15 / 111
第3章 兵士の思いは御宙神意(そらかみ)の果てへ。
第1話 混沌の先に。
しおりを挟む
「ハァ、ハァ、ハァ。ゲームボーイ、どうだ敵の動きは止まったか。……ハァハァ。」
( 敵、壊撃-3型V-2、ハイシュ機は完全稼働停止致しました。補助機能も完全停止しました。 )
「そうか、ハァハァ。しかし、囲まれたな。」
( はい。10機の敵、壊撃-3型V-2に囲まれました。敵はすでに射撃準備が完了。当機に全機砲口を向けています。更に増援のHARMORが当機を中心に集まっています、中佐。コクピット周辺に、可変アーマー・ダンパーを集めます。)
「……フッ、そうかゲームボーイ。これまでだな。」
砂浜に立つ首なしの「シルフZERO」。
向かいには仰向けに倒れている敵HARMORの壊撃-3型V-2。
バルトシュのゲームボーイに一本背負いをされて、頭部と左肩を砂浜にめり込ませたのだ。
砂場が衝撃を吸収したとは言え、パイロットの操縦席のカバー、コクピット・シールド・バイザーも、とてつもない衝撃で吹き飛んだのであろう。
コクピットがむき出しになった。
コクピットの中では、パイロットシートでヘッドギアを上に向けたまま倒れている宋と、その着座したシートと床に挟まれている朴1級軍士長が倒れていた。
周囲の砂浜の上には、壊撃-3型V-2のアーマーや部品が散らかっていた。
その首の無い「シルフZERO」を、40ミリ速射カノンを向けたまま包囲し始める壊撃-3型HARMOR部隊。
隊列が落ち着くと、敵HARMORは、40ミリを一斉に打ち込んだ。
( ズガンズガンズガンッ!)
( ズガンズガンズガンッ!)
( ズバンズバンズバンッ!)
頑丈な「シルフZERO」へ、四方八方から打ち込む40ミリ速射カノン砲。
(( ドカドカドカッ! ))
(( ガンガンガンッ! ))
(( ドカドカドカッ! ))
左右前後に、鋭角的な大きな振動にゆすぶられるバルトシュ。
コクピットの内部全体に、衝撃からパイロットを守るエアバックが順番に開くが、全く役に立たなかった。
その内、制御が出来なくなったゲームボーイ。
ポーランドJWKのHARMOR(シルフZERO)の機体が、砂浜に倒れた。
(( ドバーンッ! ))
( ウガッ! )
砂浜に倒れる物凄い衝撃がコクピットを襲った。
( う~ん……。 )
意識が遠のく、バルトシュ中佐。
バルトシュの脳裏に数々の映像が浮かんで来たのだ。
それは宇宙の御宙神意(そらかみ)が見せてくれた、この世で最後の映像だったかもしれないのだ。
◇
ポーランド軍の新任士官、歓迎式典の映像。
大尉に昇格したばかりのバルトシュが前席に座っていると、ドレスを着た、めちゃくちゃ美人の歌姫が、歌を歌い始めた。心地よく、気持ちの良い歌だった。
珍しく口を開けて、歌姫に見惚れるバルトシュ。
なぜか、いつまでも心に残っていたのだ。
歌姫は、まるでポーランド伝説のヴルゥシカ(妖精)のようだった。
美しいシルバーゴールドの金髪、優しそうな大きな目とグリーンの瞳だった。
バルトシュと、目が合って微笑む女性。
もう一度、会いたいと心の底で思った。
なぜか、いつまでも気になる女性だった。
そんな時、バルトシュは機動モービルHARMORの訓練中、倒れたHARMORから部下を救出するために、軽い怪我をした。
医務室に行くと、女性ドクターの助手の看護師が、歌姫のエレナだった。
女性には奥手のバルトシュが、手当をしてくれる看護師のエレナへ、勇気を出して式典の事をたずねると本人が歌っていた、と言う。
「はい。あの時、私が歌っていたのよ。ふふっ。士官任命式で前に座って、いらっしゃったわね?カピタン(キャプテン)昇格おめでとうございます。ふふっ。」
話し返されて真っ赤になるバルトシュ。
