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第1章 憂鬱な男
悪魔の言葉
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田上勇太は戸惑っていた。
悪魔だ。悪魔が目の前にいる。
「ハロー、田上君。ごきげんいかがかな?」
田上の目の前にいるソレは軽く片手をあげると軽快な口調で言った。
「……」
これは夢だ!!夢に違いない!!田上はそう思おうとする。
するとソレは田上の考えたことが分かるかのように上機嫌でこう言う。
「当たり前だよ。夢に決まっている。これは君の夢の中で、今日は田上君に用があるのでお邪魔させてもらったのさ」
「……」
田上は何をどう答えて良いのか分からず、ソレの言う事を無言で聞いている。
「私はそう。君の感じている通り、実は悪魔だ」
「あ、悪魔……」
その言葉に田上は呆然とした。
どうしていいのか分からず田上が戸惑っていると、自分を悪魔と名乗るソレはそんなことお構いなしに続ける。
「ところで田上君。あなたは今日のコンパで、ある一人の女性を助けたいと願いましたね。その願いを私がかなえてさしあげましょう」
「……」
田上はハッと思い出す。そうだ、自分は今日コンパに行ったのだった……
悪魔だ。悪魔が目の前にいる。
「ハロー、田上君。ごきげんいかがかな?」
田上の目の前にいるソレは軽く片手をあげると軽快な口調で言った。
「……」
これは夢だ!!夢に違いない!!田上はそう思おうとする。
するとソレは田上の考えたことが分かるかのように上機嫌でこう言う。
「当たり前だよ。夢に決まっている。これは君の夢の中で、今日は田上君に用があるのでお邪魔させてもらったのさ」
「……」
田上は何をどう答えて良いのか分からず、ソレの言う事を無言で聞いている。
「私はそう。君の感じている通り、実は悪魔だ」
「あ、悪魔……」
その言葉に田上は呆然とした。
どうしていいのか分からず田上が戸惑っていると、自分を悪魔と名乗るソレはそんなことお構いなしに続ける。
「ところで田上君。あなたは今日のコンパで、ある一人の女性を助けたいと願いましたね。その願いを私がかなえてさしあげましょう」
「……」
田上はハッと思い出す。そうだ、自分は今日コンパに行ったのだった……
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