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異世界と交易しよう
第12話 冒険者になろう
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お昼前のこの時間、冒険者ギルドは閑散としている。
冒険者ギルドのピーク時間は朝一である。冒険者ギルドが前日に受け付けた依頼がすべて貼り出された状態でオープンするからだ。朝は依頼を取り合う冒険者で一杯だ。
冒険者の稼ぎ方には2種類ある。
ひとつはダンジョンに潜り、魔石を持ち帰って換金するというもの。
もうひとつは依頼を受けて、その報酬を得るというものだ。
基本的に後者のほうが難度に対して報酬が良い。何故ならそうでなければ誰も依頼になど見向きもしないからだ。好きなタイミングでダンジョンに潜って、好きなだけ稼げば良い。
よって冒険者たちはまず良い依頼が無いか確認してから、無ければダンジョンに潜るという生活になる。結果的に早寝早起きになるのがアーリアの冒険者というものだ。
そして割りの良い依頼がすべて持ち去られた後が今の状態である。誰からも見向きもされない依頼だけが掲示板に残っている。
そんな寂しさすら漂う冒険者ギルドに到着した僕たちは買取カウンターではなく、受付カウンターに向かう。
「こんにちは。メルさん。今日はこっちなんですね」
「うん! 今日は登録に来たんだよ!」
「えっ、大丈夫ですか? 無理してません?」
メルは酒場での仕事で月に金貨1枚を稼いでいる。登録料の金貨2枚はちょっと背伸びすれば払えない金額ではない。実際、メルは金貨2枚相当分くらいの資金は持っているそうだ。だが人頭税の支払いも近く、無理はできない。
「大丈夫だよ! ちゃんと考えてるから!」
「僕とメルの2人分の登録料です」
僕はそう言ってカウンターに金貨を4枚置いた。
「確かに頂きました。冒険者証を用意しますね」
受付嬢はそう言ってカウンターの奥に移動し、冒険者証を2つ持って戻ってきた。
冒険者証の見た目はドッグタグに近い。金属板に数字が彫られているだけの簡素なものだ。小さな穴が開いているので、ここに紐を通して首に掛けておくのが一般的だ。
「それじゃあ登録のためにいくつか質問をしていきますね」
受付嬢は僕らに名前とレベル、出身地などを聞いてくる。僕は出身地を日本だと答えた。当然受付嬢は分からないという顔をしたので、とても遠い国ですと言っておく。別にそれが何か重要であるということはないようで、受付嬢は手元の羊皮紙にこちらの言葉でニホンという発音に近い文字列を書いた。
「できればレベルは上がったら報告してください。依頼人によっては冒険者の最低レベルを指定していたりしますから」
「でもレベルなんて詐称できるのでは?」
他人のステータスを鑑定できるようなスキルや道具については聞いたことがない。ステータスというのはあらゆる場合で自己申告だ。
「依頼を失敗すれば賠償金がありますし、払えないと冒険者の資格剥奪になります。レベルを大きく見せて良いことはありませんよ。それでも詐称する人がいるのは事実ですけれど」
「なるほど。僕らは依頼を受けるつもりは無いので関係なさそうですね」
「カズヤさんとメルさんは2人でパーティを組まれるんですか?」
「そのつもりです」
「もし追加の人員が必要になったときなどに冒険者ギルドは申告されているレベルに合わせて斡旋なども行っています。必要な時はお声がけください。逆にお声を掛けさせていただく場合もあるかと思います」
「分かりました」
「それじゃ冒険者ギルド会員になった特典と注意点を説明していきますね」
冒険者ギルドにはお金が預けられる。この際手数料などは一切掛からない。また両替所の中央レートで硬貨の両替も行う。手数料を払って物品を預けることができる。ただし金銭にしても物品にしても、冒険者証が本人以外の手で冒険者ギルドに帰ってきた場合、つまり死亡が確認されたときは、その所有権は冒険者ギルドに移る。
冒険者ギルドに持ち込まれた依頼を受けることができる。依頼人から割り符を受け取ることで依頼は完了したものとみなして冒険者ギルドを通して報酬が支払われる。依頼に失敗すると賠償金を支払わなければならない。この支払いができない場合、冒険者証は剥奪される。
アーリアのダンジョンへの入場ができる。そこで得た資産を自由にしてよい。
冒険者ギルドが必要と認めたとき、冒険者を徴発することができる。これを知りながら拒否した場合、冒険者証は剥奪される。
犯罪に類する行為が認められた場合、冒険者証は剥奪される。
等々、結構長い説明が続く。意外と地雷が多い。ちょっとしたことで冒険者証は剥奪されそうだ。
「もしも冒険者証が剥奪されたとき、再登録は可能なんですか?」
「犯罪が確認されている場合などお断りする場合もありますが、基本的には可能です。でもその際にまた登録料が必要となります」
「功績に応じてランクが上がるなどの仕組みは無いんですね」
「ランク、ですか?」
きょとんとされる。どうやらこの世界の冒険者にランク制度は無いようだ。
冒険者ギルドのピーク時間は朝一である。冒険者ギルドが前日に受け付けた依頼がすべて貼り出された状態でオープンするからだ。朝は依頼を取り合う冒険者で一杯だ。
冒険者の稼ぎ方には2種類ある。
ひとつはダンジョンに潜り、魔石を持ち帰って換金するというもの。
もうひとつは依頼を受けて、その報酬を得るというものだ。
基本的に後者のほうが難度に対して報酬が良い。何故ならそうでなければ誰も依頼になど見向きもしないからだ。好きなタイミングでダンジョンに潜って、好きなだけ稼げば良い。
よって冒険者たちはまず良い依頼が無いか確認してから、無ければダンジョンに潜るという生活になる。結果的に早寝早起きになるのがアーリアの冒険者というものだ。
そして割りの良い依頼がすべて持ち去られた後が今の状態である。誰からも見向きもされない依頼だけが掲示板に残っている。
そんな寂しさすら漂う冒険者ギルドに到着した僕たちは買取カウンターではなく、受付カウンターに向かう。
「こんにちは。メルさん。今日はこっちなんですね」
「うん! 今日は登録に来たんだよ!」
「えっ、大丈夫ですか? 無理してません?」
メルは酒場での仕事で月に金貨1枚を稼いでいる。登録料の金貨2枚はちょっと背伸びすれば払えない金額ではない。実際、メルは金貨2枚相当分くらいの資金は持っているそうだ。だが人頭税の支払いも近く、無理はできない。
「大丈夫だよ! ちゃんと考えてるから!」
「僕とメルの2人分の登録料です」
僕はそう言ってカウンターに金貨を4枚置いた。
「確かに頂きました。冒険者証を用意しますね」
受付嬢はそう言ってカウンターの奥に移動し、冒険者証を2つ持って戻ってきた。
冒険者証の見た目はドッグタグに近い。金属板に数字が彫られているだけの簡素なものだ。小さな穴が開いているので、ここに紐を通して首に掛けておくのが一般的だ。
「それじゃあ登録のためにいくつか質問をしていきますね」
受付嬢は僕らに名前とレベル、出身地などを聞いてくる。僕は出身地を日本だと答えた。当然受付嬢は分からないという顔をしたので、とても遠い国ですと言っておく。別にそれが何か重要であるということはないようで、受付嬢は手元の羊皮紙にこちらの言葉でニホンという発音に近い文字列を書いた。
「できればレベルは上がったら報告してください。依頼人によっては冒険者の最低レベルを指定していたりしますから」
「でもレベルなんて詐称できるのでは?」
他人のステータスを鑑定できるようなスキルや道具については聞いたことがない。ステータスというのはあらゆる場合で自己申告だ。
「依頼を失敗すれば賠償金がありますし、払えないと冒険者の資格剥奪になります。レベルを大きく見せて良いことはありませんよ。それでも詐称する人がいるのは事実ですけれど」
「なるほど。僕らは依頼を受けるつもりは無いので関係なさそうですね」
「カズヤさんとメルさんは2人でパーティを組まれるんですか?」
「そのつもりです」
「もし追加の人員が必要になったときなどに冒険者ギルドは申告されているレベルに合わせて斡旋なども行っています。必要な時はお声がけください。逆にお声を掛けさせていただく場合もあるかと思います」
「分かりました」
「それじゃ冒険者ギルド会員になった特典と注意点を説明していきますね」
冒険者ギルドにはお金が預けられる。この際手数料などは一切掛からない。また両替所の中央レートで硬貨の両替も行う。手数料を払って物品を預けることができる。ただし金銭にしても物品にしても、冒険者証が本人以外の手で冒険者ギルドに帰ってきた場合、つまり死亡が確認されたときは、その所有権は冒険者ギルドに移る。
冒険者ギルドに持ち込まれた依頼を受けることができる。依頼人から割り符を受け取ることで依頼は完了したものとみなして冒険者ギルドを通して報酬が支払われる。依頼に失敗すると賠償金を支払わなければならない。この支払いができない場合、冒険者証は剥奪される。
アーリアのダンジョンへの入場ができる。そこで得た資産を自由にしてよい。
冒険者ギルドが必要と認めたとき、冒険者を徴発することができる。これを知りながら拒否した場合、冒険者証は剥奪される。
犯罪に類する行為が認められた場合、冒険者証は剥奪される。
等々、結構長い説明が続く。意外と地雷が多い。ちょっとしたことで冒険者証は剥奪されそうだ。
「もしも冒険者証が剥奪されたとき、再登録は可能なんですか?」
「犯罪が確認されている場合などお断りする場合もありますが、基本的には可能です。でもその際にまた登録料が必要となります」
「功績に応じてランクが上がるなどの仕組みは無いんですね」
「ランク、ですか?」
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