91 / 96
第15章 ゾフィアとヴィクトリア。
第3話 気の合う軍人たち。
しおりを挟む
( もう、イヤだぁ~。きゃーアハハハ。 )
手を叩いて笑う佐藤結衣たち少女軍団。
そこで布村が目を輝かせて、ゾフィアとヴィクトリアを見て言った。
「え~パンダ隊長。その師範と戦ったのは対馬の半年かぁ?最近の話ですよね。え~凄い、凄い!こんなにモデルさんみたいに美人さんなのにぃ。パンダ隊長が勝てない人って。凄い、凄い!え~!」
興奮してグラスの氷を回して、残りのジュースを飲む布村。
世界ナンバーワンのスーパーアタッカーのきよしより強いゾフィアとヴィクトリア。
ジェシカ小隊の3名は目を見張り、何気に襟を正して正座をし直した。
椎葉きよしの強さは、訓練を通し知っているジェシカ小隊。
そのきよしより更に強い2人を目の当たりにし、緊張したのだった。
「ま~、ヴィクトリアと私にとって、きよし・ルオ・小林は日本の弟みたいなもんだな。なぁルオ?未央?」
(( ハイ!ビチック師範。 ))
「バルトもサムライ新格闘やればいいのに。なぁ。タイミング逃しよって。まだその年齢なら師範位、取れるでな。」
そんな2人に目を合わせないように、ビールを飲むバルトッシュ。
そのバルトを意地悪そうに、下から覗くヴィクトリアとゾフィア。
「……ふん。あははっ。まぁいいわい。なぁ、ヴィック。特に私は、日本の宴会や飲み会じゃないと本心出せないのさ。ありがとうみんなぁ。ははっ。ジェシカたち、明日から椎葉家に引っ越すんだろ?明日からヴィックと私は1週間程、邪魔するわ。毎晩、2階のアイラの居間で酒盛りするべさ。白チンコのきよしば、ほったらかして。ガハハハッ!」
お互いを見合うジェシカ小隊。
「ウチとヴィックの母艦にさ、数機づつ、あの新型ネオファントム(F-39B)を導入するのさ。閣下たち(御舩と岩井宙空将)とローマンとネオファントムの導入前訓練のミーティングがあるで。まぁ部下は何人か来るけどシーラスワンのウーラノスホテル(急襲打撃宙空戦闘母艦のウーラノスの兵員室)で泊まるらしいけどな。私ら2人は椎葉家に私たちの部屋があるで。」
何かに気が付くジュリアナ。
ジェシカの肩を持って、
「あ、隊長。京子ママの2階、余ってる部屋の戸にたしかぁ、ZとVの大文字書いた部屋ありましたよね。京子ママが絶対入らないでって。」
「あはははっ。そう!その部屋!ウチら2人の部屋なのさ。な、きよしよ。」
「はい、もう10年以上も前からです。」
ジェシカがジュリアやリリアナを見て、
「そうなんですかぁ。あははっ。」
何となく不安になって笑ってごまかす3人のジェシカ小隊だった。
しかし、それよりもこのポーランド戦士と酒を酌み交わせる喜びの方が勝った。
昨年の対馬攻防戦の直後、ロシア太平洋艦隊が黒海で突然、海戦(会戦)を仕掛けて来た。
その北海最強と言われたロシア艦隊をたった数時間でヴィチック艦隊とカミンスカ艦隊がロシア艦隊を一隻残らず殲滅したのだ。
その戦果は世界に衝撃を与えた。
世界にその功績が響き渡たる。
軍属なら誰でも知っているその大戦果。
その大戦果を挙げた活躍を知っているジェシカ小隊の女性兵士たち。
今日は、その現場司令官2人と、宴が出来るのだ。
「まぁ宜しくな。」
(( ハイ!宜しくお願い致します。 ))
「よし、よし。まずは、乾杯だ。」
グラスを合わせる2人のポーランド海軍の軍人と、アメリカ宙軍3人の軍人たち。
(( 乾杯! ))
席の奥側で、今度はチャキチャキの軍人同士の2次会が始まったのだ。
