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第11章 敵の陽動作戦、残存部隊を殲滅せよ。
第1話 射出!アタッカーHARMOR。
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(( キィーンッ!シュパーッ! ))
(( キィーンッ!シュパ! ))
2機の超大型オービターが依然、急降下を続けている。
ベテランのルフェーブル機長が、AUTOから手動へ切り替えた。
同じく並ぶ僚機の4番機、レイヤー機長もAUTOから手動に切り替えた。
オービター「ビッグマム」の操縦はこの2人のベテラン・パイロットに委ねられるのだ。
その日の気象条件やスタッフたちの進捗状況など加味すると、まだまだ機械を当てに出来なかったのだ。
副機長のオナー大尉に目を合わせてニヒルな笑顔をするルフェーブル機長。
インカムマイクがある喉元に手を当てた。
「ローマン大佐!降下作戦開始します。アタッカー・HARMOR、グループナンバーワン放出します!」
「よし!ラフッ!派手に放出してくれ!」
うなずくルフェーブル機長。副機長のオナー大尉が2番機から6番機までの全機の技術者に指示を出した。
「全機!カタパルト用意!マグネテック・ガイドウェイ出せー!」
リンダ・アイランド上級准尉が答える。
「1番機、カタパルト用意。マグネティック・ガイドウェイ出します。」
2番機から6番機が続けて作業を始めた。
これから高高度上空で3機の機動HARMORを射出する為のカタパルトを出すのだ。
カタパルトは4本のリニア・レール棒で出来た電磁カタパルトなのだ。
このリニア・レール棒は精密な設計な為、アタッカーの2群を放出した後、重量の違うコマンダーHARMORを放出の為、回収しコマンダー放出様に交換されるのだ。
天井に張り付いたペイロードベイ・射出監視所のリンダが腕を上げた。
それを見て扉に立つエンジニアリング・パワードスーツを着たアイダ・ブラン准尉が大きなレバーを引いた。
「Aガイドウェイ、セット。ハッ!」
( ガガガガッー!ガンッ! )
ペイロードベイの床、天井から合計4本のレールバーが後方へ突出した。
突出したと同時に、空気中のチリに反応して、白い稲光が飛ぶ。
( ビリビリビリッ、ビリ! )
時計を見ながらチラ、チラッとパワードスーツたちを見る寝そべるリンダ。
そしてニコッとした。
アタッカー・HARMOR用マグネティック・ガイドウェイのセットと、そのガイドウェイにアンカー・リングの固定作業を終えたペイロード内のパワードスーツを着た技術者たち。
腕を振って扉にいるアイダへ合図する。
「カタパルト、リング固定よし!行けます!」
扉の操作コンソールに居るエンジニアリング・パワードスーツを着たアイダが天上のリンダへ腕を上げる。
「よし!アタッカーグループ、ナンバーワン、パージ(放出)ッ!」
腕を振り落とすリンダの号令と共に、アタッカー・HARMOR3機の固定されたアンカー・リングが、ガバッと射出されたのだ。
(( ビリビリッ!シューシュン! ))
派手な火花と共に、3方に射出されるアタッカーHARMOR。
機体が飛ばされると同時に、目標ラインディングポイントに向かって背面のランドセルバーニアを吹かした。
( ジーン……、ドババババ~ッ! )
まさしく飛んで行ったのだ。
高速で突入降下する3機のアタッカーHARMOR。
( ドン!シュパン! )
( ドドン!シュシュッ!)
瞬時に音速を越えるローマンたちアタッカーHARMOR。ベイパーコーンが3機のローマンたちの機体を包んだ。
減速するオービターとは逆に、地表に向かってロケット・バーニアを吹かして、更に加速するアタッカーHARMOR。
彼らはコマンダーHARMORのランディングポイントへ先に急行して、地上で準備・護衛をするのだ。
船内に回収されず折り畳まれ、後部船舷の外に出たままのHARMOR固定用のアンカーリング。
エンジニア・パワードスーツを着たアイダが固定されたリングを確認して、リンダに合図する。
「よし!射出使用済みアンカーリング、機体外セット完了。」
また腕を上げるリンダ。
「さぁ次いくよ!アタッカーグループ、ナンバーツー、パージ!」
(( シューシュン! ))
第2群のアタッカーHARMOR3機が放出された。
これでアタッカーHARMOR6機全てが放出されたのだ。
次は、オービターの「ビッグマム」が更に高度を下げて、高度1万5千メートル付近でブレイク(急反転)後上昇する。そのブレイク中に第3群と第4群のコマンダーHARMORを放出するのだ。
「第1群、第2群射出済みアンカーリング回収始め!回収後、使用済みマグネティック・ガイドウェイの回収を急げ!」
エンジニアリング・パワードスーツのアイダが腕を上げて壁の端末を操作し始めた。
向かいの扉にいる、相方のパワードスーツが報告する。相方は収納されるアンカーリングの具合を確認するのだ。
( アンカーリング回収始め! )
(( ガラガラガラ、ガラガラガラ。 ))
アンカーリングが折り畳まれたまま、ペイロードベイ内に回収されていく。
そのペイロードベイ内では次のコマンダーHARMORの射出準備で、アンカーリングがゆっくり回りセットされていた。
◇
射出されたローマンたち、6機のアタッカーHARMOR。
目標ランディングポイントにむかって更に加速する。
(( ゴーッ!シュン、シュシュン! ))
(( ゴーッ!シュンシュ!シュン! ))
ミサイルの様に降下するアタッカーHARMOR。
時折、空力の悪い部分にベイパーコーンの薄い雲が現れる。
(( キィーンッ!シュパ! ))
2機の超大型オービターが依然、急降下を続けている。
ベテランのルフェーブル機長が、AUTOから手動へ切り替えた。
同じく並ぶ僚機の4番機、レイヤー機長もAUTOから手動に切り替えた。
オービター「ビッグマム」の操縦はこの2人のベテラン・パイロットに委ねられるのだ。
その日の気象条件やスタッフたちの進捗状況など加味すると、まだまだ機械を当てに出来なかったのだ。
副機長のオナー大尉に目を合わせてニヒルな笑顔をするルフェーブル機長。
インカムマイクがある喉元に手を当てた。
「ローマン大佐!降下作戦開始します。アタッカー・HARMOR、グループナンバーワン放出します!」
「よし!ラフッ!派手に放出してくれ!」
うなずくルフェーブル機長。副機長のオナー大尉が2番機から6番機までの全機の技術者に指示を出した。
「全機!カタパルト用意!マグネテック・ガイドウェイ出せー!」
リンダ・アイランド上級准尉が答える。
「1番機、カタパルト用意。マグネティック・ガイドウェイ出します。」
2番機から6番機が続けて作業を始めた。
これから高高度上空で3機の機動HARMORを射出する為のカタパルトを出すのだ。
カタパルトは4本のリニア・レール棒で出来た電磁カタパルトなのだ。
このリニア・レール棒は精密な設計な為、アタッカーの2群を放出した後、重量の違うコマンダーHARMORを放出の為、回収しコマンダー放出様に交換されるのだ。
天井に張り付いたペイロードベイ・射出監視所のリンダが腕を上げた。
それを見て扉に立つエンジニアリング・パワードスーツを着たアイダ・ブラン准尉が大きなレバーを引いた。
「Aガイドウェイ、セット。ハッ!」
( ガガガガッー!ガンッ! )
ペイロードベイの床、天井から合計4本のレールバーが後方へ突出した。
突出したと同時に、空気中のチリに反応して、白い稲光が飛ぶ。
( ビリビリビリッ、ビリ! )
時計を見ながらチラ、チラッとパワードスーツたちを見る寝そべるリンダ。
そしてニコッとした。
アタッカー・HARMOR用マグネティック・ガイドウェイのセットと、そのガイドウェイにアンカー・リングの固定作業を終えたペイロード内のパワードスーツを着た技術者たち。
腕を振って扉にいるアイダへ合図する。
「カタパルト、リング固定よし!行けます!」
扉の操作コンソールに居るエンジニアリング・パワードスーツを着たアイダが天上のリンダへ腕を上げる。
「よし!アタッカーグループ、ナンバーワン、パージ(放出)ッ!」
腕を振り落とすリンダの号令と共に、アタッカー・HARMOR3機の固定されたアンカー・リングが、ガバッと射出されたのだ。
(( ビリビリッ!シューシュン! ))
派手な火花と共に、3方に射出されるアタッカーHARMOR。
機体が飛ばされると同時に、目標ラインディングポイントに向かって背面のランドセルバーニアを吹かした。
( ジーン……、ドババババ~ッ! )
まさしく飛んで行ったのだ。
高速で突入降下する3機のアタッカーHARMOR。
( ドン!シュパン! )
( ドドン!シュシュッ!)
瞬時に音速を越えるローマンたちアタッカーHARMOR。ベイパーコーンが3機のローマンたちの機体を包んだ。
減速するオービターとは逆に、地表に向かってロケット・バーニアを吹かして、更に加速するアタッカーHARMOR。
彼らはコマンダーHARMORのランディングポイントへ先に急行して、地上で準備・護衛をするのだ。
船内に回収されず折り畳まれ、後部船舷の外に出たままのHARMOR固定用のアンカーリング。
エンジニア・パワードスーツを着たアイダが固定されたリングを確認して、リンダに合図する。
「よし!射出使用済みアンカーリング、機体外セット完了。」
また腕を上げるリンダ。
「さぁ次いくよ!アタッカーグループ、ナンバーツー、パージ!」
(( シューシュン! ))
第2群のアタッカーHARMOR3機が放出された。
これでアタッカーHARMOR6機全てが放出されたのだ。
次は、オービターの「ビッグマム」が更に高度を下げて、高度1万5千メートル付近でブレイク(急反転)後上昇する。そのブレイク中に第3群と第4群のコマンダーHARMORを放出するのだ。
「第1群、第2群射出済みアンカーリング回収始め!回収後、使用済みマグネティック・ガイドウェイの回収を急げ!」
エンジニアリング・パワードスーツのアイダが腕を上げて壁の端末を操作し始めた。
向かいの扉にいる、相方のパワードスーツが報告する。相方は収納されるアンカーリングの具合を確認するのだ。
( アンカーリング回収始め! )
(( ガラガラガラ、ガラガラガラ。 ))
アンカーリングが折り畳まれたまま、ペイロードベイ内に回収されていく。
そのペイロードベイ内では次のコマンダーHARMORの射出準備で、アンカーリングがゆっくり回りセットされていた。
◇
射出されたローマンたち、6機のアタッカーHARMOR。
目標ランディングポイントにむかって更に加速する。
(( ゴーッ!シュン、シュシュン! ))
(( ゴーッ!シュンシュ!シュン! ))
ミサイルの様に降下するアタッカーHARMOR。
時折、空力の悪い部分にベイパーコーンの薄い雲が現れる。
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