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第5章 マザーズ。

第2話 ロフテット急襲訓練の産みの親。

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楽しく談笑している奥様方や、子供達に満足気の黄だった。
 玄関から持ってきた紙袋からアイランド・キッチンに飲み物を出しながら優しく妻に言う黄。
 
「じゃー、マァマ。早速始めようか。」
 
「了~、了~。ちょっと待って。ケーキのロウソクに火をつけるわ。みんな、いいかなぁ?パパも座って座って。」
 
「はい、はい。」
 
 急いでテーブルに着く黄。周りを見渡すと、きよし以外、みんながうなずいた。

( はい。お願いします。 )

 京子、オリエッタ、小林など、きよし以外が答える。キョトンとするきよしだった。
 そして皆が席に着いたところを覗いて見たリーリンが台所でケーキに刺さったローソクへ火をつけ始めた。
 
「パパ、電気消すわよ。先にきよし君の誕生日祝いもあるし。」
 
「えっ?僕の誕生日って。」
 
 驚いて自分に指を差すきよし。
 なぜか立ち上がろうとした。
 そのきよしの両脇から京子とルオが、きよしの腕を持って座らせた。
 
「いいから、きよし。座って座って。」
 
「あ、はい。」
 
「アータ、誕生日ってしばらくしなかったもんな。いいじゃない。」
 
「う、うん。」
 
 なんとなく、照れるきよし。
 
「はい、電気消すねー。」
 
 テーブル上の電気を残して、部屋の電気を消すリーリン。
 ケーキ屋さんでもらってきたバースデイ用の派手な紙の帽子をきよしに被せる京子。
 同じ紙の帽子を被ったままのリーリンが、ロウソクに火がついたシンプルなホワイトケーキをきよしの前に運んで来た。
 小林も、ルオも、ニコニコして紙の帽子を被った。
 いつまでも照れて、はにかむクソ坊主のきよしが、やっとニッコリした。
 
「さぁ、3人の勇者の正式配属と、きよし19歳の誕生日を祝って!乾杯~っ!」
 
( 乾杯! )
( 乾杯だわさ~!きよし、ハッピーバースディだわさ! )
( チンッ。 )
( チンッチンッ! )
 
(( パチパチパチ。 ))
 
「あ、あ、ありがとう。僕のために、ありがとうございます。」 
 
 軽く立ち上がって、みんなにペコペコ挨拶するきよしだった。
 大人は台湾の紹興酒、子供達は台湾コーラで乾杯した。
 
「ハハハハッ。きよし、ローソクの火、消せ。」
 
「あっハイ。消します。あ、ゲッ!」
 
 ケーキの上には、可愛らしい筆記体でハッピーバースデイ、ダーリンというチョコの文字と、赤いハートマークとCHU!と赤いチョコで書いてあった。
 直ぐに誰の字か判ったきよし。
 真っ赤になった。
 
「ゲッてなによ、ゲッて。早く消しなさい。みんな待ってるでしょう。みんなの配属式の祝いも兼ねてるのよ。早くしな。」
 
 息子の後頭部を押さえて、強引にケーキに顔を近づける母であった。
 
「あ、あ、かぁちゃん。わかったから。」
 
( フッフ~ッ、フ~! )
 
(( パンッ!パンッ!パン、パンッ! ))

 小林未央とルオがクラッカーを鳴らした。

( おめでとぅ、きよし~!パチパチパチ! )
( みんなも、配属おめでとう~! )

