「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)

あおっち

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第5章 海上保安庁ヘリ。

第6話 走れシゲル!敵はタンカーに有り。

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 椎葉繁が、上目遣いで小さなカプセルルームの小窓から見える月を見ている。
 
「それも頭痛い~が。でもな今、さっきだべか。知ってるだろう。京子聞いたか?」
 
「AXISは、女真狙いだったって。麗子がジョナちゃんから聞いたらしい。トマムっしょ。」
 
「早っ!」
 
「だから、朝ご飯食べたら3人でサンパチ(38式トレーラー)の緊急医療の準備するわ。オディ子の検査用のサンパチは、とっくに準備完了してるし。敵が来て、もしもの時は、何かの足しになるっしょ。一応、私達の医療チームも待機してもらうわ。」
 
「早っ。俺は今、ジミー(シーラス台湾のクォジーミン少将)から聞いたばっかりだよ。んでさ、ジョナサンは今、対空迎撃戦闘で地球の衛星軌道からネオファントム(新型宙空戦闘機F-39B)でEI(大気圏再突入)したぞ。はははっ。しっかし、あの夫婦、いつの間に話したんだ。」
 
「ねっ?麗子。(EI前にパパ言ってた。)ほら。」
 
「あっ。麗子ちゃん!もう、サンパチに居たんだ。今の聞かれてたか。はははっ。」
 
「(うししし。)まぁかまへん。オリーもおるし。(繁ちゃん月なの~)」
 
「あ、はい、はい。オリ~今、ローマンも出たよ。そこに居ていいの。戦争始まったよ。あぁ違う、今日オディアが千歳に着くから、3人とも栗山にいるわな。オディアの検査があるもんな。はははっ。でもそっち、栗山まだ朝だべさ。」
 
「(繁~。パパ、ビッグターン終わって、もうそろそろ台湾の金門、急襲するんじゃないの。しばらくぶりのHARMORに乗るとか何とか言ってたわよ。)ふ~ん。そうだってお父さん。叔母様3人衆は戦争位で動じないのさ。(うししし。)」
 
「さすがチミら!キモ座ってるわ。でも……京子、後さぁ、なんかないかぁ。AXISが、潜水母艦に2~3台の古いボロボロのHARMOR搭載って。なんの陽動作戦だ。お金持ちAXISにしちゃー、シケた話で。閣下も弟子(メリッサ)も、敵の本隊がわからなくて、困ってたなぁ。」
 
「敵の本隊かぁ。ポーラースターで見つからない訳は無いから、地球の海域、海中で潜水艦は絶対捕まる。っハズ。遮蔽のワタツミ級とコバンザメ(呂号艇)以外は。だから結構アクシスもお台所事情きついんじゃないの?」
 
「それならいいけどぉ。でも、なんか、そんな気がしないのさ。さっき、衛星基地司令の遠藤さんに、繁、忙しくなる前にちょっとカラダ休めろって言われたけどさ。でも布団に入っても、な~んか落ち着かない。イヤーな気がするべさ。」
 
「あら、お父さん。珍しい。」
 
「ん~なんかさ。なんでだべ。オディアの儀式で疲れ過ぎたかぁ。なんだぁ。巨人化して俺の体がびっくりこいてるんだべか。」
 
「いっつも秒殺で寝るのにね。はははっ。」
 
「んださ。きよしや、きよしの嫁(ジェシカ)にぃ、危ない事あるのか?」
 
「もう、お父さん!縁起でもない事言わないで。」
 
「ごめん、ごめん。まぁきよし達、千歳宙空ステーションの後詰めで、全く出番ないかもしれないから、それは無いか。なんだべなぁ。ただの更年期障害かぁ?全く寝られない。」
 
「まぁとにかく。リーリンは宙空の日向のハイパーエンジンモーターのメンテで、黄ちゃんも本部にいるみたいで。夫婦共、千歳に居るし。私達は朝ごはん食べながら待機するべさぁ。」
 
「そうか……。」
 
「麗子も、ジョナサンも、昔の007の映画にハマって、その話でも聞くわ。(ラスボスのタンカーに潜水艦の基地だってさ。あはははっ。)フーン、夫婦で暇ね~。ホント。」
 
「ん?麗ちゃん、今、なんて言った?」
 
「えっ、何、何、007の話?(ラスボスか?)」
 
「ちゃう、タンカーに潜水艦って?」
 
「麗っ?(ドクターなんちゃらの基地が大型オイルタンカーにあって潜水艦の基地、あっ!)あっ!お父さん!」
 
「あっ!京子は、」
 
「お父さん!私はオリジナル・ペンタゴン長官に。」
 
「俺は、アレースとボーチャンに緊急連絡する!」
 
「お父さん、日本中の漁協に連絡した方が早いかも。」
 
「了解っ!ってそれは無理っ。漁協って。知ってる人いないべさぁ。」
 
 突然、ベットから飛び上がる椎葉繁。
 
「しまったぁ!俺たちは海中ばかり気にしてた!海上の輸送手段があった。ソスノフスカ聞こえるか!ソスノフスカ!」
 
 慣性制御が効いた衛星基地の廊下を、スマハンドで連絡しながら、基地管制室に向かう繁だった。
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