「メジャー・インフラトン」序章4/7（僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1）

あおっち

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第９章　敵の陽動作戦、急襲！神の軍隊。

第3話　最大減速開始だ！エアーブレーキオープン。

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(( 　ガハハハハッ！　))
((　ワッハハー！　))

　ペイロードベイ内の大爆笑するベテランの20名のパイロット。
　
　これはルフェーブル機長がいつも、新人のパイロットの緊張を解くために行う、新人イジリだった。

　しかし、武装急襲攻撃の名が付いている様に、この大型オービターも戦闘によって被弾する場合がある。
　
　装備は万全なのだ。
　
　通常の訓練用スペースシャトルや観光旅行用のスペースシャトルとは全ての面で違っていた。あらゆる事を想定して作られた作戦行動用オービターなのだ。
　
　エマージェンシー・コントロールマニュアルを大急ぎで見る新人たち。
　
　エアーブレーキが開かない時や、エアブレーキ隔壁の１本位が消失した程度では全く問題が無い様に設計されていた。その解説のAIマニュアルを素早く読むエリート副機長や新人スタッフたち。
　
「あっ！やられた……。あははっ！機長～っ！もう、勘弁して下さい。」

　
（　あっ、あらやだ。）
（　あ”っ、やられた。きっつー。アハハハッ！）
（　え～！もう、マジ～！えぇぇ！真に受けて、神様に言ってもたし。）
（　あっ！あははっ、スゴッ！ほんまやわ。１本無くなっても問題ないって、うっそ～！！）
（　えー！スゴっ！ホンマにシャトルなんっ！宙空戦艦やん。我が青春のアルカディアか。）
（　えー！私たちいじられたのぉ。やだー！めっちゃあせるーって。ホンマに殴ろか。アハハッ！）
（　あ～っ！ホンマにあるし。お疲れ～。フフフッ。めっちゃだるいわぁ。アハハッ！）　

　
((　アハハハハ！　))
　
　爆笑するオービターパイロットとスタッフたち。

　やはり頭脳明晰なエリート。
　
　自分たちの緊張をほぐすために大きな一発ギャグで、その場を和ませたと理解出来たのだった。
　
　急に上品になるエリートスタッフたち。ニコニコして自分たちの仕事に戻った。　

　
「ふふっ。早く401をパージせよ。」
　
「アイアイサー。あははっ！401パージします。」

　((　バインッ！　))

　アッと言う間に後ろに、燃えながら飛んでいく401エアーブレーキ隔壁。
　
　笑いが収まらないコントロールデッキのスタッフたち。
　
「機長、401パージ終了。」
　
「よし！全員、笑いもそこまで！さぁいよいよ、兵隊を地獄に放出するぞ！副長っ！オペレーション。」
　
「イエッサー！現在、高度６万５千！時速３万７千！300秒後アタッカー放出する。全HARMOR・ダイブ準備。全HARMOR・装備稼働チェック。繰り返す全HARMOR・ダイブ準備。全HARMOR・装備稼働チェック。」
　
　ローマンたち、ベテランパイロットが一斉に武器、装備品の最終チェックにとりかかった。
　
　テキパキと次から次へとグリーンライトが付く、コクピット内の女性スタッフが監視しているHARMOR状況モニター。
　
　あまりにも素早くて、正確なベテランのチェック作業に驚くスタッフ。
　
　ペイロードベイ内の狭い技術者詰所の中でも、軽く丸めた拳の指先に口を当てて笑う女性整備スタッフ。あっとゆう間に、全20機「All weapon 、All Device　Enable」全ての武器装備有効の文字が光る。
　
　そして、２番機から６番機までオールグリーンの点滅が来た。
　
　クルっと席を回して、機長に報告した。
　
「ペイロードベイ内HARMOR全機！出撃準備完了いたしました。マズル大隊全機、武器および機体装備オールグリーンです。いつでも放出出来ます！チェック時間予定の約半分で完了しました。」
　
　思わず両手を広げて呆れる女性スタッフ。
　インカムを喉に着けて、HARMORのコクピットに座るローマンへ報告する機長。
　
「よし！ローマン大佐、マズル大隊、全HARMORオールグリーンです。いよいよ出撃です。準備宜しく。」
　
　ヘッドギアの電源類を入れながら、ようやくニッコリするローマン・マズル大佐。
　
「了解、ラフ（ルフェーブル機長）！いつでも放り投げてくれ。ユーカピー！」
　
「アイカピーザッ！さぁオナー大尉頼む。今度は俺たちの仕事だ！」
　　
「イエッサー！全機エアーブレーキ準備！」

　
（　２番機、了解！　）
（　３番機、了解！　）
（　４番機、了解！　）
（　５番機、了解！　）
（　６番機、了解！　）

　
「エアブレーキオープン10秒前！はち、なな、ろく、ご、よん、さん、ふた、ひと、オープン！」

(( 　オープン！　))
　
　６機一斉にエアーブレーキが開いた。
　同時に強烈なＧが掛かるオービター６機。
　シャトルの全機の大減速が始まったのだ。

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