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第2章 この親にして、このシゲル(椎葉繁)。
第2話 畑の事件簿。
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畑の真ん中に止まっているハーベスターへ、畑を歩いて近づいて来る老人は、椎葉繁の父、椎葉清春だった。
清春がハーベスターまで歩いてきた。
農業研修用に作られた珍しい2人乗りのハーベスターの脇で軍手を脱いで、被っていた帽子を脱いだ。
脱いだ帽子を上着のポケットに入れ、ハーベスターのドライバー・ステップに足をかけた。
一旦、周りを見てから上がり込んだ。
「よっこらしょ。」
ハーベスターの運転席に上がり、運転席を見る清春。
繁は、それに気が付き、身体を伸ばし運転席ドアの鍵を開けた。
清春はサッと助手席に乗り込み、座って3Dホログラムモニターを覗いた。
「ドしたシゲル。何見てるんだべ?」
「あー、月から京子だぁ。……リチャード家族が誘拐された。」
「なんた?誰だって?誰が誘拐されたって。」
苦い顔をする繁。
「……もう、おやじ。何か、や~な予感するわ。エダちゃんファミリー、3人全員だってよ。」
「え、エダちゃん?はて~。江田さん?荏田さん?枝さん?そんな組合の人いたべか。あ~枝山さんの奥さんかぁ?」
ピンとこない清春。
頭の中ではエダを、勝手に漢字に変換して思い出そうとしていた。
「なんだ?忘れた?結婚してからも去年の正月、2人で遊びに来てたべさ。旦那のリチャードは独身の時は俺の道場の弟子だべ。忘れたかぁ?正月、おやじ方と麻雀したべや。覚えてないかおやじ、だから弟子のリチャードとエダちゃんだべや。」
「あ~!宇宙人のカップルな。宇宙人のオース皇国の3代目か。2代目のアルフレッドのバカ息子か。たしか。その3代目がドした?エダさんって言うから一所懸命、組合員名簿ば考えてた。カカカッ。」
「子供と3人で誘拐されたらしい。」
目を大きくして画面を除く清春。
「はっ?ってちょっと待て、あのエダちゃんと3代目だろ。エダちゃんって、京子さんの友達の、いっつも泊まりに来てた。」
「そう!」
「エダちゃんって、京子さんの研究友達の。」
腕を組んで、イライラしながら答える繁。
「そう!」
「隣の甲賀さんの次男の結婚式で演歌歌ってた。うちは京子さんが嫁いで来てからよ、金髪の外人さん多くてよ。顔が浮かばんのよ。え~あの娘かな?天木越え~♪ってうまく歌ってた娘か?」
「そう!」
厳しい顔で目をつむっている繁。
「はっ?なんで。あのおっちょこちょいの旦那の嫁さんの、黒髪の外人、エダちゃんだよな?」
「そうだってば!」
「日本酒好きで、酒が入ると、笑い上戸のエダちゃんだろ?俺がむいた氷下魚のつまみと、わらびのお浸しが大好きな宇宙人の美人さん。」
「だから、そう!おやじ!そのエダリーム・ツェツィリア・マゾフシェ・シーラス・メイザー。シーラス皇国軍、伝統の筆頭軍神一族のメイザー家。その現シーラス皇王陛下のご側近でメイザー将軍の次女妃殿下のお嬢様。シーラス皇国の正統派の皇族だべさ。エダ妃殿下だべや!今は結婚して、お母さんの名前のツェツィリアが無くなって、名前の最後にリチャード・ウィルソンのウィルソンが最後に付くエダ!独身じゃないから女神リーム名がとれて、エダちゃんだでば。あーしばらくぶりに早口いったべや。」
「なんか難しい事、言うねお前。余計、顔が判んなくなったべさ。」
