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第13話 第一王子ヴィクトルの過去・前編
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ラベンダー畑を散歩しているブリジットと護衛騎士が数名見えた。ブリジットは日傘を差して楽しそうに歩いている。
これは誰の視点?
そう思って周囲を見回した直後、白銀の髪と狐耳に、モフモフの尻尾を生やした青年が佇んでいたことに気付く。ルティ様──ううん、角が二本ある。この方はヴィクトル様だわ。
彼は私に気付かず、ブリジットをずっと見つめて……一筋の雫が零れ落ちた。手を伸ばしかけてゆっくりと、その手を下ろして深く息を整える。
『やっと見つけた。……私の《片翼》』
喜びを噛みしめているにしては、悲痛な声だった。その声音に胸がキュンとなる。彼に触れようとしても、私の体は擦り抜けるだけ。
そっか。これは……過去で、ルティ様の記憶なんだ。ルティ様と一緒にいたから?
そのへんはよく分からないけれど、それよりもブリジットとヴィクトル様の出会いは、この後だと思っていた。その前にヴィクトル様は私を見つけていたのに、どうして?
『へえ~~~。あれが君の《片翼》かぁ』
ひょっこりと姿を見せたのは、騎士服に身を包んだボーイッシュな女性だ。彼女ダニエラ様は……ヴィクトル様の幼馴染みで、ヴィクトル様に片思いをしていた。そして第二王子ジェミアン様はダニエラ様が好きという三角関係にあったのだ。それに気付いたのは、ブリジットが死ぬ少し前だけれど……。
猫のような大きな目に、愛嬌のある顔、すらっとした姿の彼女は剣の達人でヴィクトル様の護衛騎士だった。
『みたいだ。彼女を見た瞬間、頭の中で鐘が鳴って祝福も受けた。間違いない』
『ふーん。隣にいるのは護衛騎士か。簡単に浚えるけど、どうする?』
『そうだな。……本来ならそうなんだろう』
『ヴィクトル?』
ブリジットを見つめる目は、どこまでも穏やかで優しいものだった。
『でもまずは彼女が私を受け入れてくれるか、対話を試みなければならない。それが無理なら遠くから彼女の幸福を眺めていたい』
『ダメダメ! そんなのダメだよ! 君は優しすぎる。《片翼》を見つけたのなら囲って、求愛紋を施して自分の物だって、自分のたった一人の伴侶だってドロドロに甘やかして愛を囁けば喜ぶんだから、君が我慢することなんてないんだ! それに君は今も魔力消費も上手くできていないだろう。このままじゃ、五十年も生きられない……! そんなのはダメだ』
『だが《片翼》として見つけるのが遅すぎた。大人の容姿の人族であれば、すでに意中の相手がいるかもしれない。であれば《片翼》の本能と、理性で彼女は苦悩するだろう。そんな風にはさせたくない』
『あーーーーもう、わかった。僕がなんとかするから任せてよ!』
ダニエラ様はそう言った後、姿を消してしまった。ヴィクトル様は私を無理矢理攫おうとしたわけじゃ……なかった?
ヴィクトル様は、ブリジットが見えなくなるまで嬉しそうに見つめている。その姿に胸がキュッとなった。また擦り抜けてしまうかもしれない、それでもこの人を抱きしめたい。
そう手を伸ばした瞬間、後から誰かが私を抱きしめる。
「シズク」
「ルティ様?」
「……意識共有して……しまった。私たちは……」
「《片翼》……だから?」
「うん。…………シズク、ここで私は選択肢を誤った。ダニエラに任せるべきではなかったんだ」
「ルティ様……」
「君と出会う前は、ずっと息苦しくて孤独だった。でも君を見つけた瞬間、世界が広がって、幸福感でいっぱいになったんだよ。だから、それだけで私は十分に幸せで、君を見守りながら君と同じ寿命で添い遂げても良いと思った。君には幸せになって欲しかったから」
「(ヴィクトル様とルティ様は別人のようだって思っていたけれど、それはブリジットだった私が気づかなかっただけで……根っこの部分はずっと変わってなかった?)じゃあ、あの夜に私を攫いに来たのは……」
「私の姿に扮したダニエラだったようだ」
「──っ!?」
ルティ様が人差し指を向けた途端、空間が歪んで場内に変わった。花嫁のブリジットを残してヴィクトル様が部屋を出た。回廊を歩いたところでヴィクトルの姿がダニエラに変わる。それと同時に、本物のヴィクトル様と鉢合わせをした。
『ダニエラ、一体なにをした!?』
『えーっと、クレパルティ王国だっけ? そこの王様に相談して、天狐王国との国交を開く代わりに、君の《片翼》を引き取ってきたのさ。王様も、彼女も快諾してくれたんだよ。《片翼》として、君の伴侶になれて光栄だって』
『……彼女が?』
『そう。でも気をつけないとダメだよ! 僕が君の名前を呼ばないように注意しておいたから。まだ魔力炉もない人族に、君の名前を呼ばせたら肉体的な負荷が掛かるからね』
『あ、ああ……。求愛紋が馴染んで、魔力炉と魔力回線ができれば……彼女の名前が呼べるのだな。楽しみだ……』
こんな事実をブリジットは知らない。最期まで知らずに死んだ。そう思うと自分の愚鈍さに呆れた。私は何を見ていたのだろう、と。
対話を求めていたのは、同じだったのに……。
「愚かだろう。幼馴染で、親友だった彼女の言葉をなんら疑わなかったのだから。彼女は《高魔力保持者》でもないのに……違和感がなかったわけじゃない。でも君が望んでくれた──それが嬉しくて……君から祖国を奪った」
「ううん。私もヴィクトル様とダニエラ様の区別が付いていなかったし、……そのせいで生贄だと思い込んでしまった……」
ダニエラ様は何度かヴィクトル様になりすまして、私とヴィクトル様の中を引っかき回した。時にはジェミアン様を利用してブリジットは生贄だと、《呪われた片翼》だとすり込んでいったんだわ。思っていた以上に悪質だった!
『ヴィクトル、彼女が祖国や家族のことを思い出すことがあるって。もしかしたら国に戻りたいと言い出すかもしれない。そうならないように、繋ぎ止めるんだ。今は名前もまだ呼べないだろう。だからたくさん愛してあげて、会話をできるだけしないようにするんだ。会話したら絆されるだろう?』
『元気がないみたいで、昼間は君に会いたくないって……。彼女、少し傲慢になってきているのかも。君に好かれているからって、侍女たちに八つ当たりをするようになったんだ。《片翼》について理解しているのに、情緒不安定なのかも。しょうがないから暫くは僕がサンドバッグになってあげるよ』
『僕に任せてよ、君は次期国王として忙しいだろう。求愛紋も馴染んで、あとちょっとで名前も呼び合えるのだから、ここは踏ん張りどころじゃないかな?』
ダニエラ様は狡猾で、悪意に満ちた嘘を積み重ねていく。
誤算だったのは、壊れかけていたブリジットが耐えていたことだろう。彼女はブリジットの、王女としての責務を、胆力を侮っていたのだ。
だから強行に出た。私がヴィクトル様と会話を交わすことを回避するために──。
これは誰の視点?
そう思って周囲を見回した直後、白銀の髪と狐耳に、モフモフの尻尾を生やした青年が佇んでいたことに気付く。ルティ様──ううん、角が二本ある。この方はヴィクトル様だわ。
彼は私に気付かず、ブリジットをずっと見つめて……一筋の雫が零れ落ちた。手を伸ばしかけてゆっくりと、その手を下ろして深く息を整える。
『やっと見つけた。……私の《片翼》』
喜びを噛みしめているにしては、悲痛な声だった。その声音に胸がキュンとなる。彼に触れようとしても、私の体は擦り抜けるだけ。
そっか。これは……過去で、ルティ様の記憶なんだ。ルティ様と一緒にいたから?
そのへんはよく分からないけれど、それよりもブリジットとヴィクトル様の出会いは、この後だと思っていた。その前にヴィクトル様は私を見つけていたのに、どうして?
『へえ~~~。あれが君の《片翼》かぁ』
ひょっこりと姿を見せたのは、騎士服に身を包んだボーイッシュな女性だ。彼女ダニエラ様は……ヴィクトル様の幼馴染みで、ヴィクトル様に片思いをしていた。そして第二王子ジェミアン様はダニエラ様が好きという三角関係にあったのだ。それに気付いたのは、ブリジットが死ぬ少し前だけれど……。
猫のような大きな目に、愛嬌のある顔、すらっとした姿の彼女は剣の達人でヴィクトル様の護衛騎士だった。
『みたいだ。彼女を見た瞬間、頭の中で鐘が鳴って祝福も受けた。間違いない』
『ふーん。隣にいるのは護衛騎士か。簡単に浚えるけど、どうする?』
『そうだな。……本来ならそうなんだろう』
『ヴィクトル?』
ブリジットを見つめる目は、どこまでも穏やかで優しいものだった。
『でもまずは彼女が私を受け入れてくれるか、対話を試みなければならない。それが無理なら遠くから彼女の幸福を眺めていたい』
『ダメダメ! そんなのダメだよ! 君は優しすぎる。《片翼》を見つけたのなら囲って、求愛紋を施して自分の物だって、自分のたった一人の伴侶だってドロドロに甘やかして愛を囁けば喜ぶんだから、君が我慢することなんてないんだ! それに君は今も魔力消費も上手くできていないだろう。このままじゃ、五十年も生きられない……! そんなのはダメだ』
『だが《片翼》として見つけるのが遅すぎた。大人の容姿の人族であれば、すでに意中の相手がいるかもしれない。であれば《片翼》の本能と、理性で彼女は苦悩するだろう。そんな風にはさせたくない』
『あーーーーもう、わかった。僕がなんとかするから任せてよ!』
ダニエラ様はそう言った後、姿を消してしまった。ヴィクトル様は私を無理矢理攫おうとしたわけじゃ……なかった?
ヴィクトル様は、ブリジットが見えなくなるまで嬉しそうに見つめている。その姿に胸がキュッとなった。また擦り抜けてしまうかもしれない、それでもこの人を抱きしめたい。
そう手を伸ばした瞬間、後から誰かが私を抱きしめる。
「シズク」
「ルティ様?」
「……意識共有して……しまった。私たちは……」
「《片翼》……だから?」
「うん。…………シズク、ここで私は選択肢を誤った。ダニエラに任せるべきではなかったんだ」
「ルティ様……」
「君と出会う前は、ずっと息苦しくて孤独だった。でも君を見つけた瞬間、世界が広がって、幸福感でいっぱいになったんだよ。だから、それだけで私は十分に幸せで、君を見守りながら君と同じ寿命で添い遂げても良いと思った。君には幸せになって欲しかったから」
「(ヴィクトル様とルティ様は別人のようだって思っていたけれど、それはブリジットだった私が気づかなかっただけで……根っこの部分はずっと変わってなかった?)じゃあ、あの夜に私を攫いに来たのは……」
「私の姿に扮したダニエラだったようだ」
「──っ!?」
ルティ様が人差し指を向けた途端、空間が歪んで場内に変わった。花嫁のブリジットを残してヴィクトル様が部屋を出た。回廊を歩いたところでヴィクトルの姿がダニエラに変わる。それと同時に、本物のヴィクトル様と鉢合わせをした。
『ダニエラ、一体なにをした!?』
『えーっと、クレパルティ王国だっけ? そこの王様に相談して、天狐王国との国交を開く代わりに、君の《片翼》を引き取ってきたのさ。王様も、彼女も快諾してくれたんだよ。《片翼》として、君の伴侶になれて光栄だって』
『……彼女が?』
『そう。でも気をつけないとダメだよ! 僕が君の名前を呼ばないように注意しておいたから。まだ魔力炉もない人族に、君の名前を呼ばせたら肉体的な負荷が掛かるからね』
『あ、ああ……。求愛紋が馴染んで、魔力炉と魔力回線ができれば……彼女の名前が呼べるのだな。楽しみだ……』
こんな事実をブリジットは知らない。最期まで知らずに死んだ。そう思うと自分の愚鈍さに呆れた。私は何を見ていたのだろう、と。
対話を求めていたのは、同じだったのに……。
「愚かだろう。幼馴染で、親友だった彼女の言葉をなんら疑わなかったのだから。彼女は《高魔力保持者》でもないのに……違和感がなかったわけじゃない。でも君が望んでくれた──それが嬉しくて……君から祖国を奪った」
「ううん。私もヴィクトル様とダニエラ様の区別が付いていなかったし、……そのせいで生贄だと思い込んでしまった……」
ダニエラ様は何度かヴィクトル様になりすまして、私とヴィクトル様の中を引っかき回した。時にはジェミアン様を利用してブリジットは生贄だと、《呪われた片翼》だとすり込んでいったんだわ。思っていた以上に悪質だった!
『ヴィクトル、彼女が祖国や家族のことを思い出すことがあるって。もしかしたら国に戻りたいと言い出すかもしれない。そうならないように、繋ぎ止めるんだ。今は名前もまだ呼べないだろう。だからたくさん愛してあげて、会話をできるだけしないようにするんだ。会話したら絆されるだろう?』
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『僕に任せてよ、君は次期国王として忙しいだろう。求愛紋も馴染んで、あとちょっとで名前も呼び合えるのだから、ここは踏ん張りどころじゃないかな?』
ダニエラ様は狡猾で、悪意に満ちた嘘を積み重ねていく。
誤算だったのは、壊れかけていたブリジットが耐えていたことだろう。彼女はブリジットの、王女としての責務を、胆力を侮っていたのだ。
だから強行に出た。私がヴィクトル様と会話を交わすことを回避するために──。
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