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第10章 敵の陽動作戦、金門県包囲戦。
第1話 包囲戦!金門県を取り囲め。
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千歳シーラスワン・オペレーションルーム。
ウーラノスCDC。
須崎医官と青山1等宙佐と別れた御舩とメリッサが、戦略戦術ルームベランダから正面の大型モニターを見つめていた。
画面左半分は台湾金門県の通常リアルタイムの衛星動画、右半分は北海道道南、苫小牧周辺の沿岸海域の近況動画だ。
すべて戦闘攻撃監視衛星の各モリガンからの衛星映像だった。
メリッサが、左耳を押さえてインカムで話始めた。
「ハイ。サイオンです。ハイ。……ハイ。郭閣下、了解しました。」
御舩に振り向くメリッサ。
「郭閣下からです。左、戦術総合(戦略戦術画面)に切り替えます。」
「おっ、来たか。頼む。」
左画面、金門県のリアル衛星動画がアニメーション地図に表示が変わった。
御舩に関わらず、オペレーションエリアの事務武官達が、話や作業の手を止めて左大画面に注目した。
シーラス側が抑えた制海権、制空権が次々に表示されたのだ。
画面左側、厦門水道から厦門市、烈嶼郷(小金門島)周辺、金列水道(小金門島と大金門島の間の水域)一帯の制海権と制空権は、ゾフィア・ヴィチック艦隊司令・旗艦「エミリア・プラテル」の率いるシーラス01艦隊が確保、占領したのだ。その領域が表示された。
厦門市はほぼ市内全域をシーラス上陸地上部隊が占領した様子だった。
ニッコリする事務武官たち。
中には、立ち上がってピョンピョンと飛び上がって喜ぶ欧州の女性事務武官達がいた。
メインステージの大金門島の周辺には、進軍途中のヴィクトリア・カミンスカ司令が率いるシーラス02艦隊、旗艦「ステファン・ヴァシンスキー」の迎撃部隊が島の南部、料羅湾をほぼ全域確保、占領していた。
続々と占領域を表示するアニメーション。
(( オー! ))
声を上げる男女の事務武官たち。
特にゾフィアやヴィクトリアは同性のヨーロッパの女性事務武官たちに人気があるのだった。
大金門島の南部、料羅湾は中華帝国連邦正規軍、李小隊らが上陸し全滅した地域だ。
その湾内の全機動部隊、揚陸艦、揚陸艇が全数撃破されていたのだ。
そして更に、ヴィクトリアのシーラス02艦隊は、画面の右、すなわち島の東側から大きく巡廻していた。
島の最北端の馬山観測所付近、敵、残存艦隊の東海艦隊と大規模な海上戦闘が行われていたのだ。
そして、シーラス側の大戦果は、空と海上に留まらなかった。
金門県の海中戦もすでに決着が付き、撃沈された敵原子力潜は黒字で×印、降伏し浮上確保された原子力潜は黒字の△印で示されていた。
ほとんどの敵潜水艦が、自衛隊潜水艦部隊と米海軍とフランス海軍、イギリス海軍に殲滅、捕獲されたのだった。
第2次世界大戦から脈々と受け継がれた技術と忍耐力をそなえた自衛隊とアメリカ、ヨーロッパの雄、フランスやイギリスの潜水艦部隊に適う潜水艦部隊は、もはや地球上には存在しなかった。
特に日本側の自衛隊潜水艦部隊は、未だに世界中がバカにしている、いわゆるディーゼル潜だったのだ。
そのディーゼル潜に全く敵わなかった最先端の敵、AXISの潜水艦艦隊と部隊。
海上戦においても、敵の撃破および降伏した海上艦は無数にあるが、全て小さく赤の×印と△印で表示され始めた。
恐るべし、シーラス01艦隊と02艦隊。そして潜水艦部隊。
赤の×印が次々に表示されていく。
細かく表示される撃破、降伏確保の印。
更に声を上げる千歳シーラスワンの大勢の事務武官たち。
中には拍手する者もいた。
(( オォォー! ))
(( パチパチパチッ!))
