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第6章 バトル・オブ・苫小牧。戦地からの脱出。
第6話 トルネード!対空戦闘開始せよ。
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イナゴの大群の下、海面スレスレで更に加速するオスプレイ3。
「では!フェニックス!行きますよ!」
「よし!行けーっ、ブルーノート!」
「ブレイクッ!」
海面から急上昇ロールをするオスプレイ3。
( ズバババー! )
噴射炎が海面を叩くと、矢のように弾かれてHARMORのど真ん中に侵入した。
「うぐぐぐ! エイモス!バレルロール開始でボタン、放出!」
( 了解、バレルロール開始と共にボタン放出します。 )
「ブルーノート!行けー、トルネードッ!」
上昇から水平飛行になった。
ブルーノート得意の障害物トルネード、バレルロールマニューバが始まった。
螺旋状に大きく回転しながら飛ぶオスプレイ3。
もちろん左右上下に、敵モービルを巧く避けながら飛行する。
同時に噴射されるボタン発信機。
後方に抜けるまで、約20機近くの敵モービルに発信機を取り付ける事が出来たのだ。
何よりも後方を飛ぶ司令級のコマンダーモービルに引っ付いてくれたのだ。
最後尾を抜けてまた、海面に向かってキリモミ降下するオスプレイ3だった。
海面スレスレを飛び始めると、上空から40ミリカノンを撃ち始める敵、モービル。
「よっしゃー!はははっ。どうです!トルネード成功です。少佐!」
後ろを振り向いて、また後方上部を首を下げて覗いて見るフェニックスだった。
「さぁ、ゲストを迎えに行くかブルーノート。」
「はい、少尉殿!イネーシャコントロール・50パーセント。」
( 了解。イネーシャコントロール開始。機内イネーシャ、50パーセントに回復させます。 )
室内の振動や揺れがほぼ無くなった。
ニカっと目が笑うブルーノートだった。
オスプレイ3の周囲に、無数の水柱が立ち続ける海面。
( バッシュ!バシュ!バシュ! )
敵の放った40ミリ砲弾が1発も当たらないのだ。
後方に上がる水柱を尻目に海面スレスレを猛スピードで八雲達を救助に向かうオスプレイ3。
「こちらフェニックス。こちらフェニックス!ボーチャン?ドゥユーカピー?」
「こちらボーチャン、カピーザッ!」
「超長波ボタン発信機放出終了。繰り返す超長波ボタン発信機放出終了。カピー。」
「アイカピーザッ!19機の敵マークを衛星軌道より確認した。既に対空迎撃に移っている。現在、7機の司令級モービル撃墜を確認した。協力感謝する。カピー!」
ブルーノートの肩を掴みニッコリするフェニックス。
「よしっ!」
握りコブシを挙げるブルーノート。
「アイカピーザッ!これよりゲストの救出に向かう。カピー。」
「カピーザッ。成功を祈る。オーバー。」
「ラジャー!」
そこですかさずエイモスから連絡が入った。
( フェニックス、ブルーノート? )
「はい?エイモス。何?」
操縦席の中央、白木を使った高級なAI状況モニターに少し、かがんで聴く2人。
( ボーチャンのアメリカ・北米チームの情報武官より報告があります。 )
首を傾げるブルーノート。
「アメリカってぇ?アレースちゃう、ボーチャンの接続かいな?こっちの接続がバレとるんかい?ほんまかぁ?ちょい待ちや!」
コンソールでチェックを始めるブルーノート。すかさずエイモスがしゃべる。
( 違います! )
「あー、ほなら、あれやあれ!」
( あれって、なによ。 )
「北米チームと言ったら、あれやんか。」
( だから、なによ。こっちが報告するのに、何を答えようしてんねん、アホか!何処のマダラボケのオトンやねん。マジな話やんか!黙って聞けーっちゅうねん。 )
目をパチパチして、AIモニターを見るフェニックス。
それから、ジーッと冷たい目でブルーノートを見た。
たまに関西弁でケンカするAIエイモスと、大阪府吹田市出身のブルーノート。
「え?エイモス、なんでやねん!」
「クドイ!ブルー!」
怒る東久子。
「あ、あ、御免なさい。」
( ふうー!もうブルーええからぁ。鬱陶しい、絡まんといて。ゴホンっ!それでは、もとい。フェニックス、ブルーノート? )
「はい。」
「はい。」
目を合わせる2人。
フェニックスが腕を組んだ。
( 敵、威力偵察部隊の戦闘初動における民間人の死傷者報告がアメリカ・北米チームから入りました。 )
「え!そうなん!」
しまった!と、バツの悪い顔をするブルーノート。そんな相方を見てから、厳しい目の表情になるフェニックス。
( 死亡者は1名。苫小牧フェリーターミナル、大東警備保証の飯田和明部長。重傷者4名、3名は意識不明ですが、生命に別状はありません。その他15名。軽症および無傷で保護されました。 )
「ほー。それで、重傷者の3名は誰?」
( はい。大東警備保証の竹谷君絵さん。苫小牧市役所出張所、加藤欽一課長。同じく須川麻衣さん。 )
「エイモス、港湾事務所の方は?」
( 3名は無事で、洞爺臨時避難所で治療中です。高橋副組合長は重傷ですが意識は有ります。川橋さん、早乙女さんの2名は打撲による軽症です。 )
「了解。」
直ぐに装甲支援車の磐田に連絡するフェニックスだった。
「磐田隊長?聞こえますか?ユーカピー?」
「では!フェニックス!行きますよ!」
「よし!行けーっ、ブルーノート!」
「ブレイクッ!」
海面から急上昇ロールをするオスプレイ3。
( ズバババー! )
噴射炎が海面を叩くと、矢のように弾かれてHARMORのど真ん中に侵入した。
「うぐぐぐ! エイモス!バレルロール開始でボタン、放出!」
( 了解、バレルロール開始と共にボタン放出します。 )
「ブルーノート!行けー、トルネードッ!」
上昇から水平飛行になった。
ブルーノート得意の障害物トルネード、バレルロールマニューバが始まった。
螺旋状に大きく回転しながら飛ぶオスプレイ3。
もちろん左右上下に、敵モービルを巧く避けながら飛行する。
同時に噴射されるボタン発信機。
後方に抜けるまで、約20機近くの敵モービルに発信機を取り付ける事が出来たのだ。
何よりも後方を飛ぶ司令級のコマンダーモービルに引っ付いてくれたのだ。
最後尾を抜けてまた、海面に向かってキリモミ降下するオスプレイ3だった。
海面スレスレを飛び始めると、上空から40ミリカノンを撃ち始める敵、モービル。
「よっしゃー!はははっ。どうです!トルネード成功です。少佐!」
後ろを振り向いて、また後方上部を首を下げて覗いて見るフェニックスだった。
「さぁ、ゲストを迎えに行くかブルーノート。」
「はい、少尉殿!イネーシャコントロール・50パーセント。」
( 了解。イネーシャコントロール開始。機内イネーシャ、50パーセントに回復させます。 )
室内の振動や揺れがほぼ無くなった。
ニカっと目が笑うブルーノートだった。
オスプレイ3の周囲に、無数の水柱が立ち続ける海面。
( バッシュ!バシュ!バシュ! )
敵の放った40ミリ砲弾が1発も当たらないのだ。
後方に上がる水柱を尻目に海面スレスレを猛スピードで八雲達を救助に向かうオスプレイ3。
「こちらフェニックス。こちらフェニックス!ボーチャン?ドゥユーカピー?」
「こちらボーチャン、カピーザッ!」
「超長波ボタン発信機放出終了。繰り返す超長波ボタン発信機放出終了。カピー。」
「アイカピーザッ!19機の敵マークを衛星軌道より確認した。既に対空迎撃に移っている。現在、7機の司令級モービル撃墜を確認した。協力感謝する。カピー!」
ブルーノートの肩を掴みニッコリするフェニックス。
「よしっ!」
握りコブシを挙げるブルーノート。
「アイカピーザッ!これよりゲストの救出に向かう。カピー。」
「カピーザッ。成功を祈る。オーバー。」
「ラジャー!」
そこですかさずエイモスから連絡が入った。
( フェニックス、ブルーノート? )
「はい?エイモス。何?」
操縦席の中央、白木を使った高級なAI状況モニターに少し、かがんで聴く2人。
( ボーチャンのアメリカ・北米チームの情報武官より報告があります。 )
首を傾げるブルーノート。
「アメリカってぇ?アレースちゃう、ボーチャンの接続かいな?こっちの接続がバレとるんかい?ほんまかぁ?ちょい待ちや!」
コンソールでチェックを始めるブルーノート。すかさずエイモスがしゃべる。
( 違います! )
「あー、ほなら、あれやあれ!」
( あれって、なによ。 )
「北米チームと言ったら、あれやんか。」
( だから、なによ。こっちが報告するのに、何を答えようしてんねん、アホか!何処のマダラボケのオトンやねん。マジな話やんか!黙って聞けーっちゅうねん。 )
目をパチパチして、AIモニターを見るフェニックス。
それから、ジーッと冷たい目でブルーノートを見た。
たまに関西弁でケンカするAIエイモスと、大阪府吹田市出身のブルーノート。
「え?エイモス、なんでやねん!」
「クドイ!ブルー!」
怒る東久子。
「あ、あ、御免なさい。」
( ふうー!もうブルーええからぁ。鬱陶しい、絡まんといて。ゴホンっ!それでは、もとい。フェニックス、ブルーノート? )
「はい。」
「はい。」
目を合わせる2人。
フェニックスが腕を組んだ。
( 敵、威力偵察部隊の戦闘初動における民間人の死傷者報告がアメリカ・北米チームから入りました。 )
「え!そうなん!」
しまった!と、バツの悪い顔をするブルーノート。そんな相方を見てから、厳しい目の表情になるフェニックス。
( 死亡者は1名。苫小牧フェリーターミナル、大東警備保証の飯田和明部長。重傷者4名、3名は意識不明ですが、生命に別状はありません。その他15名。軽症および無傷で保護されました。 )
「ほー。それで、重傷者の3名は誰?」
( はい。大東警備保証の竹谷君絵さん。苫小牧市役所出張所、加藤欽一課長。同じく須川麻衣さん。 )
「エイモス、港湾事務所の方は?」
( 3名は無事で、洞爺臨時避難所で治療中です。高橋副組合長は重傷ですが意識は有ります。川橋さん、早乙女さんの2名は打撲による軽症です。 )
「了解。」
直ぐに装甲支援車の磐田に連絡するフェニックスだった。
「磐田隊長?聞こえますか?ユーカピー?」
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