「いやいやいや、おやじ。エダ・マゾフシェ・シーラス・ウィルソン。おやじと京子と麗子ちゃんとノラで~!大事にしまってあった人の酒ばょ、正月にさ、勝手に晩酌してただろう。おめーらで!友達の吉田の結婚記念の日本酒!3本もょ、飲みやがって。(カカカカッ!)後2本しかないねーべや!何~っ笑ってんだべ、おやじぃ!」
「カカカッ!はははっ!まだ覚えてるのか!この、いい男が!いつまでも、女々しいこと言い腐って。」
「じゃか~しぃ!何かの時に大事にしまってたんだべ。幼馴染の岩国基地の吉田が、いい年こいてよ。やっとこの歳で嫁ば、こさえたんだべよ。やっと結婚できたんだべや。その記念だべさ。めちゃめちゃ年下の俺の岩国道場の弟子、木下美紀と結婚した時のお返しだべや。(あー、あー吉田君だべ。やっと結婚出来たな。)大事な記念酒だべ。(だから、わかってるべや。)親父が、あのオメーの同級生、えらい若い嫁もらったもんだなぁって、親父!言ってたべや。吉田は自分の道場のマナ弟子だろうが。」
「カカカッ!あ~あ、シゲルもうわかった、わかった。吉田君と嫁さんの写真張った日本酒。3本やっつけたんだべや。なまら大酒飲みのエダちゃんだべ?」
「そう!」
「まだ2本残ってんべあ。もう……いつまでも。」
「なんだ、酒の事覚えてるのに、だからそう!そのエダちゃんが誘拐された!」
「んっ?何?何~っ!本当かよ!ん~はんかクサいことしやがって!どこのタクランケが誘拐した!」
シラケ顔で父親を見る繁。
「何だぁおやじ~?今頃、ピンときたのかよ。エダちゃんの顔忘れるかぁ。なんの師範やら。」
「うるせーっ!やっと名前と顔が一致した。ツヤッツヤ黒髪のエダちゃんだべや。ウチに金髪や黒髪や宇宙人とか一杯来るからだべ。枝山さんのババァーの顔、ずっと浮かんでたんだべ。大酒呑みの宇宙人のエダちゃんな。ハイハイハイ。」
「んだ、その黒髪のエダちゃん。」
「それ、先に言えや。」
「だから、言ったべあ。その黒髪のエダちゃんだって。顔忘れるかぁ?」
「オラもいい年だ!いいべや!それより、シゲルっ!その誘拐の目的は金だべか?身代金かぁ?それとも、政治絡みでなんかの悪さした悪党政治家を牢屋から出せとか何とかの、なんかの交換だべか?なんだべなぁ?なんでお前に関係あるんだべか?ワシの方がなんかよ。オイッ!や~な予感するべや。や~な予感。ホントだべや。」
「なんだべ、親父ぃ。や~な予感って。テキトーな事言うなよ。すんげー心配になんべや。」
「うるせー。オメーと言い合ったせいか、ちょっと待て。ふぅ、なんか体ぁこわいべあ。(なんで体こわいって。もう、歳だべ。)うるせっ!シゲル。ちょっいいから待て。ふぅ~んっしょ。はーコワい。ゆるくないべさ。」
少し疲れ気味で助手席の椅子に、ドスンッと深くもたれる清春。
「んでよ、親父ぃ。(あー。)京子が明日。月裏の仕事、ひと段落して帰る予定でさ。(あー。)たぶんな、リチャードたちやノーラとみんなで、ウチへ遊びに来る前だったらしいんだわ。だから、栗山のウチに来る前さ、赤んぼ、まあ小さいから月裏のスーリアで一息付くために京子達の所に寄ったんだべや。(そうかぁ。)したっけ、そこでジャンプポートで誘拐されたんだべや。(はっ?なんた?)月裏のジャンプポート。(京子さんやノラちゃんに言われてるけど、まだ1回も行ってないわな。)そこだ、そのジャンプポートだべや。(ふーん。)まぁ空港みたいな所で、京子とノーラの目の前でさ。(あ!え~)んでよ、目の前で誘拐されたらしいべさ。」
「うわ~うわ、うわ、うわ。目の前でか!うわ~っ。それ何かヤダな~。うわ、うわ、うわ。」
「つい、さっきだべ。」
「はあい?何っ?シゲルっ、今か!(んだべ。今さっきだべや。)あらら。んだべかぁ。石噛んでハーベスタ止まったんじゃなかったんだ。」
「そうだべ~。石なんて、この畑にあるか!ストーンピッカー(畑の石除去機)、宇野さんに言われてから、去年かけたべや。」
「あ、んだ。」
「だべー親父っ。京子から緊急通信来たから機械ば、止めたんだべや。でもよ、なんか責任感じるべさ~。親父ぃ。」
「だけどぉよ。シゲル。うちも被害にあったようなもんだべ~。いやいやいや。」
「んだからさ、心配だぁ。心配だべさ。はんかくさいわぁ。ほんとぉによ。けどぉよ、ん~なんで俺に連絡きたんだべかぁ?」
頭を、掻く2人。
「誰に誘拐された?」
「ウシハクルだってよ。(ノラちゃんがいっつも言ってる銀河の悪党だべか。)んだわ。んでよお、今、京子が調べてるわ。今、連絡来るべや。」
畑の周りを見渡す椎葉繁。
その内、手元の3D画面には目の青い、銀に近い薄い金髪の女性が首にインカムを装着して映り始めた。
繁の背中をたたいて、画面を指差す清春。
慌てて見る繁だった。
その超絶・金髪美女は、上を見たり、横を見たり、後ろ振り向いて何かを叫んでいたり落ち着きがない様子だった。その金髪美人に話しかける繁。
「おい、ノーラ!ノラ!オイっ!コラッ。3人は無事なのか、ノラ。オイッ!」
ノーラが2人を見て話し掛ける。
( あっ!ハイッ!繁ぅ。あー!清春お父さんも。 )
運転席で手を挙げて挨拶する親子。
( ちょとちょっとシゲルぅ。(なに。)シゲルぅ~!(あんだべ。)困ったわ。もう。今、データも送ったけど。ちょっと見て!ウシハクルから送って来たのよ。 )
3D画面の横に、また違うホログラム画面が出る。
何人かの人間の映像が現れたのだ。
顔を近づける父の清春。
と、突然口を開けて驚いた。
「なんだ!これっ!」
そして、浮かんできた人の映像を腕を組んで凝視する。
清春がハーベスターまで歩いてきた。
農業研修用に作られた珍しい2人乗りのハーベスターの脇で軍手を脱いで、被っていた帽子を脱いだ。
脱いだ帽子を上着のポケットに入れ、ハーベスターのドライバー・ステップに足をかけた。
一旦、周りを見てから上がり込んだ。
「よっこらしょ。」
ハーベスターの運転席に上がり、運転席を見る清春。
繁は、それに気が付き、身体を伸ばし運転席ドアの鍵を開けた。
清春はサッと助手席に乗り込み、座って3Dホログラムモニターを覗いた。
「ドしたシゲル。何見てるんだべ?」
「あー、月から京子だぁ。……リチャード家族が誘拐された。」
「なんた?誰だって?誰が誘拐されたって。」
苦い顔をする繁。
「……もう、おやじ。何か、や~な予感するわ。エダちゃんファミリー、3人全員だってよ。」
「え、エダちゃん?はて~。江田さん?荏田さん?枝さん?そんな組合の人いたべか。あ~枝山さんの奥さんかぁ?」
ピンとこない清春。
頭の中ではエダを、勝手に漢字に変換して思い出そうとしていた。
「なんだ?忘れた?結婚してからも去年の正月、2人で遊びに来てたべさ。旦那のリチャードは独身の時は俺の道場の弟子だべ。忘れたかぁ?正月、おやじ方と麻雀したべや。覚えてないかおやじ、だから弟子のリチャードとエダちゃんだべや。」
「あ~!宇宙人のカップルな。宇宙人のオース皇国の3代目か。2代目のアルフレッドのバカ息子か。たしか。その3代目がドした?エダさんって言うから一所懸命、組合員名簿ば考えてた。カカカッ。」
「子供と3人で誘拐されたらしい。」
目を大きくして画面を除く清春。
「はっ?ってちょっと待て、あのエダちゃんと3代目だろ。エダちゃんって、京子さんの友達の、いっつも泊まりに来てた。」
「そう!」
「エダちゃんって、京子さんの研究友達の。」
腕を組んで、イライラしながら答える繁。
「そう!」
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「そう!」
厳しい顔で目をつむっている繁。
「はっ?なんで。あのおっちょこちょいの旦那の嫁さんの、黒髪の外人、エダちゃんだよな?」
「そうだってば!」
「日本酒好きで、酒が入ると、笑い上戸のエダちゃんだろ?俺がむいた氷下魚のつまみと、わらびのお浸しが大好きな宇宙人の美人さん。」
「だから、そう!おやじ!そのエダリーム・ツェツィリア・マゾフシェ・シーラス・メイザー。シーラス皇国軍、伝統の筆頭軍神一族のメイザー家。その現シーラス皇王陛下のご側近でメイザー将軍の次女妃殿下のお嬢様。シーラス皇国の正統派の皇族だべさ。エダ妃殿下だべや!今は結婚して、お母さんの名前のツェツィリアが無くなって、名前の最後にリチャード・ウィルソンのウィルソンが最後に付くエダ!独身じゃないから女神リーム名がとれて、エダちゃんだでば。あーしばらくぶりに早口いったべや。」
「なんか難しい事、言うねお前。余計、顔が判んなくなったべさ。」
「いやいやいや、おやじ。エダ・マゾフシェ・シーラス・ウィルソン。おやじと京子と麗子ちゃんとノラで~!大事にしまってあった人の酒ばょ、正月にさ、勝手に晩酌してただろう。おめーらで!友達の吉田の結婚記念の日本酒!3本もょ、飲みやがって。(カカカカッ!)後2本しかないねーべや!何~っ笑ってんだべ、おやじぃ!」
「カカカッ!はははっ!まだ覚えてるのか!この、いい男が!いつまでも、女々しいこと言い腐って。」
「じゃか~しぃ!何かの時に大事にしまってたんだべ。幼馴染の岩国基地の吉田が、いい年こいてよ。やっとこの歳で嫁ば、こさえたんだべよ。やっと結婚できたんだべや。その記念だべさ。めちゃめちゃ年下の俺の岩国道場の弟子、木下美紀と結婚した時のお返しだべや。(あー、あー吉田君だべ。やっと結婚出来たな。)大事な記念酒だべ。(だから、わかってるべや。)親父が、あのオメーの同級生、えらい若い嫁もらったもんだなぁって、親父!言ってたべや。吉田は自分の道場のマナ弟子だろうが。」
「カカカッ!あ~あ、シゲルもうわかった、わかった。吉田君と嫁さんの写真張った日本酒。3本やっつけたんだべや。なまら大酒飲みのエダちゃんだべ?」
「そう!」
「まだ2本残ってんべあ。もう……いつまでも。」
「なんだ、酒の事覚えてるのに、だからそう!そのエダちゃんが誘拐された!」
「んっ?何?何~っ!本当かよ!ん~はんかクサいことしやがって!どこのタクランケが誘拐した!」
シラケ顔で父親を見る繁。
「何だぁおやじ~?今頃、ピンときたのかよ。エダちゃんの顔忘れるかぁ。なんの師範やら。」
「うるせーっ!やっと名前と顔が一致した。ツヤッツヤ黒髪のエダちゃんだべや。ウチに金髪や黒髪や宇宙人とか一杯来るからだべ。枝山さんのババァーの顔、ずっと浮かんでたんだべ。大酒呑みの宇宙人のエダちゃんな。ハイハイハイ。」
「んだ、その黒髪のエダちゃん。」
「それ、先に言えや。」
「だから、言ったべあ。その黒髪のエダちゃんだって。顔忘れるかぁ?」
「オラもいい年だ!いいべや!それより、シゲルっ!その誘拐の目的は金だべか?身代金かぁ?それとも、政治絡みでなんかの悪さした悪党政治家を牢屋から出せとか何とかの、なんかの交換だべか?なんだべなぁ?なんでお前に関係あるんだべか?ワシの方がなんかよ。オイッ!や~な予感するべや。や~な予感。ホントだべや。」
「なんだべ、親父ぃ。や~な予感って。テキトーな事言うなよ。すんげー心配になんべや。」
「うるせー。オメーと言い合ったせいか、ちょっと待て。ふぅ、なんか体ぁこわいべあ。(なんで体こわいって。もう、歳だべ。)うるせっ!シゲル。ちょっいいから待て。ふぅ~んっしょ。はーコワい。ゆるくないべさ。」
少し疲れ気味で助手席の椅子に、ドスンッと深くもたれる清春。
「んでよ、親父ぃ。(あー。)京子が明日。月裏の仕事、ひと段落して帰る予定でさ。(あー。)たぶんな、リチャードたちやノーラとみんなで、ウチへ遊びに来る前だったらしいんだわ。だから、栗山のウチに来る前さ、赤んぼ、まあ小さいから月裏のスーリアで一息付くために京子達の所に寄ったんだべや。(そうかぁ。)したっけ、そこでジャンプポートで誘拐されたんだべや。(はっ?なんた?)月裏のジャンプポート。(京子さんやノラちゃんに言われてるけど、まだ1回も行ってないわな。)そこだ、そのジャンプポートだべや。(ふーん。)まぁ空港みたいな所で、京子とノーラの目の前でさ。(あ!え~)んでよ、目の前で誘拐されたらしいべさ。」
「うわ~うわ、うわ、うわ。目の前でか!うわ~っ。それ何かヤダな~。うわ、うわ、うわ。」
「つい、さっきだべ。」
「はあい?何っ?シゲルっ、今か!(んだべ。今さっきだべや。)あらら。んだべかぁ。石噛んでハーベスタ止まったんじゃなかったんだ。」
「そうだべ~。石なんて、この畑にあるか!ストーンピッカー(畑の石除去機)、宇野さんに言われてから、去年かけたべや。」
「あ、んだ。」
「だべー親父っ。京子から緊急通信来たから機械ば、止めたんだべや。でもよ、なんか責任感じるべさ~。親父ぃ。」
「だけどぉよ。シゲル。うちも被害にあったようなもんだべ~。いやいやいや。」
「んだからさ、心配だぁ。心配だべさ。はんかくさいわぁ。ほんとぉによ。けどぉよ、ん~なんで俺に連絡きたんだべかぁ?」
頭を、掻く2人。
「誰に誘拐された?」
「ウシハクルだってよ。(ノラちゃんがいっつも言ってる銀河の悪党だべか。)んだわ。んでよお、今、京子が調べてるわ。今、連絡来るべや。」
畑の周りを見渡す椎葉繁。
その内、手元の3D画面には目の青い、銀に近い薄い金髪の女性が首にインカムを装着して映り始めた。
繁の背中をたたいて、画面を指差す清春。
慌てて見る繁だった。
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「おい、ノーラ!ノラ!オイっ!コラッ。3人は無事なのか、ノラ。オイッ!」
ノーラが2人を見て話し掛ける。
( あっ!ハイッ!繁ぅ。あー!清春お父さんも。 )
運転席で手を挙げて挨拶する親子。
( ちょとちょっとシゲルぅ。(なに。)シゲルぅ~!(あんだべ。)困ったわ。もう。今、データも送ったけど。ちょっと見て!ウシハクルから送って来たのよ。 )
3D画面の横に、また違うホログラム画面が出る。
何人かの人間の映像が現れたのだ。
顔を近づける父の清春。
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「なんだ!これっ!」
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