 クラッカーの紐玉をぶら下げたまま、また立ち上がりペコペコするきよしだった。ルオも、小林も、一応、立ち上がってペコペコ挨拶をした。
 
「はい、電気つけるよー。」
 
「マァマ、お願いします。」
 
 きよしの肩を持ちながらリーリンに答えるルオ。
 部屋の電気が付き始めた。
 リーリンが、すぐにきよしのケーキを回収にきた。
 
「ケーキはお食事の後でいいでしょ?きよし君。大切な人から送られたケーキなんだしさ。おぬし!焼けるの~!」
 
 肘できよしの肩をつついてからケーキを台所に持っていくリーリン。
 イヤらしい目で息子を見ながら冷やかす母の京子、シーラス情報技術研究所・統合本部長官。
 
「朝のドクター&コマンダー・ブリーフィングの時、ジェシー(ジェシカ・スミス中佐)も食事、誘ったんだけどさ、なんか明日配属の小隊の準備で来られないってさ。残念~きよし。ハハハッ。それでジェシーが参加できないからって、ケーキとシャンパン。テキサスの自宅の牛ステーキを差し入れてくれたわ。ステーキは夜、ジェシーが家に帰ったら2人で喰いな。ハハハッ。かぁちゃんステーキ焼いてやるし。ハハハッ。」
 
 ピシっと息子の肩を叩く京子。
 
「あ、あ、うん。」
 
 周りをチラッチラッと見て真っ赤になって固まるきよし。
 
「ラブラブなんだわさ。きよしとジェシー。この、奥手野郎が。なんだわさ。あははっ。」
 
「うるさ、ルオ。もう、いいから。もう。」
 
 また、大きな体が小さくなって固まるきよし。
 人前での彼女の話は照れ臭いので苦手だった。そんなきよしをニコニコして見る黄。
 
「さぁ、いいから、いいから。みんな食べようか。きよしも良いから喰え。」
 
( はい。 )
( いっただきまーす。 )

 カチャカチャと小皿とか食器を持って食べ始める一同。
 そこで、機嫌よく黄がしゃべり始めた。
 
「しかし、きよし良かったな!お前のHARMOR(機動モービル)、34式乙型のロールアウトがなんとか間に合って。みんなに感謝しろよ!日本国軍に言っても、自衛隊に言ってもこんなに早く、きよしの機体の改造出来んかったぞ。」
 
 ニコニコとみんなに、ジュースやビールを注ぎ回るリーリン。
 オリエッタは立ち上がり、小皿にみんなの分の新しい料理を分けていた。
 オリエッタも話始める。
 
「ホントよ、3人共。黄ちゃんも頑張ったのよ。スギちゃん(杉山、鈴木)たちもね。ねー、ホァンちゃん。」
 
「そーだぞー!きよし。せこい国連軍なんかじゃ却下されたわな。公に俺も立場上、普段なら1機体の為にこんなに時間取れなかった。しかし、御舩少将も良くご理解してくれたな~。俺とリーリン。京子姉さんとオリーも2月からほぼ1か月、そして直近の1週間徹夜での最後の追い込み!みんな、本当に有難う。今日の夕食は、その打ち上げの意味もあるけど、まぁ「シーラスの御舩閣下の肝いり」という事にしていただいたお陰だからな。予算も改造で予算30億円だぞ。オイ!30億円って、なんだ。御舩閣下に感謝せ~よ。ほんと!でも、マジ良かった。」
 
 また、乾杯をする男達。
 
( チンッ!チッチン!チンッ! )

 機嫌よく、小林に身を乗り出して話す黄技術部長。
 
「しっかしよく、小林大尉?未央ちゃん、よくアモス(AMWOS・機動モービルHARMORの制御OS)の制御変数知ってたよなぁ。ルオのスナイパー・HARMORのOSの調整、短時間で変更出来たし。全世界の加盟国軍の全スナイパー・HARMORに反映出来たしな。凄い事だよ。リーリンが感心してたわ。なぁマァマ。何百憶円の開発・リビルドの節約が出来たって閣下も言ってたし。ホント、未央ちゃんはシーラスの大功労者だなぁ。きよしの30置億円なざ、屁みたいなもんだなぁ。いやー未央ちゃん凄い功労者だ。」
 
「そーよ、パパ。未央ちゃん天才だわ。」
 
「へへっ。いやーその位しか、知らないんで。へへへっ。実はルオの照準、どうしてもルオが3,000メートル付近から、それこそ地上までの低高度からの落下になると、急に通常弾道補正では着弾が安定しないんで。なかなか標的に当たらなくて困ってました。(フーン。そういう事か。)そうなんです部長。何故か、標的の4~5メートル外れて着弾するから困ってましてぇ。敵のパイロットやコクピットのAIを直接狙えないと、結局、HAMARが機動停止しませんので。センター・ゾーン(狙撃点)がモービルは5メートルの設定でしたので。」
 
 腕を組みながら真剣に小林の話を聞く黄技術部長夫妻。
 
「一発で決まらないとスナイピングの意味がないもんな。」
 
「はい部長。そうなんですよ。戦術が狂いますから。だから、現場では大急ぎで、こう、僕がレールガンの出力変数変えてました。どうしても低空からの弾道と予想弾道が微妙にずれるんで。僕も必死でした。マッハ8レベルの弾頭の初速でも、空気抵抗を微妙に受けるんだなぁっと。」
 
 タイピングの振りをしてから、頭をかいて答える小林。
 その腕を持つルオ。
 
「しかし、未央がレールガンの出力変数を調整してくれたお陰で、今ではどんな高さからの射撃でも命中率がドンドン上がって百発百中だわさ。ハハハッ!」
 
 小林とルオが、また乾杯をする。

( チン、チンッ! )
 
「本当にお前達のアイデアは凄いわ。本当に。非常識というか、まぁ。破常識だな。」
 
 腕を組み、再び感心する黄。続けて訓練を振り返って話すルオだった。
 
「千歳ローンチループ(打ち上げカタパルト)による急加速!そしてほぼ垂直にローンチ(打ち上げ)。ロフテッド軌道(垂直上昇軌道)で最大船速のオービター(スペース・シャトル)。カーマンライン(地球大気と宇宙の境目)ぎりぎりで、宇宙空間手前でのビッグ・ターン!最大船速マッハ28で挟角のEI(大気圏再突入)。大気圏に侵入したら、今度は敵、目標上空での機動モービルのパージ(切り離し)。モービルは自由落下しながらのスナイピング。きよしとオービターパイロットの杉山師範、鈴木師範のアイデアだわさ。椎葉道場通って良かったんだわさ。まさか!まさかシーラスが訓練生のアイデア如きで、動いてくれるとは思わなかったんだわさぁ。」
 
 銃をのぞくフリをしながら話すルオ。
 腕組をしながら聞く父の黄技術部長。
 
「お前達のお陰で、千歳シーラスワンの名前に、(急襲突撃)が付いたわい。と、言うより陰りを見せたHARMOR運用に新たな光を与えた功績は、かなり大きい。お前たちっちゅーか、きよしのアイデアは凄いわ。うん、うん。ホントにだ。俺の食い扶持ぶちが無くならずに済んだって事だ。あはは。」
 
 腕組をした夫の黄の腕に、手を伸ばして話す妻のリーリン。
 
「もうね。うふふ。パパ、わたしもよ。HARMOR用の装備品、引き続き研究ができるわ。台湾の機工研(台湾総軍・機械工学物理研究所)の部下も不安になっていて。ところがどっこい、きよし君よ!結局、研究所が総力上げての新型HARMORのシルフィーやアメリカの新型ファイティング・シリーズ用の新型50ミリ速射カノンやアタッチメント類。もう、全て納品出来たし!あははっ。私達の恩人よ!ねぇ、パパッ?」
 
「うん、うん。マァマのいう通りだ。きよしっ!」
 
 オリエッタと京子も感心しながら話を聞いている。
 オリエッタがニコニコしながら話した。
 
「この3人は、シーラスというより世界の軍需産業の神様みたいだよね。ホントに。私もジミに仕事続けられるし。フフフッ。」
 
 頭を掻いて照れるきよし。
 きよしや小林、みんなを見渡してから更にニッコリ自慢げに話を続けるルオ。
 
「40メートル級訓練用オービターを勝手に急襲突撃訓練用に魔改造。同時に新型の120メートル級武装大型オービターもその勢いで大改造!その手配も、操縦も辛抱強く杉山師範がやってくれて、本当に感謝だわさ。なんせ、千歳の古い電磁カタパルトのローンチ(打ち上げ)・ループ台がリニューアルして再稼働!ついでにフロリダの古いローンチループを解体してわざわざ船で千歳に持って来て、追加で千歳にもう1本出来たんだわさ。千歳のデュアル・ローンチ・カタパルト体制。もう一般観光用で使用しないから、最大船速で宇宙へ射出。だわさ。すごいすごいっ!今はもう慣れたけど、もうほとんど弾道ミサイル状態!ロフテッド軌道で一気に大気圏外、ギリギリのカーマンラインで1回転して大気圏再突入で急降下!高度1万5千メートルから1万メートルでオービターがターンアップしてブレイク!同時に機動モービルを放出!最初はホワイトアウト、ブラックアウトの繰り返しで何回も泡ふいて気絶してたけどォ。」
 
 気絶するフリをするルオ。小林が笑いながら、続けて話す。
 
「ホント、人間の身体って凄いなーって。まだまだ、俺もルオ、練度が必要だけどさ。3回目か4回目には体が慣れて、ルオも、僕も、5回目の訓練の時からは何とか降下まで耐えられる様になった。元々は戦闘機乗りのオービタースタッフは慣れっこの加速やGかもしれないけどぉ、僕たちモービルパイロットには過酷スギ!最初から平気だったのはシーだけだし。おまけにオービターから急降下中、気持ちよく寝てるし。どうゆう身体?杉山機長も、鈴木副機長も感心してたべさ。本当にシーは凄い男だべ。お子ちゃま顔以外は。はははっ!」
 
 京子も息子のきよしの頭をいじりながら、楽しそうに話始める。
 
「おばさんの医療チームやオリエッタの医療チームも訓練終わるまで現地の地上待機や、高高度上空の医療オービターで待機とか大変だったのよ。本当に。初めの頃、気絶した小林君とルオちゃんを!もう大男で重い~!し、大変だったのよ。あははっ。地上の標的シューティング訓練まともに入れたのは訓練5回目からだったよね。でもあれ、スナイパー・モービルの急上昇中、高高度パージ(解放)で気絶したの?6回目?7回目だったかな、ルオちゃん。」
 
 顔を両手で押さえて悲鳴を上げるルオ。
 
「ヒャーもう、京子叔母さん。もう御免なさい。まさか気絶したまま落下するなんて。びっくりしたんだわさ。オービターからパージされた後に、僕が気絶なんて想定外。ヒャー!後でビデオログ見てビックリ。気絶したまま、素のままで落下なんて。きよしの機転と未央のカバーのお陰で命拾いしたんだわさ。ヒャー!皆に迷惑かけたんだわさ。」
 
 今は昔話の様に笑顔の叔母様達。
 そんな雰囲気の中、KY(空気読まない)きよしがモグモグと食べながら淡々と口を開いた。
 
「あれですよ。あれ。体調が悪い時、ブラックアウト気味になったら、その時に出なくても、時間置いた後で出るんだぁと思いました。後、寝不足やちょっとした体調不良はダメダメ。と思いました。」
 
 冷たく我が息子を横目で見る京子。
 
「思いましたって、他人事の様に、アータ。でも、よう機転が効いたわ。えらい、えらい。」
 
 7回目の急襲攻撃訓練。佐渡島射撃場での事だった。
 
 組織全体に少し慣れが入ったのかルオの体調が少しすぐれないのに関わらず訓練大隊本部は訓練出動をしてしまったのだ。
 京子や麗子、オリエッタがルオのバイタル不調を訴え訓練の中止を申告していたが、台風の接近によりスケジュールが狂う為、当時の訓練司令が訓練のGOを出してしまったのだ。
 ロフテッド打上げおよびカーマンライン・ターンでは何とか気絶を免れたルオ。
 しかし、最も大切な高高度パージ(放出と降下)の直後、結局は気絶した。
 
 急降下中の大気圏内でアタッカーのきよしをパージ。
 次に、急降下からブレイク(反転急上昇)してコマンダーの小林をパージする。
 その後、急上昇中のオービターから1万5000メートルでルオのスナイパーをパージするのだが、ルオは降下中に気絶してしまったのだ。
 
 エマージェンシー用のエアロブレーキ(パラシュート)の故障も重なって、機動モービルHARMORごと落下してしまった。
 射撃時のブレーキになるエアロシェル(大気内降下土台)は戦術上、パイロットの判断にゆだねてオープンする為、気絶したルオには作動出来なかった。
 AIも戦術モードとなると指示以外の起動は出来ない仕組みだった。
 そんな中で緊急用の遠隔操作のパラシュートも故障で作動しなかったのだ。
 悪い事は、大切な時に重なるのだ。
 
 その時、きよしが機転を利かせて、地上に用意してあるスナイパー用使い捨てバーニア(地表からの再上昇用)を自分と小林のコマンダーモービルの2機に装着して飛び上がり、落下するルオが乗るパールバディを救助したのだった。
 対馬防衛戦で100トンにもなる2機重なって機動モービルの落下を経験していたきよしだったが、また経験を活かしてルオの救助活動をしたのだ。
 
 ケガ人を出す事も無く、無事、救出活動ができたのだった。
 頬杖をつき、コップの台湾ワインを回しながら話す京子。
 
「ん~。訓練の度に、地上班もビッグドクの医療班もさ、千歳から金華山射撃場や佐渡島までの移動なんて準備大変だったわよ。オリーの地上班とかは、移動だけで2泊3日だって。私も、アンタたちも、千歳から上がるだけ、だけどぉさ。」
 
 京子の話に気をつかうオリエッタ博士。
 
「でも、京子?ポーランド人の私としては、東北の色んな物食べる事が出来て。それなりに楽しかったわ。ウチの子のシルビアやエッラ(妹のエルジビエタ)に色んな日本のお土産買えたし。でも少し、寝不足だったけどぉ。楽しかったわよ。フフフッ。」
 
「あら、そうなの?オリー。(そうよ、京子。)ならいいけどさ。でもさ、オービター2機同士ランデブーして患者搬送とか。オービター同士の上空でのランデブーなんて本当にもう慣れるまで大変。おじさんドクター達も軍の看護師とか、みんなフラフラになって。はははっ。年寄りには夜間訓練だけはさすがに辛いわ~。はははっ。そんな苦労したおかげで、なんとか3人の医療バイタル・カテゴリー・データとれて、それはそれでよかったけどね~。」
 
 小林が笑いながら、話した。
 
「そういえば、訓練が終わる毎に、パイロット・スーツにいろんな部品なんかが毎回増えてきてましたよねぇ。はははっ。京子叔母さん?今のパイロット・スーツの形や機能は確定なんですか?」
 
 口をへの字にしながら答える京子。
 
「まぁーとりあえずは現状で確定かなぁ。訓練大隊編成して、訓練が本格的に始まったらまた、パイロット・スーツの機能の小変更はあるかもね。(まぁそうでしょうねぇ。)女性兵も参加するからね。未央ちゃん、男女の差はどうしてもあるからさ。(あ~成る程。)今、実はスーツの微調整をローマンに許可をもらってジェシカ(現ジェシカ・スミスUSAF中佐・機動モービルHARMOR訓練講師)に色々協力してもらってるのよ。ジェシカのバイタルデータを採って。明日から始まるジェシカ訓練小隊の2名の女性パイロット、昨晩かな?三沢から千歳に入ったしね。おまけにきよしとジェシー付き合い始めたのもあるけどさぁ。」
 
 八宝菜の入った小皿を持って食べながら話すきよし。
 
「まぁねー。ジェシーは最近、ほぼ毎日家に泊まってくれるから、晩御飯、美味しい肉料理増えて、嬉しいんだけどぉ。」
 
 ビールを飲みながら嬉しそうにきよしに話す黄。
 
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