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01 城田隆之の場合。
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自分で言うのもあれだけど、俺はそれなりにいい顔をしてると思うし逆ナンされることもある。誘われれば抱く、それを俺は繰り返していた。
そんな俺にも好きな人はいる。
そいつは小学生の時に出逢った。
「たぁーかちゃん♪」
出逢った時から俺ーー城田隆之ーーのことを“たかちゃん”と呼ぶ。
コイツは俺に懐いているし、いつも俺の後を追いかけてくるようなヤツだった。そんなコイツだから俺は好きになった……
例え、それは叶わない恋だとしても……
ある日、コイツは俺に爆弾を落とした。
「隆ちゃん……」
真剣な顔をしつつ、どこか頬を紅くさせ俺の名前を呼びながら近付いてきた。
「何だ?そんなに真剣な顔して」
「僕さ……好きなひとできた」
「そ、そっか」
最初から覚悟は出来ていた。男の俺に男の澤村友紀が好きになるはずがないから
「隆ちゃん……。僕どーしよ……」
「ゆき、お前なら大丈夫だって」
「そーかな?」
首を傾げながらこちらを見上げてくるゆきはどっから見ても可愛い。
「あぁ。で、誰なの?」
「えっとね……そのぉー……。秋山神奈ちゃん」
「秋山か…。お前なら大丈夫だろ、思いきって告白でもしろよ…」
秋山神奈。高校一年のとき席が隣同士になって以来、ゆきと一緒の所を何度か見かけた。二人を端からみても恋人同士に見えるし、美男美女でゆかにはあってると思う。多分秋山もゆきに気があるようにも見えるから、ゆきが行動するだけで、多分すぐ恋人同士になると思う。
「じゃー、僕頑張ってみるね」
「頑張れよ、ゆき……」
「うん! 隆ちゃんに相談してよかった! 勇気もらえた!」
ゆきはそれからも俺に相談しにきていた。そのたびにゆきが幸せになるんならと、自分の気持ちを押し殺しながら相談にのっていた。ゆきの笑顔とは、反対に俺は今まで以上に荒れていた。ひっきりなしに色んな女をひっかけ抱いていた。ところ構わず……
数日たった頃
「隆ちゃん! 彼女出来た」
ゆきに恋人が出来た。ゆきのヘタレぶりはすごかった。ヘタレぶりのために数日もの時間がたったのだ。
いい加減コイツの事を諦めないとな……
最初から叶わない恋だとは分かっていたけど、なんでゆきを好きになったんだろうな……。そのために最初から諦めるなんて……
「ねぇ、城田くん。僕、城田くんの事が好きなんだ……。だからその……」
学校の裏庭で、色んなことを考えていたら、後から声をかけられていた。
「なに? 俺と、付き合いたいの? それとも、抱かれたいわけ?」
「えっ、その……」
「……」
「……。やっぱダメだよね? 男同士とか気持ち悪いよね……。ごめんねっ」
そいつは言い逃げするかのように反対方向に向いて走って去っていこうとした。
それを俺は……
「待って」
「え?」
そいつの腕を掴み、逃がさなかった。
「なぁ、俺と付き合いたいのか?」
「う、うん!」
頷いたのを確認するとその腕をひっぱり、何もかも考えることを止め、無理やりそいつのくちびるを貪るようにキスした。そのあとは、そのまま腕を引いて俺の家に連れ込んだ。
男同士のセックスは初めてでは無かったけど、自分から行動したのはそいつがゆきに似ていたから、もうゆきが手に入らないのなら……と、多分俺は自棄になってたから俺はそいつの腕をつかんで家まで連れ込んだ。
俺と慧ーー呼んでほしいと言われて呼んでいるーーが身体を重ねているように、俺は、ゆきとこんなことをしたかったのかと考えながらその日は慧と一つになった。
その日を境に、俺の隣には慧がいるようになった。
そして、ほぼ毎日慧と身体を重ねるようになった。月一は誘われた女にそのまま流されてる。
慧が、「急に誰にも手を出さなかったら、変に誤解されちゃうよ? 僕は城田くんを束縛しないし、女の人を相手にするんだったら何も言わないよ?」って、言ったから。
だけど、もう最初から慧にはまっていたのかもしれない。慧と一線を越えたあの日から……
他の女にも手を出すのは『俺はホモじゃない』って否定したかったのもあるのかもない
俺の隣には慧が、ゆきの隣にはその彼女がいる。この関係が変わる日なんて来ないんだろうな、それほど俺は慧にはまってるし、もう慧を離すことはできない。
そんな俺にも好きな人はいる。
そいつは小学生の時に出逢った。
「たぁーかちゃん♪」
出逢った時から俺ーー城田隆之ーーのことを“たかちゃん”と呼ぶ。
コイツは俺に懐いているし、いつも俺の後を追いかけてくるようなヤツだった。そんなコイツだから俺は好きになった……
例え、それは叶わない恋だとしても……
ある日、コイツは俺に爆弾を落とした。
「隆ちゃん……」
真剣な顔をしつつ、どこか頬を紅くさせ俺の名前を呼びながら近付いてきた。
「何だ?そんなに真剣な顔して」
「僕さ……好きなひとできた」
「そ、そっか」
最初から覚悟は出来ていた。男の俺に男の澤村友紀が好きになるはずがないから
「隆ちゃん……。僕どーしよ……」
「ゆき、お前なら大丈夫だって」
「そーかな?」
首を傾げながらこちらを見上げてくるゆきはどっから見ても可愛い。
「あぁ。で、誰なの?」
「えっとね……そのぉー……。秋山神奈ちゃん」
「秋山か…。お前なら大丈夫だろ、思いきって告白でもしろよ…」
秋山神奈。高校一年のとき席が隣同士になって以来、ゆきと一緒の所を何度か見かけた。二人を端からみても恋人同士に見えるし、美男美女でゆかにはあってると思う。多分秋山もゆきに気があるようにも見えるから、ゆきが行動するだけで、多分すぐ恋人同士になると思う。
「じゃー、僕頑張ってみるね」
「頑張れよ、ゆき……」
「うん! 隆ちゃんに相談してよかった! 勇気もらえた!」
ゆきはそれからも俺に相談しにきていた。そのたびにゆきが幸せになるんならと、自分の気持ちを押し殺しながら相談にのっていた。ゆきの笑顔とは、反対に俺は今まで以上に荒れていた。ひっきりなしに色んな女をひっかけ抱いていた。ところ構わず……
数日たった頃
「隆ちゃん! 彼女出来た」
ゆきに恋人が出来た。ゆきのヘタレぶりはすごかった。ヘタレぶりのために数日もの時間がたったのだ。
いい加減コイツの事を諦めないとな……
最初から叶わない恋だとは分かっていたけど、なんでゆきを好きになったんだろうな……。そのために最初から諦めるなんて……
「ねぇ、城田くん。僕、城田くんの事が好きなんだ……。だからその……」
学校の裏庭で、色んなことを考えていたら、後から声をかけられていた。
「なに? 俺と、付き合いたいの? それとも、抱かれたいわけ?」
「えっ、その……」
「……」
「……。やっぱダメだよね? 男同士とか気持ち悪いよね……。ごめんねっ」
そいつは言い逃げするかのように反対方向に向いて走って去っていこうとした。
それを俺は……
「待って」
「え?」
そいつの腕を掴み、逃がさなかった。
「なぁ、俺と付き合いたいのか?」
「う、うん!」
頷いたのを確認するとその腕をひっぱり、何もかも考えることを止め、無理やりそいつのくちびるを貪るようにキスした。そのあとは、そのまま腕を引いて俺の家に連れ込んだ。
男同士のセックスは初めてでは無かったけど、自分から行動したのはそいつがゆきに似ていたから、もうゆきが手に入らないのなら……と、多分俺は自棄になってたから俺はそいつの腕をつかんで家まで連れ込んだ。
俺と慧ーー呼んでほしいと言われて呼んでいるーーが身体を重ねているように、俺は、ゆきとこんなことをしたかったのかと考えながらその日は慧と一つになった。
その日を境に、俺の隣には慧がいるようになった。
そして、ほぼ毎日慧と身体を重ねるようになった。月一は誘われた女にそのまま流されてる。
慧が、「急に誰にも手を出さなかったら、変に誤解されちゃうよ? 僕は城田くんを束縛しないし、女の人を相手にするんだったら何も言わないよ?」って、言ったから。
だけど、もう最初から慧にはまっていたのかもしれない。慧と一線を越えたあの日から……
他の女にも手を出すのは『俺はホモじゃない』って否定したかったのもあるのかもない
俺の隣には慧が、ゆきの隣にはその彼女がいる。この関係が変わる日なんて来ないんだろうな、それほど俺は慧にはまってるし、もう慧を離すことはできない。
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