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第7章 バトル・オブ・苫小牧。敵本隊上陸。
第6話 カミンスキ中隊!突撃ーっ!
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千歳シーラスワン・ウーラノスCDCのオペレーションルーム。
ボーチャンから送られるその苫小牧海岸、直上の衛星映像。
キモサブ「小型突撃特殊潜航艇」のビーチングした直上の映像だった。
銀髪の女性士官が、後ろから走って来た女性型WALKERが持って来た、テーブル付の椅子に座る映像が正面巨大モニターに映っていた。
何かの書類をテーブルに置いて、ペラペラとめくり始める。
後ろから来た女型WALKERが置いた端末に電源を入れた。シーラスワンの解析モニターには撮影したその書類や端末に漢人特有の簡体字が表示され、解析を始めていた。
正面を睨んだままの御舩。
その衛星画面。座っている高齢の女性司令官が真上、そう、衛星画面に向かって顔を上げてから、ニッコリ微笑んだ。
そうだ、高高度から撮影されていう事などあらかじめ解っているのだ。
シーラスお得意の、神の杖などの広域兵器類。
市街地も近く味方兵力が近接地にいる為、使えない事も計算に入れていたのだ。
被害範囲の広い衛星兵器は、使えないとAXISは計算していた。
そして、鼻で笑った。
また、苦笑いしながらペラペラわざとらしく、書類をめくり始める。
眉間にシワを寄せる御舩。
その御舩が珍しく怒涛した。ブチ切れた。
「うっ。バルトッシュ!第10急襲突撃中隊っ!突っ込め!」
(( イエッサー!))
コクピットで、力強い敬礼をするバルトッシュたち。
そして、ゆっくり操縦桿を両手で握り中隊に号令を掛け始める。
バルトッシュ中隊のメインフレームはAIエイモスへ完全に切り替わっていた為、シーラスマザーの偽情報も無く、現千歳シーラスの命令が唯一有効な部隊だった。
AXISの、追加部隊の投入が90パーセント以上の確率で無い事が解った現在、いかなる理由があっても、戦闘を停止する理由など無いのだ。
1機でも多く、1人でも多く敵を倒した方が勝者なのだ。
祖国を守れる可能性が高まるのだ。
それが防衛迎撃戦闘なのだ。
それを嫌と言う程理解している御舩だった。
しかしだ。
数の論理から、恐らくバルトッシュ中隊に勝機は無い。全滅するであろう。でも、祖国を守る為の決死の判断をした御舩だった。
それを知ってか知らぬか、号令を掛ける軍人、バルトシュ・カミンスキーJWK中佐だった。
「さぁ!野郎ども!(イエッサー!)命令は下った。JWコスモス第1機動装甲部隊の肝っ玉を見せよーぞ!(イエッサー!)」
全中隊の15機、上半身につけられた新型ハード・アウター・アーマーと、出発前に黄技術部長が言っていた自動牽吊バーニアの沢山の噴射孔が真っ白い炎を噴き出し始める。
( ヒュィーン……ゴゴゴゴゴー! )
15機、一斉のバーニア噴射。
左右のビルが崩れ始めた。
地面を揺るがす噴射と、青空に吹き上がる巨大な噴射煙。
( 中隊っー!突撃っー! )
(( オォォーッ!))
一斉に走り始めるバルトッシュ中隊。
巨大ロボットが走り進む後では、次々にビル、建物が崩壊した。
ボーチャンから送られるその苫小牧海岸、直上の衛星映像。
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何かの書類をテーブルに置いて、ペラペラとめくり始める。
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正面を睨んだままの御舩。
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そうだ、高高度から撮影されていう事などあらかじめ解っているのだ。
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市街地も近く味方兵力が近接地にいる為、使えない事も計算に入れていたのだ。
被害範囲の広い衛星兵器は、使えないとAXISは計算していた。
そして、鼻で笑った。
また、苦笑いしながらペラペラわざとらしく、書類をめくり始める。
眉間にシワを寄せる御舩。
その御舩が珍しく怒涛した。ブチ切れた。
「うっ。バルトッシュ!第10急襲突撃中隊っ!突っ込め!」
(( イエッサー!))
コクピットで、力強い敬礼をするバルトッシュたち。
そして、ゆっくり操縦桿を両手で握り中隊に号令を掛け始める。
バルトッシュ中隊のメインフレームはAIエイモスへ完全に切り替わっていた為、シーラスマザーの偽情報も無く、現千歳シーラスの命令が唯一有効な部隊だった。
AXISの、追加部隊の投入が90パーセント以上の確率で無い事が解った現在、いかなる理由があっても、戦闘を停止する理由など無いのだ。
1機でも多く、1人でも多く敵を倒した方が勝者なのだ。
祖国を守れる可能性が高まるのだ。
それが防衛迎撃戦闘なのだ。
それを嫌と言う程理解している御舩だった。
しかしだ。
数の論理から、恐らくバルトッシュ中隊に勝機は無い。全滅するであろう。でも、祖国を守る為の決死の判断をした御舩だった。
それを知ってか知らぬか、号令を掛ける軍人、バルトシュ・カミンスキーJWK中佐だった。
「さぁ!野郎ども!(イエッサー!)命令は下った。JWコスモス第1機動装甲部隊の肝っ玉を見せよーぞ!(イエッサー!)」
全中隊の15機、上半身につけられた新型ハード・アウター・アーマーと、出発前に黄技術部長が言っていた自動牽吊バーニアの沢山の噴射孔が真っ白い炎を噴き出し始める。
( ヒュィーン……ゴゴゴゴゴー! )
15機、一斉のバーニア噴射。
左右のビルが崩れ始めた。
地面を揺るがす噴射と、青空に吹き上がる巨大な噴射煙。
( 中隊っー!突撃っー! )
(( オォォーッ!))
一斉に走り始めるバルトッシュ中隊。
巨大ロボットが走り進む後では、次々にビル、建物が崩壊した。
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