おとなしくビールを飲むバルトシュ。
その横で、気を使いバルトシュ用に新たに硬い氷下魚を剥いているきよし。
バルトッシュはこう見えても千歳シーラスワン、訓練第1大隊長のバルトッシュ・カミンスキー中佐であるのだ。
本来、きよし達にとっては雲の、更に雲の上の存在で、世界の軍組織の常識では同席は滅多にあるはなしではない。
ジェシカも中佐である以上、きよしたちの下っ端とは本来飲めないのだ。
しかし、借りた猫のように静かなバルトシュだった。
今日は、姉(ヴィクトリア)と親友のゾフィアがいるため、公の場ではいつも萎縮していたのだった。
小林はビクトリアとゾフィアの斜め後ろで正座をして黙って2人にビールを晩酌している。
ルオはリリアナに手を握られたまま正座して苦笑いしながら話を聞いていた。
手を叩いて笑う佐藤結衣たち少女軍団。
そこで布村が目を輝かせて、ゾフィアとヴィクトリアを見て言った。
「え~パンダ隊長。その師範と戦ったのは対馬の半年かぁ?最近の話ですよね。え~凄い、凄い!こんなにモデルさんみたいに美人さんなのにぃ。パンダ隊長が勝てない人って。凄い、凄い!え~!」
興奮してグラスの氷を回して、残りのジュースを飲む布村。
世界ナンバーワンのスーパーアタッカーのきよしより強いゾフィアとヴィクトリア。
ジェシカ小隊の3名は目を見張り、何気に襟を正して正座をし直した。
椎葉きよしの強さは、訓練を通し知っているジェシカ小隊。
そのきよしより更に強い2人を目の当たりにし、緊張したのだった。
「ま~、ヴィクトリアと私にとって、きよし・ルオ・小林は日本の弟みたいなもんだな。なぁルオ?未央?」
(( ハイ!ビチック師範。 ))
「バルトもサムライ新格闘やればいいのに。なぁ。タイミング逃しよって。まだその年齢なら師範位、取れるでな。」
そんな2人に目を合わせないように、ビールを飲むバルトッシュ。
そのバルトを意地悪そうに、下から覗くヴィクトリアとゾフィア。
「……ふん。あははっ。まぁいいわい。なぁ、ヴィック。特に私は、日本の宴会や飲み会じゃないと本心出せないのさ。ありがとうみんなぁ。ははっ。ジェシカたち、明日から椎葉家に引っ越すんだろ?明日からヴィックと私は1週間程、邪魔するわ。毎晩、2階のアイラの居間で酒盛りするべさ。白チンコのきよしば、ほったらかして。ガハハハッ!」
お互いを見合うジェシカ小隊。
「ウチとヴィックの母艦にさ、数機づつ、あの新型ネオファントム(F-39B)を導入するのさ。閣下たち(御舩と岩井宙空将)とローマンとネオファントムの導入前訓練のミーティングがあるで。まぁ部下は何人か来るけどシーラスワンのウーラノスホテル(急襲打撃宙空戦闘母艦のウーラノスの兵員室)で泊まるらしいけどな。私ら2人は椎葉家に私たちの部屋があるで。」
何かに気が付くジュリアナ。
ジェシカの肩を持って、
「あ、隊長。京子ママの2階、余ってる部屋の戸にたしかぁ、ZとVの大文字書いた部屋ありましたよね。京子ママが絶対入らないでって。」
「あはははっ。そう!その部屋!ウチら2人の部屋なのさ。な、きよしよ。」
「はい、もう10年以上も前からです。」
ジェシカがジュリアやリリアナを見て、
「そうなんですかぁ。あははっ。」
何となく不安になって笑ってごまかす3人のジェシカ小隊だった。
しかし、それよりもこのポーランド戦士と酒を酌み交わせる喜びの方が勝った。
昨年の対馬攻防戦の直後、ロシア太平洋艦隊が黒海で突然、海戦(会戦)を仕掛けて来た。
その北海最強と言われたロシア艦隊をたった数時間でヴィチック艦隊とカミンスカ艦隊がロシア艦隊を一隻残らず殲滅したのだ。
その戦果は世界に衝撃を与えた。
世界にその功績が響き渡たる。
軍属なら誰でも知っているその大戦果。
その大戦果を挙げた活躍を知っているジェシカ小隊の女性兵士たち。
今日は、その現場司令官2人と、宴が出来るのだ。
「まぁ宜しくな。」
(( ハイ!宜しくお願い致します。 ))
「よし、よし。まずは、乾杯だ。」
グラスを合わせる2人のポーランド海軍の軍人と、アメリカ宙軍3人の軍人たち。
(( 乾杯! ))
席の奥側で、今度はチャキチャキの軍人同士の2次会が始まったのだ。
おとなしくビールを飲むバルトシュ。
その横で、気を使いバルトシュ用に新たに硬い氷下魚を剥いているきよし。
バルトッシュはこう見えても千歳シーラスワン、訓練第1大隊長のバルトッシュ・カミンスキー中佐であるのだ。
本来、きよし達にとっては雲の、更に雲の上の存在で、世界の軍組織の常識では同席は滅多にあるはなしではない。
ジェシカも中佐である以上、きよしたちの下っ端とは本来飲めないのだ。
しかし、借りた猫のように静かなバルトシュだった。
今日は、姉(ヴィクトリア)と親友のゾフィアがいるため、公の場ではいつも萎縮していたのだった。
小林はビクトリアとゾフィアの斜め後ろで正座をして黙って2人にビールを晩酌している。
ルオはリリアナに手を握られたまま正座して苦笑いしながら話を聞いていた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
静寂の星
naomikoryo
SF
【★★★全7話+エピローグですので軽くお読みいただけます(^^)★★★】
深宇宙探査船《プロメテウス》は、未知の惑星へと不時着した。
そこは、異常なほど静寂に包まれた世界── 風もなく、虫の羽音すら聞こえない、完璧な沈黙の星 だった。
漂流した5人の宇宙飛行士たちは、救助を待ちながら惑星を探索する。
だが、次第に彼らは 「見えない何か」に監視されている という不気味な感覚に襲われる。
そしてある日、クルーのひとりが 跡形もなく消えた。
足跡も争った形跡もない。
ただ静かに、まるで 存在そのものが消されたかのように──。
「この星は“沈黙を守る”ために、我々を排除しているのか?」
音を発する者が次々と消えていく中、残されたクルーたちは 沈黙の星の正体 に迫る。
この惑星の静寂は、ただの自然現象ではなかった。
それは、惑星そのものの意志 だったのだ。
音を立てれば、存在を奪われる。
完全な沈黙の中で、彼らは生き延びることができるのか?
そして、最後に待ち受けるのは── 沈黙を破るか、沈黙に飲まれるかの選択 だった。
極限の静寂と恐怖が支配するSFサスペンス、開幕。
「メジャー・インフラトン」序章2/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節FIRE!FIRE!FIRE! No1. )
あおっち
SF
敵の帝国、AXISがいよいよ日本へ攻めて来たのだ。その島嶼攻撃、すなわち敵の第1次目標は対馬だった。
この序章2/7は主人公、椎葉きよしの少年時代の物語です。女子高校の修学旅行中にAXIS兵士に襲われる女子高生達。かろうじて逃げ出した少女が1人。そこで出会った少年、椎葉きよしと布村愛子、そして少女達との出会い。
パンダ隊長と少女達に名付けられたきよしの活躍はいかに!少女達の運命は!
ジャンプ血清保持者(ゼロ・スターター)椎葉きよしを助ける人々。そして、初めての恋人ジェシカ。札幌、定山渓温泉に集まった対馬島嶼防衛戦で関係を持った家族との絆のストーリー。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
あおっち
SF
脈々と続く宇宙の無数の文明。その中でより高度に発展した高高度文明があった。その文明の流通、移動を支え光速を超えて遥か彼方の銀河や銀河内を瞬時に移動できるジャンプ技術。それを可能にしたジャンプ血清。
その血清は生体(人間)へのダメージをコントロールする血清、ワクチンなのだ。そのジャンプ血清をめぐり遥か大昔、大銀河戦争が起こり多くの高高度文明が滅びた。
その生き残りの文明が新たに見つけた地、ネイジェア星域。私達、天の川銀河の反対の宙域だった。そこで再び高高度文明が栄えたが、再びジャンプ血清供給に陰りが。天の川銀河レベルで再び紛争が勃発しかけていた。
そして紛争の火種は地球へ。
その地球では強大な軍事組織、中華帝国連邦、通称「AXIS」とそれに対抗する為、日本を中心とした加盟国軍組織「シーラス」が対峙していたのだ。
近未来の地球と太古から続くネイジェア星域皇国との交流、天然ジャンプ血清保持者の椎葉清らが居る日本と、高高度文明異星人(シーラス皇国)の末裔、マズル家のポーランド家族を描いたSF大河小説「メジャー・インフラトン」の前章譚、7部作。
第1部「太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!」。
ジャンプ血清は保持者の傷ついた体を異例のスピードで回復させた。また血清のオリジナル保持者(ゼロ・スターター)は、独自の能力を飛躍的に引き上げる事が出来たのだ。
第2次大戦時、無敵兵士と言われた舩坂弘氏をモデルに御舩大(ミフネヒロシ)の無敵ふりと、近代世界のジャンプ血清保持者、椎葉きよし(通称:お子ちゃまきよし)の現在と過去。
ジャンプ血清の力、そして人類の未来をかけた壮大な戦いが、いま、始まる――。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
本格的な戦闘シーンもあり、面白い場面も増えます。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章5/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節 JUMP! JUMP! JUMP! No2.
あおっち
SF
海を埋め尽くすAXISの艦隊。
飽和攻撃が始まる台湾、金門県。
海岸の空を埋め尽くすAXISの巨大なロボ、HARMARの大群。
同時に始まる苫小牧市へ着上陸作戦。
苫小牧市を守るシーラス防衛軍。
そこで、先に上陸した砲撃部隊の砲弾が千歳市を襲った!
SF大河小説の前章譚、第5部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)
あおっち
SF
港に立ち上がる敵AXISの巨大ロボHARMOR。
遂に、AXIS本隊が北海道に攻めて来たのだ。
その第1次上陸先が苫小牧市だった。
これは、現実なのだ!
その発見者の苫小牧市民たちは、戦渦から脱出できるのか。
それを助ける千歳シーラスワンの御舩たち。
同時進行で圧力をかけるAXISの陽動作戦。
台湾金門県の侵略に対し、真向から立ち向かうシーラス・台湾、そしてきよしの師範のゾフィアとヴィクトリアの機動艦隊。
新たに戦いに加わった衛星シーラス2ボーチャン。
目の離せない戦略・戦術ストーリーなのだ。
昨年、椎葉きよしと共に戦かった女子高生グループ「エイモス5」からも目が離せない。
そして、遂に最強の敵「エキドナ」が目を覚ましたのだ……。
SF大河小説の前章譚、第4部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
我ら新興文明保護艦隊
ビーデシオン
SF
もしも道行く野良猫が、百戦錬磨の獣戦士だったら?
もしも冴えないサラリーマンが、戦争上がりのアンドロイドだったら?
これは、実際にそんな空想めいた素性をもって、陰ながら地球を守っているエージェントたちのお話。
※表紙絵はひのたけきょー(@HinotakeDaYo)様より頂きました!
【完結】バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~
山須ぶじん
SF
異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。
彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。
そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。
ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。
だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。
それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。
※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる