「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)

あおっち

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第3章 内方エイモスチーム。

第6話 オペレーション、「オーケアニス」スタート!

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 作戦が、切り替わった短いサイレンが鳴る。


( キュイーンキュイーン。キュイーンキュイーン。 )
 

 全てのシーラス加盟国軍のモニターに御舩の顔が映った。

 もちろん海中を高速で移動作戦中の「ワタツミ」の減圧室前、減圧室内のモニターにもだ。 

 そのモニターを注目するエイモスチームの面々。
 
 目を合わせるトラッシュと愛子、寺田と鈴木、減圧室前の医療チームもお互いうなずき合った。

 内方と佐藤結衣が目を合わせる。
 
 椅子に座って前かがみの中村・スーザン・幸子が、身を上げてモニターを見た。

 ベクターとガイザーが、お互いの握りこぶしの甲を当てて祝った。
 

「よっしゃ、ベクター。」
 
「やったね、ガイザー!」
 

 自分たちが集めた情報を元に、作戦が始まるのを祝ったのだ。

 隣の減圧室では、息を吹き返した女真族スパイ、シーシェンことホンファ・フチャ中佐とドクターたちが減圧室内のモニターを見続ける。
 
 「ワタツミ」司令部大艦橋の正面モニターと全ての司令モニターに映る御舩の顔。
 
 「ワタツミ」の司令長室の全てのスタッフが緊張した趣きで、モニターを見た。
 
 シラス加盟国軍の全ての各国機動部隊や防衛艦隊。
 
 空爆を開始した台湾空軍のF-39Aの一群衛星軌道上の米国攻撃型母衛星のアレースの指令室。
 
 球体指令室のゼログラビティ上で浮かびながら腕を組んで中央の3D映像の御舩をみるボーチャン司令のオルガ・ソスノフスカ長官と清水小尉。
 
 全てのシラス加盟国軍のモニターへ、昨年の対馬戦役以来の一斉通信が入ったのだった。

 作戦行動宣言を始める御舩少将。


「シーラス全軍に次ぐ!」

 
 真顔になりモニターを見る加盟国軍の兵士たち。

 
「作戦通達っ!オペレーション・オーケアニス(オケアノス)(海中海上と空の先制攻撃と敵、奇襲攻撃への迎撃・防衛作戦)を宣言する。敵AXISの攻撃目標はトマム。繰り返す!敵目標、女真帝国幕府のある北海道・占冠村である。」
 

 そして声が御舩からシーラス・マザーの女性音に切り替わった。
 

( 只今から、女真帝国臨時政府、トマム幕府防衛作戦を開始致します。各員、オペレーション“オーケアニス”スタート。オペレーション“オーケアニス”スタート。 )


(( キュイーンキュイーン。キュイーンキュイーン。 ))

 
 臨時作戦でもあるため、サイレンの鳴る中、御舩は全部隊通信のまま話を進めた。
 

「敵は北海道苫小牧沖、および北海道・石狩湾。参謀本部予測では、十勝方面の海上から上陸、および攻撃の可能性がある。これからは戦場である!一同!何があるか解らん。台湾防衛は現作戦を続行せよ。繰り返す台湾防衛は現作戦を続行せよ。それでは、諸君の奮闘を祈るっ!」


(( はっ! ))
 

(( イエッサー! ))


 管制塔のベランダで、空に向かって敬礼をするホァン技術部長。

「よしっ!」
 
 敬礼の終わった黄は、管制塔のベランダから地下打上げローンチの中や地上滑走路を走り回るエンジニアや、こちらに向かって走ってくる神保を見てから大きく深呼吸をした。

 
 そして、突然走り始めるホァン

 
 大急ぎで広い管制塔の室内を走り、中央の大型エレベーターに飛び乗った。

 息を切らしながらインカムを喉に当てる。
 
「ハァ、ハァ。ローザンヌ・ガルシア機長!ガルシア機長っ!ハァ、ハァ。シレーヌ聞こえるかっ!オーバー。」
 
「はい、技術部長。もうとっくにソフトウェアーの換装終わりましたわ。ロジャー。後は神保主任のブースター切り離し待ちです。オーバー。うふふっ。」
 
 フランス訛で答えるベテラン美人オービター(シャトル)機長。

 美しい微笑をしながら、そのブルーの瞳で窓の外の作業をコクピットの後ろ側を目視していた。
 
 その視線の先には巨大なオービター部(シャトル本体)の巨大な翼の後ろで、巨大な80メートルの大きさの自己飛行、自主回収帰還型の後付け打ち上げ用ローンチ・ブースターの切り離し作業が大急ぎで、地上滑走路の中で行われていた。
 
 長さ250メートルの8脚付き巨大クレーンがブースターに接続している所だった。

 それを中止したのだ。
 
 ホァンは、オービター・ペイロードベイ(シャトルの倉庫)内の第4中隊(オービター第4群「シレーヌ」内)、HARMOR中隊長のバルトシュ・カミンスキ中佐に連絡をした。
 
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