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6話 会社員、魔法を覚える

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俺はある重大なことに気がついてしまった。
この世界にきてから俺がやっていることといえば宿屋の雑用。よく漫画にあるあるな、特訓なるものをしていなくね。
てか、まず仲間を集める~とか言う前に俺自身のパワーアップをしないといけなくね。と

ということで俺は宿屋での仕事を早く終わらすと、特訓をしにスライモンとヤヴォルと町の外に行った。もちろん、前回森でひどい目にあったので、今回は町から5メートルほど離れた、平原となっているところで特訓をする。俺は言う。

「よし、じゃあさっそくやるぞぉ!ヤヴォル、俺に魔法の取得方法を教えてくれ!」

そう、俺は今回の特訓で魔法を取得しようと思ったのだ。なぜなら、たとえ剣術を極めたとしても所詮は木の棒、倒せるのはせいぜいコブリンレベルだろう。だが、魔法は違う!魔法を極めることができたら、俺でも強敵に渡り合うことができるかもしれないからだ!そんなことを考えていると

「うん?それが人に頼む態度か?」

とヤヴォルが言ってきた。そうだ、こいつはドSだったなと俺は思い出し

「どうか教えてくださいませえぇぇぇ!ヤヴォル様ー!」

と俺は土下座してヤヴォルに頼む。

「よかろう!貴様に魔法を教えてやろう!」

そういうとヤヴォルは町の中に入って行った。
へ?っと俺がポカーンとしていると10分後、ヤヴォルは町から本を手に持って帰ってきた。ヤヴォルは本を俺に渡すと

「ほら!その本を開いて見ろ!」 

と言った。

「え、あ、うん。」

俺は戸惑いながらもその本を開いた。本を開くとそこには何も文字が書かれていなかった。しかし、俺の頭の中に書かれていないはずの文字が入ってくるのだ。俺がその本を閉じると

「さあ!これで魔法が使えるはずだ。やってみろ!」

とヤヴォルが俺に言った。俺はヤヴォルの言うとおりに

「ファイヤー!!」

と言うと俺の指先から炎が放たれた。魔法がいとも簡単に使えた。使えたが…  

「え、この本どこから持ってきたの?」

ヤヴォルははっきりと答えた。

「買った!!!!!!」

「だよねーー!薄々そう思ったよ!てか、魔法ってそんなに簡単に取得できんの!?てっきり特訓しないと取得できないと思ってたわ!」

「当たり前じゃないか。そんなことも知らなかったのか貴様。」

「ちなみにおいくらするんだ?」

「10000Gだ。」

「たっっっっか!!!!!!!え、何つまり1つ魔法を覚えるにはそんだけ払えと?
てか、お前払ったの?10000Gも。」

「ああ、宿屋の主にお金を借りてな。今後、働いて返してくれと言われたぞ。」

「いや、借金してるぅぅぅぅ!!!」

そんなこんなで俺は炎魔法、ファイヤーを覚えた。だが同時に俺たちは大きな代償を払ったのであった。





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