特に、ヴィクトリア・カミンスカ司令の作戦は砲撃や対艦ミサイル攻撃だけに関わらず、陸軍の降下部隊と海軍のパワードスーツ(海兵機動部隊)のWALKERを艦内に侵入させて破壊、もしくは降伏させていた。
敵の攻撃型通常砲艦や、イージス艦艇、そしてHARMOR中型揚陸艇などは、母艦の「ステファン・ヴァシンスキー」の飛行甲板から、数機のスナイパー・モービルによる日本製スナイプ・レールガンで長距離射撃を行っていたのだ。
彼女が採った戦術は、いわゆる機動艦隊と人型兵器によるハイブリット戦法なのだった。
もちろん、そのハイブリット戦法の考案と初動採用したのはゾフィア・ヴィチックとヴィクトリア・カミンスカ両司令のサムライ新格闘師匠、椎葉繁だった。
その椎葉繁は、6年前の南西諸島海戦で、得意のハイブリッド戦術で逆に自分が大ケガをして長期休暇の原因を作ってしまったが。
話は戻る。
大金門島の北部、西側の海上からはシーラス01艦隊の主力砲艦および対潜対艦ミサイル艦が迫り、東側からはシーラス02艦隊が迫っていた。
敵AXIS海軍の残存艦隊は東と西から挟撃されていたのだ。
ウーラノスCDC。
須崎医官と青山1等宙佐と別れた御舩とメリッサが、戦略戦術ルームベランダから正面の大型モニターを見つめていた。
画面左半分は台湾金門県の通常リアルタイムの衛星動画、右半分は北海道道南、苫小牧周辺の沿岸海域の近況動画だ。
すべて戦闘攻撃監視衛星の各モリガンからの衛星映像だった。
メリッサが、左耳を押さえてインカムで話始めた。
「ハイ。サイオンです。ハイ。……ハイ。郭閣下、了解しました。」
御舩に振り向くメリッサ。
「郭閣下からです。左、戦術総合(戦略戦術画面)に切り替えます。」
「おっ、来たか。頼む。」
左画面、金門県のリアル衛星動画がアニメーション地図に表示が変わった。
御舩に関わらず、オペレーションエリアの事務武官達が、話や作業の手を止めて左大画面に注目した。
シーラス側が抑えた制海権、制空権が次々に表示されたのだ。
画面左側、厦門水道から厦門市、烈嶼郷(小金門島)周辺、金列水道(小金門島と大金門島の間の水域)一帯の制海権と制空権は、ゾフィア・ヴィチック艦隊司令・旗艦「エミリア・プラテル」の率いるシーラス01艦隊が確保、占領したのだ。その領域が表示された。
厦門市はほぼ市内全域をシーラス上陸地上部隊が占領した様子だった。
ニッコリする事務武官たち。
中には、立ち上がってピョンピョンと飛び上がって喜ぶ欧州の女性事務武官達がいた。
メインステージの大金門島の周辺には、進軍途中のヴィクトリア・カミンスカ司令が率いるシーラス02艦隊、旗艦「ステファン・ヴァシンスキー」の迎撃部隊が島の南部、料羅湾をほぼ全域確保、占領していた。
続々と占領域を表示するアニメーション。
(( オー! ))
声を上げる男女の事務武官たち。
特にゾフィアやヴィクトリアは同性のヨーロッパの女性事務武官たちに人気があるのだった。
大金門島の南部、料羅湾は中華帝国連邦正規軍、李小隊らが上陸し全滅した地域だ。
その湾内の全機動部隊、揚陸艦、揚陸艇が全数撃破されていたのだ。
そして更に、ヴィクトリアのシーラス02艦隊は、画面の右、すなわち島の東側から大きく巡廻していた。
島の最北端の馬山観測所付近、敵、残存艦隊の東海艦隊と大規模な海上戦闘が行われていたのだ。
そして、シーラス側の大戦果は、空と海上に留まらなかった。
金門県の海中戦もすでに決着が付き、撃沈された敵原子力潜は黒字で×印、降伏し浮上確保された原子力潜は黒字の△印で示されていた。
ほとんどの敵潜水艦が、自衛隊潜水艦部隊と米海軍とフランス海軍、イギリス海軍に殲滅、捕獲されたのだった。
第2次世界大戦から脈々と受け継がれた技術と忍耐力をそなえた自衛隊とアメリカ、ヨーロッパの雄、フランスやイギリスの潜水艦部隊に適う潜水艦部隊は、もはや地球上には存在しなかった。
特に日本側の自衛隊潜水艦部隊は、未だに世界中がバカにしている、いわゆるディーゼル潜だったのだ。
そのディーゼル潜に全く敵わなかった最先端の敵、AXISの潜水艦艦隊と部隊。
海上戦においても、敵の撃破および降伏した海上艦は無数にあるが、全て小さく赤の×印と△印で表示され始めた。
恐るべし、シーラス01艦隊と02艦隊。そして潜水艦部隊。
赤の×印が次々に表示されていく。
細かく表示される撃破、降伏確保の印。
更に声を上げる千歳シーラスワンの大勢の事務武官たち。
中には拍手する者もいた。
(( オォォー! ))
(( パチパチパチッ!))
特に、ヴィクトリア・カミンスカ司令の作戦は砲撃や対艦ミサイル攻撃だけに関わらず、陸軍の降下部隊と海軍のパワードスーツ(海兵機動部隊)のWALKERを艦内に侵入させて破壊、もしくは降伏させていた。
敵の攻撃型通常砲艦や、イージス艦艇、そしてHARMOR中型揚陸艇などは、母艦の「ステファン・ヴァシンスキー」の飛行甲板から、数機のスナイパー・モービルによる日本製スナイプ・レールガンで長距離射撃を行っていたのだ。
彼女が採った戦術は、いわゆる機動艦隊と人型兵器によるハイブリット戦法なのだった。
もちろん、そのハイブリット戦法の考案と初動採用したのはゾフィア・ヴィチックとヴィクトリア・カミンスカ両司令のサムライ新格闘師匠、椎葉繁だった。
その椎葉繁は、6年前の南西諸島海戦で、得意のハイブリッド戦術で逆に自分が大ケガをして長期休暇の原因を作ってしまったが。
話は戻る。
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