールな女神であり、南条クロエは、太陽みたいな愛そのものの女神だった。
京は、再び早乙女ゆりあのブラックホールのような強大な磁力によって、暗黒というと語弊があるかもしれないが、その中へと引きずり込まれそうになっていた。
それは、間違いない事であり、美しさをさらに増したアイドルの早乙女ゆりあの魅力に京が抗うことなどできるはずもないからだ。
しかし同じチームに京の心を光の粒子で満たしてくれる太陽のような存在がいた。その南条クロエが京の認識する世界を変えたのだ。
ただしかし、アンカリングという認知バイアスによって、京は早乙女ゆりあを誤解している可能性もあった。
認知バイアスというのは、なんらかのバイアスによって認知が歪まされ、対象を正しく捉えられなくなるというやつだ。
自殺願望の強い彼女に、また死の淵へと引きずり込まれるのではないか、というある種の恐怖は、前の時の彼女との経験で京の中に刷り込まれた印象だが、それがアンカー、つまり錨となって京の早乙女ゆりあに対する認識は、動かし難くなっていた。
人も事物も万物流転し変わっていくのだから、早乙女ゆりあもあるいは変わったかもしれないのに、京には前のゆりあの印象が拭いきれなかった。
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