11 / 111
新たなる私
9,変な人は王子でした!
しおりを挟む私は、モナが隠れたことを確認すると、空間魔法からカツラを出す。
付ける
うん、いつも通り。
私は、制服を来て、フォークや、ナイフを揃えていく。
「あっれ~雑草!今回も美味しそうなの作ってんじゃん~。しかもお米まであるし……ナイッスー!」
「ははっ、お礼言うとか、偉すぎ。こんなのやって当たり前でしょ~雑草は、戦闘で役に立てないんだから。こんなのが同じ勇者って、一緒にされたくないわ(笑」
「それな~」
「ご、ごめんなさい。」
ほっ。危なかった。バレちゃうとこだった。モナの事。
そこからぞろぞろと、皆が入ってくる。
「皆!僕達は、好きにもうしていいんだから、早く暖かいうちに食べちゃおうか!」
「「「「「「「「さんせーい!」」」」」」」」
「も~勇志くんたら~、めっちゃいい案それ~」
「はは、ありがとう。」
「「「「「「「いただきまーす」」」」」」」
皆が食べ始める。
「い、ただきます。」
もぐもぐ …… うん、美味しい。
昼間食べたやつ以上に美味しい。
脂が乗っていて、タレがあっさりしていてしつこくなくて美味しい。
私のスキルスゴすぎ…
「おぉっ!ウッマ!!ご飯も久々って感じる……」
「ははっ、それな」
「お肉美味し~」
「スープも濃厚!」
「「「「「「「「「美味し~」」」」」」」」」
嬉しいな。そういう風に言って貰えて。
私も早く食べよう。
もぐもぐ…… うん、美味しい
私は、スキルに感動しながら食べていると何やら入口付近が騒がしくなってきた。
「な?!何故我らが来る前に先に食事をしているのだ!」
王様だった。そりゃー怒るわな……まぁ、ここからは見えないから、どうなっているのかは、分からんけどね。
するとユウシがその答えを言う。
「宰相さんから聞いてませんか?」
「ぬ?あ、あれか!先程宰相から聞いた。いや、あれは無効だ!我らが居ない時にそんなもの勝手にやられてもダメだ!!」
「ですが、宰相は、自分から契約書を書いて渡してきたのだから、無効と言っても無理ですよ。」
「ちっ!往生際が悪い。まぁ、それは、食べ終わってからにしよう。おい、我らの分を……」
そう言って王様は、近くのメイドさんに言う。
私達が気にせずに食事をしていると、またもや王様が騒ぎ出す。
「何故勇者様方と違う料理なんだ?!」
あ~……これはめんどくさい事になりそうな予感。
その問にもユウシが答える。
「契約内容ちゃんと見ましたか?聞きましたか?僕達は、この世界の料理があまり美味しく感じないんです。なので僕らの中から料理をして皆に振舞ってくれてるんです。」
「な!?では、我らにも同じものを!」
「あ~……それは、聞いてみないと分かりませんね。如月さん!後3人分同じの出せる?」
え?なんで私に降ってくんの?え?え?
「ム、ムリだよ……魔力ほとんどなくなっちゃったから、今回復中だし……とにかくまた、使うのなんて、ムリ……」
「何で料理するのに魔力使うんだい?」
「材料を、魔力で出してるから……この世界に日本と、同じもの少ないんだよ。だから、全部私が用意したんだよ。」
まぁ、半分嘘。
全然魔力半分以上余ってまーす。魔力無くなっても、回復すぐ出来なくもありませーん。
何かで読んだんだけど、嘘をつく時には、少し本当のことを混ぜるといいんだって!
「なるほど……そういう事ですのでムリですね。」
「な、我の命令に逆らう気か?」
「そもそも、その気なら僕達この世界救わなくても別に良いんですよ?はっきり言って。だけど、助けを求めるから仕方なくって感じなのに……ねえ?皆!」
「「「「「「「「(コクコク)」」」」」」」」
まぁ、私は、自分の幸せに邪魔になるなら……だけどね。
「キサラギ……」(ボソッ)
ん?何か背筋がゾワワッって寒くなったよ?
私は、クラスメイトの隙間から王様達の方へ覗くと、さっきの変な男の子が居た。
え?あいつ何か偉そうなやつだな~とか思ってたけど、え?あいつ王子だったのかよ……
あっ!やば!目会っちゃった……あ、向こうめっちゃ笑ってる。
うわ……本気で今夜逃げよう。うん。そうしよう。
と言うか何故気付いた?やっぱり喋り方?しかも前髪あるのに何で目が合った?怖っ。
私は、改めて決意する。絶対にこの国から出ると。
「くっ、仕方ない……まぁ、取り敢えずは、この話明日にさせて頂こう。」
「分かりました。」
0
お気に入りに追加
178
あなたにおすすめの小説
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
3年振りに帰ってきた地元で幼馴染が女の子とエッチしていた
ねんごろ
恋愛
3年ぶりに帰ってきた地元は、何かが違っていた。
俺が変わったのか……
地元が変わったのか……
主人公は倒錯した日常を過ごすことになる。
※他Web小説サイトで連載していた作品です
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
何を間違った?【完結済】
maruko
恋愛
私は長年の婚約者に婚約破棄を言い渡す。
彼女とは1年前から連絡が途絶えてしまっていた。
今真実を聞いて⋯⋯。
愚かな私の後悔の話
※作者の妄想の産物です
他サイトでも投稿しております
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる