41 / 99
第一章
第41話:すれ違った姉妹1
しおりを挟む
カフェから帰宅するエリスが大通りを歩いている頃、アーニャの家では、ルーナとジルがいつものように雑談していた。
最近、ジルが楽しみにしているのは、アーニャとルーナの冒険の話。主に、悪い意味で数々の伝説を作ってきたアーニャの、ギリギリ犯罪になっていない危険な話ばかりだった。
「誤解した軍団長さんが姉さんに武器を向けちゃって、喧嘩を買った姉さんが城内で大暴れしたの。見張り塔が崩壊するほどの騒ぎでね、王族たちが避難を始めるほどすごかったんだよ」
アーニャの話は基本、大惨事である。まさに、破壊神という二つ名がピッタリ。
「軍団長さんって、すごい強い人だよね。アーニャお姉ちゃんは大丈夫だったの?」
数々のアーニャ伝説に触れても、ジルは絶対にアーニャを心配する。ピンチになったヒーローを応援するような気持ちなのだが、アーニャがピンチになった話は一度もなかった。
「喧嘩を売った軍団長さんを締め上げて、姉さんは頭をつかんで引きずり回してたよ。手応えがなくてイライラすると、そういうことをしちゃうんだよね」
「えーっ! アーニャお姉ちゃん、カッコイイ!」
「まあ、姉さんは手加減してたと思うんだけどね。あの時は武器も使ってなかったから」
一応補足するが、アーニャに素手で倒された軍団長が弱いわけではない。強すぎるアーニャの前では、弱者に分類されてしまうだけであって。
ちなみに、この出来事が原因で、アーニャとルーナは隣国に入国拒否されている。犯罪者でもない冒険者が入国制限をかけられたのは、歴史上初めてのことだった。
「やっぱりアーニャお姉ちゃんって、カッコよく剣で戦うの? 今ね、アーニャお姉ちゃんが使うジェムを作るお手伝いをしてるから、魔物はほとんど斬っちゃうんだろうなーって思ってたの」
「えっ? 姉さんがジェムを使うの?」
「うん、アーニャお姉ちゃんがそう言ってたよ」
ジルの言葉が数秒ほど遅れて入ってくるような感覚になり、ルーナはなかなか言葉の意味が理解できなかった。
(姉さんが……ジェムを? ソロで月光草を取りに行ってるとは聞いてたけど、姉さんほど強ければ、ジェムは必要ないはずなのに。安全策だったとしても、ポーションを余分に持っていくべきだと思う。何より、今までジェムに頼ったことなんて一度もなかった)
パーティからルーナが離脱したとはいえ、魔物に遅れを取るほどアーニャは弱くない。錬金術師として二年活動していたとしても、その実力は別格と言われている。現在も冒険者ギルドや錬金術ギルドを含め、国も一目を置くような存在なのだから。……色んな意味で。
それを考えれば、ソロで冒険者活動を続けたとしても、アーニャが戦闘でジェムを使うなんてあり得ない。大勢の魔物に囲まれようが、寝込みを襲われようが、アーニャは素手で討伐してしまうだろう。
(まさか、姉さんが何かを隠してる? そんなことができるような性格じゃないんだけど。うーん、どちらかといえば、ジルくんが誤解してる可能性の方が高いかな。姉さんが戦闘でジェムを使うなんて、考えられないよ)
頭を悩ませたルーナは、戦闘以外にジェムを使う目的があるのかもしれないと思った。
「ねえ、ジルくん。本当に姉さんが魔物と戦うためにジェムを……」
真相をジルに聞こうとした、その時だった。二度と聞きたくない音をルーナは聞き、頭の中が真っ白になってしまう。
パキッ……パキパキッ……
毛布の影響で少しこもっているが、音がするのは、間違いなくルーナの足。呪いに悩まされた二年の間に何度も聞き、その度に恐怖にさらされた、石化の音になる。
どこまで石化するのかルーナにもわからず、ゆっくりとカタツムリのように進み、少しずつ足の感覚が奪われていく。それが、ルーナの呪いの侵蝕だった。
そして、ルーナが石化するときに誰か傍にいたのは、これが初めてのこと。
「見ないで……。見ないでっ!」
瞬間的にパニック状態に陥ったルーナは、会話していたジルを拒絶。突き飛ばすことはないけれど、どうしていいのかわからなくなったルーナの手が宙を彷徨う。
石化なんてしたくない。でもそれ以上に、自分が石になるところを見られたくはない。
寒くもないのにルーナの体が震え、プレッシャーをかけるように石化の音が耳に入る。聞きたくもない音に集中してしまい、石化の音がどんどん大きく聞こえてくる。
恐怖に押し潰されたルーナは、涙腺が決壊するように涙が溢れ出していた。
悲しみや苦しみで泣くという体の本能すら理解できず、自分の感情をコントロールできなくて、涙が出ていることにも気づいていない。ただひたすら、怖かったのだ。
どうしようもない恐怖を表すように彷徨うルーナの手を、勇気をもって、ジルは両手で優しく包み込む。
「触らないでよ!! 出ていって!!」
パシッと弾いて拒絶したルーナは、そこでようやく、ジルと目線が重なる。睨みつけるルーナを、ジルは……受け入れていた。
恐怖に縛られるルーナに、怖がるような仕草をジルは見せない。本当はいつもと違うルーナが怖いけれど、呪いの恐怖と戦っていることをジルは理解している。
ここで離れてしまったら、もう二度と会えないことも。そして、エリクサーを譲ってもらった自分は、ルーナの支えにならなければならない、そう思っている。
エリスと一緒に同じ境遇を乗り越えたジルは、アーニャとルーナの関係がずっと気になっていた。
不自然なまでにルーナと会話をしないアーニャと、呪いに怯えることなく平然と過ごすルーナ。互いに思い会う二人の姉妹は、すれ違うように心の距離が離れていると、ジルは感じていた。寝込み続けた自分と看病してくれたエリスの姿を重ね、無意識に比較していたから。
――アーニャお姉ちゃんもルーナお姉ちゃんも、本当は呪いが怖いんだ。口に出すのはもっと怖いから、普通に過ごしているように見せてるだけで。
見たこともない治療薬を作り出すというプレッシャーに押し潰されるアーニャと、いつ体が石化するかわからない呪いの恐怖に怯えるルーナ。いつしか二人は、自分の心の内を隠すことで精一杯になり、心に余裕を持てなくなっていた。
――だから、僕が支えなきゃ。二人に元気になってもらって、ちゃんと恩返しをするんだもん!
睨み付けてくるルーナに、ジルは両手を広げる。
「大丈夫だよ、ルーナお姉ちゃん。すぐに落ち着くから、ちょっとだけ、我慢しよ?」
子供なりに精一杯の言葉で呼び掛けたジルは、ゆっくりとルーナに近づく。
「来ないで!! 一人にしてよ!!」
大声を張り上げるルーナの声が聞こえていないように、ジルはベッドに片足をかけて、よじ登る。
本当に拒んでいたら、ルーナは近づいてきたジルを叩き、ベッドから突き落としていただろう。悲壮感が漂う表情を浮かべているものの、ルーナは心のどこかで、助けを求めていた。
本当は一人になるのが怖い。
もっと我が儘を言いたい。
ずっと寂しくて心細い。
様々な思いが溢れ、目の前で両手を広げるジルが、少しずつ頼もしい存在へと変わっていく。子供の頃にルーナが甘えていた、昔のアーニャの姿とジルが重なり始め……、ルーナはギュッと目をつむった。
ベッドに膝立ちをしたジルは、恐怖に怯えるルーナを優しく抱き寄せる。止まることはない涙がジルの服に染み込み、温かい体温に、少しだけルーナの気が緩む。耳に大きく聞こえていた石化の音も、どこか遠くに聞こえるような気がして、ルーナはジルの背中に手を回した。
終わらない石化の音の恐怖から、安らぎを得るために。
「ごめんね。少しだけ、このままでいさせて」
最近、ジルが楽しみにしているのは、アーニャとルーナの冒険の話。主に、悪い意味で数々の伝説を作ってきたアーニャの、ギリギリ犯罪になっていない危険な話ばかりだった。
「誤解した軍団長さんが姉さんに武器を向けちゃって、喧嘩を買った姉さんが城内で大暴れしたの。見張り塔が崩壊するほどの騒ぎでね、王族たちが避難を始めるほどすごかったんだよ」
アーニャの話は基本、大惨事である。まさに、破壊神という二つ名がピッタリ。
「軍団長さんって、すごい強い人だよね。アーニャお姉ちゃんは大丈夫だったの?」
数々のアーニャ伝説に触れても、ジルは絶対にアーニャを心配する。ピンチになったヒーローを応援するような気持ちなのだが、アーニャがピンチになった話は一度もなかった。
「喧嘩を売った軍団長さんを締め上げて、姉さんは頭をつかんで引きずり回してたよ。手応えがなくてイライラすると、そういうことをしちゃうんだよね」
「えーっ! アーニャお姉ちゃん、カッコイイ!」
「まあ、姉さんは手加減してたと思うんだけどね。あの時は武器も使ってなかったから」
一応補足するが、アーニャに素手で倒された軍団長が弱いわけではない。強すぎるアーニャの前では、弱者に分類されてしまうだけであって。
ちなみに、この出来事が原因で、アーニャとルーナは隣国に入国拒否されている。犯罪者でもない冒険者が入国制限をかけられたのは、歴史上初めてのことだった。
「やっぱりアーニャお姉ちゃんって、カッコよく剣で戦うの? 今ね、アーニャお姉ちゃんが使うジェムを作るお手伝いをしてるから、魔物はほとんど斬っちゃうんだろうなーって思ってたの」
「えっ? 姉さんがジェムを使うの?」
「うん、アーニャお姉ちゃんがそう言ってたよ」
ジルの言葉が数秒ほど遅れて入ってくるような感覚になり、ルーナはなかなか言葉の意味が理解できなかった。
(姉さんが……ジェムを? ソロで月光草を取りに行ってるとは聞いてたけど、姉さんほど強ければ、ジェムは必要ないはずなのに。安全策だったとしても、ポーションを余分に持っていくべきだと思う。何より、今までジェムに頼ったことなんて一度もなかった)
パーティからルーナが離脱したとはいえ、魔物に遅れを取るほどアーニャは弱くない。錬金術師として二年活動していたとしても、その実力は別格と言われている。現在も冒険者ギルドや錬金術ギルドを含め、国も一目を置くような存在なのだから。……色んな意味で。
それを考えれば、ソロで冒険者活動を続けたとしても、アーニャが戦闘でジェムを使うなんてあり得ない。大勢の魔物に囲まれようが、寝込みを襲われようが、アーニャは素手で討伐してしまうだろう。
(まさか、姉さんが何かを隠してる? そんなことができるような性格じゃないんだけど。うーん、どちらかといえば、ジルくんが誤解してる可能性の方が高いかな。姉さんが戦闘でジェムを使うなんて、考えられないよ)
頭を悩ませたルーナは、戦闘以外にジェムを使う目的があるのかもしれないと思った。
「ねえ、ジルくん。本当に姉さんが魔物と戦うためにジェムを……」
真相をジルに聞こうとした、その時だった。二度と聞きたくない音をルーナは聞き、頭の中が真っ白になってしまう。
パキッ……パキパキッ……
毛布の影響で少しこもっているが、音がするのは、間違いなくルーナの足。呪いに悩まされた二年の間に何度も聞き、その度に恐怖にさらされた、石化の音になる。
どこまで石化するのかルーナにもわからず、ゆっくりとカタツムリのように進み、少しずつ足の感覚が奪われていく。それが、ルーナの呪いの侵蝕だった。
そして、ルーナが石化するときに誰か傍にいたのは、これが初めてのこと。
「見ないで……。見ないでっ!」
瞬間的にパニック状態に陥ったルーナは、会話していたジルを拒絶。突き飛ばすことはないけれど、どうしていいのかわからなくなったルーナの手が宙を彷徨う。
石化なんてしたくない。でもそれ以上に、自分が石になるところを見られたくはない。
寒くもないのにルーナの体が震え、プレッシャーをかけるように石化の音が耳に入る。聞きたくもない音に集中してしまい、石化の音がどんどん大きく聞こえてくる。
恐怖に押し潰されたルーナは、涙腺が決壊するように涙が溢れ出していた。
悲しみや苦しみで泣くという体の本能すら理解できず、自分の感情をコントロールできなくて、涙が出ていることにも気づいていない。ただひたすら、怖かったのだ。
どうしようもない恐怖を表すように彷徨うルーナの手を、勇気をもって、ジルは両手で優しく包み込む。
「触らないでよ!! 出ていって!!」
パシッと弾いて拒絶したルーナは、そこでようやく、ジルと目線が重なる。睨みつけるルーナを、ジルは……受け入れていた。
恐怖に縛られるルーナに、怖がるような仕草をジルは見せない。本当はいつもと違うルーナが怖いけれど、呪いの恐怖と戦っていることをジルは理解している。
ここで離れてしまったら、もう二度と会えないことも。そして、エリクサーを譲ってもらった自分は、ルーナの支えにならなければならない、そう思っている。
エリスと一緒に同じ境遇を乗り越えたジルは、アーニャとルーナの関係がずっと気になっていた。
不自然なまでにルーナと会話をしないアーニャと、呪いに怯えることなく平然と過ごすルーナ。互いに思い会う二人の姉妹は、すれ違うように心の距離が離れていると、ジルは感じていた。寝込み続けた自分と看病してくれたエリスの姿を重ね、無意識に比較していたから。
――アーニャお姉ちゃんもルーナお姉ちゃんも、本当は呪いが怖いんだ。口に出すのはもっと怖いから、普通に過ごしているように見せてるだけで。
見たこともない治療薬を作り出すというプレッシャーに押し潰されるアーニャと、いつ体が石化するかわからない呪いの恐怖に怯えるルーナ。いつしか二人は、自分の心の内を隠すことで精一杯になり、心に余裕を持てなくなっていた。
――だから、僕が支えなきゃ。二人に元気になってもらって、ちゃんと恩返しをするんだもん!
睨み付けてくるルーナに、ジルは両手を広げる。
「大丈夫だよ、ルーナお姉ちゃん。すぐに落ち着くから、ちょっとだけ、我慢しよ?」
子供なりに精一杯の言葉で呼び掛けたジルは、ゆっくりとルーナに近づく。
「来ないで!! 一人にしてよ!!」
大声を張り上げるルーナの声が聞こえていないように、ジルはベッドに片足をかけて、よじ登る。
本当に拒んでいたら、ルーナは近づいてきたジルを叩き、ベッドから突き落としていただろう。悲壮感が漂う表情を浮かべているものの、ルーナは心のどこかで、助けを求めていた。
本当は一人になるのが怖い。
もっと我が儘を言いたい。
ずっと寂しくて心細い。
様々な思いが溢れ、目の前で両手を広げるジルが、少しずつ頼もしい存在へと変わっていく。子供の頃にルーナが甘えていた、昔のアーニャの姿とジルが重なり始め……、ルーナはギュッと目をつむった。
ベッドに膝立ちをしたジルは、恐怖に怯えるルーナを優しく抱き寄せる。止まることはない涙がジルの服に染み込み、温かい体温に、少しだけルーナの気が緩む。耳に大きく聞こえていた石化の音も、どこか遠くに聞こえるような気がして、ルーナはジルの背中に手を回した。
終わらない石化の音の恐怖から、安らぎを得るために。
「ごめんね。少しだけ、このままでいさせて」
10
お気に入りに追加
3,513
あなたにおすすめの小説

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

奪われ系令嬢になるのはごめんなので逃げて幸せになるぞ!
よもぎ
ファンタジー
とある伯爵家の令嬢アリサは転生者である。薄々察していたヤバい未来が現実になる前に逃げおおせ、好き勝手生きる決意をキメていた彼女は家を追放されても想定通りという顔で旅立つのだった。

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました

転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる