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第3章 仲良し3人組
第38話 着せ替えリーサ
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私の新しい部屋はミーニャさんの寝室の左隣になりました。ナナカさんの部屋はミーニャさんの寝室の右隣です。私の部屋とナナカさんの部屋を離そうというミーニャさんの魂胆でしょう。別にいいのですが。ただ気になるのは私の知らない時にナナカさんがミーニャさんを怒らせるのではないかと言うことです。
「何だと!」
ミーニャさんの怒鳴り声を聞こえてきました。私は慌てて声の方に走ります。
「私が注文した服の納入が遅れるだと!」
ナナカさんに怒鳴ったのではないようです。私はミーニャさんの部屋の前でそっと胸を撫で下ろした。
「このフリルがいっぱい付いたピンクのワンピース。リーサのイメージにピッタリだ」
何ですって! もしかして私はフリル付きのピンクのワンピースを着せられるのでしょうか?
「うん、絶対に似合うぞ」
絶対に似合わないと思います。
「他の服は期日までに間に合うのだな?」
「それが今までにないタイプの服ばかりですので・・・・」
「遅れるのか!?」
「申し訳ありません」
「何と言うことだ。フレアな超ミニスカートに大きなリボン付きのドレスも間に合わないというのか!」
これは完全に着せ替え人形になってしまいますね。それにしても超ミニスカートにリボンのドレス。どういうセンスをしているのですか? 私は絶対に着ませんからね!
ちょっと抗議に行くことにします。
「ミーニャさん。失礼します」
「リーサか。丁度いいところに来た。この服の絵を見てくれ。私からのプレゼントだ。きっと似合うぞ」
思ってた以上に可愛すぎます。これを着るのは死刑になるよりきついです。
「私にはこういう服は似合わないと思います」
「気に入らないのか?」
「はい」
ミーニャさんは腕組みをして考え込んでいます。そして先ほど怒られていたモンスターさんを呼びました。
「おい、今度は葬式用の礼服が必要になりそうだ。ラスボスからの贈り物が気に入らないといった奴がいる」
「よく見たらこの服可愛いですね~。こんな服が着られるなんて嬉しいな~♪」
無意識のうちに3オクターブ高い声が出ていました。人間の自己防衛能力は思った以上に優秀ですね。
「ちょっと入るわよ」
ナナカさんが不機嫌そうな顔で入ってきました。大きな箱を抱えています。
「さっき私の服だと言ってメイドのモンスターが持ってきたんだけど」
「私が選んだのだ。気に入ったか?」
「気に入るわけないでしょう? 何この地味な服」
確かに暗い色の服ばかりですよね。男物の服もあります。それにこっちは昭和の中学生が着ていたという伝説のブルマーでしょうか? あ、モンペもありました。
「あれ?」
ナナカさんが先ほどの服の絵を発見しました。
「何この可愛い服!」
ナナカさんてこういうのが好みだったのですね。
「この大きなフリルのワンピース着てみたいわ」
こんなのアイドルしか着ないと思います。
「これはリーサのために用意したのだ」
「本当! リーサならきっと似合うと思うわよ」
何を根拠に! どう考えても私は地味な服が似合うと思います。基本インドア派ですし。
「申し上げます。ただいまピンクのフリルのたくさん付いたドレスができあがりました」
え?
「本当か! よしリーサ早速着て見せてくれ!」
「今からですか!!」
「今からだ」
私の前にショッキングピンクのドレスが用意されました。どうしましょう。
「早く来てみろ」
「リーサ、着てよ」
ナナカさんまでノリノリです。
2人が私を見つめています。困りました。こんな派手な服を着るのは恥ずかしすぎます。「早く早く」
「やはりこんな派手な服は私には・・・・」
「葬式の花は菊を中心に用意しろ。棺桶はヒノキでいい」
「着ます!」
着替え終えました。はっきり言って恥ずかしいです。でも死ぬよりは・・・・。
「可愛い~!」
ミーニャさんとナナカさんが同時に声を出します。本当にそう思っているのでしょうか? でも2人に見られているだけなのでいいです。
「これほどまでに似合うとは思わなかったぞ」
「本当リーサって基本可愛いから」
何を意気投合しているのですか?
「せっかくだからみんなに見せてやろう。城内のモンスターを集めよ」
「は!」
ええええーーーーーー!!!!
「本気で言ってないですよね?」
「本気で言っておるぞ」
「絶対に嫌です!」
私の命がけの拒絶を無視するかのように数多のモンスターが魔王の間にぞろぞろと入ってきました。
「皆の者よく見るがいい。私の親友のリーサだ。今日から魔王城のアイドルになったぞ」
「おー!」
止めてください。穴があったら入りたいという言葉の意味を身にしみて理解できました。
「よし、ついでだ。カメラを持ってこい。リーサのこの姿を記念に撮影するのだ!」
ちょっとー!
「そうだ。写真を撮ったらそれを広報に載せよう。国中に配るのだ」
ええええええーーーーーーーー!!!!!!
「どうせだから写真集を作って売ろうよ。きっと爆発的人気になるわ」
ナナカさんまで何を言ってるのですか!
あっという間に撮影準備ができあがりました。これは葬式の準備をしていただいた方が良かったかもです。もうどうにでもしてください!
「何だと!」
ミーニャさんの怒鳴り声を聞こえてきました。私は慌てて声の方に走ります。
「私が注文した服の納入が遅れるだと!」
ナナカさんに怒鳴ったのではないようです。私はミーニャさんの部屋の前でそっと胸を撫で下ろした。
「このフリルがいっぱい付いたピンクのワンピース。リーサのイメージにピッタリだ」
何ですって! もしかして私はフリル付きのピンクのワンピースを着せられるのでしょうか?
「うん、絶対に似合うぞ」
絶対に似合わないと思います。
「他の服は期日までに間に合うのだな?」
「それが今までにないタイプの服ばかりですので・・・・」
「遅れるのか!?」
「申し訳ありません」
「何と言うことだ。フレアな超ミニスカートに大きなリボン付きのドレスも間に合わないというのか!」
これは完全に着せ替え人形になってしまいますね。それにしても超ミニスカートにリボンのドレス。どういうセンスをしているのですか? 私は絶対に着ませんからね!
ちょっと抗議に行くことにします。
「ミーニャさん。失礼します」
「リーサか。丁度いいところに来た。この服の絵を見てくれ。私からのプレゼントだ。きっと似合うぞ」
思ってた以上に可愛すぎます。これを着るのは死刑になるよりきついです。
「私にはこういう服は似合わないと思います」
「気に入らないのか?」
「はい」
ミーニャさんは腕組みをして考え込んでいます。そして先ほど怒られていたモンスターさんを呼びました。
「おい、今度は葬式用の礼服が必要になりそうだ。ラスボスからの贈り物が気に入らないといった奴がいる」
「よく見たらこの服可愛いですね~。こんな服が着られるなんて嬉しいな~♪」
無意識のうちに3オクターブ高い声が出ていました。人間の自己防衛能力は思った以上に優秀ですね。
「ちょっと入るわよ」
ナナカさんが不機嫌そうな顔で入ってきました。大きな箱を抱えています。
「さっき私の服だと言ってメイドのモンスターが持ってきたんだけど」
「私が選んだのだ。気に入ったか?」
「気に入るわけないでしょう? 何この地味な服」
確かに暗い色の服ばかりですよね。男物の服もあります。それにこっちは昭和の中学生が着ていたという伝説のブルマーでしょうか? あ、モンペもありました。
「あれ?」
ナナカさんが先ほどの服の絵を発見しました。
「何この可愛い服!」
ナナカさんてこういうのが好みだったのですね。
「この大きなフリルのワンピース着てみたいわ」
こんなのアイドルしか着ないと思います。
「これはリーサのために用意したのだ」
「本当! リーサならきっと似合うと思うわよ」
何を根拠に! どう考えても私は地味な服が似合うと思います。基本インドア派ですし。
「申し上げます。ただいまピンクのフリルのたくさん付いたドレスができあがりました」
え?
「本当か! よしリーサ早速着て見せてくれ!」
「今からですか!!」
「今からだ」
私の前にショッキングピンクのドレスが用意されました。どうしましょう。
「早く来てみろ」
「リーサ、着てよ」
ナナカさんまでノリノリです。
2人が私を見つめています。困りました。こんな派手な服を着るのは恥ずかしすぎます。「早く早く」
「やはりこんな派手な服は私には・・・・」
「葬式の花は菊を中心に用意しろ。棺桶はヒノキでいい」
「着ます!」
着替え終えました。はっきり言って恥ずかしいです。でも死ぬよりは・・・・。
「可愛い~!」
ミーニャさんとナナカさんが同時に声を出します。本当にそう思っているのでしょうか? でも2人に見られているだけなのでいいです。
「これほどまでに似合うとは思わなかったぞ」
「本当リーサって基本可愛いから」
何を意気投合しているのですか?
「せっかくだからみんなに見せてやろう。城内のモンスターを集めよ」
「は!」
ええええーーーーーー!!!!
「本気で言ってないですよね?」
「本気で言っておるぞ」
「絶対に嫌です!」
私の命がけの拒絶を無視するかのように数多のモンスターが魔王の間にぞろぞろと入ってきました。
「皆の者よく見るがいい。私の親友のリーサだ。今日から魔王城のアイドルになったぞ」
「おー!」
止めてください。穴があったら入りたいという言葉の意味を身にしみて理解できました。
「よし、ついでだ。カメラを持ってこい。リーサのこの姿を記念に撮影するのだ!」
ちょっとー!
「そうだ。写真を撮ったらそれを広報に載せよう。国中に配るのだ」
ええええええーーーーーーーー!!!!!!
「どうせだから写真集を作って売ろうよ。きっと爆発的人気になるわ」
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