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3章 傷の瞳のシーレ
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クルーガの冬は厳しい。
春は短く、夏は瞬く間に去っていく。
穏やかな秋があればどんなによかっただろうか。冬の足は鷹のように速い。
先週までは地面の色が見えていた庭は、もう雪の色で塗り込められている。春になるまではこの光景がずっと続く。シーレは一人、灰色の空を見上げていた。
見慣れた影がちらつきはじめた。雪だ。
久々の晴れ間も長くはもたなかった。うんざりして顔を歪めたシーレの背後ろから呼びかける声がある。
――兄さま、兄さまってば、寒いですよ。お部屋にもどりましょう。
「兄上と呼べ」
振り返らずに、答える。
――あう、すみません。……あ、あの、あにうえ、お寒いですよ?
泣きそうな声に振りむけば、思った通りの情けない顔で弟はしょげていた。小さな身体をいっそう縮めている。
「……好きに呼んでいい。ただし、他の者の前では駄目だぞ。二人きりの時だけだからな」
――はい、兄さま。
「何を間抜け顔で笑っている?」
――また雪がふってきたので
見た目だけならば、羽毛のように軽やかな雪が、次から次へ地面にほたほたと落ちてくる。
「お前、雪が好きか?」
――はい。
「なぜだ。狩りにもいけないし、面倒なことばかりでつまらないのに」
髪に雪が積もっていくのに気にもせず、弟は緩みきった顔で答えた。
――だって……。だって、雪はきれいですから。
「物好きなやつだな」
シーレは弟の金の髪に積もった雪を払ってやり、屋敷へと一緒に戻ることにした。
足元の覚束ない弟が転ばないように、手を引いてやる。
――ふふ
隣を歩く弟の小さな笑い声は、雪に吸い込まれていった。
◇
椅子の軋む音で、シーレはうたた寝から目を覚ました。
書斎の椅子に寝心地を求めるのは欲深すぎるだろうか。全身が強ばってしまっている。
何か夢を見ていた気がするが、頭がぼんやりして思い出せない。しばらく、何をするでもなく机の上に散乱した書類を見つめた。
「ああ、そうだ……」
なんの夢を見ていたのかを思い出して、シーレは深々と溜息を洩らした。あれは、いくつの頃だっただろうか。弟のエミレに会うのはいつも冬だけだから、時が止まったようなイメージがあって、いつのことなのかよく分からない。
エミレは弟とはいえ、血は半分しか繋がっていない。髪の色はシーレは黒、エミレは金、瞳はシーレが琥珀色、エミレは青と、同じ父親を持つのに全く似ていない。
立場に至ってはさらに違いがある。母親の違いがシーレとエミレの人生の進路を大きく変えた。
シーレ・ウルタードはクルーガの国王と王妃の嫡子であり世継ぎの王子だが、エミレは日陰者の庶子だ。
彼の母が貴族の屋敷で下働きをしていたところ、たまたま王の目に留まり、そして寵愛を受けた。王の息子を宿し、産んだものの、話にならないほど身分が低かったので側室になれなかった。それどころか、王の興味も早々に失せたため、愛人とすらも呼ばれることはなかった。
『可哀想な子なのだから、気にかけてあげなさい』
障害になる可能性がまるでなかったから、母である王妃もそんな風に言ったものだ。シーレには妹が三人いるが、男の兄弟は他にいない。母の言葉にかこつけて、冬場の退屈しのぎの行き先にエミレの暮らす屋敷をよく選んだものだった。
そして、夢で見たように二人で過ごしたのだ。
「シーレ様、よろしいですか」
声に思考が断ち切られる。
入室を許可する前に、部屋に入ってきた男をシーレは一笑して迎えた。
「なんだ、ギレス」
彼、ギレス・ガラレスはシーレの侍従だ。政治には直接関わらないが、シーレと宮廷の橋渡しを引き受ける有能な人間だ。何人かいる侍従たちを纏める侍従長でもある。といっても、幼い時から一緒にいるため家族のような存在だ。
赤みの強い髪を揺らしつつ、きつい顔でギレスはシーレの前に立った。元は柔らかな印象の顔なのに、眉間に皺をよせて険悪なことこのうえない。机の上の散乱した書類を眺め、シーレを改めて睨んだ。
「……用件の前にひとつ、よろしいですか? シーレ様、書斎で眠るのは止めてくださいと言っているではありませんか。体調を崩したらどうするのですか」
「まだ暦は夏の半ばだぞ」
「子供扱いが嫌でしたら、きちんと寝台で眠ってください」
苦笑しながらシーレは素直に頷いた。
「それよりどうした?」
「リウレシアからの書状です。使者の方の到着は明後日になるようです」
「こんな時間になるなら、明日でいいじゃないか」
「それが、予定より遅れていたので迎えの兵を出したのですが、王都の手前の峠で馬車が壊れて往生していたようです。ここのところ雨でしたから。出迎えに出したのはケンバーレ殿とも顔馴染の小隊で、「時間が惜しいのはわかっている、先に預ける」と隊長に知らせを任せたということで。今回は人数が多いので足はどうしても遅くなりますし。ケンバーレ殿がそう仰って下さったので、いち早くお持ちしました」
「ありがたい気づかいだ。準備は入念にしたいからな」
書状を受け取り読んでいく。
「リウレシアの馬車にはきついだろうな。ぬかるんだ山道は」
「皆様随分お疲れのようですね。書状を運んできた兵士の報告では」
ギレスも苦笑を隠さない。
「王都に入る街道があの様で、向こうの侍女達はさぞかし馬鹿にしているのだろうな。石で舗装もしていないのかと」
「雪のない国の方の考えようなど、気にしても仕方ありませんよ、シーレ様」
冬には馬車での往来は途絶えるため、街道の整備はいつだっておざなりだ。慣れない国外の人間にはすこぶる評判が悪い。
だが、街の中の整備と冬の間の蓄えに全力を回さなければ、春を迎えることすらできなくなってしまう。
シーレは書状を読み終えると、ギレスに投げ返した。
「問題はない。もう、ほとんど確認だからな。細かい事案に関してはお前に任す。いいように取り計らってくれ」
「はい、冬が来る前に必ず準備を終えます」
「頼んだ」
まだ季節は夏だなどと気を抜いていれば、あっという間に冬はやって来る。雪が降れば、隣国であってもリウレシアとの行き来は自由にならない。
「もっと南に国があればな……」
言ってもどうにもならないのはわかっている。ただの愚痴だ。シーレもギレスにでなければ呑み込んだだろう。
今のシーレには切実な理由がある。隣国リウレシアの姫との結婚が控えているのだ。
来年の初夏、シーレの十六歳の誕生日に王位を継承し、同時に結婚式を挙げることが決まっている。今はもっぱらその準備で忙しかった。目を通さなければならない書類は多く、加えて普段の仕事も減るわけではない。
だというのに、使者や書簡のやりとりは冬の前にめどをつけなければならないという時間制限がある。愚痴もこぼれるというものだ。
「土地に足は生えませんよ、シーレ様。冬のお蔭で、南方諸国に攻められずに済むわけですし」
「南に国があれば、連中など攻め滅ぼしてやるがな」
「あまり、そのようなことを言わないで下さい。どこに耳があるかわかりませんから」
「王位についたら改める」
「……もっと、子供でいたかったですか?」
不意の質問に、シーレは面食らった。
椅子から見上げれば、兄のような眼差しでギレスが答えを待っている。六つ年上の彼より先に結婚することになるのだと思うと、不思議で仕方ない。
喉に詰まった想いを無理やり形にしてみれば、
「子供でなくなってからもう三年だぞ。今更、子供でありたいなどとは思わん」
強がりと思われそうな言葉がやっとだった。
クルーガ含め、近隣諸国では普通、十六歳で成人したと見なされる。
だが、シーレの成人の儀式は十二歳で行われた。安穏と暮らせる貴族の子弟としては異例の早さだ。必要に迫られて、そうせざるをえなかった。
シーレの父であるクルーガの現国王が、政治から興味を失ったからだ。
十二歳でシーレが評議会に参加するために、成人であることが必要だった。
「そもそも、庶民なら十二で働きに出るのも珍しくないのだから、暢気なことを言ってられるか」
シーレは言ってふいとそっぽを向いた。
その様子に目を細めたギレスだったが、厳しい表情を作り直して寝室を指差す。
「では大人のシーレ様、今日はもう寝台へ」
寝つくまで見張られそうな剣幕に、大人しくシーレは隣の寝室に向かうことにした。
春は短く、夏は瞬く間に去っていく。
穏やかな秋があればどんなによかっただろうか。冬の足は鷹のように速い。
先週までは地面の色が見えていた庭は、もう雪の色で塗り込められている。春になるまではこの光景がずっと続く。シーレは一人、灰色の空を見上げていた。
見慣れた影がちらつきはじめた。雪だ。
久々の晴れ間も長くはもたなかった。うんざりして顔を歪めたシーレの背後ろから呼びかける声がある。
――兄さま、兄さまってば、寒いですよ。お部屋にもどりましょう。
「兄上と呼べ」
振り返らずに、答える。
――あう、すみません。……あ、あの、あにうえ、お寒いですよ?
泣きそうな声に振りむけば、思った通りの情けない顔で弟はしょげていた。小さな身体をいっそう縮めている。
「……好きに呼んでいい。ただし、他の者の前では駄目だぞ。二人きりの時だけだからな」
――はい、兄さま。
「何を間抜け顔で笑っている?」
――また雪がふってきたので
見た目だけならば、羽毛のように軽やかな雪が、次から次へ地面にほたほたと落ちてくる。
「お前、雪が好きか?」
――はい。
「なぜだ。狩りにもいけないし、面倒なことばかりでつまらないのに」
髪に雪が積もっていくのに気にもせず、弟は緩みきった顔で答えた。
――だって……。だって、雪はきれいですから。
「物好きなやつだな」
シーレは弟の金の髪に積もった雪を払ってやり、屋敷へと一緒に戻ることにした。
足元の覚束ない弟が転ばないように、手を引いてやる。
――ふふ
隣を歩く弟の小さな笑い声は、雪に吸い込まれていった。
◇
椅子の軋む音で、シーレはうたた寝から目を覚ました。
書斎の椅子に寝心地を求めるのは欲深すぎるだろうか。全身が強ばってしまっている。
何か夢を見ていた気がするが、頭がぼんやりして思い出せない。しばらく、何をするでもなく机の上に散乱した書類を見つめた。
「ああ、そうだ……」
なんの夢を見ていたのかを思い出して、シーレは深々と溜息を洩らした。あれは、いくつの頃だっただろうか。弟のエミレに会うのはいつも冬だけだから、時が止まったようなイメージがあって、いつのことなのかよく分からない。
エミレは弟とはいえ、血は半分しか繋がっていない。髪の色はシーレは黒、エミレは金、瞳はシーレが琥珀色、エミレは青と、同じ父親を持つのに全く似ていない。
立場に至ってはさらに違いがある。母親の違いがシーレとエミレの人生の進路を大きく変えた。
シーレ・ウルタードはクルーガの国王と王妃の嫡子であり世継ぎの王子だが、エミレは日陰者の庶子だ。
彼の母が貴族の屋敷で下働きをしていたところ、たまたま王の目に留まり、そして寵愛を受けた。王の息子を宿し、産んだものの、話にならないほど身分が低かったので側室になれなかった。それどころか、王の興味も早々に失せたため、愛人とすらも呼ばれることはなかった。
『可哀想な子なのだから、気にかけてあげなさい』
障害になる可能性がまるでなかったから、母である王妃もそんな風に言ったものだ。シーレには妹が三人いるが、男の兄弟は他にいない。母の言葉にかこつけて、冬場の退屈しのぎの行き先にエミレの暮らす屋敷をよく選んだものだった。
そして、夢で見たように二人で過ごしたのだ。
「シーレ様、よろしいですか」
声に思考が断ち切られる。
入室を許可する前に、部屋に入ってきた男をシーレは一笑して迎えた。
「なんだ、ギレス」
彼、ギレス・ガラレスはシーレの侍従だ。政治には直接関わらないが、シーレと宮廷の橋渡しを引き受ける有能な人間だ。何人かいる侍従たちを纏める侍従長でもある。といっても、幼い時から一緒にいるため家族のような存在だ。
赤みの強い髪を揺らしつつ、きつい顔でギレスはシーレの前に立った。元は柔らかな印象の顔なのに、眉間に皺をよせて険悪なことこのうえない。机の上の散乱した書類を眺め、シーレを改めて睨んだ。
「……用件の前にひとつ、よろしいですか? シーレ様、書斎で眠るのは止めてくださいと言っているではありませんか。体調を崩したらどうするのですか」
「まだ暦は夏の半ばだぞ」
「子供扱いが嫌でしたら、きちんと寝台で眠ってください」
苦笑しながらシーレは素直に頷いた。
「それよりどうした?」
「リウレシアからの書状です。使者の方の到着は明後日になるようです」
「こんな時間になるなら、明日でいいじゃないか」
「それが、予定より遅れていたので迎えの兵を出したのですが、王都の手前の峠で馬車が壊れて往生していたようです。ここのところ雨でしたから。出迎えに出したのはケンバーレ殿とも顔馴染の小隊で、「時間が惜しいのはわかっている、先に預ける」と隊長に知らせを任せたということで。今回は人数が多いので足はどうしても遅くなりますし。ケンバーレ殿がそう仰って下さったので、いち早くお持ちしました」
「ありがたい気づかいだ。準備は入念にしたいからな」
書状を受け取り読んでいく。
「リウレシアの馬車にはきついだろうな。ぬかるんだ山道は」
「皆様随分お疲れのようですね。書状を運んできた兵士の報告では」
ギレスも苦笑を隠さない。
「王都に入る街道があの様で、向こうの侍女達はさぞかし馬鹿にしているのだろうな。石で舗装もしていないのかと」
「雪のない国の方の考えようなど、気にしても仕方ありませんよ、シーレ様」
冬には馬車での往来は途絶えるため、街道の整備はいつだっておざなりだ。慣れない国外の人間にはすこぶる評判が悪い。
だが、街の中の整備と冬の間の蓄えに全力を回さなければ、春を迎えることすらできなくなってしまう。
シーレは書状を読み終えると、ギレスに投げ返した。
「問題はない。もう、ほとんど確認だからな。細かい事案に関してはお前に任す。いいように取り計らってくれ」
「はい、冬が来る前に必ず準備を終えます」
「頼んだ」
まだ季節は夏だなどと気を抜いていれば、あっという間に冬はやって来る。雪が降れば、隣国であってもリウレシアとの行き来は自由にならない。
「もっと南に国があればな……」
言ってもどうにもならないのはわかっている。ただの愚痴だ。シーレもギレスにでなければ呑み込んだだろう。
今のシーレには切実な理由がある。隣国リウレシアの姫との結婚が控えているのだ。
来年の初夏、シーレの十六歳の誕生日に王位を継承し、同時に結婚式を挙げることが決まっている。今はもっぱらその準備で忙しかった。目を通さなければならない書類は多く、加えて普段の仕事も減るわけではない。
だというのに、使者や書簡のやりとりは冬の前にめどをつけなければならないという時間制限がある。愚痴もこぼれるというものだ。
「土地に足は生えませんよ、シーレ様。冬のお蔭で、南方諸国に攻められずに済むわけですし」
「南に国があれば、連中など攻め滅ぼしてやるがな」
「あまり、そのようなことを言わないで下さい。どこに耳があるかわかりませんから」
「王位についたら改める」
「……もっと、子供でいたかったですか?」
不意の質問に、シーレは面食らった。
椅子から見上げれば、兄のような眼差しでギレスが答えを待っている。六つ年上の彼より先に結婚することになるのだと思うと、不思議で仕方ない。
喉に詰まった想いを無理やり形にしてみれば、
「子供でなくなってからもう三年だぞ。今更、子供でありたいなどとは思わん」
強がりと思われそうな言葉がやっとだった。
クルーガ含め、近隣諸国では普通、十六歳で成人したと見なされる。
だが、シーレの成人の儀式は十二歳で行われた。安穏と暮らせる貴族の子弟としては異例の早さだ。必要に迫られて、そうせざるをえなかった。
シーレの父であるクルーガの現国王が、政治から興味を失ったからだ。
十二歳でシーレが評議会に参加するために、成人であることが必要だった。
「そもそも、庶民なら十二で働きに出るのも珍しくないのだから、暢気なことを言ってられるか」
シーレは言ってふいとそっぽを向いた。
その様子に目を細めたギレスだったが、厳しい表情を作り直して寝室を指差す。
「では大人のシーレ様、今日はもう寝台へ」
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