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第4章 バトル・オブ・苫小牧。敵、着上陸侵攻開始せり!
第1話 発見!敵、特殊潜航艇「オルカ」。
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日本時間、朝5時。
日本内閣府のJ-アラートが発せられてから既に60分が経過した。
苫小牧沿岸から津軽海峡までの対潜哨戒任務にあたる自衛隊対潜哨戒機のP-1J改。
P-1J改が、3機で1つの三角形のデルタ編隊を組んで苫小牧沿岸に急行していた。
津軽海峡上空を移動する4つのデルタ編隊が空に消えて行く。
そして早朝の澄んだ蒼壁の海原で、白波を立てて進む、対潜哨戒任務にあたる大規模艦隊の姿があった。
先頭を2列単縦陣で進む海上自衛隊の旧「FFM-63 もがみ」型護衛艦2隻と新型「DD-403 あやなみ」の4隻。
後ろから航行するのは日本国海軍の第2艦隊だ。
中心で進む2隻の大型艦、イージス・アショア型巡洋戦艦、旗艦「CBG-132 ながと」と新型航空母艦の「CV-188 そうりゅう」の2隻が大きな航跡を残し進んでいた。
その周りには護衛する新型「DD-471 まや」型の哨戒・攻撃の高速駆逐艦の10隻が輪形陣で取り囲み、対潜護衛陣形で進んでいた。
総勢18隻の自衛隊・日本国海軍の共同哨戒群だったのだ。
敵潜水母艦と潜水揚陸艇発見の方を受け現場に急行していた。
えりも岬に作られた、球状の国産イージス・アショア基地(自衛隊・日本国軍共同指揮所)から望むと西側方面に白波を立てて急行する共同艦隊の航跡が見えていた。
騒がしいのは、ここ津軽海峡だけではない。
尖閣諸島から石垣、沖縄、長崎、対馬、四国南部、関西圏、東海圏、関東圏、関東圏の大島、日本海方面、北は北海道沿岸全域に渡り、海上自衛隊、海上保安庁、日本国海軍の艦船が日本の海岸線のどこにいても確認出来たのだ。
御舩たち、シーラスがAXISの潜水母艦艦隊の発見の午前3時から1時間も遅れた早朝の4時、J-アラートが内閣府から日本全国に発せられたのだ。
夜明け前には千歳シーラスワンがある北海道は日本政府に先がけて早々に避難準備がなされていた。
すでに敵、着上陸侵攻予想の苫小牧、広尾、浦河、石狩地方は発見時の朝3時には、サイレンが鳴り住民は早々と内陸に避難を始めていたのだ。
どの着上陸予想地には陸上自衛隊、日本国陸軍が着上陸迎撃態勢を敷いて待ち構えている。
その北海道上空の遥か高高度、衛星軌道上。
規則正しく広がる攻撃型監視衛星の一団が配備されていた。
フランス宙軍ステルス監視衛星「ブロンシュ」を中心にならんだモリガンtype1、type2地上監視群。
その監視群を統合制御する大型衛星が、更に、高い高度に浮かんでいた。
その大型衛星のシーラス2ボーチャン。
ボーチャンの球形司令室。
その球形司令室中央空間の3Dモニターを見る2人の女性士官。
その士官に向かって叫ぶフランス宇宙軍チームの女性オペレーター事務武官。
(( 長官!来ました。 ))
「ん!清水!」
「はっ。長官。」
2人は別れてゼロ・グラビティ空間を浮遊し、ソフノフスカはフランスチーム、清水は日本チームの木村と鈴木の後ろに着いた。
フランスチームのモニターには浜厚真の近海の海底から進む楕円の黒い物体がゆっくり進んでいく映像が映っている。
苫小牧の遥か上空、衛星軌道上にいる監視衛星「ブロンシュ」が周囲で監視してるモリガンtype1、type2の映像を集約して送って来ているのだ。
その浜厚真の遠浅の海底深度20メートルで、キャタピラを回し地煙を上げて海底を走る物体。
海底の土砂を巻き上げながら進む、特殊潜航艇の「オルカ」だった。
見方によっては、シャチ(オルカ)と言うよりマッコウクジラが砂煙を舞い上げて海底を這っている様に見える。
当然、千歳シーラスワンなど関係部署に情報が走った。
日本内閣府のJ-アラートが発せられてから既に60分が経過した。
苫小牧沿岸から津軽海峡までの対潜哨戒任務にあたる自衛隊対潜哨戒機のP-1J改。
P-1J改が、3機で1つの三角形のデルタ編隊を組んで苫小牧沿岸に急行していた。
津軽海峡上空を移動する4つのデルタ編隊が空に消えて行く。
そして早朝の澄んだ蒼壁の海原で、白波を立てて進む、対潜哨戒任務にあたる大規模艦隊の姿があった。
先頭を2列単縦陣で進む海上自衛隊の旧「FFM-63 もがみ」型護衛艦2隻と新型「DD-403 あやなみ」の4隻。
後ろから航行するのは日本国海軍の第2艦隊だ。
中心で進む2隻の大型艦、イージス・アショア型巡洋戦艦、旗艦「CBG-132 ながと」と新型航空母艦の「CV-188 そうりゅう」の2隻が大きな航跡を残し進んでいた。
その周りには護衛する新型「DD-471 まや」型の哨戒・攻撃の高速駆逐艦の10隻が輪形陣で取り囲み、対潜護衛陣形で進んでいた。
総勢18隻の自衛隊・日本国海軍の共同哨戒群だったのだ。
敵潜水母艦と潜水揚陸艇発見の方を受け現場に急行していた。
えりも岬に作られた、球状の国産イージス・アショア基地(自衛隊・日本国軍共同指揮所)から望むと西側方面に白波を立てて急行する共同艦隊の航跡が見えていた。
騒がしいのは、ここ津軽海峡だけではない。
尖閣諸島から石垣、沖縄、長崎、対馬、四国南部、関西圏、東海圏、関東圏、関東圏の大島、日本海方面、北は北海道沿岸全域に渡り、海上自衛隊、海上保安庁、日本国海軍の艦船が日本の海岸線のどこにいても確認出来たのだ。
御舩たち、シーラスがAXISの潜水母艦艦隊の発見の午前3時から1時間も遅れた早朝の4時、J-アラートが内閣府から日本全国に発せられたのだ。
夜明け前には千歳シーラスワンがある北海道は日本政府に先がけて早々に避難準備がなされていた。
すでに敵、着上陸侵攻予想の苫小牧、広尾、浦河、石狩地方は発見時の朝3時には、サイレンが鳴り住民は早々と内陸に避難を始めていたのだ。
どの着上陸予想地には陸上自衛隊、日本国陸軍が着上陸迎撃態勢を敷いて待ち構えている。
その北海道上空の遥か高高度、衛星軌道上。
規則正しく広がる攻撃型監視衛星の一団が配備されていた。
フランス宙軍ステルス監視衛星「ブロンシュ」を中心にならんだモリガンtype1、type2地上監視群。
その監視群を統合制御する大型衛星が、更に、高い高度に浮かんでいた。
その大型衛星のシーラス2ボーチャン。
ボーチャンの球形司令室。
その球形司令室中央空間の3Dモニターを見る2人の女性士官。
その士官に向かって叫ぶフランス宇宙軍チームの女性オペレーター事務武官。
(( 長官!来ました。 ))
「ん!清水!」
「はっ。長官。」
2人は別れてゼロ・グラビティ空間を浮遊し、ソフノフスカはフランスチーム、清水は日本チームの木村と鈴木の後ろに着いた。
フランスチームのモニターには浜厚真の近海の海底から進む楕円の黒い物体がゆっくり進んでいく映像が映っている。
苫小牧の遥か上空、衛星軌道上にいる監視衛星「ブロンシュ」が周囲で監視してるモリガンtype1、type2の映像を集約して送って来ているのだ。
その浜厚真の遠浅の海底深度20メートルで、キャタピラを回し地煙を上げて海底を走る物体。
海底の土砂を巻き上げながら進む、特殊潜航艇の「オルカ」だった。
見方によっては、シャチ(オルカ)と言うよりマッコウクジラが砂煙を舞い上げて海底を這っている様に見える。
当然、千歳シーラスワンなど関係部署に情報が走った。
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