彼女は、軍のメディック部隊所属の看護兵士だが、軍の慰安活動のオーケストラ・バンドで歌を歌っていたのだ。
エレナの上司の女軍医が、2人をキョロキョロと見て冷やかす。
「あらまぁ、真面目なエレナが話かけるなんて。カピタン(大尉)?よっぽど珍しい事よ。お楽しみはケガの処置をしてからよエレナ。あはははっ。」
「あっ、先生、ち、違います。」
真っ赤になるエレナ。
彼女も何故かバルトシュを覚えていたのだった。
そのエレナも誠実な人が好きだったのだ。
なぜか気の合う2人。
その内、何度か素敵なデートを重ね、恋人同士になった2人だった。
そして念願の結婚式を迎える事となった。
軍の部下や同僚に祝福される2人。
至福のひと時だった。
その内、子供が生まれたのだ。
それも玉のように可愛い、双子の女の子ちゃんが産まれた。
双子ちゃんをあやす夫婦。
2人は我が子を愛してやまなかった。
優しいバルトシュは、極力生活の全てをエレナに合わせた。
軍の仕事が忙しく中々会えてなかった姉のヴィクトリアも、非番の時は双子ちゃんにバルトシュの家に、親友のゾフィアと共に遊びに来たのだった。
2人の愛の巣。
人工的な室内光より自然なロウソクの灯や、優しいランプの灯の光が好きなエレナの為に、軍のファミリー官舎では、夜は蛍光管やLEDを使わない生活をしていた。
夜は優しいランプのオレンジの光が、椅子に座って赤ちゃんを抱いてるバルトシュの影を揺らしていた。
どんどん育っていく双子ちゃん。
双子ちゃんたちは生後3か月もなると、座って遊ぶようになった。
春の晴れた軍の休日は、10センチくらいのぬるま湯を入れたお子ちゃまプールでバルトシュは親子で遊んだ。
そんな親子を映す、春の気持ちの良い陽の光。そして親子を映す幸せな影。
夫と、子供の影の写真を撮るエレナがいた。
エレナは、子供写真家としてもwebでは、ちょっとは知れた人なのだ。
幸せな家族と過ごした映像がバルトシュの脳裏に浮かんで来ていた。
夢を見ているのかもしれない。
(( ドシンドシンッ!ガンガンガンッ! ))
( ギギーッ!ガガガガガーッ!ガッーギュイーン! )
分厚い金属を叩く様な音や、チェーンソーで何かを切る音がして、一瞬目を覚ますバルトシュ。
しかし、脳しんとうが解消されないのか、再び意識をうしなうバルトッシュ。
また、うつらうつら夢を見始めたのだ。
( 敵、壊撃-3型V-2、ハイシュ機は完全稼働停止致しました。補助機能も完全停止しました。 )
「そうか、ハァハァ。しかし、囲まれたな。」
( はい。10機の敵、壊撃-3型V-2に囲まれました。敵はすでに射撃準備が完了。当機に全機砲口を向けています。更に増援のHARMORが当機を中心に集まっています、中佐。コクピット周辺に、可変アーマー・ダンパーを集めます。)
「……フッ、そうかゲームボーイ。これまでだな。」
砂浜に立つ首なしの「シルフZERO」。
向かいには仰向けに倒れている敵HARMORの壊撃-3型V-2。
バルトシュのゲームボーイに一本背負いをされて、頭部と左肩を砂浜にめり込ませたのだ。
砂場が衝撃を吸収したとは言え、パイロットの操縦席のカバー、コクピット・シールド・バイザーも、とてつもない衝撃で吹き飛んだのであろう。
コクピットがむき出しになった。
コクピットの中では、パイロットシートでヘッドギアを上に向けたまま倒れている宋と、その着座したシートと床に挟まれている朴1級軍士長が倒れていた。
周囲の砂浜の上には、壊撃-3型V-2のアーマーや部品が散らかっていた。
その首の無い「シルフZERO」を、40ミリ速射カノンを向けたまま包囲し始める壊撃-3型HARMOR部隊。
隊列が落ち着くと、敵HARMORは、40ミリを一斉に打ち込んだ。
( ズガンズガンズガンッ!)
( ズガンズガンズガンッ!)
( ズバンズバンズバンッ!)
頑丈な「シルフZERO」へ、四方八方から打ち込む40ミリ速射カノン砲。
(( ドカドカドカッ! ))
(( ガンガンガンッ! ))
(( ドカドカドカッ! ))
左右前後に、鋭角的な大きな振動にゆすぶられるバルトシュ。
コクピットの内部全体に、衝撃からパイロットを守るエアバックが順番に開くが、全く役に立たなかった。
その内、制御が出来なくなったゲームボーイ。
ポーランドJWKのHARMOR(シルフZERO)の機体が、砂浜に倒れた。
(( ドバーンッ! ))
( ウガッ! )
砂浜に倒れる物凄い衝撃がコクピットを襲った。
( う~ん……。 )
意識が遠のく、バルトシュ中佐。
バルトシュの脳裏に数々の映像が浮かんで来たのだ。
それは宇宙の御宙神意(そらかみ)が見せてくれた、この世で最後の映像だったかもしれないのだ。
◇
ポーランド軍の新任士官、歓迎式典の映像。
大尉に昇格したばかりのバルトシュが前席に座っていると、ドレスを着た、めちゃくちゃ美人の歌姫が、歌を歌い始めた。心地よく、気持ちの良い歌だった。
珍しく口を開けて、歌姫に見惚れるバルトシュ。
なぜか、いつまでも心に残っていたのだ。
歌姫は、まるでポーランド伝説のヴルゥシカ(妖精)のようだった。
美しいシルバーゴールドの金髪、優しそうな大きな目とグリーンの瞳だった。
バルトシュと、目が合って微笑む女性。
もう一度、会いたいと心の底で思った。
なぜか、いつまでも気になる女性だった。
そんな時、バルトシュは機動モービルHARMORの訓練中、倒れたHARMORから部下を救出するために、軽い怪我をした。
医務室に行くと、女性ドクターの助手の看護師が、歌姫のエレナだった。
女性には奥手のバルトシュが、手当をしてくれる看護師のエレナへ、勇気を出して式典の事をたずねると本人が歌っていた、と言う。
「はい。あの時、私が歌っていたのよ。ふふっ。士官任命式で前に座って、いらっしゃったわね?カピタン(キャプテン)昇格おめでとうございます。ふふっ。」
話し返されて真っ赤になるバルトシュ。
彼女は、軍のメディック部隊所属の看護兵士だが、軍の慰安活動のオーケストラ・バンドで歌を歌っていたのだ。
エレナの上司の女軍医が、2人をキョロキョロと見て冷やかす。
「あらまぁ、真面目なエレナが話かけるなんて。カピタン(大尉)?よっぽど珍しい事よ。お楽しみはケガの処置をしてからよエレナ。あはははっ。」
「あっ、先生、ち、違います。」
真っ赤になるエレナ。
彼女も何故かバルトシュを覚えていたのだった。
そのエレナも誠実な人が好きだったのだ。
なぜか気の合う2人。
その内、何度か素敵なデートを重ね、恋人同士になった2人だった。
そして念願の結婚式を迎える事となった。
軍の部下や同僚に祝福される2人。
至福のひと時だった。
その内、子供が生まれたのだ。
それも玉のように可愛い、双子の女の子ちゃんが産まれた。
双子ちゃんをあやす夫婦。
2人は我が子を愛してやまなかった。
優しいバルトシュは、極力生活の全てをエレナに合わせた。
軍の仕事が忙しく中々会えてなかった姉のヴィクトリアも、非番の時は双子ちゃんにバルトシュの家に、親友のゾフィアと共に遊びに来たのだった。
2人の愛の巣。
人工的な室内光より自然なロウソクの灯や、優しいランプの灯の光が好きなエレナの為に、軍のファミリー官舎では、夜は蛍光管やLEDを使わない生活をしていた。
夜は優しいランプのオレンジの光が、椅子に座って赤ちゃんを抱いてるバルトシュの影を揺らしていた。
どんどん育っていく双子ちゃん。
双子ちゃんたちは生後3か月もなると、座って遊ぶようになった。
春の晴れた軍の休日は、10センチくらいのぬるま湯を入れたお子ちゃまプールでバルトシュは親子で遊んだ。
そんな親子を映す、春の気持ちの良い陽の光。そして親子を映す幸せな影。
夫と、子供の影の写真を撮るエレナがいた。
エレナは、子供写真家としてもwebでは、ちょっとは知れた人なのだ。
幸せな家族と過ごした映像がバルトシュの脳裏に浮かんで来ていた。
夢を見ているのかもしれない。
(( ドシンドシンッ!ガンガンガンッ! ))
( ギギーッ!ガガガガガーッ!ガッーギュイーン! )
分厚い金属を叩く様な音や、チェーンソーで何かを切る音がして、一瞬目を覚ますバルトシュ。
しかし、脳しんとうが解消されないのか、再び意識をうしなうバルトッシュ。
また、うつらうつら夢を見始めたのだ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)
あおっち
SF
港に立ち上がる敵AXISの巨大ロボHARMOR。遂に、AXIS本隊が北海道に攻めて来たのだ。その第1次上陸先が苫小牧市だった。
これは、現実なのだ!
その発見者の苫小牧市民たちは、戦渦から脱出できるのか。
それを助ける千歳シーラスワンの御舩たち。
同時進行で圧力をかけるAXISの陽動作戦。
台湾金門県の侵略に対し、真向から立ち向かうシーラス・台湾、そしてきよしの師範のゾフィアとヴィクトリアの機動艦隊。
新たに戦いに加わった衛星シーラス2ボーチャン。
目の離せない戦略・戦術ストーリーなのだ。
昨年、椎葉きよしと共に戦かった女子高生グループ「エイモス5」からも目が離せない。
そして、遂に最強の敵「エキドナ」が目を覚ましたのだ……。
SF大河小説の前章譚、第4部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
あおっち
SF
脈々と続く宇宙の無数の文明。その中でより高度に発展した高高度文明があった。その文明の流通、移動を支え光速を超えて遥か彼方の銀河や銀河内を瞬時に移動できるジャンプ技術。それを可能にしたジャンプ血清。
その血清は生体(人間)へのダメージをコントロールする血清、ワクチンなのだ。そのジャンプ血清をめぐり遥か大昔、大銀河戦争が起こり多くの高高度文明が滅びた。
その生き残りの文明が新たに見つけた地、ネイジェア星域。私達、天の川銀河の反対の宙域だった。そこで再び高高度文明が栄えたが、再びジャンプ血清供給に陰りが。天の川銀河レベルで再び紛争が勃発しかけていた。
そして紛争の火種は地球へ。
その地球では強大な軍事組織、中華帝国連邦、通称「AXIS」とそれに対抗する為、日本を中心とした加盟国軍組織「シーラス」が対峙していたのだ。
近未来の地球と太古から続くネイジェア星域皇国との交流、天然ジャンプ血清保持者の椎葉清らが居る日本と、高高度文明異星人(シーラス皇国)の末裔、マズル家のポーランド家族を描いたSF大河小説「メジャー・インフラトン」の前章譚、7部作。
第1部「太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!」。
ジャンプ血清は保持者の傷ついた体を異例のスピードで回復させた。また血清のオリジナル保持者(ゼロ・スターター)は、独自の能力を飛躍的に引き上げる事が出来たのだ。
第2次大戦時、無敵兵士と言われた舩坂弘氏をモデルに御舩大(ミフネヒロシ)の無敵ふりと、近代世界のジャンプ血清保持者、椎葉きよし(通称:お子ちゃまきよし)の現在と過去。
ジャンプ血清の力、そして人類の未来をかけた壮大な戦いが、いま、始まる――。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
本格的な戦闘シーンもあり、面白い場面も増えます。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章3/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節 FIRE!FIRE!FIRE!No2. )
あおっち
SF
とうとう、AXIS軍が、椎葉きよしたちの奮闘によって、対馬市へ追い詰められたのだ。
そして、戦いはクライマックスへ。
現舞台の北海道、定山渓温泉で、いよいよ始まった大宴会。昨年あった、対馬島嶼防衛戦の真実を知る人々。あっと、驚く展開。
この序章3/7は主人公の椎葉きよしと、共に闘う女子高生の物語なのです。ジャンプ血清保持者(ゼロ・スターター)椎葉きよしを助ける人々。
いよいよジャンプ血清を守るシンジケート、オリジナル・ペンタゴンと、異星人の関係が少しづつ明らかになるのです。
次の第4部作へ続く大切な、ほのぼのストーリー。
疲れたあなたに贈る、SF物語です。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章2/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節FIRE!FIRE!FIRE! No1. )
あおっち
SF
敵の帝国、AXISがいよいよ日本へ攻めて来たのだ。その島嶼攻撃、すなわち敵の第1次目標は対馬だった。
この序章2/7は主人公、椎葉きよしの少年時代の物語です。女子高校の修学旅行中にAXIS兵士に襲われる女子高生達。かろうじて逃げ出した少女が1人。そこで出会った少年、椎葉きよしと布村愛子、そして少女達との出会い。
パンダ隊長と少女達に名付けられたきよしの活躍はいかに!少女達の運命は!
ジャンプ血清保持者(ゼロ・スターター)椎葉きよしを助ける人々。そして、初めての恋人ジェシカ。札幌、定山渓温泉に集まった対馬島嶼防衛戦で関係を持った家族との絆のストーリー。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
「メジャー・インフラトン」序章5/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節 JUMP! JUMP! JUMP! No2.
あおっち
SF
海を埋め尽くすAXISの艦隊。
飽和攻撃が始まる台湾、金門県。
海岸の空を埋め尽くすAXISの巨大なロボ、HARMARの大群。
同時に始まる苫小牧市へ着上陸作戦。
そこで、先に上陸した砲撃部隊の砲弾が千歳市を襲った!
シーラス防衛軍は苫小牧市を侵略者の手から守ることができるのか!
SF大河小説の前章譚、第5部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。


忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる