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第8章 核の恐怖。
第4話 敵地へ!最前線。
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しかし、御舩が振り向くと少年少女たちの異星人は全く別で、落ち着いてオペレーションをしていた。
核爆発の原因を知っているようだった。
自分のテーブル席に着いて腕組をして目を閉じたままの御舩。サイオン秘書官を呼んだ。
「サイオン秘書官、メリー?」
「はい、閣下。」
モデルのように、そして、しなやかに戦闘指揮ルームに歩いて来るメリッサ・ガー・サイオン現妃殿下。
御舩の椅子の大きな背中あてに左手を付いた。
「閣下。月のスーリアからネイジー(ネイジェア星域帝国の異星人)が来てしまった以上、不要な物は排除するしかないですわ。もしシーラス皇国から派遣された3名の彼女たちに何かあったら地球の方たちは対応出来るかしら。ようやく、近代世界になったこの地球。ネイジェア星域皇国と正式に110年間続いた友情がおありですよね。いかがでしょうか?閣下。」
目を閉じたまま、少し険しい顔になる御舩だった。
メリッサは、( AN-T GATE : 地球星系・ネイジェア星域協約/銀河条約執行機構 )の事を言っていた。
しばしの静寂。
急に目をカッと開けて立ち上がり、天才少年少女オペレーターの間をツカツカと歩いていく。
そして、オペレーションルームを見下ろした。
正面のモニターの、正面左下に映されるAXISの爆撃機部隊のアイコン。まだ、中国上空を飛んでいる様だった。そのアイコンを見つめる御舩。
「ムーンリバー隊のE I(大気圏再突入)離脱は、南西諸島上空だったな。」
後ろから近づいて、御舩に答えるメリッサ。
「ハイ、閣下。先ほどE Iを離脱しました。現在高度3万5000。緩やかに降下中です。高度3万からの急襲なら5分も掛からず到着。攻撃可能ですわ。」
「解った。メリー、三沢基地をつないでくれ。」
「了解。」
ニッコリ微笑んで、インカムで話をしながら戦術ルームの奥に歩いていくメリッサだった。
その微笑むメリッサと裏腹に、余計、渋い顔になる御舩だった。
その背後からメリッサが戻って来た。
「閣下、三沢のフランクリン宙空准将です。」
御舩は、左腕を口元に近寄せた。
「うむ。ありがとう。……准将、御舩です。ムーンリバーを半分お借りしたいのですが……」
巨大モニターの前で話す御舩少将と、それを見つめるメリッサ・ガー・サイオン秘書官だった。
◇ ◇
厚い雲の合間を突き抜けて、鈴木絵里の言う、パンダ・ガールズを乗せて飛び上がったきよし・布村タンデムモービル。
( 40ミリカノン砲2門の負担が大きいため、バーニア出力を80パーセントに落とします。その為、飛行高度は高度1200メートルが限界です。少尉?着陸地点はどういたしますか?着陸プロトコルのご指示を。 )
「通常通りのカエル着地で。派手にいくよエイモス。カウンター予測は?追尾されているか?」
( はい。敵HARMOR、各機から追尾されています。しかし、まだロックオンも対空ミサイルを発射した信号もありません。 )
「この機体の認識信号はバートワンのままか?」
( はい。バードワンのままです。ご指示通り、派手に発信しています。ロックオンレーダーの放射も感知していません。この機体は敵に鹵獲されたと認識はないと思います。ほぼ全部隊のHARMORから通常のフェイズド・アレイ・レーダーの周波数の電波を感知しています。混乱している為、敵は味方同士にも疑心暗鬼になっている証拠と思われます。少尉、バーニア噴射停止、30秒前です。 )
「了解!エイモス。それで布村さんも、皆も。」
振り向く布村と、きよしを見つめる4人の少女。
「いよいよ最終決戦ですね。パンダ隊長。」
ガラスシールドを開けて、直接話し掛ける布村。息を飲む4人の少女。
「一度、硬化を解きます。4人共、顔と頭のカバーを。大至急確認して。エイモス!カスケード硬化解除。」
( アーマースーツの硬化を解除します。 )
固定された両腕が自由になりアーマースーツの首元から布を引っ張り顔と頭をカバーし直す4人。そして、手足のマッサージをして、再び中腰、両腕をコクピットの棚の下にギュッと伸ばした4人。佐藤結衣が布村に報告する。
「愛っ。準備完了よ。」
「はい。4人全員OKです。パンダ隊長。」
頼もしく4人を見て、うなずくきよし。
「エイモス、4人のアーマースーツ、バトルモード。」
( 了解致しました。4名のアーマースーツ、バトルモードにカスケード硬化いたします。 )
4名の少女たちのアーマースーツがみるみる内に、外骨格のような濃い小豆色の光沢のあるスーツに変わった。布村が黒、少女たちがアズキ・レッドだ。
顔や頭には打撃に強そうな背骨の様な模様の太い筋が付いている。手首、肘、膝にゴツイサポータの様なガードが付いた。
一見SF映画に出てくるような敵役の宇宙人の様になったのだ。
振り向く布村。
「ウヒョ~!凄い!凄いっ!昔のSF映画のクリンなんちゃら星人みたい!」
( これから当機は敵弾によるコクピットの被弾も予想。防御に強い形態へカスケード硬化致しました。 )
「へぇ~エイモスさん頭いいんだ。って、えっ被弾!被弾って撃たれるの?ね?撃たれるってこと?ちょっとぉ、パンダ隊長。」
「そうです。布村さん!」
(( えーっ! ))
思いっきり目をつむってビビる布村と少女たち。
核爆発の原因を知っているようだった。
自分のテーブル席に着いて腕組をして目を閉じたままの御舩。サイオン秘書官を呼んだ。
「サイオン秘書官、メリー?」
「はい、閣下。」
モデルのように、そして、しなやかに戦闘指揮ルームに歩いて来るメリッサ・ガー・サイオン現妃殿下。
御舩の椅子の大きな背中あてに左手を付いた。
「閣下。月のスーリアからネイジー(ネイジェア星域帝国の異星人)が来てしまった以上、不要な物は排除するしかないですわ。もしシーラス皇国から派遣された3名の彼女たちに何かあったら地球の方たちは対応出来るかしら。ようやく、近代世界になったこの地球。ネイジェア星域皇国と正式に110年間続いた友情がおありですよね。いかがでしょうか?閣下。」
目を閉じたまま、少し険しい顔になる御舩だった。
メリッサは、( AN-T GATE : 地球星系・ネイジェア星域協約/銀河条約執行機構 )の事を言っていた。
しばしの静寂。
急に目をカッと開けて立ち上がり、天才少年少女オペレーターの間をツカツカと歩いていく。
そして、オペレーションルームを見下ろした。
正面のモニターの、正面左下に映されるAXISの爆撃機部隊のアイコン。まだ、中国上空を飛んでいる様だった。そのアイコンを見つめる御舩。
「ムーンリバー隊のE I(大気圏再突入)離脱は、南西諸島上空だったな。」
後ろから近づいて、御舩に答えるメリッサ。
「ハイ、閣下。先ほどE Iを離脱しました。現在高度3万5000。緩やかに降下中です。高度3万からの急襲なら5分も掛からず到着。攻撃可能ですわ。」
「解った。メリー、三沢基地をつないでくれ。」
「了解。」
ニッコリ微笑んで、インカムで話をしながら戦術ルームの奥に歩いていくメリッサだった。
その微笑むメリッサと裏腹に、余計、渋い顔になる御舩だった。
その背後からメリッサが戻って来た。
「閣下、三沢のフランクリン宙空准将です。」
御舩は、左腕を口元に近寄せた。
「うむ。ありがとう。……准将、御舩です。ムーンリバーを半分お借りしたいのですが……」
巨大モニターの前で話す御舩少将と、それを見つめるメリッサ・ガー・サイオン秘書官だった。
◇ ◇
厚い雲の合間を突き抜けて、鈴木絵里の言う、パンダ・ガールズを乗せて飛び上がったきよし・布村タンデムモービル。
( 40ミリカノン砲2門の負担が大きいため、バーニア出力を80パーセントに落とします。その為、飛行高度は高度1200メートルが限界です。少尉?着陸地点はどういたしますか?着陸プロトコルのご指示を。 )
「通常通りのカエル着地で。派手にいくよエイモス。カウンター予測は?追尾されているか?」
( はい。敵HARMOR、各機から追尾されています。しかし、まだロックオンも対空ミサイルを発射した信号もありません。 )
「この機体の認識信号はバートワンのままか?」
( はい。バードワンのままです。ご指示通り、派手に発信しています。ロックオンレーダーの放射も感知していません。この機体は敵に鹵獲されたと認識はないと思います。ほぼ全部隊のHARMORから通常のフェイズド・アレイ・レーダーの周波数の電波を感知しています。混乱している為、敵は味方同士にも疑心暗鬼になっている証拠と思われます。少尉、バーニア噴射停止、30秒前です。 )
「了解!エイモス。それで布村さんも、皆も。」
振り向く布村と、きよしを見つめる4人の少女。
「いよいよ最終決戦ですね。パンダ隊長。」
ガラスシールドを開けて、直接話し掛ける布村。息を飲む4人の少女。
「一度、硬化を解きます。4人共、顔と頭のカバーを。大至急確認して。エイモス!カスケード硬化解除。」
( アーマースーツの硬化を解除します。 )
固定された両腕が自由になりアーマースーツの首元から布を引っ張り顔と頭をカバーし直す4人。そして、手足のマッサージをして、再び中腰、両腕をコクピットの棚の下にギュッと伸ばした4人。佐藤結衣が布村に報告する。
「愛っ。準備完了よ。」
「はい。4人全員OKです。パンダ隊長。」
頼もしく4人を見て、うなずくきよし。
「エイモス、4人のアーマースーツ、バトルモード。」
( 了解致しました。4名のアーマースーツ、バトルモードにカスケード硬化いたします。 )
4名の少女たちのアーマースーツがみるみる内に、外骨格のような濃い小豆色の光沢のあるスーツに変わった。布村が黒、少女たちがアズキ・レッドだ。
顔や頭には打撃に強そうな背骨の様な模様の太い筋が付いている。手首、肘、膝にゴツイサポータの様なガードが付いた。
一見SF映画に出てくるような敵役の宇宙人の様になったのだ。
振り向く布村。
「ウヒョ~!凄い!凄いっ!昔のSF映画のクリンなんちゃら星人みたい!」
( これから当機は敵弾によるコクピットの被弾も予想。防御に強い形態へカスケード硬化致しました。 )
「へぇ~エイモスさん頭いいんだ。って、えっ被弾!被弾って撃たれるの?ね?撃たれるってこと?ちょっとぉ、パンダ隊長。」
「そうです。布村さん!」
(( えーっ! ))
思いっきり目をつむってビビる布村と少女たち。
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