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第13話
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部屋決めが終わり、俺たちは一階へ降りた。
「おう!部屋決め終わったのか?」
俺たちを見た武良久がベースから何やら紙をもらい俺たちの元に向かってきた。
「お前らにはまずこれを記入してもらう」
一人一人に紙を配っていく。
「・・・・・登録用紙?」
俺は紙の一番上に記載されている文字を読む。
「そうだ。これは、向こうの世界でいう住民票のようなものだ。お前たちの存在を認める大事な登録用紙だ。間違えるなよ」
紙には名前、生年月日、性別、職業と書いてあった。
「先生!職業って見習いの場合でも書くんですか?」
「もちろんだ。魔法使い見習いという風に書いてくれ」
「生年月日って向こうの世界の西暦とかのまま記入していいんですか?」
「大丈夫だ。登録の際にこっちの世界の表記に変換してくれるからな」
すごいな。こっちの世界は。
変換機能もあるのか。
「あ、一つ注意点がある」
武良久は、ポンと手を叩く。
「名前なんだが、なんでも自由だ。偽名でもいい。それと、こっちの世界では苗字というものは存在しない。例えば、増田の場合だとマスダかカイトかどちらかにすること。じゃないとずっとフルネームで呼ばれることになる。しかも登録した名前で全員呼ばないといけないから私が呼ぶの面倒だから止めてくれ」
なるほど。
好きな名前に登録できるのか。
なんだかゲームの中に入ったみたいな感覚だな。
それぞれ、書き終わり武良久に紙を渡す。
「よし、ではこれで登録するぞ。名前だけ全員で把握しておく。それぞれしっかりその名前で呼ぶように。私が名前を言ったら返事をしてくれ。そうしないと誰の名前かわからないからな」
紙を一枚ずつめくり、名前を呼んでいく。
「カイト」
「はい」
俺は結局変えないことにした。
変えると、呼ばれて振り向ける自信がない。
「ジュン」
「はい」
潤も変えなかったみたいだな。
変えない方が呼ぶ方からしても楽なんだが・・・・。
「ミーナ」
「はい」
「ルイ」
「はい」
それぞれ、美衣奈も瑠依も変えていなかった。
あと呼ばれていないのは蘭だけだ。
すると武良久は登録用紙を下ろし、蘭を見た。
「お前はもともとこっちの住人だからな。本名でこれからは大丈夫だぞ」
「はい」
蘭は今まで見せたことのない笑顔をしていた。
「ラフィーヌ」
「はい」
「よしこれで全員の登録は完了だ。明日から実戦練習に入る。今日は自由行動だ。こっちの通貨のペニを渡す。それぞれ好きなものを買うように。装備を買ってもよし、道具を買ってもよし。こっちの世界のモノに慣れておくように!解散!」
そういうと、武良久は宿屋から出て行った。
とりあえず、武良久からは1000ペニを貰った。
「どうしようか?」
潤がみんなに問いかける。
1000ペニでまずどれだけのモノを買えるのかが分からない。
1ペニは向こうの円でいういくらなのだろうか?
「とりあえず、みんなでこの町を歩いてみないか?まだどんなところかわからないし」
俺の提案にみんな賛成してくれ、宿屋を後にした。
宿屋があった場所は町の出入り口の近くで人があまりいなかったが、町の中心部分の商店区域に入ると人で溢れていた。
きっと流通が盛んな町なのだろう。
商店もたくさん町の道に並んでいた。
「すっごーい!!!屋台みたいなお店がいっぱい道に並んでる!お祭りみたいだね」
瑠依が興奮しながら叫んでいる。
周りの町人の視線が瑠依に向けられている。
「ルイ!ここではベアリス語で喋るんだ。町の人たちが不審な目で見てるぞ」
「え・・・・あ、うん。気を付ける」
この世界ではどこの国へ行ってもベアリス語が主流と言っていたからな。
だからこそ、その他の言葉で話すとかなり目立つ。
しかし、瑠依はベアリス語が苦手だった。
これからは部屋で特訓だな。
いろいろ商店を見ていると、リンゴのような見た目のものが売っていた。
これは値段の基準がよくわかるな。
みんなそれぞれ気になるお店を覗きに行っている。
俺はその果物屋に近づき、
「おじさん!これいくら?」
と、りんごのようなものを指して聞いた。
すると、ガタイのいいおじさんがニカッと歯を見せながら
「おう!兄ちゃん、これは2ペニだ。この新鮮さでこの値段はなかなかないぞ!買うか?」
と言ってきた。
なるほど・・・。リンゴ1個が2ペニか。
「そうだなぁ・・・美味しそうだけど、もう少し見てみるね!ありがとう」
俺はおじさんににっこりと微笑んで、みんなの元に戻った。
「どうしたの?」
「リンゴ1個が2ペニだった。1ペニ100円くらいだと思う」
「なるほどね・・・。あのさ、俺武器屋を見たいんだけどいいか?」
「私も行く!」
潤の提案に美衣奈が勢いよく手を挙げる。
「わかった。みんなで行こう」
俺は、瑠依と同じくらい興奮している美衣奈をなだめて武器屋に向かった。
「・・・・・・・高いな」
「・・・・・・高いね」
武器屋に行ったはいいがいいお値段がする。
「わぁ!この剣すごく装飾もきれいでもちやすそう!」
キャアキャア言って騒いでいる美衣奈が気に入った剣の値段は100,000ペニと書いてあった。
美衣奈はそっと元にあった場所へと戻す。
どれもとても買える金額じゃない。
チラリと店の隅っこに置いてある【割引商品】と張り紙がしてあるモノに目を向ける。
ナイフとかダガーとか木の棒などがセール品のように山積みに置いてある。
「俺たちが買えるのはこの辺じゃない?」
潤に向かって言うと潤も静かにうなずいた。
俺たちはとりあえず、買える金額のものでそれぞれ装備品を買った。俺と瑠依はロッド(一個10ペニ)美衣奈はソード(15ペニ)潤はナイフ(10ペ二)ラフィーヌはダガー(10ペニ)を買ってそれぞれ装備した。まぁ、何も装備していないよりはマシだ。
「あの剣が欲しかったのに・・・」
「わがまま言わないの!どうせ買えないんだから」
潤は美衣奈に言い聞かせながら武器屋から離れた。
これから依頼をこなしてお金を貯めて強い武器とかを揃えていかないとダメなんだな。
俺もほしかった「クリスタルロッド」を見て、いつかお金を貯めて絶対買おうと固く決意をし武器屋を離れた
「おう!部屋決め終わったのか?」
俺たちを見た武良久がベースから何やら紙をもらい俺たちの元に向かってきた。
「お前らにはまずこれを記入してもらう」
一人一人に紙を配っていく。
「・・・・・登録用紙?」
俺は紙の一番上に記載されている文字を読む。
「そうだ。これは、向こうの世界でいう住民票のようなものだ。お前たちの存在を認める大事な登録用紙だ。間違えるなよ」
紙には名前、生年月日、性別、職業と書いてあった。
「先生!職業って見習いの場合でも書くんですか?」
「もちろんだ。魔法使い見習いという風に書いてくれ」
「生年月日って向こうの世界の西暦とかのまま記入していいんですか?」
「大丈夫だ。登録の際にこっちの世界の表記に変換してくれるからな」
すごいな。こっちの世界は。
変換機能もあるのか。
「あ、一つ注意点がある」
武良久は、ポンと手を叩く。
「名前なんだが、なんでも自由だ。偽名でもいい。それと、こっちの世界では苗字というものは存在しない。例えば、増田の場合だとマスダかカイトかどちらかにすること。じゃないとずっとフルネームで呼ばれることになる。しかも登録した名前で全員呼ばないといけないから私が呼ぶの面倒だから止めてくれ」
なるほど。
好きな名前に登録できるのか。
なんだかゲームの中に入ったみたいな感覚だな。
それぞれ、書き終わり武良久に紙を渡す。
「よし、ではこれで登録するぞ。名前だけ全員で把握しておく。それぞれしっかりその名前で呼ぶように。私が名前を言ったら返事をしてくれ。そうしないと誰の名前かわからないからな」
紙を一枚ずつめくり、名前を呼んでいく。
「カイト」
「はい」
俺は結局変えないことにした。
変えると、呼ばれて振り向ける自信がない。
「ジュン」
「はい」
潤も変えなかったみたいだな。
変えない方が呼ぶ方からしても楽なんだが・・・・。
「ミーナ」
「はい」
「ルイ」
「はい」
それぞれ、美衣奈も瑠依も変えていなかった。
あと呼ばれていないのは蘭だけだ。
すると武良久は登録用紙を下ろし、蘭を見た。
「お前はもともとこっちの住人だからな。本名でこれからは大丈夫だぞ」
「はい」
蘭は今まで見せたことのない笑顔をしていた。
「ラフィーヌ」
「はい」
「よしこれで全員の登録は完了だ。明日から実戦練習に入る。今日は自由行動だ。こっちの通貨のペニを渡す。それぞれ好きなものを買うように。装備を買ってもよし、道具を買ってもよし。こっちの世界のモノに慣れておくように!解散!」
そういうと、武良久は宿屋から出て行った。
とりあえず、武良久からは1000ペニを貰った。
「どうしようか?」
潤がみんなに問いかける。
1000ペニでまずどれだけのモノを買えるのかが分からない。
1ペニは向こうの円でいういくらなのだろうか?
「とりあえず、みんなでこの町を歩いてみないか?まだどんなところかわからないし」
俺の提案にみんな賛成してくれ、宿屋を後にした。
宿屋があった場所は町の出入り口の近くで人があまりいなかったが、町の中心部分の商店区域に入ると人で溢れていた。
きっと流通が盛んな町なのだろう。
商店もたくさん町の道に並んでいた。
「すっごーい!!!屋台みたいなお店がいっぱい道に並んでる!お祭りみたいだね」
瑠依が興奮しながら叫んでいる。
周りの町人の視線が瑠依に向けられている。
「ルイ!ここではベアリス語で喋るんだ。町の人たちが不審な目で見てるぞ」
「え・・・・あ、うん。気を付ける」
この世界ではどこの国へ行ってもベアリス語が主流と言っていたからな。
だからこそ、その他の言葉で話すとかなり目立つ。
しかし、瑠依はベアリス語が苦手だった。
これからは部屋で特訓だな。
いろいろ商店を見ていると、リンゴのような見た目のものが売っていた。
これは値段の基準がよくわかるな。
みんなそれぞれ気になるお店を覗きに行っている。
俺はその果物屋に近づき、
「おじさん!これいくら?」
と、りんごのようなものを指して聞いた。
すると、ガタイのいいおじさんがニカッと歯を見せながら
「おう!兄ちゃん、これは2ペニだ。この新鮮さでこの値段はなかなかないぞ!買うか?」
と言ってきた。
なるほど・・・。リンゴ1個が2ペニか。
「そうだなぁ・・・美味しそうだけど、もう少し見てみるね!ありがとう」
俺はおじさんににっこりと微笑んで、みんなの元に戻った。
「どうしたの?」
「リンゴ1個が2ペニだった。1ペニ100円くらいだと思う」
「なるほどね・・・。あのさ、俺武器屋を見たいんだけどいいか?」
「私も行く!」
潤の提案に美衣奈が勢いよく手を挙げる。
「わかった。みんなで行こう」
俺は、瑠依と同じくらい興奮している美衣奈をなだめて武器屋に向かった。
「・・・・・・・高いな」
「・・・・・・高いね」
武器屋に行ったはいいがいいお値段がする。
「わぁ!この剣すごく装飾もきれいでもちやすそう!」
キャアキャア言って騒いでいる美衣奈が気に入った剣の値段は100,000ペニと書いてあった。
美衣奈はそっと元にあった場所へと戻す。
どれもとても買える金額じゃない。
チラリと店の隅っこに置いてある【割引商品】と張り紙がしてあるモノに目を向ける。
ナイフとかダガーとか木の棒などがセール品のように山積みに置いてある。
「俺たちが買えるのはこの辺じゃない?」
潤に向かって言うと潤も静かにうなずいた。
俺たちはとりあえず、買える金額のものでそれぞれ装備品を買った。俺と瑠依はロッド(一個10ペニ)美衣奈はソード(15ペニ)潤はナイフ(10ペ二)ラフィーヌはダガー(10ペニ)を買ってそれぞれ装備した。まぁ、何も装備していないよりはマシだ。
「あの剣が欲しかったのに・・・」
「わがまま言わないの!どうせ買えないんだから」
潤は美衣奈に言い聞かせながら武器屋から離れた。
これから依頼をこなしてお金を貯めて強い武器とかを揃えていかないとダメなんだな。
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