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第1章 ヘッドギア。
第1話 大浴場、浴衣準備よし。
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椎葉きよし、ジェシカ、オディアがお泊りする第1雅ホテルの特別迎賓室。
そのホテルのきよしたちの宿泊部屋では、すっかりジェシカたちと打ち解けた、愛子たちの女子高校生グループ5人との談笑が続いていた。
ジェシカとオディアも、楽しく話している。
2人のきよしネタで、大笑いする女性軍団。
( あはは! )
( うそー!マジーッ、オディアちゃん。あはははっ。 )
( もう、きよちゃんのきよちゃんたる、所以のような話ね! )
( うわ~!めっちゃお腹痛い~っ!あはははっ~! )
その横で、背中を向けて映画でも流そうと思い大型スクリーンのシステムリモコンをいじってチャンネルを変えているきよし。
( パンダ隊長~マジっすか?あはははっ~! )
( え~、え~!マジーッ、ぐぁ~はははっ! )
廊下には特別迎賓室から廊下に漏れる楽しい笑いの声。
その声がする部屋へ、女将と浴衣を持った着物を着たスタッフの2人が上品に歩いていく。
部屋の入り口で、声を掛ける布村愛子の母。
母の後ろでは、着物を着た別のスタッフたちが、バルトシュや小林の別部屋をノックして声を掛けていた。
( ……トン、トン。 )
「はーい。」
返事をする愛子。
部屋のインターホンに話しかける恵子ママ。
( お楽しみの所、失礼いたします。椎葉様入ってもよろしいでしょうか? )
椅子のインターホン・ボタンを押して話すきよし。
「あ、あっはい。はい、どうぞ、どうぞ。おねがいしますぅ。」
話を止めて振り向くオディアと6人の女性軍団。
女将の恵子ママと着物姿のスタッフが部屋に入ってきた。
「は~い。失礼いたします~。」
オディアがピョンピョン飛びながら入れ口の恵子ママに向かった。
オディアの頭を優しくなでる恵子ママ。
「はい、オディアちゃん。皆さんも~温泉に入りましょうね。今、一般のお客様はお食事が始まったばかりですので、大浴場にゆっくり入れますわよ。愛ちゃんたちも。本日のご宴会とお食事は、今晩7時30分からです。地下1階の大広間でお願いいたします。」
モニターの時計を見る一同。
「明日のお朝食はお部屋でご用意出来ますが、椎葉様?明日のお朝食。このお部屋で、他のお部屋の皆さんとご一緒で召し上がりますか?小林様、カミンスキ様と、皆様で朝食をお食べになりますか?個別のお部屋で召し上がりますか?」
「あっ、あ、明日の朝食?えー……。」
ジェシカを見るきよし。
和室に小さく人差し指で差しながら、ニコニコしてうなずくジェシカ。
「あ、はい!この部屋で、みんなでお願いいたします。」
「かしこまりました。では、浴衣とタオル類ご用意しました。」
トレーに重ねて運んで来た着替えをスタッフと運ぶ女将。
「愛ちゃん、しっかり大浴場とか、入浴後のお好みコンシェ(お部屋カクテルサービス)とか、ご案内してね。」
「はい、ママ。了解。」
「あ、サっちゃん、大きい浴衣はこっちね。教えてあげてね。椎葉様のは、これ。お願いね。」
「あ、はい。叔母さん、ありがとうございます。じゃ、ジェシカさんこっちこっち。」
ポカ~ンとしている薄らボケのきよし。
きよしにはどこか、見覚えや聞き覚えがある布村恵子ママの顔を見てから、天井に目を向けて考えていた。
そんなきよしを見て微笑む恵子ママと、きよしをほっておいて勝手に答える愛子。
「ママ、了解。」
「叔母さん、いろいろすみません。」
中村・スーザン・幸子と愛子が立ち上がり、スタッフから浴衣を預かった。
「結衣ちゃん。麗ちゃん、絵里ちゃんもゆっくりしてね。それでは失礼いたします。」
(( はい、叔母さん。ありがとうございます。 ))
上品に挨拶してから、部屋を出る恵子ママとスタッフだった。
( バタン。 )
「じゃ、じゃー浴衣に着替えましょうか?」
腕組をして、何かを思い出そうとするきよしを、チロッと見る7人の女性軍団。
これから女性達が浴衣に着替えをするのを、気が付かないきよしだった。
「思い出せない。どこかで聞いた覚えあるおばさんなんだよなぁ。」
きよしは引き続きリモコンなどオーディオをいじろうとしていた。
再び布村が目をつむって大きな声を出す。
「ゴホンッ!え~じゃぁー、浴衣に女の子。全員着替えますわぁー。ジー!」
声を合わせて言う女性軍団とオディア。
(( ジーッ! ))
( キャハハ、ジー、ジー!バカ兄ちゃん、ジー、ジー、キャハハ。 )
全女子の目線に気が付くきよし。
「ゲッ!」
後ろを見て慌ててキョロキョロした。
直ぐ反応する愛子とジェシカ。
「ゲッて何よ、ゲッって!パンダ隊長~っ。」
「そうよ、ゲッて何よ、ゲッて。きよちゃん。アハハ!」
( こりゃ、いかん。タッタッタッター、バタンッ! )
大きな背中を丸めて、浴衣を持って奥の寝室に逃げたきよし。
( アハハハッ! )
( こりゃ、いかんって表現古くなぃ?あはははっ~! )
笑う女軍団。
笑いもひと段落すると、ジェシカが、オディアの着替えを始めた。
「さぁ着替えましょう!うわ~、ちびっ子サイズの浴衣!めっちゃ可愛いぃ。あはは!はい、オディちゃん。キャハ。可愛いいわ。はい、お着替えしょうね。ちびっ子用の浴衣って可愛い。凄い凄い。」
大喜びのジェシカだった。
みんなで楽しく浴衣に着替え始めた。
そのホテルのきよしたちの宿泊部屋では、すっかりジェシカたちと打ち解けた、愛子たちの女子高校生グループ5人との談笑が続いていた。
ジェシカとオディアも、楽しく話している。
2人のきよしネタで、大笑いする女性軍団。
( あはは! )
( うそー!マジーッ、オディアちゃん。あはははっ。 )
( もう、きよちゃんのきよちゃんたる、所以のような話ね! )
( うわ~!めっちゃお腹痛い~っ!あはははっ~! )
その横で、背中を向けて映画でも流そうと思い大型スクリーンのシステムリモコンをいじってチャンネルを変えているきよし。
( パンダ隊長~マジっすか?あはははっ~! )
( え~、え~!マジーッ、ぐぁ~はははっ! )
廊下には特別迎賓室から廊下に漏れる楽しい笑いの声。
その声がする部屋へ、女将と浴衣を持った着物を着たスタッフの2人が上品に歩いていく。
部屋の入り口で、声を掛ける布村愛子の母。
母の後ろでは、着物を着た別のスタッフたちが、バルトシュや小林の別部屋をノックして声を掛けていた。
( ……トン、トン。 )
「はーい。」
返事をする愛子。
部屋のインターホンに話しかける恵子ママ。
( お楽しみの所、失礼いたします。椎葉様入ってもよろしいでしょうか? )
椅子のインターホン・ボタンを押して話すきよし。
「あ、あっはい。はい、どうぞ、どうぞ。おねがいしますぅ。」
話を止めて振り向くオディアと6人の女性軍団。
女将の恵子ママと着物姿のスタッフが部屋に入ってきた。
「は~い。失礼いたします~。」
オディアがピョンピョン飛びながら入れ口の恵子ママに向かった。
オディアの頭を優しくなでる恵子ママ。
「はい、オディアちゃん。皆さんも~温泉に入りましょうね。今、一般のお客様はお食事が始まったばかりですので、大浴場にゆっくり入れますわよ。愛ちゃんたちも。本日のご宴会とお食事は、今晩7時30分からです。地下1階の大広間でお願いいたします。」
モニターの時計を見る一同。
「明日のお朝食はお部屋でご用意出来ますが、椎葉様?明日のお朝食。このお部屋で、他のお部屋の皆さんとご一緒で召し上がりますか?小林様、カミンスキ様と、皆様で朝食をお食べになりますか?個別のお部屋で召し上がりますか?」
「あっ、あ、明日の朝食?えー……。」
ジェシカを見るきよし。
和室に小さく人差し指で差しながら、ニコニコしてうなずくジェシカ。
「あ、はい!この部屋で、みんなでお願いいたします。」
「かしこまりました。では、浴衣とタオル類ご用意しました。」
トレーに重ねて運んで来た着替えをスタッフと運ぶ女将。
「愛ちゃん、しっかり大浴場とか、入浴後のお好みコンシェ(お部屋カクテルサービス)とか、ご案内してね。」
「はい、ママ。了解。」
「あ、サっちゃん、大きい浴衣はこっちね。教えてあげてね。椎葉様のは、これ。お願いね。」
「あ、はい。叔母さん、ありがとうございます。じゃ、ジェシカさんこっちこっち。」
ポカ~ンとしている薄らボケのきよし。
きよしにはどこか、見覚えや聞き覚えがある布村恵子ママの顔を見てから、天井に目を向けて考えていた。
そんなきよしを見て微笑む恵子ママと、きよしをほっておいて勝手に答える愛子。
「ママ、了解。」
「叔母さん、いろいろすみません。」
中村・スーザン・幸子と愛子が立ち上がり、スタッフから浴衣を預かった。
「結衣ちゃん。麗ちゃん、絵里ちゃんもゆっくりしてね。それでは失礼いたします。」
(( はい、叔母さん。ありがとうございます。 ))
上品に挨拶してから、部屋を出る恵子ママとスタッフだった。
( バタン。 )
「じゃ、じゃー浴衣に着替えましょうか?」
腕組をして、何かを思い出そうとするきよしを、チロッと見る7人の女性軍団。
これから女性達が浴衣に着替えをするのを、気が付かないきよしだった。
「思い出せない。どこかで聞いた覚えあるおばさんなんだよなぁ。」
きよしは引き続きリモコンなどオーディオをいじろうとしていた。
再び布村が目をつむって大きな声を出す。
「ゴホンッ!え~じゃぁー、浴衣に女の子。全員着替えますわぁー。ジー!」
声を合わせて言う女性軍団とオディア。
(( ジーッ! ))
( キャハハ、ジー、ジー!バカ兄ちゃん、ジー、ジー、キャハハ。 )
全女子の目線に気が付くきよし。
「ゲッ!」
後ろを見て慌ててキョロキョロした。
直ぐ反応する愛子とジェシカ。
「ゲッて何よ、ゲッって!パンダ隊長~っ。」
「そうよ、ゲッて何よ、ゲッて。きよちゃん。アハハ!」
( こりゃ、いかん。タッタッタッター、バタンッ! )
大きな背中を丸めて、浴衣を持って奥の寝室に逃げたきよし。
( アハハハッ! )
( こりゃ、いかんって表現古くなぃ?あはははっ~! )
笑う女軍団。
笑いもひと段落すると、ジェシカが、オディアの着替えを始めた。
「さぁ着替えましょう!うわ~、ちびっ子サイズの浴衣!めっちゃ可愛いぃ。あはは!はい、オディちゃん。キャハ。可愛いいわ。はい、お着替えしょうね。ちびっ子用の浴衣って可愛い。凄い凄い。」
大喜びのジェシカだった。
みんなで楽しく浴衣に着替え始めた。
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