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第2章 強者どもの夢の跡。
第2話 エアロシェル展開!衝撃に備えろー!
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爆心地となる地表へ引き続き降下するローマンのチームAA、アタッカー・HARMOR部隊。
(( ヒューン、シュッシュ!シュシュッ、シュワー! ))
ローマンは降下するチームAAの全機の装備品状況、パイロットのバイタル状況などをチェックしていた。
モニターでは、すでに遠すぎてオービターの姿は確認出来ないが、オービター・ビッグワンの場所を示すコンソール・マーカーを上目で見てから不敵な笑顔をした。
いよいよローマンたち、アタッカー・HARMORの仕事が始まるのだ。
ローマンが指示を出す。
「野郎ども!さぁ、さぁ、マズル愚連隊、減速を開始する。アンチショックウェーブ・エアロシェル展開準備!」
(( イエッサー! ))
両腕を上げて、答えるチームAAの全パイロットたち。
ビッグワンのサリーとエバーレイの2人がニッコリと目を合わせて微笑んだ。
そして、直ぐに真顔になって、機長や副機長へ、カウントダウン報告を始めた。
6機の最新鋭HARMORの「ファイティング・スー」が、身を縮めて足元にカプセル状の装備を付け、今度は足を下にして降下していく。
「エアロシェル展開!」
(( イエッサー!エアロ・シェル展開します。!))
(( バフッ!バフッ!))
(( バフッ!バフッ!))
各機の足元で4つの円盤型のエアロシェルが開いたのだ。
ローマンが全機の状況を把握する。
「AA全機、状況報告。AA-2報告まとめ。オーバー。」
「AA1了解。ロジャー。え~シェル本体のカスケード硬化確認、え~強度120!全機確認。アレー・アンテナ周波数、指向性および動体追尾リレーを……AA5、AA5!ビーコン・リレー02をリセットしてくれ。オーバー。(AA2、ロジャー。えーえーこちらAA5……リセットした。AA2、オーバー。?)AA5、ロジャー。AA5のビーコン・リレーの作動確認……よし。全機、アレー・アンテナの稼働確認。オーバー。」
ローマンが全天周モニターの左後ろに、こちらに向かって来る飛翔体をモニターで捕まえた。
ニヤッとするローマン。
すぐに僚機「コヨーテ」のAA-2機より報告が入る。
「こちらAA2。AA12までの降下中、全アタッカー・HARMORのエアロシェル展開確認。オーバー。エアロシェル・レーダー、全機稼働チェック、オーケー。ウィルコ。全機オールグリーンです。AA1(マズル大佐)およびビッグワン?カピー?」
ニッコリして、答える「ビッグワン」機内のエバーレイ・ダン少尉。
「AA2了解。アイカピーザッ!こちらビッグワン。全機確認した。AA2、オーバー。」
同じくHARMORコクピット内で答えるローマン。
「カピーザッ!AA2確認した。よし!」
この足元に開いた、円盤型エアロシェル。
高高度上空からの降下をパラシュート替わりに減速させる目的なのだ。
エアロシェルは着陸すると、半分に分かれコマンダー・HARMOR用のパッシブ・フェーズド・アレー・レーダーの簡易基地となるのだ。
エアロシェルの表面に着いた無数の小さな6角形のレーダー・アレー。
半径3キロの空と陸の移動物体を立体的に、正確に捉えるのだった。
この簡易基地にコマンダー・HARMORがランディング、そしてシステムをリンケージさせ、小隊または中隊をコマンド(司令)するのだ。
