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第一章
第38話:一人でジェム作り
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錬金術ギルドに到着すると、アーニャからEランクの魔石を渡されたジルは、ジェムを作るように言われる。魔法のハンバーグ作りだー、などと能天気なことを考えたジルは、すぐに作業部屋へ向かい、ジェム作りを開始した。
手際よく作るために、アーニャが教えてくれたこと思い出しながら、ジルは作業工程を分けていく。
初めに、アーニャが渡してくれた十個の魔石をすべて核だけ取り除き、マナで処理を行う。料理をする時、先にまとめて野菜を切るため、そうした方が楽だなーというジルの経験から取った行動になる。だが、普通はそんなことをやらない。
一般的にジェムを作る場合、核を傷つけないように取り除く作業は集中力がすり減るため、連続して行う人は少ない。二つ、三つほど連続して処理する人もいるが、どうしてもミスが目立つようになり、品質が低下。その後、マナで処理を行う際も集中する必要があるので、十個の魔石を渡されたとしても、一気にパパッと処理しようなんて、考えようとも思わないのだ。
しかし、ジルはそれをアッサリとやってしまう。桃の種を取り除くように、丁寧に素早く魔石の核を取り出す。もしアーニャが見ていたら、あんたいい加減にしなさいよ、と軽くキレそうになるくらいの速さで。
まあ……その後、力任せに魔石の欠片を叩き割る工程で失速するあたりが、ジルらしいのだが。
手間取りつつも、最後は、ハンバーグをコネコネー! と楽しそうに作り、無事に十個のジェムを作り終えたところで、ガチャッと部屋のドアが開く。
ちょっと入るわよー、と言いながら、何も気にすることなくアーニャが入ってきた。まるで、実家のお母さんがいきなり入ってきたような展開に、さすがのジルもビクッと反応してしまう。特に何か悪いことはしたわけでもないのだが。
「なんでもう全部できてるのよ」
Eランクのジェムとはいえ、超絶スピードで作り終えたジルに対して、思わずアーニャは声がこぼれてしまった。しかも、失敗した様子が見られない。
「ダメだった?」
作れと言われたのに文句を言われれば、理不尽のあまりにしょんぼりしてしまうのも、当然のこと。無邪気なジルには、皮肉の一つも通じない。
「いや、良い意味でよ」
どんな言葉でも褒め言葉に変えてしまう魔法の言葉、良い意味で、をアーニャは発動させた。良い意味だったんだ、と納得して頬が緩んでしまうジルは、無邪気すぎると言えるかもしれない。……良い意味で、だが。
「ちゃんと作れているか、一応チェックするわ。そのために、エリスから鑑定ルーペを借りてきたの」
低級ポーションの試験でも登場した、鑑定機能が付いたルーペ。これは錬金術ギルドが所有しているもので、貸出などは絶対にやっていない。冷たい視線を錬金術ギルドの職員から浴びまくり、何度もエリスが引き留めはしたのに……、アーニャは押し切ったのだ。
エリスの弟のために使いたいの、などと言われてしまえば、エリスが防げるはずもない。これは、錬金術ギルドが正当な理由で、錬金術師を除名してもおかしくはないほどの大事件ではあるのだけれど、アーニャが怖いので、誰もが見なかったフリをした。
絶対に破壊神を怒らせてはならない、それがこの街の暗黙のルールなのである。錬金術ギルドとはいえ、例外ではない。
早速、ジルが作ったジェムを一つ手に取り、アーニャが鑑定ルーペを使って覗き込む。
「ふーん、こうやって見えるのね」
どういう感じで見えるのか、一度は使ってみたかったのかもしれない。とはいえ、元々アーニャは冒険者で、鑑定ルーペよりも遥かにレアなアイテム、マジックポーチを持っているような人物。己の欲望だけでは、決して動かな……。
「一度使ってみたかったのよね」
動くこともある。気になって仕方がない気持ちは、誰にも止められない。絶対に開けちゃダメ、と言われた箱を、アーニャは本人の目の前で開けてしまうような人間なのだ。好奇心旺盛である。
「大丈夫? ちゃんとできてる?」
「気にすることはないわ。私が教えたんだから、当然よ。これは全部エリスに渡して、錬金術ギルドに売ってもらうといいわ。その内に欲しい素材が出てきて、冒険者に採取依頼を出したり、自分で買ったりするはずよ。お金はちゃんと取っておきなさい」
「うん。エリスお姉ちゃんにあげる」
「あんた、人の話を聞いてた? まあ、それでもいいけど」
錬金術師として活動するため、お金の使い道を教えてあげたのに、ジルにはあまり意味がなかった。錬金術ギルドの職員であり、身内のエリスに渡すのなら悪い選択肢ではないため、それならそれで構わない。
「エリスもエリスだけど、あんたもエリスから自立できるようにならなきゃダメよ」
「大丈夫だよ。アーニャお姉ちゃんも、ルーナお姉ちゃんもいるから」
「全然大丈夫じゃないわね。自立する気がないじゃないの」
やっぱり、ジルには効果がなかった。そもそも、自立という言葉の意味を理解していない。
「それはそうと、あんた、この魔石でもジェムを作れる?」
マジックポーチに手を入れたアーニャは、今までと同じように見える三角錐の魔石をジルに手渡した。何気なく手渡しているものの、これはCランクの魔石になる。
「うーん。ちょっと魔力が大きい気がするけど、多分、大丈夫」
「そう。それじゃあ、午前中にもう一つそれでジェムを作ってちょうだい」
「はーい」
あっさりと受け入れたジルに、アーニャの口元が軽く緩む。
マナのコントロールが得意とはいえ、Cランクの魔石を処理できるほど、マナを高濃度に調整することは難しい。もうできないと断言してもいいと思うくらいには、新米錬金術師がやることではないのだ。しかし、アーニャはやらせた。
感情豊かなジルに、失敗から学ぶという経験をさせてあげたい。難度の高いアイテムを作る時、錬金術にリスクがあることを知ってもらいたい。そういう親心のような気持ちで……。
(Cランクの魔石はEランクの魔石と比べると、値段がグーンッと跳ね上がるのよ。マナ操作に失敗して、少しくらい落ち込みなさい。私よりも上手に作るなんて、絶対に言わせないわ。あんたは私の助手であることを、絶対に忘れちゃダメなんだから)
完全にジルの才能に嫉妬してしまったアーニャは、愛に満ち溢れた親心のような思いが消え、自分の気持ちを抑えることができていなかった。何より、冒険者で活躍をした自分が子供に負けるはずがないと、プライドを刺激していたのだ!
(早いこと壁にぶつかった方が、あんたも成長するわ。悪くは思わないでちょうだい)
心の中でアーニャは盛大なマウントを取る……はずだったのだが。十分後のアーニャは力が抜けきった声で、こう言った。
なんで簡単そうに作ってんのよ……、と。
手際よく作るために、アーニャが教えてくれたこと思い出しながら、ジルは作業工程を分けていく。
初めに、アーニャが渡してくれた十個の魔石をすべて核だけ取り除き、マナで処理を行う。料理をする時、先にまとめて野菜を切るため、そうした方が楽だなーというジルの経験から取った行動になる。だが、普通はそんなことをやらない。
一般的にジェムを作る場合、核を傷つけないように取り除く作業は集中力がすり減るため、連続して行う人は少ない。二つ、三つほど連続して処理する人もいるが、どうしてもミスが目立つようになり、品質が低下。その後、マナで処理を行う際も集中する必要があるので、十個の魔石を渡されたとしても、一気にパパッと処理しようなんて、考えようとも思わないのだ。
しかし、ジルはそれをアッサリとやってしまう。桃の種を取り除くように、丁寧に素早く魔石の核を取り出す。もしアーニャが見ていたら、あんたいい加減にしなさいよ、と軽くキレそうになるくらいの速さで。
まあ……その後、力任せに魔石の欠片を叩き割る工程で失速するあたりが、ジルらしいのだが。
手間取りつつも、最後は、ハンバーグをコネコネー! と楽しそうに作り、無事に十個のジェムを作り終えたところで、ガチャッと部屋のドアが開く。
ちょっと入るわよー、と言いながら、何も気にすることなくアーニャが入ってきた。まるで、実家のお母さんがいきなり入ってきたような展開に、さすがのジルもビクッと反応してしまう。特に何か悪いことはしたわけでもないのだが。
「なんでもう全部できてるのよ」
Eランクのジェムとはいえ、超絶スピードで作り終えたジルに対して、思わずアーニャは声がこぼれてしまった。しかも、失敗した様子が見られない。
「ダメだった?」
作れと言われたのに文句を言われれば、理不尽のあまりにしょんぼりしてしまうのも、当然のこと。無邪気なジルには、皮肉の一つも通じない。
「いや、良い意味でよ」
どんな言葉でも褒め言葉に変えてしまう魔法の言葉、良い意味で、をアーニャは発動させた。良い意味だったんだ、と納得して頬が緩んでしまうジルは、無邪気すぎると言えるかもしれない。……良い意味で、だが。
「ちゃんと作れているか、一応チェックするわ。そのために、エリスから鑑定ルーペを借りてきたの」
低級ポーションの試験でも登場した、鑑定機能が付いたルーペ。これは錬金術ギルドが所有しているもので、貸出などは絶対にやっていない。冷たい視線を錬金術ギルドの職員から浴びまくり、何度もエリスが引き留めはしたのに……、アーニャは押し切ったのだ。
エリスの弟のために使いたいの、などと言われてしまえば、エリスが防げるはずもない。これは、錬金術ギルドが正当な理由で、錬金術師を除名してもおかしくはないほどの大事件ではあるのだけれど、アーニャが怖いので、誰もが見なかったフリをした。
絶対に破壊神を怒らせてはならない、それがこの街の暗黙のルールなのである。錬金術ギルドとはいえ、例外ではない。
早速、ジルが作ったジェムを一つ手に取り、アーニャが鑑定ルーペを使って覗き込む。
「ふーん、こうやって見えるのね」
どういう感じで見えるのか、一度は使ってみたかったのかもしれない。とはいえ、元々アーニャは冒険者で、鑑定ルーペよりも遥かにレアなアイテム、マジックポーチを持っているような人物。己の欲望だけでは、決して動かな……。
「一度使ってみたかったのよね」
動くこともある。気になって仕方がない気持ちは、誰にも止められない。絶対に開けちゃダメ、と言われた箱を、アーニャは本人の目の前で開けてしまうような人間なのだ。好奇心旺盛である。
「大丈夫? ちゃんとできてる?」
「気にすることはないわ。私が教えたんだから、当然よ。これは全部エリスに渡して、錬金術ギルドに売ってもらうといいわ。その内に欲しい素材が出てきて、冒険者に採取依頼を出したり、自分で買ったりするはずよ。お金はちゃんと取っておきなさい」
「うん。エリスお姉ちゃんにあげる」
「あんた、人の話を聞いてた? まあ、それでもいいけど」
錬金術師として活動するため、お金の使い道を教えてあげたのに、ジルにはあまり意味がなかった。錬金術ギルドの職員であり、身内のエリスに渡すのなら悪い選択肢ではないため、それならそれで構わない。
「エリスもエリスだけど、あんたもエリスから自立できるようにならなきゃダメよ」
「大丈夫だよ。アーニャお姉ちゃんも、ルーナお姉ちゃんもいるから」
「全然大丈夫じゃないわね。自立する気がないじゃないの」
やっぱり、ジルには効果がなかった。そもそも、自立という言葉の意味を理解していない。
「それはそうと、あんた、この魔石でもジェムを作れる?」
マジックポーチに手を入れたアーニャは、今までと同じように見える三角錐の魔石をジルに手渡した。何気なく手渡しているものの、これはCランクの魔石になる。
「うーん。ちょっと魔力が大きい気がするけど、多分、大丈夫」
「そう。それじゃあ、午前中にもう一つそれでジェムを作ってちょうだい」
「はーい」
あっさりと受け入れたジルに、アーニャの口元が軽く緩む。
マナのコントロールが得意とはいえ、Cランクの魔石を処理できるほど、マナを高濃度に調整することは難しい。もうできないと断言してもいいと思うくらいには、新米錬金術師がやることではないのだ。しかし、アーニャはやらせた。
感情豊かなジルに、失敗から学ぶという経験をさせてあげたい。難度の高いアイテムを作る時、錬金術にリスクがあることを知ってもらいたい。そういう親心のような気持ちで……。
(Cランクの魔石はEランクの魔石と比べると、値段がグーンッと跳ね上がるのよ。マナ操作に失敗して、少しくらい落ち込みなさい。私よりも上手に作るなんて、絶対に言わせないわ。あんたは私の助手であることを、絶対に忘れちゃダメなんだから)
完全にジルの才能に嫉妬してしまったアーニャは、愛に満ち溢れた親心のような思いが消え、自分の気持ちを抑えることができていなかった。何より、冒険者で活躍をした自分が子供に負けるはずがないと、プライドを刺激していたのだ!
(早いこと壁にぶつかった方が、あんたも成長するわ。悪くは思わないでちょうだい)
心の中でアーニャは盛大なマウントを取る……はずだったのだが。十分後のアーニャは力が抜けきった声で、こう言った。
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