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90年後の世界
誰かの視点
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この国の冒険者たちをまとめるギルドマスターをしている俺は、今日も冒険者同士の騒動に頭を悩ませていた。
「だから、貴方達のその『ご主人様』って言うのは誰なんですかっ!そんな方ここ80年そんな方見た事ありませんっ!」
Sランク冒険者パーティーのエルフのリリアが言った。
「ご主人様は、約100年程のお眠りについているのです。予定ではあと10年もしないうちに旦那様とお目覚めになられるでしょう。」
SSランクパーティーのリーダー、シンが言った。
こいつらは伝説の冒険者達で、過去にあった魔物達がこの国に攻めてきた時平気な顔であっさりと倒しのがこいつらパーティーらしい。
「何よっ!ご主人様って女なのっ?!って100年も寝られるわけないでしょう……何?ドラゴンか何かなの?!」
「ご主人様達を馬鹿にすんじゃねぇよ。ドラゴンなんて弱い奴らと一緒にされるって……」
「ん……ご主人様の魅力はあんな弱くて自分は強いって思い込んでいる奴と一緒にされるなんて……」
「おいたわしいです~…………ムカついたので、今日の獲物は1匹ちょっと狩ってくるです~」
「それは良いですね。確かモナさんにドラゴンが最近増えていると言われたので、ご主人様が目覚める時にプレゼント出来ないものは少し駆除した方が殿下の為にもいいって言っていましたし。」
「ん……ご主人様の跡を継いでリリカ様やルルカ様も最近は骨のある奴と戦いたいって仰られてたし……今日は皆さん連れて行かない?ドラゴン狩り」
ホントに何を言っているんだ……
帝国……いや、世界最強と言われてるあの双子姉妹がこいつらの言うご主人様って言う奴のことを知っているって……
「やった~リア様に会えます~また何かご主人様の似たご飯を作って貰えますかね~?」
「貰えるのでは?最近は他の国とも国内の貴族達も90年前の事が未だに伝わっているようですし、陛下達に逆らおうとするものも居ないでしょう。」
90年前、何か貴族達の中であったそうだがすぐ様内密にされ、当時のギルドマスター、各教会のトップしか知られていない……
っと言われているが、聖教会には知られているらしい。
聖教会はこいつらシンのパーティーの言いなりだもんな……ほんとに90年前何があったんだ?
「ちょっと待ちなさいよっ!そのご主人様って言うのが本当に存在したとして、そんなあと何年も起きるか分からない人達の為に待っているなんて可笑しいでしょう!!私達のパーティーに入りなさいよっ!」
お、根気よく勧誘してるがシン達の方はどうするんだ?
「可笑しい……ですか……ふっw」
「な、何を笑ってるのよ!」
「いや、ご主人様達を知らない人間種はこんなにも馬鹿なんだなぁっとつい思ってしまって……申し訳ございません。」
「そうですよ~シンさん。ご主人様達のお姿を拝見したことのある運の良い方はもう数十年前に亡くなっているんですから~可哀想ですよ?」
「そうですね。注意しましょう。いや、最近はそろそろご主人様なら起きてもいい時期だとモナさんから伺ってございますからうきうきが止まらないようです。」
「それは、俺らもだ。旦那様はどうなんだろうな?やっぱりご主人様と一緒に目を覚ますか?」
「ん……と言うかご主人様はきっと旦那様呼びになってる事に驚いてる方が想像しやすい。」
「あ~……ご主人様が赤くなると可愛らしかったな……」
「やめときなさい。そんな事を言うと旦那様が起きますよ?」
「はっ!……いや、逆に良いんじゃないか!?旦那様が起きる事でご主人様も早く起きるかも……?!」
「そうなった場合、トリス生きてないかも~?」
そんな事を言いながら笑い合う4人。
完全に周りはもう邪魔者扱いだな……
って言うか、トリスがやられるってどんだけなんだよ。
その旦那様って言うのは。
「だから、貴方達のその『ご主人様』って言うのは誰なんですかっ!そんな方ここ80年そんな方見た事ありませんっ!」
Sランク冒険者パーティーのエルフのリリアが言った。
「ご主人様は、約100年程のお眠りについているのです。予定ではあと10年もしないうちに旦那様とお目覚めになられるでしょう。」
SSランクパーティーのリーダー、シンが言った。
こいつらは伝説の冒険者達で、過去にあった魔物達がこの国に攻めてきた時平気な顔であっさりと倒しのがこいつらパーティーらしい。
「何よっ!ご主人様って女なのっ?!って100年も寝られるわけないでしょう……何?ドラゴンか何かなの?!」
「ご主人様達を馬鹿にすんじゃねぇよ。ドラゴンなんて弱い奴らと一緒にされるって……」
「ん……ご主人様の魅力はあんな弱くて自分は強いって思い込んでいる奴と一緒にされるなんて……」
「おいたわしいです~…………ムカついたので、今日の獲物は1匹ちょっと狩ってくるです~」
「それは良いですね。確かモナさんにドラゴンが最近増えていると言われたので、ご主人様が目覚める時にプレゼント出来ないものは少し駆除した方が殿下の為にもいいって言っていましたし。」
「ん……ご主人様の跡を継いでリリカ様やルルカ様も最近は骨のある奴と戦いたいって仰られてたし……今日は皆さん連れて行かない?ドラゴン狩り」
ホントに何を言っているんだ……
帝国……いや、世界最強と言われてるあの双子姉妹がこいつらの言うご主人様って言う奴のことを知っているって……
「やった~リア様に会えます~また何かご主人様の似たご飯を作って貰えますかね~?」
「貰えるのでは?最近は他の国とも国内の貴族達も90年前の事が未だに伝わっているようですし、陛下達に逆らおうとするものも居ないでしょう。」
90年前、何か貴族達の中であったそうだがすぐ様内密にされ、当時のギルドマスター、各教会のトップしか知られていない……
っと言われているが、聖教会には知られているらしい。
聖教会はこいつらシンのパーティーの言いなりだもんな……ほんとに90年前何があったんだ?
「ちょっと待ちなさいよっ!そのご主人様って言うのが本当に存在したとして、そんなあと何年も起きるか分からない人達の為に待っているなんて可笑しいでしょう!!私達のパーティーに入りなさいよっ!」
お、根気よく勧誘してるがシン達の方はどうするんだ?
「可笑しい……ですか……ふっw」
「な、何を笑ってるのよ!」
「いや、ご主人様達を知らない人間種はこんなにも馬鹿なんだなぁっとつい思ってしまって……申し訳ございません。」
「そうですよ~シンさん。ご主人様達のお姿を拝見したことのある運の良い方はもう数十年前に亡くなっているんですから~可哀想ですよ?」
「そうですね。注意しましょう。いや、最近はそろそろご主人様なら起きてもいい時期だとモナさんから伺ってございますからうきうきが止まらないようです。」
「それは、俺らもだ。旦那様はどうなんだろうな?やっぱりご主人様と一緒に目を覚ますか?」
「ん……と言うかご主人様はきっと旦那様呼びになってる事に驚いてる方が想像しやすい。」
「あ~……ご主人様が赤くなると可愛らしかったな……」
「やめときなさい。そんな事を言うと旦那様が起きますよ?」
「はっ!……いや、逆に良いんじゃないか!?旦那様が起きる事でご主人様も早く起きるかも……?!」
「そうなった場合、トリス生きてないかも~?」
そんな事を言いながら笑い合う4人。
完全に周りはもう邪魔者扱いだな……
って言うか、トリスがやられるってどんだけなんだよ。
その旦那様って言うのは。
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