そのエアロシェル。
着陸地点の精細な索敵をしながら減速降下しているのだった。
そのデータは全てこれから降下するコマンダー・HARMOR、スナイパー・HARMORとリンケージして、客観的司令部のオービター、ビッグワンで統合集計されるのだ。
今回の作戦では、台湾有事の始動、作戦行動開始、作戦行動遂行、作戦行動の結果確認までは千歳シーラスワンの参謀本部が請け負うが、これから敵の侵略が始まるであろう北海道有事に戦力の集中を円滑に行う為、スナイパー・HARMORの降下が始まる時は、「千歳シーラスワン」から「シーラス・台湾」に台湾防衛に関わる司令権が移管されるのだった。
戦況全ては、タイミングが大切なのだ。
その中間地点のコマンダー・HARMORのオービターからの放出と、降下だった。
その急激に減速するローマンたちのHARMORへ、オービター「ビッグワン」の戦略戦術情報事務武官のエバーレイ・ダン少尉から連絡が入った。
「こちらビッグワン。AA-1、御機の7時の方向、高度1400より4機のマーク2が侵入して来ます。カピー。」
また、チラチラっと席の左下部の球面モニターを見るローマンたち。
ロック追跡表示が浮かぶモニター。
ローマンがカウンターを見ると25秒を切っていた。
エバーレイ・ダン少尉の言うチームAA、ローマンたちが減速しながら降下する真下を、EMS搭載気化爆弾のエアスパーク・マーク2の4機が、マッハ5.5での超音速で進入してきた。
(( キィーンッ!シュッシュッ、シュッシュッ!キィーンゴォォー! ))
「マーク2確認。今、当機の下を通過する。通過した!カピー。」
( ピューッ。スゴいなぁ。 )
( うわー!早ぇ! )
( うひょー! )
( きりもみしながら降下して行った。早っぇー! )
( 早っ。もう早くて見逃したわよ。うふふっ。 )
驚くチームAAのパイロットたち。
「アイカピーザッ!チームAA。ご武運を!オーバー。」
「ビッグワン、ロジャー!ヨッシャーッ!野郎どもっ!全アクティブアーマー最高レベル5で下部方向セット。カノン(新型50ミリ速射砲)構えー!」
(( イエッサーッ! ))
降下しながら背中から50ミリ速射砲を両手に持って身を少し縮めるアタッカー・HARMOR。
腕部、脚部、胸部、背面のアクティブアーマーが開いて下からの衝撃に備えた。
(( ヒューン、シュッシュ!シュシュッ、シュワー! ))
ローマンは降下するチームAAの全機の装備品状況、パイロットのバイタル状況などをチェックしていた。
モニターでは、すでに遠すぎてオービターの姿は確認出来ないが、オービター・ビッグワンの場所を示すコンソール・マーカーを上目で見てから不敵な笑顔をした。
いよいよローマンたち、アタッカー・HARMORの仕事が始まるのだ。
ローマンが指示を出す。
「野郎ども!さぁ、さぁ、マズル愚連隊、減速を開始する。アンチショックウェーブ・エアロシェル展開準備!」
(( イエッサー! ))
両腕を上げて、答えるチームAAの全パイロットたち。
ビッグワンのサリーとエバーレイの2人がニッコリと目を合わせて微笑んだ。
そして、直ぐに真顔になって、機長や副機長へ、カウントダウン報告を始めた。
6機の最新鋭HARMORの「ファイティング・スー」が、身を縮めて足元にカプセル状の装備を付け、今度は足を下にして降下していく。
「エアロシェル展開!」
(( イエッサー!エアロ・シェル展開します。!))
(( バフッ!バフッ!))
(( バフッ!バフッ!))
各機の足元で4つの円盤型のエアロシェルが開いたのだ。
ローマンが全機の状況を把握する。
「AA全機、状況報告。AA-2報告まとめ。オーバー。」
「AA1了解。ロジャー。え~シェル本体のカスケード硬化確認、え~強度120!全機確認。アレー・アンテナ周波数、指向性および動体追尾リレーを……AA5、AA5!ビーコン・リレー02をリセットしてくれ。オーバー。(AA2、ロジャー。えーえーこちらAA5……リセットした。AA2、オーバー。?)AA5、ロジャー。AA5のビーコン・リレーの作動確認……よし。全機、アレー・アンテナの稼働確認。オーバー。」
ローマンが全天周モニターの左後ろに、こちらに向かって来る飛翔体をモニターで捕まえた。
ニヤッとするローマン。
すぐに僚機「コヨーテ」のAA-2機より報告が入る。
「こちらAA2。AA12までの降下中、全アタッカー・HARMORのエアロシェル展開確認。オーバー。エアロシェル・レーダー、全機稼働チェック、オーケー。ウィルコ。全機オールグリーンです。AA1(マズル大佐)およびビッグワン?カピー?」
ニッコリして、答える「ビッグワン」機内のエバーレイ・ダン少尉。
「AA2了解。アイカピーザッ!こちらビッグワン。全機確認した。AA2、オーバー。」
同じくHARMORコクピット内で答えるローマン。
「カピーザッ!AA2確認した。よし!」
この足元に開いた、円盤型エアロシェル。
高高度上空からの降下をパラシュート替わりに減速させる目的なのだ。
エアロシェルは着陸すると、半分に分かれコマンダー・HARMOR用のパッシブ・フェーズド・アレー・レーダーの簡易基地となるのだ。
エアロシェルの表面に着いた無数の小さな6角形のレーダー・アレー。
半径3キロの空と陸の移動物体を立体的に、正確に捉えるのだった。
この簡易基地にコマンダー・HARMORがランディング、そしてシステムをリンケージさせ、小隊または中隊をコマンド(司令)するのだ。
そのエアロシェル。
着陸地点の精細な索敵をしながら減速降下しているのだった。
そのデータは全てこれから降下するコマンダー・HARMOR、スナイパー・HARMORとリンケージして、客観的司令部のオービター、ビッグワンで統合集計されるのだ。
今回の作戦では、台湾有事の始動、作戦行動開始、作戦行動遂行、作戦行動の結果確認までは千歳シーラスワンの参謀本部が請け負うが、これから敵の侵略が始まるであろう北海道有事に戦力の集中を円滑に行う為、スナイパー・HARMORの降下が始まる時は、「千歳シーラスワン」から「シーラス・台湾」に台湾防衛に関わる司令権が移管されるのだった。
戦況全ては、タイミングが大切なのだ。
その中間地点のコマンダー・HARMORのオービターからの放出と、降下だった。
その急激に減速するローマンたちのHARMORへ、オービター「ビッグワン」の戦略戦術情報事務武官のエバーレイ・ダン少尉から連絡が入った。
「こちらビッグワン。AA-1、御機の7時の方向、高度1400より4機のマーク2が侵入して来ます。カピー。」
また、チラチラっと席の左下部の球面モニターを見るローマンたち。
ロック追跡表示が浮かぶモニター。
ローマンがカウンターを見ると25秒を切っていた。
エバーレイ・ダン少尉の言うチームAA、ローマンたちが減速しながら降下する真下を、EMS搭載気化爆弾のエアスパーク・マーク2の4機が、マッハ5.5での超音速で進入してきた。
(( キィーンッ!シュッシュッ、シュッシュッ!キィーンゴォォー! ))
「マーク2確認。今、当機の下を通過する。通過した!カピー。」
( ピューッ。スゴいなぁ。 )
( うわー!早ぇ! )
( うひょー! )
( きりもみしながら降下して行った。早っぇー! )
( 早っ。もう早くて見逃したわよ。うふふっ。 )
驚くチームAAのパイロットたち。
「アイカピーザッ!チームAA。ご武運を!オーバー。」
「ビッグワン、ロジャー!ヨッシャーッ!野郎どもっ!全アクティブアーマー最高レベル5で下部方向セット。カノン(新型50ミリ速射砲)構えー!」
(( イエッサーッ! ))
降下しながら背中から50ミリ速射砲を両手に持って身を少し縮めるアタッカー・HARMOR。
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