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第7章 第3次世界大戦前夜?
第4話 登場!「内方はじめ」
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対馬市を望む厳原港では、集まった避難民の救助活動が始まっていた。
潜水艦によるピストン輸送が順調に進められている。
その厳原港の貨物埠頭で、自衛隊の女性医官が、他の2名の男性医官達と何やら準備をしていた。
そこへ幹部男性が独り走って来た。
「須崎2等陸尉、須崎先生!先生っ。」
「あぁ、あー!田中対馬司令!」
立ち止まり、敬礼をする田中対馬共同基地司令と、須崎2等陸尉。
女医の後ろの2名の男性医官も敬礼をした。
田中と須崎。
この2人は捕虜だった約200名の日本人女性を助けた立役者だった。
「須崎2等陸尉、貴方へ連絡に来ました。あの保護をした女性たちは無事に博多湾に着きました。福岡基地の軍病院と防衛医大北九州病院で検査、治療致します。本当にありがとうございました。」
「いえ、田中司令こそ、本当にご苦労様でした。そして、救援医療物資もありがとうございます。これで、今度は市民ではなく、負傷した同志自衛隊員、日本国軍の兵士を助けることが出来ますわ。でも司令。こんな局面になるとは。撤退に次ぐ撤退。前線の後退で、正直~私、司令の事を疑っていたんですが、まさかご自分でほふく前進して危険な救助活動に向かうとは。お気持ちを疑って申し訳ございません。」
「はははっ。出来損ないの司令官で申し訳ない。私も私で、妻と長女が未だに行方不明で。いてもたってもいられなくて。ほふく前進で女性達を助けに行ってしまった。年甲斐もなく。あはははっ。」
「えっ?ご長女と奥様に連絡が取れない……そうでしたか。でも、田中司令もご無事で何よりです。」
「いえ、須崎先生こそご無事で。」
そこへ、シーラス潜水艦「伊-450 甲型潜」搭乗の上級士官と思われる制服士官が軽く走ってきた。
先頭を走る士官は、深緑の制帽と制服。
詰襟には階級章、胸には戦役ごとの略式胸章が左胸に飾る男性だった。
( タタタタッ! )
そして、後からに少し変わった装備の男女5人が走って来たのだ。
( ザザザザザッ! )
( ザザザザザッ! )
その6人が田中の元に駆けて来て、前で止まり敬礼をした。
(( ザザッ! ))
一歩前に出る尉官クラスの男性士官だった。
「失礼します。田中司令長官。シーラス日本・情報特務科、大尉(だいい)職の内方はじめです。」
敬礼する士官とニッコリ笑顔になる田中対馬司令長官だった。(たいい)と(だいい)をあえて言い分けているから、海軍か宙空軍かと思った田中だった。
(( ザザッ! ))
その士官の後ろの5人も敬礼をした。
軽く後ろの兵士を覗いてから5人の兵士に再度敬礼する田中対馬長官。
5人の兵士は手を後ろに組んで休めの姿勢をとった。
少し彼らの装備が気になり、見渡す田中。
内方のシーラス士官制服を除く5人の装備は、初めて見る独特のバトル・アーマーだったのだ。
ボディー側面に濃い小豆色のラインが付いた最新の濃いグレーのアーマー・アンダー・スーツ。
軽装備ベストと脚部アタッチメントを装着している。
機能的に見えるが、知らない最新装備が装着してあった。
ベストやアタッチメントの内側には、肩から腕にかけて反射が変わると浮き出る細い幾何学模様が描かれているのが解る。
そしてスリムで流線型の最先端のEM対応ヘッドギア(ヘルメット)を被り、恐らくアサルトライフルなどだろう、見たことのない軽武装をした大柄の男女兵士、バトラーだった。
ほとんどSF映画の世界の様だ。
目を見張る田中。
眉を上げて握手の手を差し伸べた。
「初めまして内方大尉。何から何まで有難うございました。防衛庁と自衛隊本所との通信が出来なくなり困っていた私たちに、数々の情報と作戦の流れを教えて下さって、本当にありがとうございます。大尉の仰る通り無理に反撃せず、ここまで市民を連れて後退して正解でした。」
「え!」
驚く須崎。
撤退に次ぐ撤退で、須崎が弱気の司令官と田中を思っていたのが、実はしっかりシーラスと打ち合わせの上の行動だったこと知って、手の平を口に当てて下を向いた。
潜水艦によるピストン輸送が順調に進められている。
その厳原港の貨物埠頭で、自衛隊の女性医官が、他の2名の男性医官達と何やら準備をしていた。
そこへ幹部男性が独り走って来た。
「須崎2等陸尉、須崎先生!先生っ。」
「あぁ、あー!田中対馬司令!」
立ち止まり、敬礼をする田中対馬共同基地司令と、須崎2等陸尉。
女医の後ろの2名の男性医官も敬礼をした。
田中と須崎。
この2人は捕虜だった約200名の日本人女性を助けた立役者だった。
「須崎2等陸尉、貴方へ連絡に来ました。あの保護をした女性たちは無事に博多湾に着きました。福岡基地の軍病院と防衛医大北九州病院で検査、治療致します。本当にありがとうございました。」
「いえ、田中司令こそ、本当にご苦労様でした。そして、救援医療物資もありがとうございます。これで、今度は市民ではなく、負傷した同志自衛隊員、日本国軍の兵士を助けることが出来ますわ。でも司令。こんな局面になるとは。撤退に次ぐ撤退。前線の後退で、正直~私、司令の事を疑っていたんですが、まさかご自分でほふく前進して危険な救助活動に向かうとは。お気持ちを疑って申し訳ございません。」
「はははっ。出来損ないの司令官で申し訳ない。私も私で、妻と長女が未だに行方不明で。いてもたってもいられなくて。ほふく前進で女性達を助けに行ってしまった。年甲斐もなく。あはははっ。」
「えっ?ご長女と奥様に連絡が取れない……そうでしたか。でも、田中司令もご無事で何よりです。」
「いえ、須崎先生こそご無事で。」
そこへ、シーラス潜水艦「伊-450 甲型潜」搭乗の上級士官と思われる制服士官が軽く走ってきた。
先頭を走る士官は、深緑の制帽と制服。
詰襟には階級章、胸には戦役ごとの略式胸章が左胸に飾る男性だった。
( タタタタッ! )
そして、後からに少し変わった装備の男女5人が走って来たのだ。
( ザザザザザッ! )
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その6人が田中の元に駆けて来て、前で止まり敬礼をした。
(( ザザッ! ))
一歩前に出る尉官クラスの男性士官だった。
「失礼します。田中司令長官。シーラス日本・情報特務科、大尉(だいい)職の内方はじめです。」
敬礼する士官とニッコリ笑顔になる田中対馬司令長官だった。(たいい)と(だいい)をあえて言い分けているから、海軍か宙空軍かと思った田中だった。
(( ザザッ! ))
その士官の後ろの5人も敬礼をした。
軽く後ろの兵士を覗いてから5人の兵士に再度敬礼する田中対馬長官。
5人の兵士は手を後ろに組んで休めの姿勢をとった。
少し彼らの装備が気になり、見渡す田中。
内方のシーラス士官制服を除く5人の装備は、初めて見る独特のバトル・アーマーだったのだ。
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軽装備ベストと脚部アタッチメントを装着している。
機能的に見えるが、知らない最新装備が装着してあった。
ベストやアタッチメントの内側には、肩から腕にかけて反射が変わると浮き出る細い幾何学模様が描かれているのが解る。
そしてスリムで流線型の最先端のEM対応ヘッドギア(ヘルメット)を被り、恐らくアサルトライフルなどだろう、見たことのない軽武装をした大柄の男女兵士、バトラーだった。
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「え!」
驚く須崎。
撤退に次ぐ撤退で、須崎が弱気の司令官と田中を思っていたのが、実はしっかりシーラスと打ち合わせの上の行動だったこと知って、手の平を口に当てて下を向いた。
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