95 / 96
第15章 ゾフィアとヴィクトリア。
第7話 そろそろ、2次会がお開き。
しおりを挟む
(( あ~ははっ~! ))
(( ガハハハハ~!))
(( マジ~!いやだ~あはははっ!))
大爆笑の2次会メンバー。
「マジですか~!今度は、愛っ!そのアイラさんも呼びたいわね~。ね~パンダ隊長。マジボケの人好きですから、あはははっ。」
調子に乗る佐藤結衣。
「ん~ボカぁ、宴会とか、に~がて。アイラ姉ちゃんも普段は優しいし。たまたまカミンスカ師範にお酒飲まされた時、お姉ちゃん、意味が解んなくてヴィチック(ゾフィア)師範に下ネタの質問しただけだよ。アイラ姉ちゃんそんな人じゃないよ。」
腹を抱えながらきよしをいじるゾフィア。
「お前、なんでアイラを養護するの?あ~?ホントは筆おろししてもらったんじゃないのか?きよし!あはははっ!アワビじゃなく、ホッキ貝って破壊力あるだろぅきよしぃ。」
(( あはははっ! ))
「なっもう!師範。もう。」
間に受けるきよし。
「もう、最低~。うふふっ。」
下を向いて笑うジェシカ。
体は大きくても、基本的に奥手なきよしだった。
そんなきよしをいじり倒す女性軍団。
きよしをいじる相手が実母の京子や麗子、オリエッタやルオの義母のリーリンから若い少女軍団やポーランド師匠に変わっただけの、まぁ~いつもの事なので、慣れている小林とルオ。
ジェシカ小隊のジュリアやリリアナ、ルーシーも慣れし始め、きよしをイジリ倒して、楽しんでいるのだった。
ジェシカが何かを思い出して布村に聞く。
「あははぁ、あっ!愛ちゃん?そうだ、愛ちゃん?」
「はい、ジェシカさん。」
「あの~去年の事だけどぉ、対馬攻防戦の後、アメリカのTVで、アメリカの地上波のニュースで、日本の女の子のインタビュー見たけどぉあれ~、もしかして愛ちゃん?」
「え~見て頂けたんですか?日本では流れてないけど。アメリカで、ですか?アメリカで流れてたんですか?ほんとですか?TVクルーはアメリカのなんとかTVとか言ってましたけど。」
「い~え~、千歳の自宅でよ。ネットで地元の、たまに実家のテキサスのTVニュース見ているの。その時よ。しっかり女の子の目のあたりに、こー、こんな感じでモザイク掛かってたけど。やっぱり愛ちゃんよね?オッパイの大きな娘。ベットの中でインタビュー受けてた女の子。横に通訳のオジサン。愛ちゃんの何倍も大きなデカいオジサンも横に居たけどぉ。アメリカ軍の兵士なのかなぁ。病院の入院服がスンゴイ筋肉でピチピチで、ついでにあっちの禁肉もモッコリで。ついついそっちも気になったけど。(隊長、エッチー!あはは。)あははっ。白人かな~。綺麗なネイティブで通訳してた兵士のオジサンと一緒にインタビュー受けてたよね。同じ病室の人だったの?」
一瞬、きよしとチラッと見て、顔が赤くなる布村。
いじられ後でボーとしているきよしを見た。
「全米に流れたニュース番組よ。対馬戦の翌日だったかなぁ物凄い反響だったみたいで。色んな意味で。1か月位、何度も色んなニュース番組で、同じインタビューが流れてたわよ。女の子にモザイクがこう、こう掛かってた。全部おんなじVTRよ。」
手の平で目の周りを隠すジェシカ。
「そうです!私のベットに座って通訳してもらったのは、なんと!パンダ隊長です。アメリカ兵のオジサンじゃないですよ。ねっパンダ隊長!」
(( え~っ!きよちゃんだったのぉ~! ))
(( うっそー!愛っ!マジー!うっそー!全米のニュースって! ))
口に手を当てて驚く4人の少女達とジェシカだった。
「愛っ愛っ愛っ!初めて聞いたぁー!パンダ隊長のパンダのアザの由来も、今日!このホテルで初めて聞いたしぃ。なんでいつも隠してるの~。愛ったら。もう!」
「もう愛っ!夏休み終わって学園でもそんな話しなかったよね~。もう。愛っ!」
「え~、愛っ。マジっ?どこでインタビュー受けたの?あなた、いつ入院なんかした?」
「う、うん。病院じゃない。あの~なんていうか、帰りの大きな病院シャトルの病室で。」
きよしの顔を見て少し困り顔の愛子。
そのきよしは、すこし暇になったリリアナとジュリアに囲まれて、何かまたイジられてジッとしている。ジェシカは5人の女の子の話をうなずきながら聞いていた。
「そ~いえばぁ。なんか途中、青森の米軍の宇宙基地?に、1回寄って帰って来たとか何とか。結局、一泊したんでしょ?」
「病室はパンダ隊長と一緒だったの?」
「う、うん。そうだけどぉ。」
(( えー!マジー!危険、危険!うっそー! ))
(( それは反則~!反則だって~愛っ~! ))
(( なんで~いつも愛だけ~!ズルイ~! ))
(( うわ~愛っ。もう、つまんない~。なんで愛なのよ~。))
リリアナが大きなエビの尾を拳銃代わりに、きよしのほっぺに突き付けていた。
「本当なのか、椎葉少尉!」
「はい。間違いありません。私です……。」
唇をへの字にして、手を広げるリリアナ。きよしの鼻をつまんだり、弱点の耳たぶをイジリながらクスクス笑うジュリア。
そんな外人を見流して愛子が答えた。
「だって、だから、そうやって皆に言われそうだから、言わなかったの!プイッ!」
(( あ!また、プイッ! ))
(( こら!また、愛っ、プイッして! ))
また、対馬の話をブリ返す5人の少女。
言い出しっぺのジェシカが、焦って場を鎮め始める。
「違うの違うの、ちょっと聞いて。そういう事言いたいんじゃないの。」
「でも、言い出しっぺがお姉ちゃんでしょう。どうやって収めるの。ちょっとぉ。」
姉に食ってかかる妹のルーシー・スミスだった。
それでも5人の少女に身を乗り出して鎮めようとするジェシカ。
そんな中、ゾフィアが和室の時計をチラッと見た。
ニッコリして、ヴィクトリアとバルトシュの目を合せた。
うなずくヴィクトリア。
両手を軽く上げてコップをテーブルに置くバルトシュ。
その時、ゾフィアとバルトシュ、姉のヴィクトリアが立ち上がった。
「ジェシー、ジェシー?もう、私たちはひとっ風呂入ってから寝るわね。せっかく愛ちゃんイジりが始まって面白くなるときに、ごめーん、きよしもジェシーも。温泉に行って来るわね。ルオちゃんたち、後片付けしないでごめんね。このままでいい?」
両手の平を上げて答えるルオ。
「ヴィチック師匠!カミンスキー中佐もそのままで結構です。みんなで片づけますから。ゆっくり休んでください。こんな時間までありがとうございました。」
「ありがとうルオちゃん。」
急にお淑やかで優しくなるゾフィア。
ため息をついて立ち上がろうとするヴィクトリア。
両手を開いてから、正座からスッと身軽に立ち上がった。
「こめんね、皆。日が変わる位まで騒ぎたかったけどぉさ。ね。ゾフィ。暫くぶりに、2人でオスプレー操縦して来たからちょっと、ん~疲れたかな。皆、お休みなさい。楽しんでね。」
「ん?きよちゃん。もうそんな時間なの?」
きよしのスマハンドを手で回して時間を見るジェシカ。
ゾフィアたちにまだ早いのではと、言おうとしたがジェシカを見て肩を上げるゾフィア。少し疲れていそうな顔のゾフィアを見て、眉を上げて仕方ないポーズのジェシカだった。
実は次の朝、朝食の時に聞いた話なのだが、2人は母国ポーランドの国会答弁で、昨年のロシア黒海艦隊との会戦の証人喚問を受けて2日位寝ていなかったのだ。
その体でゲストと共に、横田米軍基地から札幌の真駒内駐屯地までオスプレーで来ていたのだ。
そんな事も知らない愛子たち。
立ち上がる愛子が時計を見て残念がった。
「えっ!早っ!ヴィクトリアさんたち、もうお休みになるんですかぁ。もう少しだけお話しましょう。」
ヴィクトリアの腕にすがる愛子。
申し訳ない顔をするヴィクトリアだった。
「もう、愛っ。子供じゃないんだから。」
愛子の腕を押さえる中村・スーザン・幸子と寺田麗子。
ところが、全く違うところに反応する少女達もいた。
ミリオタの佐藤結衣とルーシーだ。2人は驚いて、帰り際なのに質問した。
「えぇ!。お2人で、ここに来るためオスプレーを操縦して来たんですか。凄ーい。(どう言うこと、結衣。)いやいや、ルー。だから、ゾフィアさんもヴィクトリアさん、パイロットさんもしてるってことですよね。凄ーい!(えー、マジにですか。へー。)」
話がまたエスカレートしそうな結衣とルーシー。
そこで結衣とルーの腕を優しく持って、きよしが立ち上がった。
子供の時から、他人の疲れとか、精神的なダメージとかには何故か敏感なきよしだった。
「なんか珍しく2人とも疲れてるみたいだから、結衣ちゃんもルーシーさん、許してあげて。(正しい日本語)そうだ、マスター(師匠)達もコマンド・ルテェナン・コーネル(宙空軍中佐)も明日ここで朝食ですけど、家族で来ますよね?朝食をこの畳の間で用意しますが。自室の方がいいですか?(英語)」
突然、普通に英語をしゃべるきよしにビックリする愛子たち。
また、ニコニコと小林が気を使って言う。
いつの間にか、小林の手には小林愛用ちびっ子B5番ノートと鉛筆を持ってる。もちろん、ノートの隅には、今日のきよし・顔予報がチビッこく書いてあった。
もちろん、よだれニッコリマークだった。
「朝食、マスターたちは和風でいいですよね?お味噌汁のお味噌は赤白の合わせ味噌ですよね。(英語)」
「ありがとう未央。もちろん。朝の卵かけごはんと、味付け海苔に、塩鮭。もちろんお味噌汁も楽しみよ。和風でお願いしますわ。うふふ。(英語)」
「マスター、2人とも?(英語)」
「もちろん!(英語)」
小林の気使いに喜ぶゾフィアとヴィクトリア。
「コマンド・ルテェナン・コーネル(バルトシュ中佐)のご家族は?(英語)」
アルコールが入って、真っ赤になっているバルトシュ。
しかし、トークはしっかりしていた。
「妻のエレナは、和風でお願いします。日本のホテルで、彼女は和室で食べる日本の朝食を、もの凄く楽しみにしている。僕と子供達は、はじめて和食を食べるから不安だ。もしも食べられなかったら困るので、洋風も用意してもらえるかな?(英語)」
「もちろんです、コマンド・ルテェナン・コーネル。先程、女将からどちらでも良いですとお聞きしてます。和食と洋食それもポーランド風朝食を用意すると女将が申しておりました。(英語)」
「おー!凄いな、全く。日本のホテルは凄いな。有難う未央。(英語)」
感心して、ポカーンときよしと小林を見る少女たち。
「それではきよし、未央ちゃん。ルオも。ゆっくり大浴場で入ってから休むわ。(普通に日本語)」
「僕も!エレナと子供達はもう、寝てるし。お先に。お休みなさい。未央も、ジュリアもまだいるだろう?(ポーランド語)」
「はい、未央とまだ起きてます。まだ、11時前で寝られないと思うし。(ポーランド語)」
「了解。あっ!危ない。はい、ジュリー。これ君と未央のKEYカード。忘れる所だった。これがないと、僕たちの部屋に入れない。2人とも楽しんでね。(ポーランド語)」
「ありがとうバルト。お休み。(ポーランド語)」
ジュリアとお休みのキス、姉のヴィクトリア、ゾフィともお休みのキスをして、小林達と握手してサッサと部屋を出るバルトシュだった。
小林小隊、ジェシカ小隊の6人に頬でお休みのキスをする2人の美女。
最後にお休みのキスを愛子にして頭を撫でるゾフィア。
「朝食はここよね。愛ちゃん。」
「ハイ、朝7時半からです。お休みなさい。」
いつの間にか淑やかな女性に戻ってるゾフィアだった。
少女たちが小さく手を振る。
「了~!みんな、お休み。」
優しく二指で敬礼をするヴィクトリア。
ニコニコしながら部屋を出る美女2人だった。
(( ガハハハハ~!))
(( マジ~!いやだ~あはははっ!))
大爆笑の2次会メンバー。
「マジですか~!今度は、愛っ!そのアイラさんも呼びたいわね~。ね~パンダ隊長。マジボケの人好きですから、あはははっ。」
調子に乗る佐藤結衣。
「ん~ボカぁ、宴会とか、に~がて。アイラ姉ちゃんも普段は優しいし。たまたまカミンスカ師範にお酒飲まされた時、お姉ちゃん、意味が解んなくてヴィチック(ゾフィア)師範に下ネタの質問しただけだよ。アイラ姉ちゃんそんな人じゃないよ。」
腹を抱えながらきよしをいじるゾフィア。
「お前、なんでアイラを養護するの?あ~?ホントは筆おろししてもらったんじゃないのか?きよし!あはははっ!アワビじゃなく、ホッキ貝って破壊力あるだろぅきよしぃ。」
(( あはははっ! ))
「なっもう!師範。もう。」
間に受けるきよし。
「もう、最低~。うふふっ。」
下を向いて笑うジェシカ。
体は大きくても、基本的に奥手なきよしだった。
そんなきよしをいじり倒す女性軍団。
きよしをいじる相手が実母の京子や麗子、オリエッタやルオの義母のリーリンから若い少女軍団やポーランド師匠に変わっただけの、まぁ~いつもの事なので、慣れている小林とルオ。
ジェシカ小隊のジュリアやリリアナ、ルーシーも慣れし始め、きよしをイジリ倒して、楽しんでいるのだった。
ジェシカが何かを思い出して布村に聞く。
「あははぁ、あっ!愛ちゃん?そうだ、愛ちゃん?」
「はい、ジェシカさん。」
「あの~去年の事だけどぉ、対馬攻防戦の後、アメリカのTVで、アメリカの地上波のニュースで、日本の女の子のインタビュー見たけどぉあれ~、もしかして愛ちゃん?」
「え~見て頂けたんですか?日本では流れてないけど。アメリカで、ですか?アメリカで流れてたんですか?ほんとですか?TVクルーはアメリカのなんとかTVとか言ってましたけど。」
「い~え~、千歳の自宅でよ。ネットで地元の、たまに実家のテキサスのTVニュース見ているの。その時よ。しっかり女の子の目のあたりに、こー、こんな感じでモザイク掛かってたけど。やっぱり愛ちゃんよね?オッパイの大きな娘。ベットの中でインタビュー受けてた女の子。横に通訳のオジサン。愛ちゃんの何倍も大きなデカいオジサンも横に居たけどぉ。アメリカ軍の兵士なのかなぁ。病院の入院服がスンゴイ筋肉でピチピチで、ついでにあっちの禁肉もモッコリで。ついついそっちも気になったけど。(隊長、エッチー!あはは。)あははっ。白人かな~。綺麗なネイティブで通訳してた兵士のオジサンと一緒にインタビュー受けてたよね。同じ病室の人だったの?」
一瞬、きよしとチラッと見て、顔が赤くなる布村。
いじられ後でボーとしているきよしを見た。
「全米に流れたニュース番組よ。対馬戦の翌日だったかなぁ物凄い反響だったみたいで。色んな意味で。1か月位、何度も色んなニュース番組で、同じインタビューが流れてたわよ。女の子にモザイクがこう、こう掛かってた。全部おんなじVTRよ。」
手の平で目の周りを隠すジェシカ。
「そうです!私のベットに座って通訳してもらったのは、なんと!パンダ隊長です。アメリカ兵のオジサンじゃないですよ。ねっパンダ隊長!」
(( え~っ!きよちゃんだったのぉ~! ))
(( うっそー!愛っ!マジー!うっそー!全米のニュースって! ))
口に手を当てて驚く4人の少女達とジェシカだった。
「愛っ愛っ愛っ!初めて聞いたぁー!パンダ隊長のパンダのアザの由来も、今日!このホテルで初めて聞いたしぃ。なんでいつも隠してるの~。愛ったら。もう!」
「もう愛っ!夏休み終わって学園でもそんな話しなかったよね~。もう。愛っ!」
「え~、愛っ。マジっ?どこでインタビュー受けたの?あなた、いつ入院なんかした?」
「う、うん。病院じゃない。あの~なんていうか、帰りの大きな病院シャトルの病室で。」
きよしの顔を見て少し困り顔の愛子。
そのきよしは、すこし暇になったリリアナとジュリアに囲まれて、何かまたイジられてジッとしている。ジェシカは5人の女の子の話をうなずきながら聞いていた。
「そ~いえばぁ。なんか途中、青森の米軍の宇宙基地?に、1回寄って帰って来たとか何とか。結局、一泊したんでしょ?」
「病室はパンダ隊長と一緒だったの?」
「う、うん。そうだけどぉ。」
(( えー!マジー!危険、危険!うっそー! ))
(( それは反則~!反則だって~愛っ~! ))
(( なんで~いつも愛だけ~!ズルイ~! ))
(( うわ~愛っ。もう、つまんない~。なんで愛なのよ~。))
リリアナが大きなエビの尾を拳銃代わりに、きよしのほっぺに突き付けていた。
「本当なのか、椎葉少尉!」
「はい。間違いありません。私です……。」
唇をへの字にして、手を広げるリリアナ。きよしの鼻をつまんだり、弱点の耳たぶをイジリながらクスクス笑うジュリア。
そんな外人を見流して愛子が答えた。
「だって、だから、そうやって皆に言われそうだから、言わなかったの!プイッ!」
(( あ!また、プイッ! ))
(( こら!また、愛っ、プイッして! ))
また、対馬の話をブリ返す5人の少女。
言い出しっぺのジェシカが、焦って場を鎮め始める。
「違うの違うの、ちょっと聞いて。そういう事言いたいんじゃないの。」
「でも、言い出しっぺがお姉ちゃんでしょう。どうやって収めるの。ちょっとぉ。」
姉に食ってかかる妹のルーシー・スミスだった。
それでも5人の少女に身を乗り出して鎮めようとするジェシカ。
そんな中、ゾフィアが和室の時計をチラッと見た。
ニッコリして、ヴィクトリアとバルトシュの目を合せた。
うなずくヴィクトリア。
両手を軽く上げてコップをテーブルに置くバルトシュ。
その時、ゾフィアとバルトシュ、姉のヴィクトリアが立ち上がった。
「ジェシー、ジェシー?もう、私たちはひとっ風呂入ってから寝るわね。せっかく愛ちゃんイジりが始まって面白くなるときに、ごめーん、きよしもジェシーも。温泉に行って来るわね。ルオちゃんたち、後片付けしないでごめんね。このままでいい?」
両手の平を上げて答えるルオ。
「ヴィチック師匠!カミンスキー中佐もそのままで結構です。みんなで片づけますから。ゆっくり休んでください。こんな時間までありがとうございました。」
「ありがとうルオちゃん。」
急にお淑やかで優しくなるゾフィア。
ため息をついて立ち上がろうとするヴィクトリア。
両手を開いてから、正座からスッと身軽に立ち上がった。
「こめんね、皆。日が変わる位まで騒ぎたかったけどぉさ。ね。ゾフィ。暫くぶりに、2人でオスプレー操縦して来たからちょっと、ん~疲れたかな。皆、お休みなさい。楽しんでね。」
「ん?きよちゃん。もうそんな時間なの?」
きよしのスマハンドを手で回して時間を見るジェシカ。
ゾフィアたちにまだ早いのではと、言おうとしたがジェシカを見て肩を上げるゾフィア。少し疲れていそうな顔のゾフィアを見て、眉を上げて仕方ないポーズのジェシカだった。
実は次の朝、朝食の時に聞いた話なのだが、2人は母国ポーランドの国会答弁で、昨年のロシア黒海艦隊との会戦の証人喚問を受けて2日位寝ていなかったのだ。
その体でゲストと共に、横田米軍基地から札幌の真駒内駐屯地までオスプレーで来ていたのだ。
そんな事も知らない愛子たち。
立ち上がる愛子が時計を見て残念がった。
「えっ!早っ!ヴィクトリアさんたち、もうお休みになるんですかぁ。もう少しだけお話しましょう。」
ヴィクトリアの腕にすがる愛子。
申し訳ない顔をするヴィクトリアだった。
「もう、愛っ。子供じゃないんだから。」
愛子の腕を押さえる中村・スーザン・幸子と寺田麗子。
ところが、全く違うところに反応する少女達もいた。
ミリオタの佐藤結衣とルーシーだ。2人は驚いて、帰り際なのに質問した。
「えぇ!。お2人で、ここに来るためオスプレーを操縦して来たんですか。凄ーい。(どう言うこと、結衣。)いやいや、ルー。だから、ゾフィアさんもヴィクトリアさん、パイロットさんもしてるってことですよね。凄ーい!(えー、マジにですか。へー。)」
話がまたエスカレートしそうな結衣とルーシー。
そこで結衣とルーの腕を優しく持って、きよしが立ち上がった。
子供の時から、他人の疲れとか、精神的なダメージとかには何故か敏感なきよしだった。
「なんか珍しく2人とも疲れてるみたいだから、結衣ちゃんもルーシーさん、許してあげて。(正しい日本語)そうだ、マスター(師匠)達もコマンド・ルテェナン・コーネル(宙空軍中佐)も明日ここで朝食ですけど、家族で来ますよね?朝食をこの畳の間で用意しますが。自室の方がいいですか?(英語)」
突然、普通に英語をしゃべるきよしにビックリする愛子たち。
また、ニコニコと小林が気を使って言う。
いつの間にか、小林の手には小林愛用ちびっ子B5番ノートと鉛筆を持ってる。もちろん、ノートの隅には、今日のきよし・顔予報がチビッこく書いてあった。
もちろん、よだれニッコリマークだった。
「朝食、マスターたちは和風でいいですよね?お味噌汁のお味噌は赤白の合わせ味噌ですよね。(英語)」
「ありがとう未央。もちろん。朝の卵かけごはんと、味付け海苔に、塩鮭。もちろんお味噌汁も楽しみよ。和風でお願いしますわ。うふふ。(英語)」
「マスター、2人とも?(英語)」
「もちろん!(英語)」
小林の気使いに喜ぶゾフィアとヴィクトリア。
「コマンド・ルテェナン・コーネル(バルトシュ中佐)のご家族は?(英語)」
アルコールが入って、真っ赤になっているバルトシュ。
しかし、トークはしっかりしていた。
「妻のエレナは、和風でお願いします。日本のホテルで、彼女は和室で食べる日本の朝食を、もの凄く楽しみにしている。僕と子供達は、はじめて和食を食べるから不安だ。もしも食べられなかったら困るので、洋風も用意してもらえるかな?(英語)」
「もちろんです、コマンド・ルテェナン・コーネル。先程、女将からどちらでも良いですとお聞きしてます。和食と洋食それもポーランド風朝食を用意すると女将が申しておりました。(英語)」
「おー!凄いな、全く。日本のホテルは凄いな。有難う未央。(英語)」
感心して、ポカーンときよしと小林を見る少女たち。
「それではきよし、未央ちゃん。ルオも。ゆっくり大浴場で入ってから休むわ。(普通に日本語)」
「僕も!エレナと子供達はもう、寝てるし。お先に。お休みなさい。未央も、ジュリアもまだいるだろう?(ポーランド語)」
「はい、未央とまだ起きてます。まだ、11時前で寝られないと思うし。(ポーランド語)」
「了解。あっ!危ない。はい、ジュリー。これ君と未央のKEYカード。忘れる所だった。これがないと、僕たちの部屋に入れない。2人とも楽しんでね。(ポーランド語)」
「ありがとうバルト。お休み。(ポーランド語)」
ジュリアとお休みのキス、姉のヴィクトリア、ゾフィともお休みのキスをして、小林達と握手してサッサと部屋を出るバルトシュだった。
小林小隊、ジェシカ小隊の6人に頬でお休みのキスをする2人の美女。
最後にお休みのキスを愛子にして頭を撫でるゾフィア。
「朝食はここよね。愛ちゃん。」
「ハイ、朝7時半からです。お休みなさい。」
いつの間にか淑やかな女性に戻ってるゾフィアだった。
少女たちが小さく手を振る。
「了~!みんな、お休み。」
優しく二指で敬礼をするヴィクトリア。
ニコニコしながら部屋を出る美女2人だった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)
あおっち
SF
港に立ち上がる敵AXISの巨大ロボHARMOR。
遂に、AXIS本隊が北海道に攻めて来たのだ。
その第1次上陸先が苫小牧市だった。
これは、現実なのだ!
その発見者の苫小牧市民たちは、戦渦から脱出できるのか。
それを助ける千歳シーラスワンの御舩たち。
同時進行で圧力をかけるAXISの陽動作戦。
台湾金門県の侵略に対し、真向から立ち向かうシーラス・台湾、そしてきよしの師範のゾフィアとヴィクトリアの機動艦隊。
新たに戦いに加わった衛星シーラス2ボーチャン。
目の離せない戦略・戦術ストーリーなのだ。
昨年、椎葉きよしと共に戦かった女子高生グループ「エイモス5」からも目が離せない。
そして、遂に最強の敵「エキドナ」が目を覚ましたのだ……。
SF大河小説の前章譚、第4部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章2/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節FIRE!FIRE!FIRE! No1. )
あおっち
SF
敵の帝国、AXISがいよいよ日本へ攻めて来たのだ。その島嶼攻撃、すなわち敵の第1次目標は対馬だった。
この序章2/7は主人公、椎葉きよしの少年時代の物語です。女子高校の修学旅行中にAXIS兵士に襲われる女子高生達。かろうじて逃げ出した少女が1人。そこで出会った少年、椎葉きよしと布村愛子、そして少女達との出会い。
パンダ隊長と少女達に名付けられたきよしの活躍はいかに!少女達の運命は!
ジャンプ血清保持者(ゼロ・スターター)椎葉きよしを助ける人々。そして、初めての恋人ジェシカ。札幌、定山渓温泉に集まった対馬島嶼防衛戦で関係を持った家族との絆のストーリー。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章5/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節 JUMP! JUMP! JUMP! No2.
あおっち
SF
海を埋め尽くすAXISの艦隊。
飽和攻撃が始まる台湾、金門県。
海岸の空を埋め尽くすAXISの巨大なロボ、HARMARの大群。
同時に始まる苫小牧市へ着上陸作戦。
苫小牧市を守るシーラス防衛軍。
そこで、先に上陸した砲撃部隊の砲弾が千歳市を襲った!
SF大河小説の前章譚、第5部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
あおっち
SF
脈々と続く宇宙の無数の文明。その中でより高度に発展した高高度文明があった。その文明の流通、移動を支え光速を超えて遥か彼方の銀河や銀河内を瞬時に移動できるジャンプ技術。それを可能にしたジャンプ血清。
その血清は生体(人間)へのダメージをコントロールする血清、ワクチンなのだ。そのジャンプ血清をめぐり遥か大昔、大銀河戦争が起こり多くの高高度文明が滅びた。
その生き残りの文明が新たに見つけた地、ネイジェア星域。私達、天の川銀河の反対の宙域だった。そこで再び高高度文明が栄えたが、再びジャンプ血清供給に陰りが。天の川銀河レベルで再び紛争が勃発しかけていた。
そして紛争の火種は地球へ。
その地球では強大な軍事組織、中華帝国連邦、通称「AXIS」とそれに対抗する為、日本を中心とした加盟国軍組織「シーラス」が対峙していたのだ。
近未来の地球と太古から続くネイジェア星域皇国との交流、天然ジャンプ血清保持者の椎葉清らが居る日本と、高高度文明異星人(シーラス皇国)の末裔、マズル家のポーランド家族を描いたSF大河小説「メジャー・インフラトン」の前章譚、7部作。
第1部「太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!」。
ジャンプ血清は保持者の傷ついた体を異例のスピードで回復させた。また血清のオリジナル保持者(ゼロ・スターター)は、独自の能力を飛躍的に引き上げる事が出来たのだ。
第2次大戦時、無敵兵士と言われた舩坂弘氏をモデルに御舩大(ミフネヒロシ)の無敵ふりと、近代世界のジャンプ血清保持者、椎葉きよし(通称:お子ちゃまきよし)の現在と過去。
ジャンプ血清の力、そして人類の未来をかけた壮大な戦いが、いま、始まる――。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
本格的な戦闘シーンもあり、面白い場面も増えます。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
アニラジロデオ ~夜中に声優ラジオなんて聴いてないでさっさと寝な!
坪庭 芝特訓
恋愛
女子高生の零児(れいじ 黒髪アーモンドアイの方)と響季(ひびき 茶髪眼鏡の方)は、深夜の声優ラジオ界隈で暗躍するネタ職人。
零児は「ネタコーナーさえあればどんなラジオ番組にも現れ、オモシロネタを放り込む」、響季は「ノベルティグッズさえ貰えればどんなラジオ番組にもメールを送る」というスタンスでそれぞれネタを送ってきた。
接点のなかった二人だが、ある日零児が献結 (※10代の子限定の献血)ルームでラジオ番組のノベルティグッズを手にしているところを響季が見つける。
零児が同じネタ職人ではないかと勘付いた響季は、献結ルームの職員さん、看護師さん達の力も借り、なんとかしてその証拠を掴みたい、彼女のラジオネームを知りたいと奔走する。
ここから第四部その2⇒いつしか響季のことを本気で好きになっていた零児は、その熱に浮かされ彼女の核とも言える面白さを失いつつあった。
それに気付き、零児の元から走り去った響季。
そして突如舞い込む百合営業声優の入籍話と、みんな大好きプリント自習。
プリントを5分でやっつけた響季は零児とのことを柿内君に相談するが、いつしか話は今や親友となった二人の出会いと柿内君の過去のこと、更に零児と響季の実験の日々の話へと続く。
一学年上の生徒相手に、お笑い営業をしていた少女。
夜の街で、大人相手に育った少年。
危うい少女達の告白百人組手、からのKissing図書館デート。
その少女達は今や心が離れていた。
ってそんな話どうでもいいから彼女達の仲を修復する解決策を!
そうだVogue対決だ!
勝った方には当選したけど全く行く気のしない献結啓蒙ライブのチケットをプレゼント!
ひゃだ!それってとってもいいアイデア!
そんな感じでギャルパイセンと先生達を巻き込み、ハイスクールがダンスフロアに。
R15指定ですが、高濃度百合分補給のためにたまにそういうのが出るよというレベル、かつ欠番扱いです。
読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
検索用キーワード
百合ん百合ん女子高生/よくわかる献血/ハガキ職人講座/ラジオと献血/百合声優の結婚報告/プリント自習/処世術としてのオネエキャラ/告白タイム/ギャルゲー収録直後の声優コメント/雑誌じゃない方のVOGUE/若者の缶コーヒー離れ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる