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11話 会社員、遭難する
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「どこだ、ここぉぉぉぉ!」
前を見ても後ろを見てもただ森が広がってるだけだ。
「こ、こういう時は前進あるのみぃ!」
「待てぇぇぇぇぇ!!!」
バカが前方へ全力疾走しそうになったところを俺が止めた。
「前進て!俺たち置いてどこに行くんだぁぁ!」
「じゃあ、どうするんだよ!」
「そ、それはぁ~……知らん!!!」
「ほら解決策ないじゃないか!」
「とりあえず、話し合い!話し合い大事!」
俺たちはこの状況をどう打開するかを話し合った。
「ふん、簡単だ。バカランカの魔法を私の強化魔法で強化して森を焼き払えばいい。」
「なるほど、その手があった!」
「何物騒な事言ってんだぁぁ!バカも何賛成してるんだぁぁ!そんなことしたら、俺たちが丸焦げになりますぅぅぅぅ!」
「そこはギャグ小説だからなんとかなるはずだ。」
「メタ発言やめろぉぉぉぉぉ!」
「我の実力を持ってすれば、この程度の困難などたいしたことはない。」
「うん。じゃあ、この程度の困難切り抜けて見せてよ。」
「…ふ、我が出る幕ではないな。」
「できないんですね。
そう正直に言いなさいな。」
「貴様、前から思っていたが我だけ少し当たりが強くないか?」
「お前の厨二病には付き合ってられないからな。」
「厨二病?なんだそれは?」
「簡単に言うと見てて痛々しいやつのことだな。」
「…ふ、我が痛いやつだと?
笑止!我は暗黒神ナー…」
レオターがそう言いかけたとき、前方から馬に乗った人がぼんやりと見えた。よくよく見ると、そいつには頭がなかった。
「さっきのジュラハンンンン!」
俺は小声で叫んだ。幸い、まだジュラハンは俺たちに気づいていないようだった。
「どうするよ。気づかれたら一巻の終わりじゃん。まじで、どしよ。」
「こうなったら…」
バカがそう言うと、バカは地面に横たわった。
「死んだふりして、やり過ごす!」
「それしかないようだな。おい、お前たちも早く死んだふりをしろ。」
ヤヴォルは、バカと同じように横たわる。
「え、絶対ばれるだろ。
仮にも上級モンスターなんだろ?」
「だか、今から逃げてもジュラハンに気づかれて捕まるだけだぞ?それなら、少しでも助かる方を選んだ方がいいと思うのだが。」
確かに、と思った俺はヤヴォルたちと同じように死んだふりをした。レオターは、そんなの暗黒神のやることではないと嫌がったので、俺が気絶させた。
そうしているうちに、ついにジュラハンが俺たちの近くを通る。なんか、めちゃくちゃ俺たちの方をじろじろ見てるが、俺たちが死んでいることに驚いているのだと信じたい。そして、ジュラハンが俺たちの近くから離れていった。俺たちがほっとしたのもつかの間、
「は、ハクション!」
バカが耐えきれずくしゃみした瞬間、後方から馬が駆けていく音がする。そう、ジュラハンがバカのくしゃみに反応したのだ。
「バカランカァァァァ!」
「ごめんなさいぃぃぃぃ!
後で、土下座しますんでぇぇぇぇぇ!」
「てか、なんで近くにいた俺たちの呼吸音に気づかなくて、離れたバカのくしゃみは気づいたんだぁぁぁぁ!」
俺たちは一日中追い回された。その後なんとか逃げ切り、奇跡的に森の出口までたどり着くことができた。俺は誓った。
次からは、森はなるべく避けて行こう。と
前を見ても後ろを見てもただ森が広がってるだけだ。
「こ、こういう時は前進あるのみぃ!」
「待てぇぇぇぇぇ!!!」
バカが前方へ全力疾走しそうになったところを俺が止めた。
「前進て!俺たち置いてどこに行くんだぁぁ!」
「じゃあ、どうするんだよ!」
「そ、それはぁ~……知らん!!!」
「ほら解決策ないじゃないか!」
「とりあえず、話し合い!話し合い大事!」
俺たちはこの状況をどう打開するかを話し合った。
「ふん、簡単だ。バカランカの魔法を私の強化魔法で強化して森を焼き払えばいい。」
「なるほど、その手があった!」
「何物騒な事言ってんだぁぁ!バカも何賛成してるんだぁぁ!そんなことしたら、俺たちが丸焦げになりますぅぅぅぅ!」
「そこはギャグ小説だからなんとかなるはずだ。」
「メタ発言やめろぉぉぉぉぉ!」
「我の実力を持ってすれば、この程度の困難などたいしたことはない。」
「うん。じゃあ、この程度の困難切り抜けて見せてよ。」
「…ふ、我が出る幕ではないな。」
「できないんですね。
そう正直に言いなさいな。」
「貴様、前から思っていたが我だけ少し当たりが強くないか?」
「お前の厨二病には付き合ってられないからな。」
「厨二病?なんだそれは?」
「簡単に言うと見てて痛々しいやつのことだな。」
「…ふ、我が痛いやつだと?
笑止!我は暗黒神ナー…」
レオターがそう言いかけたとき、前方から馬に乗った人がぼんやりと見えた。よくよく見ると、そいつには頭がなかった。
「さっきのジュラハンンンン!」
俺は小声で叫んだ。幸い、まだジュラハンは俺たちに気づいていないようだった。
「どうするよ。気づかれたら一巻の終わりじゃん。まじで、どしよ。」
「こうなったら…」
バカがそう言うと、バカは地面に横たわった。
「死んだふりして、やり過ごす!」
「それしかないようだな。おい、お前たちも早く死んだふりをしろ。」
ヤヴォルは、バカと同じように横たわる。
「え、絶対ばれるだろ。
仮にも上級モンスターなんだろ?」
「だか、今から逃げてもジュラハンに気づかれて捕まるだけだぞ?それなら、少しでも助かる方を選んだ方がいいと思うのだが。」
確かに、と思った俺はヤヴォルたちと同じように死んだふりをした。レオターは、そんなの暗黒神のやることではないと嫌がったので、俺が気絶させた。
そうしているうちに、ついにジュラハンが俺たちの近くを通る。なんか、めちゃくちゃ俺たちの方をじろじろ見てるが、俺たちが死んでいることに驚いているのだと信じたい。そして、ジュラハンが俺たちの近くから離れていった。俺たちがほっとしたのもつかの間、
「は、ハクション!」
バカが耐えきれずくしゃみした瞬間、後方から馬が駆けていく音がする。そう、ジュラハンがバカのくしゃみに反応したのだ。
「バカランカァァァァ!」
「ごめんなさいぃぃぃぃ!
後で、土下座しますんでぇぇぇぇぇ!」
「てか、なんで近くにいた俺たちの呼吸音に気づかなくて、離れたバカのくしゃみは気づいたんだぁぁぁぁ!」
俺たちは一日中追い回された。その後なんとか逃げ切り、奇跡的に森の出口までたどり着くことができた。俺は誓った。
次からは、森はなるべく避けて行こう。と
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